シャーレの先生追放計画《集いし4人は無関心》   作:ルルザムート

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評価付いてた!それも⭐︎8!嬉しいですありがとうございます!
あと今回からキャラ設定とかも入れていきます
ドグマだけは絵も描いてたので載せてみようかと
というわけで-4th ②です、お楽しみください


-4th ②

「はああああっ!これで最後だイズナ!

いくぞっ!ニンポー、未来予知の術!」

「なんの!未来予知返し!」

 

「「ジャンケン、ポンっ!」」

 

 ドグ『✊』  ズナ『✌️』

 

「なっ!?」

「だっはっはー!これで20連勝!」

「ぐ、くぅう!結局見破れませんでした…」

 

日が沈み切ったころ、修行場(と勝手に呼んでいる公園)にて俺とイズナは最高に忍者ライフをenjoyしていた。…これを忍者といっていいのか分からんが

 

「おみごとですドグマ殿、まさか本当に未来予知ができるとは!」

「イズナならいずれできるようになる

…それと、これ貰っていいのか?」

 

手元の忍具入れ…言ってしまえば忍者道具詰め合わせセットの袋を見せて聞いてみる

ざっと見た限り工具や鉄線、油袋など使いこなせば用途は多いものばかり。小細工型の俺には宝袋だ

 

「もちろんです!学園は違いますがあなたの忍術に対する思いは伝わりましたので!」

「そうか?そうかなあ」

 

まぁ壁登ったり偵察したり、小道具投擲に妨害工作と破壊工作の訓練…

俺に足りない要素を見事に補う訓練でつい熱が入ってしまった

 

「…うん、そうだな、そうかもな。忍術の修行、楽しかったよ。機会が巡ればまたここに来てもいいか?」

 

目的のためじゃない、純粋に楽しくて『またここに来たい』と思っての言葉。

それをイズナは自分のことのように大喜びして『待ってます!』と手を振って見送ってくれた

 

よし、宿に戻るか

 

 

 

 

 

「遅い!いったい何をしてたんだい?」

宿に戻ってみれば開口一番これである

ロハンめ、時間を指定したのはお前だったじゃないか

 

「やれやれ…約束の時間まで3時間はあるだろう。ガチャガチャ言うなよ」

 

俺もこんなに長く忍術研究部へ滞在するとは思ってなかったものの、優等生として振る舞ってきたからか時間とかスケジュールに関しては割と敏感になっており、誰かを困らせたりしたことはない…ハズ。

 

「予定は未定、常に変わるんだよ。キミ以外はもう揃ってる。さぁ、さっさと行くんだ!さぁさぁさぁ」

せかせかとロハンに追いやられ、昨日の服屋へ向かう俺たち

 

毎度の如く勝手なロハンへどう仕返ししようか考えていた俺は、俺たちを尾行している1人の生徒に気付かなかった…

 

 

 

 

 

「さぁさぁさてさて!これで全員かな?」

服屋『青山』にて、従業員用の休憩室にはおよそ『休憩室』という名前に似合わない物々しい雰囲気が漂っている

 

「あまり長くは空けられない、要件はなんなの?」

雷川ラミィがぶっきらぼうに言葉を投げる

 

ラミィも呼んだのか?トリニティからわざわざ?…その割には山田マヤが居ないようだが

場にいるのは俺とロハン、ラミィに昨日ロハンが話していた店員…多分コイツが青山フクヨなんだろう

 

「落ち着きたまえ、運命共同体の4人がこうして揃ったんだ。少しでも早く当日の打ち合わせをしておきたくてね」

「待てよ、山田マヤはどうした?あいつも一応仲間だろ?」

 

居ても居なくてもあんまり変わらないとは思うが疑念は残したくない

 

「ああ…彼女は例の一件でPDSDにかかってしまってね…ゲヘナの病室で毎日毎日、正実委員長に食い殺される幻覚を見てるみたいで役に立たないから忘れてくれ」

 

やれやれ

 

「ロハン、お前ほんっとクズだな」

「なんて愚かな…しかしサクラコ様はあなたのような罪人にも手を「他に質問は?…ないね、では入ってもらおうか」フクヨくん、頼んだ!

 

フクヨと呼ばれた店員がどこかに電話をかけて──10秒もしないうちに『彼女』が現れた

 

「あなたは確か…!」

「…!? お、おい待て!どういうことだ!?」

なんでこんな大物がここに来る!?

