マスターテリオン、天野ケータになる   作:久保サカナ

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ケータが天野家に張っている結界ですが害意(例、詐欺電話)や悪意を持つ人間(例、空き巣や悪徳セールス)、あと明らかに悪いことをしようとしている妖怪(ドンヨリーヌや虫歯男爵)などを弾いています。

ただ、悪意ではなく本能(ひも爺やつまみ食いの助)で動く相手、アライ魔将や歯磨貴婦人といった善意の相手は入れるようになっています。

ヒキコウモリは悪意が無い…むしろ住まわせるメリットしかないのでセーフです。




ランカスレイヤー2号のアニジャ天狗はランカの実の兄(ネタバレ)

 

そうして一晩が明けて次の日の朝…何やら寝てる間に外に「フツーの人間に生まれ変わりスキルの大半を封印し弱体化した俺なら本気を出さないといけない相手」が来ていた様だったが様子見といったところだろうね。

 

おおかた俺の正体に気づいたエンマ大王やぬらりひょん議長あたりだろう(半分正解)、俺としては今世で悪いことをする気は全然全くこれっぽっちも無いのでこのままスルーしてもらいたいところだ。

 

時間通りにパッチリ目を覚ますとPadを持ったまま半分床にめり込んで寝ているウィスパーが居たのでしばらく観察してると目を覚まして挨拶して来た。

 

 

 

挨拶は大事、「G記」にもそう書いてある(書いてませんby孔明、司馬、道明寺)

 

 

 

「おはようございます、ケータきゅん!調べ物はバッチリでウィスよ!!」

 

「おはよう、ウィスパー。とりあえず顔を洗って朝ごはんを食べよう」

 

そうして服を着替えて一階に降りて顔を洗って歯を磨く、それから朝ごはんを作っている母さんに「おはよう」と声をかける。

 

「おはよう!ケータ、今日は何するの?」

 

「今日は新しく出来た友達のところに行くんだ!チョコボーの買い置きってある?友達が好きなんだ」

 

「あら!お友達が増えたなんて良いわね〜、チョコボーなら用意しておくから朝ごはん食べちゃいなさい」

 

「はーい!」

 

そうして朝ごはんを食べて(やっぱりひも爺とつまみ食いの助が出た、結界を張り直すべきか…)歯を磨く、TVのニュースではオレオレ詐欺の話題を取り扱っていた。

 

「詐欺なんて物騒ね〜、ウチも気を付けなきゃ。ケータも怪しい電話や人を信じちゃダメよ?」

 

「うん、分かったよ(まぁ、結界があるからかかって来ないけどね)」

 

そう言ってチョコボー×5を受け取り「行ってきまーす!」と言って家を出る、家からしばらく出た公園にあるベンチでウィスパーに「ミッションの成果を報告してくれないか?」と尋ねる。

 

「フッフッフ…!このウルトラ有能妖怪執事ウィスパー!ちゃ〜んとケータきゅんのご期待に応えました!!

 

・なんでもバクロさせる妖怪は妖怪バクロ婆!

 

・記憶を忘れさせる妖怪は妖怪忘れん帽!

 

・記憶を思い出させる妖怪は妖怪おもいだスッポン!

 

いずれもさくらニュータウンで目撃情報があります!」

 

「これがその姿ですね〜」と言いながら画像を妖怪Padで出すウィスパー、それを見ながら俺は魔法で魔改造してゲーム通り色々入るようになったリュックから折り紙を取り出す。

 

そして妖怪Padの画像の上にかざし「念写の魔法」で3体の妖怪の情報を写し取った、そして折り紙で鳥を折って魔力を込めると本物そっくりの鳥の使い魔になり対象に向けて飛んで行った。

 

 

 

イメージはキラ・ヤマトのトリィだ、そう…俺もアスランに「ハロ作って〜」とねだりに行って「マスターテリオン!!!この馬鹿野郎!!!!!」とブン殴られたからな(存在しない記憶)

 

 

 

「ウッヒョー!!魔法ってマジ便利っすねぇ!!!」

 

「これは手品の域を出ないよ、1番近いのは…あっちか」

 

すると使い魔が少し離れたベンチに妖怪反応があることを指し示して来たのでサーチライトを当てるとそこには小さなお婆さんの姿をした妖怪がいた、バクロ婆に間違いないな。

 

「ババァ〜ン(おや、見つかってしまったねぇ)」

 

