別世界の元神がオラリオに来たのは間違ってるだろうか IFシリーズ 作:さすらいの旅人
女に性転換されてもヘグニは一応戦える状態だが、オラリオにいる住民や神々に観られているだけで充分過ぎる程の恥辱を受けてるも同然なので、隆誠はこれ以上手を下す必要はないと判断した。それ以前に向こうがもう見られたくないと、中継に映らないよう何処かに隠れてしまったが。
もう既に如何でも良くなっているのか、やるべき事を終えた隆誠は次の戦場へ向かおうとしていた。
移動用として使っていた柱はアルフリッグがいる場所にあるので、このまま『飛翔術』を使おうと――したが、ある事を思い出す。
(ルーン魔術の方を使ってみるか)
何か遭った時の手段としてルーンの祖であるオーディン直々に一通り教わっておきながら、殆ど使う機会が無かったので、これを機に今日はルーン魔術をメインに使おうと隆誠はそう考えた。
改めて指で『飛行のルーン』を発動させる為の文字を描いた直後、隆誠の身体がフワッと浮かび急上昇していく。
普段は飛翔術ばかり使っている為に些か不慣れな様子を見せていたが、数秒もしない内に調整を終えて、目的地である北西の『円形劇場』へ向かおうとするも――
(ん? あれは……)
飛行移動する寸前、ふと目に入った。
意識を失っているアルフリッグ達から少々離れた所で【ヘスティア・ファミリア】のリリルカと春姫、隆誠によって戦意喪失状態の
隠れなければならない筈の神を発見したら、胸に刺している『花』を散らせば、所属してる【ファミリア】の団員も即脱落となる。
彼が移動先を急遽変更してヘスティアの『花』を散らした瞬間、【ヘスティア・ファミリア】が脱落となり、オッタルと交戦中のベルも当然退場扱いになり、その時点で【派閥連合】が事実上の敗北となる。
「…………………」
にも拘らず、隆誠は彼女達に仕掛ける様子が一切無かった。既に目的地である『円形劇場』の方へ視線を向けている。
【フレイヤ・ファミリア】が勝利するには、【派閥連合】の
主神から出撃を命じられた以上やらなければならないが、隆誠としては勝利する訳にはいかない理由がある。それをやってしまえば最後、彼女は今後『表面上の愛』に縋るだけの哀れな女神に成り下がってしまうから。
本当であれば自分もヘディン達と同じく離反してフレイヤの『花』を散らしたいところだが、それをやるのは自分ではなくベル・クラネルがやらねばならない。歪んだ愛で暴走している今のフレイヤを救済出来るのは彼だけだと。
けれどフレイヤは非常に面倒臭い性格をしてるから、
(それはそうとベルの奴、流石に
如何にベルでもオッタル相手では本気でやるしかない筈だと考えてる隆誠だが、当人と会って予想外な展開が起きるとは思いもしなかった。
短くて本当にすいませんでした。