 

「今回の計画は失敗できない、僕は君たち3人に全幅の信頼を置いているが僕たち4人だけでなんとかなるほど事態は甘くはない」

故に助っ人…もといスペシャルゲストを招いてもらった」

 

「協力するなどと言った覚えはありません、

妙奇ロハン、今日は『先生のため』だと言うあなたの話を聞きに来ただけです」

「辛口だねぇ、まぁキミの協力があろうとなかろうと計画は止めない。それは覚えておいてくれよ?」

 

「アンタ、は…」

「ふふ、紹介しよう!フクヨくんに頼んで呼び寄せてもらった協力者、七囚人の1人、狐坂ワカモくんだ」

「気安く呼ばないでいただけます?

あとまだ協力者でもありません、加えて今後の話によっては敵にもなり得ます」

「怖いね、じゃあ早速本題に移ろう」

 

『先生追放計画』について。

 

 

 

瞬間、分かりやすく空気が凍った

無論ドグマやラミィは狐坂ワカモがシャーレの先生に対してどのような想いを持っているか知らないが雰囲気だけは理解した

《怒らせてはいけない奴を怒らせた》と

 

 

 

「ワッ、やめ──ごはバァッ!?」

ワカモから放たれた神速の銃床打撃がロハンの顔面にクリーンヒット。一応阻止しようと思えばできたがロハンはクズなので見逃すことした

 

うんうん、いい気味だ。…それにしても人間って殴られただけであんなに吹っ飛ぶもんなんだなぁ

 

「ひゃあっ、ワカモお姉様!どうか鎮りください、これには訳があるんです!」

「先生を、追放?ワタクシにはそう聞こえましたが?」

 

仮面で顔は見えないが明らかにブチ切れてると分かるワカモをフクヨが頑張って宥めてる

ちなみにラミィは動いてないし、そもそもどうでもいい感じだ

 

俺もロハンがいくら殴られようと知ったことじゃないしな、どうせコイツのことだからミレニアム製のバリアかなんか張ってるだろ

 

「うう、スゴく痛い…!試作品とはいえ騙して作らせた『ぜったいあんぜんバリア』をいとも容易く…」

マジで張ってるのかよ、つーか名前ダセェ!考えたやつセンスねぇな

 

「おや、確実に殺したと思ったんですが

まだ息がありましたか」

病気になって殺処分するしかなくなった鶏でも見るような目でワカモがロハンに近付いていく

 

あーりゃりゃ、マジで殺されそうだな

 

「話も聞かずに殺さないでくれたまえ!あと周りも少しは止めてくれないかなぁ!?」

「お前の言い方が悪い」

「あなたが死んでも代わりはいるもの」

 

「くぅ、人でなしばっかりだ!誰だ、こんな奴らをスカウトしたのは!僕だ!うん!」

「やれやれ…」

帰っていいかなぁ

 

「ともかく聞いてくれ!いいかいワカモくん、僕は先生に恩がある!」

「そして受けた恩を仇で返そうと言う訳ですか、いよいよ殺すしかありませんね」望みの死に方くらいは聞いてあげますよ

「だから話を聞けと言っているんじゃあないか!狐坂ワカモ、キミにとって先生はなんだ?」

 

「…………」チャキッ

 

あー、顔見えなくても分かるわ。『あなたに答える義理があるとでも?』って顔してるわ

 

「『大切な人』! うん、そうだね!失いたくない大切な人だ!あらゆる残酷さから守るべき人であり、幸せになって欲しいと願う相手、そうだね!」

 

「あいつ1人で喋り始めたぞ」

「放っておいたら?」

 

「そしてそれは僕も同じさ!先生には幸せになってほしいし、危険な目に合わせたくない!

追放なんて言うと響きが悪いが僕たちがやることは先生をキヴォトスの外…先生の故郷に送り返すことだ!」

「………なんですって?」

 

ここで殺意マシマシだったワカモの動きがようやく止まっ…てはいないがちょっと鈍った

 

「これを見たまえ、他のみんなも全員だ」

ばん!と畳に叩きつけられたのは数枚の写真とよく分からない文字列が並びまくった紙…

 

なんだこりゃ?

話だけは聞いていたがこんな資料は初めて見る

縦長のトンネルみたいなのが宙に浮いてて…その向こうには見た事のない景色が広がっているな

 

「2日前、僕はとある場所の廃墟でこれを見つけた、詳しい調査結果は省くが調べた結果としてかつて先生が過ごしていた外の世界と繋がっている事が分かったんだ」

 

「なんだよそれ、なんで分かる?」

「それはこっちの資料を見れば分かる

これは以前、映画のために外の世界について先生に聞いた時に譲ってもらった写真だ

ここに来る前の先生を証明する数少ない資料なんだが…」

 

「………穴の向こうの景色とそっくりだな」

「実際覗いてみた結果全く同じだった、画質の荒い資料でも君たちは似ていると認識した以上、僕が嘘を言っていないということは分かるだろう?

