別世界の元神がオラリオに来たのは間違ってるだろうか IFシリーズ   作:さすらいの旅人

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いつもより少々長めに書けました。


【アストレア・ファミリア】との出会い

(思ってた以上に弱いな)

 

 撤退する白装束の集団に(威力を抑えての)キツい一撃を与えた隆誠は、余りの弱さに呆れていた。

 

 悦に浸りながら非力な住民を平然と手に掛ける寸前、助けに駆け付けた者が【フレイヤ・ファミリア】が来たと分かった途端に撤退するのは良い判断だろう。

 

 彼からすれば自分より弱い相手を甚振る連中など、性根の腐った下種野郎にしか見えない。殺しはしないが、それでも骨や内臓を損傷するほどの激痛を与えているので、未だに気絶している連中は治療されない限りまともに動く事は出来ない。

 

「其方の方々は大丈夫ですか?」

 

「ひっ!」

 

「そ、その……」

 

 気絶してる集団を一通り見た後、襲われそうになった住民達に対して優しく声を掛ける隆誠。

 

 しかし、彼の団服を見た事で再び恐怖されてる事に、彼は先ほどのやり取りを思い出す。

 

(そう言えば俺、フレイヤのところの団服着てるままだったな)

 

 彼が身に纏っている【フレイヤ・ファミリア】の団服『栄光のファミリアクロス』は、一般構成員と違って青と銀を基調にしており、フレイヤが自ら手掛けた特注品でもある。それを知った眷族達の中には隆誠に嫉妬するだけでなく襲い掛かる者も当然いたが、コテンパンにされたのは言うまでもない。

 

 元の世界に戻ってから着替えるつもりでいたが、オラリオへ戻る予想外な展開となってしまい、今の状況でそんな事をしている暇がない。

 

 この場に本物の【フレイヤ・ファミリア】眷族達に見られでもしたら、更に面倒な事になってしまうのが目に見えてる。

 

「……此処は危ないから、早く避難して下さい」

 

 自分を【フレイヤ・ファミリア】と思われてる以上、まともに対応出来ないと分かった隆誠はそう言って去る事にした。

 

 どこか適当な場所で着替えようかと考え始めてると――

 

「通報があって急いで駆けつけたけど、もう終わってるみたいね」

 

 冒険者と思われる女性の声がした。

 

 それに気付いた隆誠が振り向くと、滑らかな赤髪をしたポニーテールの少女が隆誠を見ている。

 

「貴方がこの人達を助けたのね。ありがとう、【フレイヤ・ファミリア】」

 

「ど、どういたしまして……」

 

 住民達と違って臆した様子を一切見せず、緑の瞳を真っ直ぐ向ける事で隆誠は思わず困惑してしまう。

 

 端整な顔立ちをしてるだけでなく明るい表情をしてるから、少しばかり興味が湧いた。

 

「えっと、君はどなたかな?」

 

「あれ、私の事を知らないの? だったら名乗ってあげるわ!」

 

 隆誠が問うと、少女は急にテンションが高くなりながら自己紹介をしようとする。

 

「私こそ清く、正しく、美しい『Lv.3』、アリーゼ・ローヴェル! 【アストレア・ファミリア】の団長よ!」

 

「【アストレア・ファミリア】、だと?」

 

 少女――アリーゼが自己紹介しながら所属する派閥を口にした事で、隆誠は思わず訝ってしまう。

 

(どう言う事だ? 確かその派閥は……)

 

 彼は又聞きでしか知らないが、フレイヤから軽く聞いていた。

 

 嘗て正義の派閥として活動していた【アストレア・ファミリア】は、闇派閥(イヴィルス)の残党によって壊滅。唯一生き残ったリュー・リオンは主神アストレアをオラリオへ追放してから復讐を果たした後、シルの姿になっていたフレイヤに拾われて『豊穣の女主人』で保護する事になった。と言う簡単な内容しか聞かされていない。

 

