シャーレの先生追放計画《集いし4人は無関心》   作:ルルザムート

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開いたら新しい感想と評価を複数いただいており
『ほわっ…』って声出ましたよ…!(ハイテンションでちょっと暴走しちゃいましたが!)
ほんと、ね…2次創作ですでにある物をお借りしているとはいえ自分の書いた物語が評価されるのは本当に嬉しいんですよ!
次も頑張ろうって気分になれますしなんなら(別作品ですが)ギュメイ将軍が主人公のドラクエ9×ブルアカクロスオーバーも冗談みたいな速度で対策委員会編に当たるところを書き切ってしまったし…
うん、長くなりましたが感想を書いてれた人、評価を付けてくれた人、本当にありがとうございます!
前回に負けず劣らず長くなってしまいましたが先生がキヴォトスを去って一週間後…7thです、お楽しみください


7th ①

「うぐぅ…痛い…セナさん、痛み止めを…」

「これ以上使うと悪化します、我慢して休んでください山田マヤ」

 

「安静にしてないと治るものも治らんぞ?」

「それはドグマさんも同じなのですが…

無茶なことや遠出等はやめてください

戦闘なんてもっての他です」

「分かってますよ。じゃ、出かけてきます」

 

あれから1週間、右目と左腕をこっ酷くやられたとはいえ逆に言えばそれぐらいだったので重傷者の中じゃ俺が1番早く歩き回れるようになっていた

 

あーいや嘘だ、狐坂さんの方が早かったな

多分治ってないだろうけど2日目にしてここから消えてたし

 

さてと、もう来てるはずだが…お。

 

「ようフクヨ」

「ドグマさん、大丈夫なんですか?」

「これが大丈夫なワケないだろ、まぁ思ったより酷くは無かったが」

 

「右目は?」

「派手に刺されたが神経は傷付いて無かったみたいでな。時間はかかるし一部は人口の物と取り替えないといけないみたいだが失明は無いだろうって氷室さんが

…それよりも来てくれて助かったぞ」

 

表向き先生追放計画についてはロハンの独断であり、俺やラミィはただ利用されただけとなっている

 

しかし先生追放の片棒を担いだことに違いは無いので一部生徒の報復に備えなければならず…早い話があまり単独行動しないほうがいいよなってことでフクヨを呼び寄せた

 

「あれからどうなったかと思ってな

色々と詳しく知りたいんだ」

「詳しくって…見ての通りですよ」

「いや、見ての通りとか言われてもな」

 

「…ドグマさん、この1週間外に出ました?」

「いや、ずっとここだ。氷室さんにゴネまくって今日ようやく散歩の許可が降りたぐらいだし」

「なら見たほうが早いですね」ついて来てください

「??? ああ…分かった」

 

 

 

多分楽観視してたんだと思う、シャーレの先生の知名度は高く人望もある

とはいえ特に特別な力とかがあるわけでもないただの大人だ。それが居なくなったところでそこまで変わらないだろうと思っていた

 

だから表に出て、絶句した

「──ここがゲヘナか?」

 

静かすぎる、あまりにも。

騒ぎ声など当たり前、挨拶よりも銃声爆発の方が多いゲヘナでは起こり得ない事態が起こっていた

 

「何が起こってる…?」

 

完全にゼロという訳ではないがそれでも騒いでいるのはほんの一部の生徒達だけでそれ以外は…そもそも生徒が殆ど出ていない?

 

ネットニュースを開いてみるも相変わらず『先生がキヴォトスから去った』という雑な一面しかなく詳細が掴めない

 

「ハーッハッハ!よく分からないがこれだけ開発しても風紀委員長が出てこない今が好機!

メグ!ありったけの発破を用意しろ、今こそ温泉開発部覚醒の時だ!」

 

「うわ、あれは…」

「温泉開発部だ、ロクな連中じゃ──ちょっと待て、さっきなんて言った?」

 

とんでもない声量と早足で通り過ぎていく温泉開発部の1人から聞き逃せない言葉が聞こえ、思わず追いかける

 

くそ、追いつけねぇ。かくなる上は

 

「ちょ、ドグマさん!その身体でエアダッシュなんて使ったら──」

 

ドンッ!

