U.C.0111 機動戦士ガンダムχ 作:サクナ
アスカは病室にいた。
数日前、Σ・アジールを撤退させた後、χガンダムは暴走状態に陥った。
そして、腕と肩をロングレンジ・ビームライフル撃って暴走状態を停止させたのだ。
そして、χガンダムは回収隊に回収され、アスカ・レインは無事救出されたのだった。
体は無事だったが、検査のため入院ということになり、病院にいる。
アスカはベッドの上でため息をつきながら、目を閉じる。
すると、病室のドアが開いた。
「入ってもいいかしら..?」
銀白の髪が揺れ、赤い瞳の少女が顔を覗かせる。
「ルシファーか。いいぞ。」
とてとてとベッドの隣に寄り、ルシファーは丸椅子に座る。
そしてアスカの方を向き、
「大変だったわね。
「ああ。なんとかな..」
「私のために戦ってくれたのね。ありがとう。あと、さっき中尉から聞いたわ。χガンダム
は修復するのに八ヶ月はかかるそうよ。」
「当分俺は前線に出られないな..エクソダスの民が今攻めてこなければいいんだがな..」
「本当にそうね。そうならないことを祈るばかりだわ。お邪魔したわね、私は帰るわ。」
「そうか...わかった。あと4日くらいで帰るからな。」
「わかったわ。フッ..また今度会いましょう。」
そう言ってルシファーは丸椅子から立ち、銀白の髪を翻して帰っていった。
ルシファーはアスカの病室を後にし、階段を下りていた。
「本当にアスカは大丈夫なのかしら..心配ね。」
ゴシックロリータの服をなびかせながら、「2F」と書かれた階段の踊り場まで出てきたところに、サングラスをかけた軍服の男が、二人出てくる。すると、ある一人が口を開いた。
「ルシファー・クレイドル少尉かな?一緒に来てほしい」
男は、地球連邦軍の軍服を着ている。
胸には
「我に何のようかしら。軍人さん?」
「君に見てほしいものがある。だから、一緒に来てくれ。」
「わかったわ。フフッ...なら、一緒に行ってあげてもいいわね...」
そして、ルシファーと軍人二人は足を動かし、階段を下り病院のエントランスに出る。
病院の入口のドアを開き、止まっている黒塗りの高級車に乗り込む。
そしてその車に乗ると、ルシファーは目隠しをされ、手錠をかけられる。
そして、フォーンという静かな音を出しながらルシファーを乗せた車は走り出した。
「どこに行くのかしら?」とルシファーは首を傾げる。
するともう一人の軍人が「極秘の場所にある建造所だ。だから、君には目隠しと手錠をかけ
させている。情報漏洩を防ぐためだ。」と呟く。
1時間ほど走っただろうか。車が止まり、ルシファーが車から降りる。
男の軍人2人が肩を拘束し歩かせる。
「ここなのね?本当にここなのね?」
「ああ。そうだ。」
ギィーっと重たいドアが開く音がする。
ルシファーは背中を押され、中へ入る。ルシファーは目隠しを外されると、冷たい空気がル
シファーに降りかかる。
「寒いわね..どうなっているのかしら...ここの空調...ん?」
ルシファーは目を向けた先には、レールガンを右手に持った赤いモノアイのモビルスーツが
立っていた。その姿は、バーザムを思い浮かべる。その隣には、「TR-2」と書かれた青いザ
ク。
「このモビルスーツは...何?..それと..このザクも..」
「このモビルスーツはχガンダム二号機『カーマイン・ヴェール』だ。君はこのパイロット
だ。選ばれたんだよ。そして隣の青いザクは『バイザックTR-2[ビグウィグ]』だ。ティターンズから鹵獲した。このザクについては、まだパイロットが決まっていない。」
「つまり、私はこのカーマインなんとかに乗ればいいのね?」
「そうだ。今日は神経接続をするだけでいい。君の頸部と脊髄に接続するためのコネクタが
あるはずだ。」
「なんでそれを知ってるのよ...キモいわ...あなた変態なの....?」
「変態とか言うな!さっさとしろ!」
「五月蝿いわね...わかったわ。」
ルシファーは乗降装置に乗り、コックピットまで上がる。そして、コックピットに乗り込
む。
座席にはプラグがついていた。ルシファーはそのプラグを頸部と脊髄の部分にあるコネクタ
を差し込む。
ピリッとした感電したような痛みがルシファーを伝わる。
「っ..っあ..痛..」
そうすると、全天周囲モニターが起動し、カーマイン・ヴェールの胸部に
「よし、いいぞ。神経接続は完了した。降りてこい。」
軍人が呼びかけると、突然サイレンが鳴りひびいた。
「なんだ?!」
「何なの?!」
「ブルーローズ全隊各員に次ぐ。コロニー内に敵モビルスーツが侵入。直ちに攻撃体制に移
れ。場所はブロック3。都市中心部であるため、注意して行動せよ。繰り返す。ブルーローズ全隊各員に次ぐ。コロニー内に敵モビルスーツが侵入。直ちに攻撃体制に移れ。場所はブロック3。都市中心部であるため、注意して行動せよ。」
「丁度いいな..。よし、ルシファー・クレイドル!カーマイン・ヴェールを動かせ!」
「了解したわ。χガンダム二号機!システムオールグリーン!起動する!」
カーマイン・ヴェールの赤い色がギラつき、モノアイが緑に光る。
カーマイン・ヴェールは巨大なシャッターを無理やり開き、バーニアを展開して都市中心部へ向かっていった!