今僕達の前には緑色の肌をした人?たちがいる。俗に言う”ゴブリン”というやつだろう。
そんなゴブリンたちの中には武装をしているものもいる。
問答無用で襲いかかられると少し面倒なのだが...
すると群れのリーダーであろう赤いバンダナをした一匹が口を開いた。
「グガッ、強キ者ヨ.......。コノ先ニ、ナニカ用事ガ、オアリデスヵ?」
驚いた。魔物って普通に喋れるんだな。
カタコトとはいえ普通に会話はできるレベルだ。
それよりも強きものとは僕達のことだろうか?たしかにゴブリンよりは強いだろうけど、見た目的には、スライムと幼女だ。強いとは思えない。
(「管理者」、この近くに僕達以外で強い生物っている?)
『解。この近辺には主様方を超える力を持つ生物はいません。』
(だよなー。じゃあどうして....)
そんな事を考えているとゴブリンたちと話していたリムルが思念を送ってきた。
[大変だ! クロス!俺達どうも
納得がいった。実際に魔力感知の三人称視点で自分を見てみると、えげつない量の妖気が出
ていた。これは魔物たちも怯えるわけだ。
妖気を抑えるのは意外に簡単だったのですぐに抑えることができた。
「オォ、アリガトウゴザイマス!怯エルモノモ多カッタノデ助カリマス!」
えらく感謝されてしまった。そりゃまぁ、いきなり強烈な妖気を垂れ流す奴らがいたら怖がるよな。むしろ、こいつ等はよく話しかけてこれたものだ。
それから僕達は、ゴブリンたちの村に泊めてもらうことになった。村と言ってもそこはゴブリン。家とは言えないような板や藁の塊の中で生活しているようなところだった。
村に着くと僕達は村長のいるところへ案内された。
「これはこれは、お客人方。ようこそおいでくださいました。私はこの村の村長をさせていただいております。」
そう言って、目の前にお茶のようなものが出された。ゴブリンにもそういうのがあるということに少し驚いた。飲んでみたが味はまぁまぁといったところか。少し苦いが、前世では、センブリ茶とかいう馬鹿みたいにマズいお茶があったので、それに比べればマシだった。
そうこうしているうちにリムルが村長と話し始めた。
「それで、俺達をわざわざ村まで招待したということは、なにか用事があったのではないですか?」
ものすごい直球な質問だった。
村長も図星だったのか体をビクッと震わせ、覚悟を決めたように話し始めた。
「実は、最近、魔物の動きが活発になっているのはご存知でしょうか?我らの神が、この地の平穏を守護してくださっていたのですが、一ヶ月ほど前にお姿をお隠しになられたのです。そのため、近隣の魔物たちがこの地にちょっかいを掛け始めまして......。我々も黙っているわけににはいかないのですが、いかんせん戦力的に厳しく........。」
うーん。神って言ったらヴェルドラのことだろうか。確かにあれだけの妖気を放出する竜がいたんじゃ、この地には手が出せなかっただろう。
話の内容的には、僕達に、村を助けてほしいといったところだろう。
リムルも同じ事を考えたのか、
「話はわかりました。村に泊めてもらっていますし、手くらいは貸しましょう。それで現在の状況は?」
「おぉ!ありがとうございます!現在の状況はですな........」
話を要約すると、
現在この地には、東の地からこの地の覇権を狙った新参の魔物が押し寄せているのだという。この周辺にはいくつかのゴブリンの村があるらしいのだが、先の戦いでこの村にいた、
村長たちが何度掛け合っても、冷たい対応をされてしまうらしい。
「我々も、なんとか応戦しようとは思っているのですが、なにせ戦力的に厳しく...。しかしながら、強者である貴方様方ならば引けは取らないかと!」
「ほう、さすがは村長、わかるか?」
「えぇ!貴方様も、そちらの方も、今でこそ妖気を抑えておられますが、強者の気配を感じます!」
「フフフ、そうだろう、そうだろう!」
(.......リムルが調子に乗ってんなー)
なんとも不安である。