 

「なんだ!?」

「ひぇっ…!?こ、この銃声は…」

 

ミシシッ…

 

「うぐぅっ!うおらぁ止まれ温泉開発部!」

万全でも身構えて無ければ持ってかれるロケットスターの衝撃で左腕の軋みが全身に広がるがそんなこと気にしてられない

逃げ出そうとした開発部部長をフン捕まえる

 

「ひっ、ひええええっ!?火神ドグマ!」

「アンタのような大物に覚えてもらって光栄だな、少し話を聞かせてもらいたい」

 

「え、話?」

「さっき風紀委員長が出てこないって言ってただろ、あれはどういう意味だ」

 

「どういう意味って…そのままさ、今まではほんのチョッピリ温泉を掘っただけで駆けつけて来た風紀委員長が1週間前からパッタリ出てこなくなった」

「なに…?」

 

「あの事件と関連してるのかは知らないが出てこない以上、我ら温泉開発部が止まることはない!…そしてキミ、よく見たらかなりの大怪我してるね?

ふっふっふ…風紀委員長が不在の中、果たしてその身体で我々を止められるかな?」

「………無理だ、ああ無理だよ。行っていいぞ」

 

「はーっはっは!素晴らしい返答だ、行くぞみんな!新しい温泉はすぐそこだ!」

「「「おおーっ!」」」

 

ドドドド…

 

やれやれ…

 

「ドグマさん大丈夫ですか?」

「・・・今になってエアダッシュしたのをメチャクチャ後悔してる」

 

小鳥遊ホシノに折られた直後は『結構痛い』で済んでたのに今の方が超痛ぇ

あとで氷室さんから説教だな…

 

「そこまでだ温泉開発部!勝手なことはさせんぞ!」

うん?あれは…

 

「むっ!?風紀委員会か!だが風紀委員長とその片腕亡き今、我らを止めることなぞできんぞ

ハーッハッハ!」

 

「片腕?そりゃ天雨アコの…いや俺のこと言ってんのか?というか勝手に殺すな!…やれやれ」

一応風紀委員会は動いているみたいだが数が明らかに少ない、いよいよただごとでは無いな…

 

「あのー、ドグマさん。何をやったんですか?」

「何って何が?」

主語が足りなさすぎて全く分からん、なんの話だ

 

「さっきの温泉開発部の人、最初ドグマさんを見た時ものすごく怯えてましたけど」

「ああそれか、別に大したことはしてない

空崎先輩…風紀委員会が動きやすくなるように以前から手回ししてたんだ」

 

「例えば?」

「例えば…空崎先輩が駆けつけて散り散りになった温泉開発部を端からボコして捕まえたり…」

「ふむふむ」

 

「用意してあった逃走車両を1つ残らず破壊したり…」

「ふむ…」

 

「温泉開発部部長の隠れ家を40個くらい見つけて密告したり…」

「………」

 

「温泉開発部の使う掘削機や探知機とかが集積されてる倉庫を爆破したり…」

「・・・」

 

「………やったことと言えばそれくらいだな」

「うわぁ…」

 

「俺が帰宅部なのを知ったのか勧誘にやって来た事も何度かあったが会う度に問答無用で叩きのめしてたら急にパッタリと来なくなった」

「容赦無さすぎでは…?」

 

──なんて甘いことを言うフクヨ

お前もゲヘナに転校してみろ、妥当だって分かるぞ

 

「これくらいでちょうどいいんだ、俺も空崎先輩みたいに正面切って戦えれば抑止力になれるんだが」

 

「多分、ですけど温泉開発部は風紀委員長よりアナタの方が怖いと思ってますよ。…多分」

「そんなわけないだろ、空崎先輩は──そうだこんなことをしてる場合じゃない!

風紀委員会本部に行くぞ!」

 

おしゃべりしてる時間は無い、今すぐにこの異常事態の原因を究明しないと…

 

 

 

──認識が甘かった

まだ何も知らなかった俺は風紀委員会本部に行って初めて気付くことになる

 

シャーレの先生という存在がどれだけ大きいかを。

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

「ふ、ふふふ…あは」

やった、やった!思った通りティーパーティは大荒れだ!

