今も青き、呪術アーカイブ   作:ネログリフィス

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今回から対策委員会編スタートですね。
序盤はダラダラとやっていこうと思うので、長い目でお付き合いください。




若魚と対策委員会の奇妙な一日
ん、不審者は簀巻きにすべき。


―――???side―――

 

「ノノミ、相手に向けて弾幕を張ってくれ!セリカはそこを狙い撃つんだ!」

 

「お任せください!」

 

「そんなこと言われなくても分かっている!」

 

ノノミのガトリングガンから放った無数の銃弾が砂埃をあげて、相手の────────カタカタヘルメット団の視界を妨げる。

 

「くそっ、周りが見えな────きゃっ!?」

「落ち着け!うわっ!?」

 

まだヘルメット団に入りたての新人なのか、砂埃に動揺している彼女たちを中心に、セリカが放った銃弾がヘルメットに直撃していく。

 

「ナイスだよ!ノノミちゃん、セリカちゃん!!」

 

「シロコもどんどん突っ込んで!!」

 

「ん、私も負けてられない!!」

 

前線を担当していた人達が、セリカの狙撃で戦闘不能になったことで、相手の体制が崩れた。先生の指示通り、先に突っ込んでいったホシノ先輩に続いて私も走り出す。

 

「こ、こっちに来るな~!」

 

砂埃が次第に晴れてきたことで、相手の位置も分かってきたが、それは相手も同じ。

目の前にいるヘルメット団の一人が接近している私のことに気が付くと、迎撃のために銃弾を放ってくる。

 

ただ────

 

「────そんなブレブレの構えじゃ狙いが定まらないから、私には当たらない!」

 

「ぎゃっ!?」

 

遮蔽物に身を隠すまでもなく距離を詰め続けて、至近距離で引き金を引き、その子のヘルメットを破壊する。

 

「どんどん撃て、撃て~!!」

 

しかし、まだまだ数はいるため、引き続き一人一人のヘルメットを狙って銃弾を放つが、マガジンの中の銃弾も尽きてしまった。そのタイミングで上空にアヤネのドローンが飛んできた。

 

「シロコ先輩、替えのマガジンです!」

 

「アヤネ、ありがとう。」

 

ドローンから落ちてきた替えのマガジンを手に取ると、空になったマガジンと入れ替えて、迎撃を再開する。

 

「うわっ!?・・・うぅ、ヘルメットが~。」

 

どうやら彼女たちがフルフェイスヘルメットを被っているのは、『恥ずかしいから』だそうで、少しでもヘルメットが破損すると彼女たちは、恥ずかしがって動けなくなる。

 

「・・・・」

 

正直よく分からない。

 

「お、おい・・・!なんでいつもよりも今日は強いんだよ・・・!?」

 

普段からカタカタヘルメット団を撃退してきた私達だけど、ここまで圧倒するのは初めて。これも指揮を出してくれているシャーレの先生のおかげだろう。

 

「に、逃げるぞ・・・!」

 

一部の子達が戦いを放棄して、戦線から離脱し始める。そんな時、彼女たちが逃げた先に誰かが姿を現す。

 

「とうとうここまで来てしまった・・・・どっかですれ違ったか?」

 

「邪魔だ、どけ!!」

 

何か頭を抱えながら独り言を呟いている彼に向けて、逃げ出したヘルメット団の一人が銃弾を放つ。

 

「うおっ、あぶね!・・・・・いきなり撃ってくるなよ!!」

 

「ぎゃああああ!?」

 

彼は飛んできた銃弾を避けると、何か異質な何かを拳に纏って、撃ってきたヘルメット団の一人の顔を殴りつける。顔を覆っていたヘルメットが粉々に砕けながら吹き飛んでいき、他に逃げ出したヘルメット団たちを巻き込む。

 

「ひっ、ひいいいっ!!こ、降参だ!!」

 

「じゃあ、最初っから撃ってくるなよ・・・。」

 

どうやら今の彼の攻撃で、逃げ出そうとしたヘルメット団だけでなく、私達と戦い続けていたヘルメット団達も戦意を無くしたみたいだ。ただ、私達はそうはいかない。

 

「ん、今すぐ手を挙げて。」

 

「えっ、俺?」

 

私は彼に向けて銃口を向けて、そう彼に要求した。彼は私の要求に対して、自分を指差しながら黒い瞳を丸くしてポカンとする。

 

恐らく成り行きとはいえ、ヘルメット団の戦意を奪ってくれたのはありがたいけど、その目的は分からない。

 

それに────

 

「(さっきの一瞬だけ感じた嫌な気配・・・・。)」

 

あの異質な何かを感じてから、彼に対する自分の中の警鐘が鳴り続けている。それが何かというのは全く知らないけど、『自分たちとは真逆に位置するモノ』を感じたのは確かだった。

 

「早く手を挙げて。」

 

「えぇ・・・。」

 

彼は渋々と両手をあげる。どうやらさっきヘルメット団に反撃したのは、自分が攻撃されたからであり、こちらから変に攻撃しなければ反撃するつもりはないようだ。

 

「シロコちゃん、どうしたの?」

 

「って、何やっているのシロコ先輩!?」

 

ここからどうしたものかと膠着状態になっていると、不審に思ったホシノ先輩とセリカがやってくる。

 

「ホシノ先輩、セリカ。私のポケットにロープが入っているから、それでこの人を縛って。」

 

「シロコ先輩、なに言っているの!?」

 

「・・・・うん、了解~!」

 

「ホシノ先輩!?」

 

セリカは驚くだけだったけど、ホシノ先輩は私の考えを察してくれたのか、私のポケットからロープを取り出して、彼をぐるぐる巻きにし始める。流石ホシノ先輩。

 

「ごめんね~。可愛い後輩ちゃんのお願いだからさ、大人しくぐるぐる巻きにされてよ。」

 

「じゃあ、せめて少し緩めてくれると・・・・ウエストにくびれできそうなくらいキツいんだけど。」

 

「うへぇ~じゃあ、将来はモデルさんだね。メイド服とか似合うと思うんじゃないかな~?」

 

「だから、なんでメイド服?!」

 

ホシノ先輩が容赦なく、彼を縛っていると、他の3人────ノノミとアヤネ、先生がやってくる。

 

「ぐ、ぐるぐる巻きにされてどうしたの・・・?」

 

「こっちが聞きたいんですけど、先生。」

 

「知り合いですか?」

 

アヤネの質問に先生は頷いて彼のことを説明しようとするが、そこに割り込むようにノノミが手を叩いて言う。

 

「ひとまずここでお話するのも何なので、彼をお部屋に運んじゃいましょうか☆」

 

「ノノミの言う通り・・・・よいしょ、っと。」

 

ノノミの意見に賛成して、私は身動きの取れない彼を肩に担ぎ上げる。

 

「うわっ!?よ、よく一人で担げるな・・・・。」

 

「当然。銀行強盗した後、お金が重たくて逃走に支障が出ないように多少は鍛えている。」

 

「・・・・・簀巻きにされるのは、俺じゃなくてコイツであるべきでは?」

 

「あとで、シロコちゃんお説教ね~。」

 

どうやって、ホシノ先輩のお説教から逃れるか考えながら、私達はいつもの教室へと移動するのであった。

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