 アリーゼと呼ばれる団長は既に故人なのだが、今は隆誠の目の前にいる。死んだと聞かされた筈の人間が存命してるとなれば、フレイヤが嘘を吐いたのかもしれない。

 

(いや、フレイヤが俺に嘘を吐く理由なんかない筈だ)

 

 その時に話してくれたフレイヤは隆誠に心を開いていたから、余程の事情がない限り嘘を吐いたりしない。親友として接していた同僚(リュー)に気を遣ったとしても、聞いていた隆誠はあの女神が敢えて誤魔化していたようには到底思えない。

 

「君は本当に、アリーゼ・ローヴェルなのかい?」

 

「あ、私の名前を聞いた事で凄く動揺してるわね! フッフーン! やっぱり私って罪な女ね!」

 

「……………」

 

 確認の意味を込めて問う隆誠だったが、変な勘違いをしてるアリーゼは何故か自慢気な表情になってる事で唖然としていた。

 

(中々面白い子だな)

 

 自分がいた【フレイヤ・ファミリア】眷族の中に、こうまで底抜けに明るい女性はいなかった。隆誠としてもそう言った子は大変好ましく、もし居ればそれなりに仲良くやっていたかもしれないと考えてしまいそうだ。

 

 そんな彼の心情とは別に、アリーゼを追って来たと思われる他の女性達が駆け付けて来た。

 

「アリーゼ、一人で突出しすぎです!」

 

「全く、ウチの団長は相変わらずですね」

 

「つーかソイツ……【フレイヤ・ファミリア】じゃねぇか!」

 

 アリーゼの行動を咎める女性エルフと女性ヒューマンとは別に、女性小人族(パルゥム)が隆誠の姿が視界に入った途端に驚きを示した。

 

(このエルフ、間違いなくリュー・リオンなのだが……)

 

 現れた三人の中で隆誠は女性エルフ――リューを見て確信するも、自身が知る姿とは少し違っていた。

 

 今見ている彼女は、あの時より髪が長い上に、顔立ちも幼く見える。まるでベルと同い年みたいな感じがするのだ。

 

(もしかして俺がいる今のオラリオは……!) 

 

 自分より年下と思われるリューを見た事で隆誠はある事に気付く。

 

「ごめんね皆、でも大丈夫よ。あそこで倒れている闇派閥(イヴィルス)は、彼が倒したのよ」 

 

「この者が、ですか?」

 

「その服装は確かに【フレイヤ・ファミリア】のようですね」

 

「自分達の女神様だけしか興味ねぇ連中が、ねぇ」

 

 簡単に説明するアリーゼだが、駆け付けた三人はいまいち信じられないように胡乱(うろん)な目を向けている。

 

 隆誠としても、そう疑われるのは無理もないと思っている。女性小人族(パルゥム)の言う通り、【フレイヤ・ファミリア】の眷族達は基本的に人命救助などしない。主神の為に強くなろうとしてる彼等としては、命令がない限り自ら雑務(・・)をする気など皆無なのだ。

 

「貴方のように人助けをしてくれる御仁が他にもいて下されば、此方としても非常に助かるんですが」

 

 人命救助に一切関わろうとしない【フレイヤ・ファミリア】に対する皮肉を述べる女性ヒューマンだが――

 

「あんな女神至上主義の馬鹿共に期待するだけ無駄だ。フレイヤの阿呆が命令してくれれば話は別になるんだが、な」

 

『ッ!?』

 

 隆誠が他の眷族達に辛辣な毒を吐くだけでなく、主神である筈のフレイヤを呼び捨てにするどころか阿呆と罵倒したことで、【アストレア・ファミリア】の眷族達は予想外と言わんばかりに目を見開いていた。

 

 もし他の【フレイヤ・ファミリア】眷族達が聞いていれば、女神に対する侮辱だとブチ切れて容赦の無い制裁を下すだろう。にも拘らず、目の前にいる彼は全く臆した様子を見せずにキッパリ言い切るから、三人は彼を恐いもの知らずのように戦慄する。

 