 

壁にもたれながら表へ出れば一目瞭然、明らかにティーパーティ陣営の生徒が減っている

いや、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

どうも便利屋68が想定以上に彼女達をてこずらせたらしく、あの日DU地区に投入されていたティーパーティはことごとく返り討ちに遭い、そのトップと主力である桐藤ナギサと聖園ミカは便利屋に捕らえられる始末。

 

先生追放計画完遂後、2人の身柄はトリニティへと返されたらしいがなんの交渉も無く『無傷』『無償』で解放されたことが逆にティーパーティの権威や威厳をズタズタした

 

ちなみに身柄返還の様子は彼女達がトリニティに入った時から放映されており、セイアの元にたどり着いた便利屋社長の言葉はトリニティを震撼させた

 

曰く『暇つぶしにはなった』と。

 

発動前の予想通りその後の様子は大荒れであり、今はセイアがティーパーティを抑え込んでいるようだがそれでも人の流れは止められない

 

トリニティ生徒、特にティーパーティは利己的な生徒が多い(下っ端は特にね)

 

エデン条約でミカは表舞台から姿を消し、今度はナギサがゲヘナ生たったの4人に大敗…

ちょっとやそっと離反するだけじゃこれは止まらないわよ…!

 

正直大人1人消えたくらいで大袈裟な気はするけどその大袈裟な反応のおかげでティーパーティは壊滅まっしぐら

この機を逃す手は無い!

 

「私も私の役目を、今こそ神の手足として成すべきことを…!」

「あっ!雷川さんだめです!安静にしてないと…」

 

少し寝過ごしてしまったがまだ充分間に合う、救護騎士団の生徒の制止も振り切ってシスターフッドに「待ちなさいシスターラミィ」

「!!!」

 

この、お声は…!

 

「サクラコ様!」サッ

腕と足が一本ずつ折れてるがだからどうした、神を前にして跪くことすらできないのなら手足などハナから不要だ

 

「や、やめてください。相当な大怪我を負ったと聞いています!というか聞いてた以上の怪我…!無理はせず今は休んでください!」

 

「しかしサクラコ様!トリニティが、ティーパーティが混乱の極みに達している今こそ、サクラコ様の手足としての責務を果たす時…!

どうかこのラミィに啓示をお与えください、必ずやご期待に応えて見せます」

「で、ですから今は「サクラコ様の真意をお伝えしますシスターラミィ」

 

…!シスターマリー?彼女も一緒に来ていたのね

 

「サクラコ様は『まだその時ではない』と仰っています

故に今は怪我の手当てに集中し、時が来れば『死をも恐れぬ神(私)の兵として朽ち果てるまで働いてもらう』とサクラコ様は仰せです」

「なんと…!私にそこまでの期待を…!?」

「え。あの。シスターマリー???」

 

思えば他勢力であるはずの救護騎士団にシスターフッドの私が入院できていること自体がおかしい、そんな無法を通せるのは──

 

「──天啓、確かに授かりました

1日でも早く完治させ、サクラコ様の元に戻るとお約束致しましょう」

「え、ええ…その、お大事に…?」

 

シスターマリーを連れ、サクラコ様は去っていく

 

まさかこれほど期待されていたとは…よし、こうしてはいられない。すぐに身体を治さなければ!

 

「雷川さん!あなたはまだ動ける状態じゃ──あっ、ミネ団ちょ「救護!!!」

 

 

 

ドゴォ

 

 

 

「ああ…だから言ったのに」入院期間が伸びてしまいました

「ハナエ、彼女を運びます。手を貸してください」

「はい団長。…ところでその手に持ってるチラシは?」

 

4枚それぞれに生徒の写真が貼ってあるけど…

 

「これですか?これは手配書です、ティーパーティが発行してばら撒いていました」

「手配書…それって1週間前の…」

 

「ハナエ、他の団員にも後で伝えますがあれだけのことをやった上、ここまで金銭をバラ撒いているティーパーティは近いうちに瓦解します

 

そうなれば我々が向かうべき救護対象も爆発的に増える恐れがある…

今一度備品や救急用品の点検と補充を、忙しくなりますよ」

「っ…はい!」

 

もう頼れるシャーレの先生はいない、ミネ団長も辛いはずだ

それでもその辛さを前面に出す事なく、昨日と同じ今日を送ろうとしている

 

「私も、頑張らないと…!」

「・・・ところでセリナを見てませんか?」

 

