「ふーん、なら俺達と友達にならないか?」
[なるほど!それはいいな!]
「何?スライムと精霊の分際でこの我と友だちになろうだと?」
「いや、嫌だったら別にいいんだけど...」
「誰も嫌だとはいってないであろう!仕方がない、この我が貴様らの友だちになってやろう!」
めんどくさいやつである。そんな漫才みたいなことをしていると、
[じゃあ、ここにずっといるのもなんだし、俺達と一緒についてこないか?]
「うむ、そうしたいのはやまやまなのだが、なにせ我はこの「無限牢獄」で封印されておるからなぁ。」
(なるほど、「管理者」、俺の「破壊者」でこの封印壊せないのか?)
『解。現在の主様の力ではこの封印を壊すことは不可能です。』
(うーん、そうかー。)
相当強固な封印なのだろう。
「なぁ、スライムさん、どうやらこの封印俺のスキルでも壊せそうにないらしいんだが...」
[それに関しては大丈夫だ!俺がスキルでヴェルドラを捕食して、封印の内と外から解析すればいい!]
これにはヴェルドラも驚いている。スライムがドラゴンを捕食するとは、流石にこの世界といえど初なのではないのだろうか。
「ククク...。クハハハ...。クァッハハハ!!」
見事な笑いの三段活用だ。
「面白い、面白いではないか!いいだろう、乗った!大人しく捕食されようではないか!」
どうやら納得してくれたようだ。
「しかしそれならば、立場を対等にしたほうがよいな...。よし!貴様らに我が名前をつけてやろう!その代わり貴様らも我に名前をつけてくれ!」
そんな提案をしてきた。
「名前か?なんでだ?」
「うむ、同格であるということを魂に刻むのだ。人間でいうファミリーネームのようなものだが、我が貴様らにつけるのは”加護”にもなる。さらに名前がつくことで、名前持ちの魔物への仲間入りもできるぞ!」
どうやらメリットしかないようだ。
[ふむ、どうする?スライムさん?]
[うーん、暴風竜だから、テンペストとか?]
[なるほど!それはいいな!]
とてもしっくりきていた。
「ということで、テンペスト、とかはどうだ」
だめだったらその時だ。流石に安直すぎるかもと思ったが...
「うむ!決まりだな!今日から我はヴェルドラ=テンペストだ!」
どうやら気に入ってくれたらしい。
「では貴様らには、リムルとクロスの名をやろう!これからはリムル=テンペスト、クロス=
テンペストと名乗るがいい!!」
これにより名付けが成立した。その瞬間俺の体は光り始め、光がおさまる頃には体が大きくなっていた。
(これは?)
『解。名付けにより種族が進化しました。現在は種族:気闘魔人 となっています。』
どうやら進化したらしい。それにしてもなぜ姿が女の子なのだろうか?
「む?クロス、その姿はなんだ?」
「あぁ、どうやら種族が進化したらしい。今は気闘魔人?ってやつになってるらしいぞ」
「ほう...、初めて聞く種族だな。まぁいい、それではリムルよやってくれ!」
[よっしゃ任せとけ!早く出てこいよ!]
「うむ、近い内にまた相まみえようぞ!」
そこからは一瞬だった。ヴェルドラはリムルに捕食された。
(なぁ「管理者」、お前も解析に参加してやれないか?)
『告。了解しました。魂の回廊を通じて個体名:リムル=テンペストに接続、成功しました。これより解析に移ります。』
(よし。ありがとう。)
これで予定よりも早く出てこられるだろう。
「それじゃあ行くか」[おう!]
そうして俺達は歩き始めた。
しかし、このときの二人は今回の行動で世界に大きな影響が与えられることをまだ知らない...。