「そんな事よりローヴェルさん、一つ訊いても良いかな?」

 

「な、何かしら?」

 

 アリーゼが三人と同じく目を見開いている中、隆誠に問われた事でハッとする。

 

「変な質問をしてるのは重々承知してるんだけど、今は神時代(しんじだい)の何年かな?」

 

「え? 何でそんなことを聞くのか、よくわからないけど、今の歴は――」

 

 キョトンとしながらもアリーゼは質問に答えようとする。

 

 告げられた答えは、彼がオラリオを去る七年前。

 

 同時に今は『暗黒期』の真っ只中だと、確かにそう言ったのだ。

 

 それを聞いた隆誠は漸く確信した。

 

 自分が再び戻ってきたオラリオは、闇派閥(イヴィルス)が跋扈していた過去の時代である事に。

 

 

 

 

 

 

(やはりそう言う事だったか)

 

 壊滅した筈の【アストレア・ファミリア】がオラリオで活動してるだけでなく、リューが何故あんなに幼かったのかを疑問を抱く隆誠だったが、アリーゼからの答えを聞いた事で理解と同時に納得もした。今いるのは間違いなく過去のオラリオだと認識している。

 

 意識を失ってる白装束の集団、改めて闇派閥(イヴィルス)の末端達は駆け付けた【アストレア・ファミリア】に任せようと、彼は一足先に退散する事にした。再会したら文句を言われるかもしれないが、その時に謝罪するつもりだ。

 

(フレイヤだけでなく、オッタル達にも出来るだけ会わないようにしないと)

 

 まだ情報は広まっていないが、もしフレイヤの耳に入れば必ず接触を試みる筈だと隆誠は確信している。益してや身に覚えのない眷族なのに、【フレイヤ・ファミリア(じぶんたち)】の象徴である団服を着ていれば猶更気になるだろうから。

 

 これが彼女でなくオッタル達であれば、隆誠の団服を見た途端に『女神の所有物を盗んだ貴様を許さん!』と誤解して襲い掛かる可能性もある。仮にそんな事をしてきたところで軽く撃退出来るから、そこは然して問題無い。

 

 今の時点で元の世界へ戻る為の『次元の狭間』に続く為の穴を開くことが出来ない以上、暫くは何処かへ隠れ潜むしかない。オラリオから去れば一気に解決するのだが、好き勝手に殺人や破壊を繰り返してる闇派閥(イヴィルス)の横暴を見過ごすほど、彼はそこまで無責任ではない。

 

 隆誠がその気になれば一人だけで闇派閥(イヴィルス)を壊滅させるなど容易い。しかし、そうすれば今まで対処している冒険者達の面子を潰してしまう恐れがあるだけでなく、その成長の機会を奪ってしまう。彼等は闇派閥(イヴィルス)を倒し深い悲しみを乗り越えたことで、隆誠が初めて来た時の平和なオラリオがあったのだから。

 

 とは言え、元の世界に戻るのには一年以上も要する為、何もせずに過ごすと言う選択肢は無かった。裏方でコッソリと冒険者達の後押しをする為の支援に徹しさえすれば、『暗黒期』による被害者の数もある程度抑えられるだろう。

 

 本当なら元神の隆誠が、異世界の歴史に関わるのは色々不味いのだが、それはもう今更だった。以前にいたオラリオでフレイヤから頼まれたとは言え、この世界にいる脅威の存在『黒竜』を倒してしまったのだから。

 

(取り敢えず早く着替えないと、な)

 

 今の隆誠は未だに【フレイヤ・ファミリア】の団服を身に纏っている。そんな状態で歩き続ければ住民や冒険者達から更に誤解されるどころか、フレイヤが本格的に動き出してしまう恐れがある。

 

 どうにか人目が付かない場所はないかと探しているところ――

 

「どうしたの? 何か焦っているみたいだけど」

 

 すると、誰かが背後から隆誠に声を掛けた。

 

 【フレイヤ・ファミリア】の関係者だと誤解し(わかっ)ている筈なのに、それでも話しかけるのは相当肝の据わった者だろうと彼はそう思った。

 

