転生したら武闘派だった件   作:秦ともひろ

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第十話「村の今後」

リムルがスリープモードになった次の日、僕は朝から困惑していた。

 

なんでかって?そりゃあ......

 

「おぉ!クロス様、お目覚めになられましたか!」

 

筋骨隆々で元気に話しかけてくる村長、もといリグルドがいたからだ。

 

「えっと...、リグルドだよな?どうしたんだその体?」

 

「あぁ、この身体のことですか!昨日リムル様に名付けをしてもらった結果、ホブゴブリンへの進化を果たした影響ですな!他の皆もホブゴブリン、ゴブリナ、ランガ殿たちは、牙狼族から嵐牙族へと進化しておりますぞ!」

 

そう言われたので辺りを見回すと確かに皆昨日よりも体が一回りも二周りも大きくなっていた。まぁ、何人かはあまり変わってないようだったが。

 

「名付け」がここまでの効果を生むとは想像できなかったな。多分これはリムルも驚くのではないだろうか。......面白そうなので黙っておこう。

 

2日後、村にはリムルの驚きの声が響くのであった。

 

 

リムルが起きた翌日、僕はリムルに呼び出された。

 

「どうかしたのか?皆の名付けによる進化は説明したよな?」

 

「いや、今回の話はそのことじゃない。それにも驚いたけど......それより!クロス!この間のあの動きは何だ!?大賢者に聞いたら、単なる体術だ、って言われたぞ!?」

 

どうやらこの前の牙狼族との戦いで僕が見せた技についての話らしい。確かに、リムルには話してなかったし、同郷だと思っていたやつがいきなり人間離れした技を使えば、誰だって驚くよな。

 

「それについてなんだが......」

 

そこから僕は、リムルに自分の前世のことを話した。実家が武闘術の名門であったこと。自身が一族の中でも上位に位置するくらいの強さだったこと。戦うために学ぶことに嫌気が差して実家を出たこと。

 

「ただまぁ、前世で戦い方を学んでたお陰で、この世界でも戦えそうだから、結果オーライってところだな。」

 

「......はぁ、なるほどな。お前の強さの理由はわかった。ところで、武闘術って言うからには、この間の技だけじゃないんだろ?」

 

「あぁ、そうだな。僕は基本的には、拳法と剣術が使える。ただ、この間の戦いを鑑みて、こっちの世界に来て体やら能力やらが変わったからか、技の威力が高くなってるんだ。多分他の技もそうだと思う。」

 

「何か不便でもあるのか?」

 

「あくまで憶測に過ぎないんだけど、全力で使ったら僕の体が壊れるかもしれないんだ。種族的に進化すれば大丈夫になるかもしれないけど、しばらくは上位の技は使えないと思う。」

 

僕は先日の戦いでわかったことをリムルに話した。リムルも納得していたようで、あまり無理はするなよ、と言われた。

 

しばらくはどの技が使えるか、検証していくしかないかもしれないな。

 

その後は、リムルの前世の話も聞きながら、この村をどのようにするかを話し合った。

 

そしてそれを村の皆に伝えた。

 

伝えたことは主に2つ。

 

まずは他の種族を見下さないこと。これは種族間でのいざこざをなくすためだ。特に、ゴブリンたちは進化によって大幅に強くなっているので必要だと考えた。ただ、予想以上に皆が受け入れてくれたので、心配する必要はなかったかもしれない。

 

そして2つ目は、人間を襲わないことだ。

 

これを決めた理由の主たる部分は、僕とリムルが元人間だからなのだが、リグルに理由を聞かれたときに、とりあえず「報復されるとめんどくさいから」と言っておいた。まぁ、これも事実だし、嘘は言っていない。

 

ゴブリンたちや牙狼族改め、嵐牙族たちは皆すんなり受け入れてくれたので良かった。

 

当分の間は、これらを徹底して、発展を目指していくとしよう。

 

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