つまりこれを使えば先生は元の世界に帰れるというわけだ」

「おいおいマジか」

 

こいつ映画狂いのクズだとばかり思ってたがこれが本当だとすれば相当優秀なんじゃないか…?

さっきまでロハンを殺そうとしていたワカモもその殺意を引っ込めて何やら考えている

 

「ふむ、その資料や話が嘘ではないという証拠は?」

「どんな言葉や理屈を並べようとキミは納得しないだろう。僕についてきてくれないか?直接目にしてもらった方がお互い手間なく済むハズだ」

 

それを聞いてさらに考え込むワカモ、話に聞く災厄の狐とは程遠い落ち着きだ…

 

「あと1つ質問に答えなさい。………先生はこのことを知っていますか?」

「キヴォトスと外を繋ぐ通路の存在は伝えた。だがこれが一方通行であることは伝えていない、それをすれば彼は絶対に出て行かないだろうからね」

「っ…」

 

そうだ、これは先生『追放』計画。

彼をこのキヴォトスから永遠に追い出すことを意味している

ほんの一瞬ワカモが震えたが持ち直したのは流石というべきか

 

「ああ、彼に会えなくなる…という心配をしているのならそれは必要ない」少なくともキミはね

「え…?」

「それも含めて向こうで話そう、キミたちは?一緒に来るかい?」

 

ここでロハンの言う『キミたち』とは当然俺たちのことだろう。とはいえ行こうが行くまいが今更降りるという選択肢は無い

 

ロハンのことだ、これは絶対に狐坂ワカモを説得できるという確信を持っての行動だろう

だとすれば今更離反したところでロハン側に付いた狐坂ワカモに潰されるだけだ

何よりこれ以上ここに残っていたら明日の授業に間に合わない

 

「俺は行かなくていい」

「私は行きます、この計画にはサクラコ様がトリニティを掌握できるかどうかが掛かっている。確認は徹底させてもらうわ」

「私は…ワカモお姉様の決定に従います、元々はロハンさんとお姉様を繋ぐただの仲介役ですし」

 

「同行2、待機2か、見事に別れたねぇ

じゃあ早速現地に向かおう、少し距離はあるが移動手段は用意してあるから安心してくれたまえよ」

「俺はゲヘナに帰るぞ、これ以上無断欠席してたまるか」

「私はここが家なので…皆さんの帰りをお待ちしてます」

 

こうして各々が行動を取り始める

ロハンが車の鍵を用意し、フクヨは休憩室でのんびり、俺とラミィは裏口へ「全員動かないでください」

 

…ん?

 

いきなり低い声で威嚇するように指示したワカモ、その視線は裏口の先へ向けられているが…

 

「あの、お姉様?」

「『全員動くな』と言ったのが聞こえませんでしたか?5人目の貴女も含まれていますよ

…これ以上逃走の姿勢を見せるのならここから何発かおみまいすることになりますが」

「5人目?…はっ、まさかサクラコ様!?」

「それはありえねーから安心しろ…でも誰だ?」

 

俺とロハン、ラミィにフクヨ、どう数えようと狐坂ワカモ以外には4人しかいない

5人目、というのは裏口の向こう側にいるみたいだが…

 

「………分かった、抵抗しない。私はどうすればいい?」

「あれっ、この声聞き覚えが…」

うお、ホントにいやがった。イズナほどじゃ無いが気配の消し方が上手いな…

 

「ゆっくり扉を開けて姿を見せなさい、不審な動きを見せれば撃ち抜きます」

「………」

 

とうとう観念したらしく、ゆっくりと扉が開いていく

そこに立っていたのは…

 

「げ、便利屋68!?なんでアンタがここに?」

直接の面識は無いがゲヘナ内で有名な組織や人物は全員調査済みだ

 

便利屋68の課長、鬼方カヨコ…なんでこんなところに?

