別世界の元神がオラリオに来たのは間違ってるだろうか IFシリーズ 作:さすらいの旅人
一応内容を膨らませようと、地の文を追加させています。
小ネタの内容な為、殆ど短いのでご了承願います。
非戦闘員の日常
見知らぬ世界に転移してしまった隆誠が行きついた先は、オラリオと言う都市の中にある【フレイヤ・ファミリア】の
しかも最悪な事に主神フレイヤの神室で、挙句の果てには彼女の私物を壊してしまう事態に陥る。
予想外な所から現れた侵入者にフレイヤは勿論驚愕するも、隆誠を見た途端に無言となってしまう。元の世界にいるフレイヤとは同性同名の別神なのだが、何かに惹かれるようにか彼を気に入ってしまい、壊した私物を弁償する代わりとして自身の眷族になってもらおうと提案する。
その後に彼女の眷族であるオッタル達が現れて不届き者である隆誠を始末する寸前、フレイヤが即座に手を出すなと厳命した。オッタルを除く眷族達は不満を表すも、主神の命には逆らえない為、仕方なく受け入れる形となった。
隆誠としてはフレイヤの眷族になる気は毛頭無かったが、色々と負い目がある為に仕方なく受け入れている。しかし、何れは元の世界に戻るので【
【フレイヤ・ファミリア】の仮眷族となって約一年が経つも、未だに元の世界に帰る目途が立たない中、兵藤隆誠はもうすっかり別世界の生活に慣れていた。
最初の頃はフレイヤに対して恭しい態度だったが、今はもう完全に素っ気なくなっている。元の世界のフレイヤと同じく
【フレイヤ・ファミリア】の眷族側からすれば、主神に対して許されざる行為である事は言うまでもない。そんな愚か者は罰して当然の
報告を聞いたオッタル達は一体何の冗談だと不可解な表情になるも、後になってから事実だと判明する事となった。オラリオ最速と謳われている【フレイヤ・ファミリア】副団長のアレン・フローメルが、隆誠によってボロ雑巾のような姿となって敗北したのだから。それ以降にはオッタルを除く他の第一級冒険者達も挑んだが、全員揃って敗北を喫する。
これによって【フレイヤ・ファミリア】の眷族達は今も隆誠の事は気に入らないが、安易に手を出す事はしなくなる。それでも気に入らない事があれば、果敢に挑もうとしている者も中にはいるが。
そんな物騒な日々を送り続けている中、隆誠はいつもの事務仕事をしようとする直前、またしてもフレイヤに絡まれていた。
「ねぇリューセー、これから一緒に街を歩かない?」
「やなこった」
大半はバベルの最上階で過ごしている筈のフレイヤだが、今日は珍しく【フレイヤ・ファミリア】の
仕事をしようとする隆誠を見付けて早々、デートの誘いをするのは既にお決まりのパターンとなっている。
「【フレイヤ・ファミリア】は都市最大派閥だから、主神のお前が出歩いたら色々問題になるだろうが」
「だから貴方を護衛として連れて行こうと思ってるのよ」
フレイヤは隆誠の実力を既に知っているから、護衛として問題無いと思っている。【
「い・や・だ。どうしても出歩きたいならオッタルでも同行させれば良いだろうに」
フレイヤの眷族であれば望外の喜びと言わんばかりに感涙しながら即座に同行するが、隆誠は平然と断固拒否を示した。
「もう、これが他の子だったら喜んでいるのに」
断られた筈のフレイヤは可愛らしく頬を膨らましており、不愉快な表情になっていない。普通なら不快になってもおかしくないが、隆誠相手では全くそうならないのは不思議だった。
「そんなの知るか。俺はアイツ等と違う……って、何をしている?」
「そんなこと言わずに行きましょ、ね?」
仕事があるからと言って去ろうとする隆誠に、フレイヤは諦めずに腕を絡めていた。
全知零能となっている今の彼女を簡単に振り払う事は可能だが、そんな事をすれば怪我をする可能性がある。そうなったら最後、【フレイヤ・ファミリア】の眷族全員が隆誠に殺意の怒りを抱いて総攻撃を仕掛けようとするだろう。迎撃するのは勿論可能でも後々面倒になる為、彼は敢えて振り払う事はしない。
「…………はぁっ。なるべく午前中だけにしてくれよ」
「ええ、分かったわ」
結局折れてしまう隆誠は、大変嬉しい表情となるフレイヤに取り敢えずと言った感じで付き合うのであった。
仲睦まじく歩いていく二人の光景に――
「………リューセーが来てから、フレイヤ様はいつもと違って活き活きとしているな」
【フレイヤ・ファミリア】団長のオッタルは、隆誠に嫉妬しないどころか、奴なら問題無く任せられると見守るのであった。
そしてこの後、隆誠がフレイヤとお出かけしたと言う情報を耳にした他の眷族達は、まるで一大事と言わんばかりに出動することになる。
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