【RTA】スカー救済ルート 【The Lion King: Pride of You】 作:野生のパチリス
はいどうも〜!今回も「スカー救済ルート」、やっていきます。前回はね、タマ君が川辺でムファサ拾って、とりあえず保護したとこまででしたね。
さて、画面はタマ君がムファサを背負って、岩場の細い道を進んでるとこですね。この近くでイベントが起こるのですがそのイベントでやっておかないといけないことがあります。それはここでタマ君がわざと足を滑らせて、ムファサを川に落とす必要があります。
プレイヤーによっては「なんで助けたのに落とすんだよ」って疑問に思うかもですが、ムファサとタカの出会いイベントを発生させるフラグがここでしか立たないんですよね。逆に言うと、ここで落とさないと「スカー救済ルート」から外れてムファサとタマ君のミレーレ二人旅になります。
よし、いくぞムファサ……すまんが、タマ君に拾われたことを恨むがいい!
\ズルッ!/
\ドボーン!!/
「うわあああ!!タザマ!!」
…いや〜、ムファサくん、初見プレイヤーの心を抉る叫び声出してますけど、ここは完全にイベント進行なので放置でOKです。タマ君は絶妙なバランスで岩の上に残りますが、ムファサだけが見事に流されていきます。これでタカとムファサが出会う地点の近くまで移動しましょう。
移動中にタマ君の???のスキルについて説明しましょう。このスキルは使用条件を満たしたときにスキルの詳細がわかる仕様になっています。例えば、「守護」のスキルは味方をかばう行動を成功させるといった条件で解放されます。どんなスキルがついているのかわからないので中盤のほうで条件を満たしてどんなスキルかわかるみたいなことはよくあります。スキルによってガバることはないので安心してね。
さて、川沿いを移動しながら、ムファサがタカと出会うイベント発生ポイントに近づいてきました。ここで、いよいよタカとムファサの初対面が見られます。
「食べられちゃうよ!」
はい、ここでムファサが子ワニにパクっとされそうになる、原作通りのイベントですね。ロシェさんが勝手に出てきて、軽く追っ払ってくれるやつ……だった、はずなんですが……
\ズズン……/
\バシャアァァ……/
……あれ?これ、カットインの演出おかしくないですか?
ファ!?なんで大人のワニが出てきてるんですかね!?
************
そのワニはまだ子供で、全身に泥をまとったような薄緑色。だが、その目には空腹と狩猟本能が宿っていた。ムファサが這い上がろうとした瞬間、ワニが跳ねる。
「た、たすけ……!」
タカの力では持ち上げることができなかった。そして、一瞬のうちに、その首がムファサの後ろ足に食らいつこうとした──。
「やめなさい!」
鋭い声が走ると同時に、木陰から現れたのは、雌ライオンだった。砂色の毛並みに、眼光鋭く光る琥珀の瞳。ロシェは低く唸りながら、躊躇なくワニの前に飛び出した。
その体格の差に驚いたか、子ワニは一瞬ひるんだが──。
\ズズン……/
\バシャァァ……/
水面が不気味に膨らんだ。新たに現れた影は、先ほどの子ワニとは比べものにならない巨体だった。年老いたワニだ。傷だらけの皮膚に深く刻まれた爪痕、裂けた顎の端。狩りの失敗と勝利を繰り返してきた証が、その身に刻まれていた。
老ワニがエシェに向かって唸る。その目は完全に敵意を帯びていた。
「あなたたちは逃げなさい!」
エシェがムファサを庇いながら身構えた瞬間、後方の茂みで息を呑む声がした。
「やめろ……やめろ……っ!」
震える足で一歩も動けずにいるのは、まだ幼い雄のライオン──タカだった。体が言うことをきかない。ただ、見ていることしかできなかった。
そのとき。
空気が、震えた。
突風のような気配が、岩場の上方から吹き抜ける。川辺を包む湿った空気が、咆哮に揺れた。
「はなれろッ!!」
地を這うような咆哮。
それは、一つの命を脅威から断ち切る意志の音だった。
現れたのは、黒いたてがみを持つ、しなやかな体の若きライオン──タザマ。
鋭く研がれた金の瞳が、静かに老ワニを捉える。
その身から発せられる空気は、同じ獣でありながら、どこか人ならざるものを思わせた。
タザマは一歩、前に出る。
それだけで、地面がわずかに鳴った。
「こっちは俺がやる。下がれ」
誰に向けた言葉かもわからない。けれどその一声は、確かにエシェの身体を一瞬縛り付けた恐怖を、断ち切るに足る力を持っていた。
そして次の瞬間──。
タザマが、吠えた。
「うおおおおッ!!」
その咆哮は、ただの威嚇ではなかった。
空気を震わせ、大地を震わせ、そして──
老ワニの頭部を、衝撃波が貫いた。
老ワニの巨体がバウンドする。そのまま後方の水へ叩きつけられ、岸を削りながら大きく転がった。
水面が再び跳ね、濁流と共に老ワニの身体が引きずられていく。
タザマは一歩も動かず、それを見届けた。
やがて、川に静寂が戻る。
息を呑んで見守っていたエシェが、ようやく足を動かす。
その腕には、びしょ濡れのムファサが抱かれていた。
「……あなたは……」
「……通りすがりの野良だ」
タザマが短く答える。
茂みの奥で震えていたタカが、ようやく一歩、草を踏みしめて出てくる。
その目は、彼が見たことのない何かを前にしたように見開かれていた。
タザマはタカを一瞥すると、ムファサに視線を移した。
その様子を見ていたムファサはタカにタザマを紹介した
「タザマはすっごく強いんだ!」
タカは興味津々といったように聞いた
「ねえ!タザマお兄ちゃん!僕にもさっきのやつ教えてよ!」
その言葉に、タザマの眉がわずかに動いた。
「……お、お兄ちゃん、だと?」
「僕ね、兄弟が欲しかったんだ! ムファサが僕の兄弟になるから、タザマはお兄ちゃん!」
当たり前のように言い切ったタカの声が、風に乗って川辺に響く。
タカの言葉にタザマは何も言わず、ふいと顔を背ける。
その瞳の奥に、何か複雑な光がよぎった。
「……兄弟、ね……」
かつて、誰かに向けて言おうとして言えなかった言葉。
一緒に歩んだ誰かの背を、ただ黙って見送った記憶。
そんな過去が、ふいに脳裏をかすめた。
「別に、お前らの兄になる気はない」
そう言いながらも、その声はどこか柔らかかった。
否定しているはずなのに、完全に拒絶しきれていない。
「「なってくれないの?タザマ.........」」
タカとムファサが目をキュルキュルとうるませながらタザマのことを見た
タザマは何も言わずにただ、ふう、とため息を一つついて、天を仰いだ。