「バクロ婆!頼みがあるんだけど俺とともだち契約をして欲しいんだ」

 

「ババァ〜ン(良いけど…ちょっと暑くて喉がカラカラでねぇ、妖緑茶をくれないかい?)」

 

「妖緑茶だね…ハイ、どうぞ!」

 

そう言ってリュックに常備してある妖緑茶を魔法でさっと冷やしてからあげる、暑いから冷たい方が良いだろう。

 

「ババァ〜ン(ありがとう優しい坊や、私のメダルだよ)」

 

バクロ婆の妖怪メダルはこうしてあっさり手に入った、ウィスパーも「やりましたねぇ!」と声をあげている。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

おもいだスッポンの反応は…ヨロズマートの中からするな、入店すると「いらっしゃいませー申し訳ありませんがトイレはただいまご使用になれません」と店員さんが言うのだ。

 

無視してトイレに向かうと妖怪反応がしたのでサーチライトを当てると何やら直立二足歩行しているスッポンがトイレの詰まりを直すアレ…正式名称ラバーカップを持って悪戦苦闘していた。

 

「ふんっ!ふんっ!」

 

「おーい、何をしてるんだい?」

 

「このトイレが詰まってしまったのだ、スッポンとしては見逃せんからのぉ!」

 

「スッポンってそういう生き物でしたっけ…?」

 

「じゃあ俺直すよ!直せたら俺とともだち契約をして欲しい!」

 

「そう簡単に行くか「詰まりを直す魔法」(ジャー)流れたのぉ!」

 

おもいだスッポンは「お主やるのぉ!これがワシのメダルじゃよ」とメダルをくれた、これであと1体だね。

 

店員さんに「トイレ直ってましたよ」と告げつつ何も買わないで店を出るのはなんかアレなのでパピコを買って店の外でウィスパーと分け合う。

 

「これであと1体でウィスねぇ、ところでケータきゅん。アータ、ナニモン・ナンデス?ここまで多様な魔法…妖術使いは妖魔界でもそうそういませんよ」

 

「エドモン・ダンテスみたいに言うなよ…ヒントは俺には前世の記憶があって前世がスパロボUXの世界出身ってところかなぁ〜、2番目のヒントは隠しキャラだったよ!」

 

「へぇ〜ケータきゅん転生者だったんですねぇ、通りでお部屋にこだわりがあるわけです。それならだいぶ絞れますよ!(妖怪Padを取り出して検索する)………………ケータきゅん?アータもしかしてめちゃくちゃヤベェ奴じゃありません?」

 

「よーし最後は忘れん帽だね!あっちの方から反応がするよ!!」

 

「ケータきゅん?ケータきゅん!!」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

そう言って反応を追ってやって来たのは花屋さんの前だった、お店の前ではなんと俺の父さんが店頭のお花を見ながら「う〜んう〜ん」と唸ってるではないか。

 

「父さんどうしたの?」

 

「ああ!ケータか。今日お母さんの誕生日だろ?だから半休をとってケーキとお母さんの好きなお花を買って帰ろうと思ったんだけど…なんか急にお花の名前を忘れちゃってな!困ってたところなんだよ」

 

妖怪センサーと使い魔が反応しているので父さんにサーチライトを当てると帽子の形をした妖怪が父さんに取り憑いていた、忘れん帽だ!!

 

「忘れん帽!父さんから離れろ!!」

 

「へらへら、遊んでくれたらいいよ」

 

「ケータきゅん!ここは妖怪バトルです!!さぁ、ともだち妖怪を呼び出すのです!!!」

 

「ウォッチ波動砲!!!「ちょっとぉ!!妖怪バトルって言ったでしょうが!!?」」

 

ウォッチ波動砲(何故かは知らないがエルダじゃなくても撃てた)が当たった忘れん帽は地面にべしゃっと落ちるとしばらく痙攣した後こっちを向いて「キミやるね…今日からともだち」と言って妖怪メダルを投げて来た、結果オーライ!!