「え?いえ、そういえば今日は姿が…」

昨日までは確かに見ていたのに今日はいない、いったいどこに…

 

「ぐぅ、う…さくらこ、さま…」

あっ忘れてた

 

「とりあえず運びましょう!」

 

 

 

────────────────────

 

 

 

「どこだ!?」

「必ず捕まえろ!下っ端1人だけでも大金持ちだぞ!」

 

「………」

 

怒れる生徒達が集まってきている、もう事務所は捨てるしかない

まさか1番打撃を受けてるティーパーティがここまでするなんて…

 

「アル様!カヨコ課長が戻って来ました!」

「カヨコ、外は…?」

「賞金稼ぎとティーパーティの生徒と…もう集まりすぎて誰が誰だかわからないくらい来てる、彼女の言う通り逃げた方がいい」

「どれどれ〜?くっふふ、確かにものすごく集まってきてるね〜」

「え"っ!」

 

あの後便利屋はすぐにミカとナギサ、2人の身柄をトリニティへと返還した

あくまでもあの2人はティーパーティが先生を追えないように引きつけるためのエサであり、計画が終わればただ危険なだけの撒き餌だからだ

 

雷川ラミィの助けを借りてトリニティに入り、2人の身柄を返したのは良かったがメンツを気にするティーパーティは逆にそれが面白くなかったみたいで…

 

「アル社長」ガチャ

「あっサオリ!遅いから心配したのよ!」

 

「すまない、裏から回り込んで来ていた連中を一掃していた

…それよりもそいつらの懐から便利屋社員の手配書が出てきたぞ」写真もついていた

「えっホントに手配書!?じゃあ私達本当にお尋ね者ってこと!?」キラキラ

 

喜んでいる場合では無いのだがそれでもアルはキラキラと目を輝かせる

まぁ顔写真付きでキヴォトス全土に『無視できない悪』として賞金首になるのは同時に便利屋の名前がキヴォトス全土に知れ渡った、ということになる

 

社長についていくと決めた社員達にとってもこの瞬間は確かに嬉しいものだが問題はその後だ

 

「社長、嬉しいのは分かるけど落ち着いて

ここまで大勢の人間が狙ってくるってことは懸賞金も安くは無いはずだよ

それに4枚あるってことは多分、私やハルカにも懸賞金が付いてる」

「へ?」

 

「ん?おーホントだ!ムツキちゃんもお尋ね者になってる〜くっふふ〜♪」

「あわ、わ!私の、私なんかがアル様と同じく手配書に…すみませんすみませんすみません!」

「見せてくれる?」

 

嫌な予感がする

 

「ああ、軽く見たら準備してくれ

すぐにここを出た方がいい」

「うんうん、じゃあ遠慮なく」

「わ、私にも見せてちょうだい!」

 

・・・

 

「「「「……………え?」」」」

 

『浅黄ムツキ 懸賞金 6800万円』

『伊草ハルカ 懸賞金 7600万円』

『鬼方カヨコ 懸賞金 7000万円』

 

「あの?万?」

「ああ」

 

色々と情報が書いてあるが金額に目を引かれすぎて頭に何も入ってこない

 

「ゼロの数え間違いではなくて?」

「私にも万に見える」

「な、なんで私が1番多──いえ、待ってくださいアル様は!?アル様の懸賞金はいくらですか!?もし私より低かったりしたらそんなふざけた金額を考えたトリニティを1人残らず粉々にして」ペラッ

 

『陸八魔アル 便利屋68の元締めにして今回の先生追放計画の()()()

彼女の身柄を確保した者には関係者、部外者問わずティーパーティが以下の懸賞金を出す

 

──懸賞金 3億5000万円』

 

・・・えーと

 

「おく?」

「おく。」

「おく」

「おくですね」

 

「そう、億なのね。・・・」

 

「追手が来るぞ、みんな脱出を

な、な、なっ!なんですってぇーっ!!?




ワカモの前でお狐さまなでなでして嫉妬して欲しい作者のルルザムートです、ハイ。
というわけでキヴォトス崩壊、スタート。
ホントはイブキを曇らせるシーンも書いてたんですけど流石にイブキを曇らせてたら本気で気分が悪くなってしまったので逆に立ち上がってもらいました
多分こっちの方がいい
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