というかマズい、便利屋は基本単独行動をしない。彼女がいるのなら浅黄ムツキや伊草ハルカといった他メンバーが近くに控えているかもしれない、リーダーの陸八魔アルまでいたら最悪だ

 

「知り合いですか?」

「いや、こっちが知ってるだけだ」

「これはこれはカヨコくん、私兵の契約は4日後だったはずだが…何か用かい?」

 

「あ?ロハンお前、まさか便利屋を雇ったのか?」

「ああ、万が一のための戦力としてねぇ

とはいえ情報の開示は一切しない、ただの傭兵契約だったのだが…契約違反じゃないかい?」

 

なるほど、当日の囮か。

 

「………」

鬼方カヨコは答えない、知っているとも、知らないとも取れる微妙な沈黙だ。こちらの動きを伺っているのか

 

「知っていても知らなくても関係ありません、我が神の未来を邪魔する可能性がある以上は…ここで口封じするのが最善かと」

「…どうだろうな」

 

相変わらず物騒なことを言うラミィ、一応言葉は濁したがここで口封じするという選択肢は便利屋を知る者なら絶対にできない

なぜなら便利屋68の脅威は個人個人の力ではなく人数の少なさから来る結束力の高さだからだ。

 

ここで彼女に手を出せばそれは残る便利屋3人に対する宣戦布告と同義だ

寄せ集めの俺たちと便利屋では個人の力も集としての力も敵わない

この状況、どうするべきなんだ…?

 

「妙奇ロハン、あなたが見つけた外の世界への通り道…私も見に行きたい。大丈夫、何もしないし不安なら縄とかで縛ってもいい」

「………嫌だと言ったら?」

「あなたは言わない」

 

ワカモにライフルを突き付けられているとは思えない胆力で彼女は即答する

明らかな格上が相手でも全く怯まないとはな

 

「うん、そうだね。彼女も連れて行こう

ワカモくん、悪いけど彼女の監視を頼むよ」

「連れて行くんですか?」

「ああ。幸い彼女1人だけのようだしさ。さぁ車を回そう」

 

やけにあっさりと了承したロハンに違和感を覚えたが狐坂ワカモが目を光らせているのなら変なマネはしない、だろう、多分

便利屋と殴り合うよりマシだしな

 

「じゃ、そういうことで僕とワカモくん、ラミィくんにカヨコくんで見に行ってくるよ」

「…拘束しておかなくていいの?」

「キミには意味がないだろう?さぁ行こう!」

 

予想外の客を迎え、4人はひと足先に裏口から出て行く

正直かなり不安だ、便利屋はこう…上手く言えないが劣勢や数の差をひっくり返して逆転するのがかなり上手い連中だ。端的に言って敵に回せば何が起こるか分からない

 

「………信じるしかないな」

とはいえ俺にできることはもう無い、フクヨにお茶のお礼を言い、俺はゲヘナ自治区を目指して外に出るのだった

 

 

 

────────────────────────

おまけ

 

キャラ設定編です、今回は1番早く登場した彼女

『火神ドグマ』を。ではどうぞ

 

 

 

火神ドグマ

 

ゲヘナ学園の1年生、いつかゲヘナのトップに立ちいずれシャーレも手に入れようと考える上昇志向の持ち主。

しかし肝心の権力そのものには興味が無いようで…?

 

上を目指す故か素行はゲヘナ生徒とは思えないほど良く、他人への態度も分かりやすくお上品。ただゲヘナ内でこの姿勢を崩すことは無いため夜桜キララなど一部の生徒からは『自分から距離を置いてて寂しくないのかな…』と思われている

 

戦闘力は高いとはいえないが投げ技や関節技、極め技が多彩で何よりも特異技能と認められるほど高い視力を戦闘に応用するためか神秘と身体能力に反してやたらと強く、格上相手でも時間稼ぎや引き分けに持っていくだけなら充分なポテンシャルを持っている──が、結局ヒナやホシノといったキヴォトス最上位勢クラスを相手するには素のスペックが全く足りておらず正面からぶつかれば小細工ごと叩き潰されるだろう

 

愛用品はナイフや隕鉄を結合させ斬打撃に特化させたウィンチェスターショットガンの『ロケットスター』

 

 

 

火神ドグマの絵です

(自己満足で描いてるので上手く無いですがこんな生徒だよってだけ…)

 

【挿絵表示】

 

 

他3人と違って元ネタは特に無しですが戦闘技能だけはとある新社長を参考にしてたり…




イズナもかわいいけどやっぱりワカモがNo.1な作者のルルザムートです、ハイ。
実はこれが終わったらギュメイ将軍(ドラクエ9)が主人公のブルアカを描こうかと思ってるこの頃
半端な退場をしたバルボロスを活躍させたり童顔ゲルニック将軍(ちゃんと公式)とか今でも掘れば出てくる物はある!ので、描きたーい
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