 

「?ケータどうしたんだ突然叫んだりして」

 

「なんでもないよ父さん!買うお花は思い出せた?」

 

「う〜ん、喉元まで出かかってるんだけどな。こう…スッポーンと出て来ないかな」

 

「ケータきゅん!今度こそともだち妖怪の出番です!!おもいだスッポンを呼び出すのです!!!」

 

「俺の友達!出て来い!!おもいだスッポン!!!」

 

 

 

『ニョロローン!デロローン!ソロソロ、イイダローン!?』

 

 

 

「おもいだスッポン!さっきぶりじゃな」

 

「俺の父さんの記憶をスッポーンと思い出させて欲しいんだ!」

 

「お安い御用じゃ、それスッポーン!」

 

そう言っておもいだスッポンはグワァっと紫煙を発するとそれは父さんを包んだ、すると父さんは「思い出した!母さんの好きなお花は向日葵だよ!」と声をあげた。

 

「なんかよくわからないけど多分ケータのおかげだな、ありがとう!じゃあ父さん先に帰ってるからケータも暗くなる前に帰って来るんだぞ?」

 

父さんは向日葵の花束を買って去って行った、するとウィスパーが「これでケータきゅんの言ってた妖怪3体とはともだちになれたわけですが…これでどうやってジバニャンの力になるんです?」と聞いて来るのだ。

 

「そうだね…まずはジバニャンのところに行こうか…」

 

そう言って身体能力強化をかけて走り出す、前世の半神半人ムキムキボディと違ってこうでもしないと日が暮れてしまうよ。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

魚屋の交差点に来るとジバニャンが向こうから声をかけてくれた、早速で悪いが…

 

 

 

『フシギ!フシギ!ブギウギ!オレたちゃ、オオハシャギー!』

 

 

 

「バクロ婆!ババァ〜ン!!」

 

そう言ってジバニャンに取り憑くバクロ婆、急なことでつぶらなお目目を白黒させてたジバニャンだったが…ポツポツと本音を語り出したのだ。

 

「オレっち本当はエミちゃんと会いたいニャン!またアカマルって名前を呼ばれて抱きしめてもらいたいニャン!!」

 

「でも…またダサいって言われるんじゃないかって思うと怖くて動けないニャン…優しいエミちゃんの思い出を疑う気持ちもあるニャン…」

 

「オレっちどうしたらいいのかわからないニャン………」

 

そうして語り終えるジバニャンに俺は「そうだね、とにかくエミちゃんに会いに行こうよ!!」と言う、するとジバニャンは「いきなりバクロさせておいて話聞いてたニャン!?」とフシャー!!!とやんのかステップしながら毛を逆立てるのだった。

 

「いや、俺もどうしたらジバニャンの力になれるかよく考えたんだ。そうしたらキミとエミちゃんを仲直りさせるのが1番だと考えたんだ、そのためにともだち妖怪も連れて来たよ」

 

「そうです!ケータきゅんは昨日からワタクシやともだちを頼って、それでもジバニャンのために何が出来るか考えていました!ジバニャン!アナタに足りないのは「誰かの力を借りる」ということではないでしょうか!?」

 

「ニャニャッ!?そうなのかニャン…?」

 

「そうだよ、エミちゃんに酷いこと言われたら記憶を消す妖怪もいる。思い出を思い出させる妖怪もいる」

 

「エミちゃんのお家覚えていますか?」

 

するとジバニャンは観念したように「こっちニャン…ついて来るニャン………」とトボトボと歩き出したのだった。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

エミちゃんのお家に着いたわけだがドンヨリとした妖気を感じる、これは良くないね。

 

「エミちゃんの家庭環境はお世辞にも良くなかったニャン…ママはいつもエミちゃんのことを叱ってばっかだったしパパは知らんぷりしてたニャン、今思うと良くないものが憑いてたニャン…」

 

「この家の中の妖怪以外の時間を止める魔法」

 

「もはやフリーレンもビックリですねぇケータきゅん………まぁ前世が『彼』ならさもありなんですが」

 

そうして家の中にお邪魔すると凍りついたように動かないエミちゃんらしき女の子、ジバニャンが目に涙を浮かべた。

 

あと「一体何なのボボジョワァ〜ン!?」と混乱している紫色のスライムのような妖怪、ウィスパーがすかさずPadで「アレは妖怪ドンヨリーヌ!場の空気をドンヨリさせて雰囲気や人間関係を悪くする妖怪です!!」とシャウトする。

 

「オマエかニャン!エミちゃんを苦しめていたのは!?無理矢理にでも出て行ってもらうニャン!!!」

 

「やれるもんならやってみなボボジョワァ〜「重力結界・極狭」ン!?」

 

下手にデバフをかけるとドンヨリーヌのスキル「のろいのおはだ」が発動してしまうため重力結界で押し潰してスタンさせつつダメージを与える、そしてジバニャンには「攻撃力が上がる魔法」をかけた。

 

「今だよ!ジバニャン!!」

 

「マジギレバフ盛りひゃくれつ肉球!!!」

 

「うわぁ…痛そうですねぇ…」

 

ジバニャンの攻撃が見事に決まったドンヨリーヌは「ごめんなさい寂しかっただけなの〜!」と言いながら紫煙と共に消えた、光るものが落ちてたら拾ったら妖怪メダルだった、やったね。

 

そして、ジバニャンに「じゃあエミちゃんの時間を動かすけど良いね?」と尋ねる、ジバニャンもここまで来たら腹を括ったのか「お願いニャン!」と答えた。

 

何気にエミちゃんってジバニャンのことだけは妖怪ウォッチ無しでも見れるからなぁ、限定的な霊感いや「絆」がそうさせるのだろう。

 

指を鳴らしエミちゃんの時間停止を解く、するとエミちゃんから見たら知らない男の子がいきなり現れたことになるんだ。

 

「何なのアナタ!?」

 

「ジバニャン…アカマルの友達です、貴女はどうしてアカマルの最期にダサいなんて言ったんですか?アカマルは未練があり過ぎてこうして妖怪になってしまっている」

 

「!?」

 

「エミちゃん…」

 

そうして俺の隣に立つジバニャン…アカマルに気づいたエミちゃんは「違うのよアカマル…ダサいって言うのは「私を1人にするなんて酷い」って言う意味だったのよ!だってアカマルは私を庇って死んじゃったんだから!!!」と声を張り上げた。

 

今だ!「おもいだスッポン!!ジバニャンに取り憑き!!!」「了解じゃ!!」

 

 

「しっかり捕まってなさいよアカマル! いっくわよー!!!」

 

 

 

「お前はずぅーっと私と一緒にいるんだぞ! 可愛がってくれるご主人様を大切にするのが、猫ちゃん界隈の常識なんだから!」

 

 

 

そしてあの日、確かにエミちゃんは青になった横断歩道を渡っていた。

 

しかし、そこに全速力のトラックが突っ込んできたのだ、当時の自分に出来ることなんて…「エミちゃんを突き飛ばして自分が代わりに轢かれること」だけだったではないか!

 

 

 

「アカマル……私を守るために、自分が死んじゃうの…?車に轢かれたぐらいで、私の前からいなくなるの…?」

 

 

 

「そんなのダサっ…!ダサいよ、ダサすぎるよ……!!!」

 

 

「エミちゃんはオレっちのこと嫌いになって無かったニャン!!オレっちはそれなのに誤解してエミちゃんを悪者にした酷い猫ニャ!」

 

「いいのよアカマル…こうしてお前とまた会えた、こうしてお前をまた抱きしめることが出来た、それだけでいいじゃない」

 

「エミちゃぁぁぁぁぁん!!!!!」

 

 

 

そうして落ち着いた頃を見計らい声をかける、エミちゃんは「貴方のおかげでこうしてアカマルとまた会えたわ、本当にありがとう」と深々と頭を下げて来た。

 

「ありがとうニャンケータ!オマエのおかげでオレっちは救われたニャン…!!でも、どうして昨日会ったばかりのオレっちにここまでしてくれるニャン?」

 

「フツーの人間なら『ともだち』のために全力を尽くすのが当然だと思ったからだよ、それに…」

 

 

 

『無視できない』『後味が悪い』

 

 

 

「俺の知ってる『善い神さま』は決してバッドエンドは認めないだろうから」

 

 

 

俺の知ってる「究極の交差」もジバニャンのために動いただろう、俺も今世では彼らのようにありたいよ。

 

 

 

「そうなのね…ところでアカマルは今野良猫?」

 

「ギクゥッ!ハイ…野良猫ですニャン…」

 

「ジバニャン、ジバニャンさえ良ければウチに来ない?」

 

「良いのかニャン!?」

 

 

 

こうして俺の部屋はまた住人がひとり増えて賑やかになった、ウィスパー?家に帰るまで感極まってオイオイ泣いてたよ。

 

 

 

 





波動砲を撃てる小学生がフツーのわけねぇだろ!!!(4をプレイした感想)

このケータきゅんはは『無視できない』『後味が悪い』ような展開を決して認めません、これには善い神さまもニッコリ。

作者はジバニャンの「ボニャール」「やんのかステップ」が大好きです。

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