 振り向いた先には、長い胡桃色の髪と藍色の瞳を持つ美女がいた。純白の衣を纏っていることもあってか、フレイヤとは違う美の象徴とも言える清楚な女性だ。

 

「失礼ですが、貴女は?」

 

 (イッセー)であれば確実に見惚れていただろうが、前世(むかし)から絶世の美女を見慣れている元神の隆誠は全く動じていなかった。

 

「私はアストレア。自分で言うのも恥ずかしいけど、女神よ」

 

「アストレア……。ああ、アリーゼ・ローヴェル達の主神ですか」

 

「あら、あの子達を知ってるの?」

 

「知ってるも何も、つい先程会いました。特にあの団長さんは中々可愛らしい上に凄く明るい子でしたね」

 

 自分の眷族を褒める隆誠にアストレアは気を良くしたのか、周囲が見惚れるような微笑みを見せる。

 

「そう。フレイヤの眷族からそう言われるなんて、何だか嬉しいわ」

 

(正確には元仮眷族なんだけど、な)

 

 思った通りと言うべきか、アストレアは隆誠が来てる団服を見て【フレイヤ・ファミリア】の眷族と勘違いしていた。

 

 訂正したくても実際に少し前まではフレイヤの眷族だった為、逆に否定すれば却ってややこしくなるから何も言えないのだ。

 

「じゃあ、少しお話しましょうか?」

 

「は?」

 

 いきなり何を言ってるんだと困惑する隆誠だが、アストレアは気にせずこう言った。

 

「何か困っているんでしょう? 貴方の顔を見て、何だか別のところからやってきた迷子のように思ってしまって」

 

「迷子……まぁ、そこは否定出来ませんね」

 

 言い当てられた事に思わず苦笑してしまう隆誠。

 

 何しろ元の世界に帰る筈だったところ、急にまた異世界へ放り込まれたのだから、彼女の言ってる事は強ち間違っていない。

 

「悩みがあるなら話してみて? それとも、やっぱりフレイヤの方が良いかしら?」

 

「……フレイヤに話す気なんか無いですよ。俺はもう(ベルに失恋する前の)傍迷惑女神の暴走(わがまま)に付き合わされるのはもう懲り懲りなので、ね」

 

「!」

 

 女神至上主義者の眷族とは思えない隆誠の発言に、アストレアは思わず目を見開いてしまう。

 

 面識はなくても、彼等はフレイヤに絶対の忠誠を誓っており、決して罵倒などしない。

 

 にも拘らず、目の前にいる眷族は主神に対する気遣いなど一切無かった。それどころか余り関わりたくないように辟易しており、嘘など一切感じられない。

 

「もしかしてフレイヤと喧嘩でもしたの?」

 

 心の底からそう思っている彼を見た事で思わず訊ねてしまうアストレア。

 

「別にそう言う訳ではないのですが、まぁ色々ありまして……」

 

 答える気がないと察したアストレアは、これ以上は自分が聞くとではないと自重した。

 

「だから今はどこか適当な宿でも取って過ごそうと――」

 

「なら、私達の本拠地(ホーム)で寝泊まりすれば良いわ」

 

「はい?」

 

「何だかよく分からないけど、今の貴方を見過ごす訳にはいかない気がするの」

 

「ちょっ、何で……!?」

 

 自分の本拠地(ホーム)へ連れて行こうとするアストレアは隆誠の腕を掴んでいく。

 

 清楚な見た目とは裏腹に意外と強引な女神の行動に、元神が困惑するのは無理もなかった。

 

 

 

 

 

 

「ったく、あの野郎。アタシ達に面倒事を押し付けやがって。今度会ったらタダじゃおかねぇからな……!」

 

 隆誠が突如姿を消した事で、気絶した闇派閥(イヴィルス)の末端達の引き渡しを【アストレア・ファミリア】が急遽やることになってしまった。

 

 【フレイヤ・ファミリア】の眷族と言えども、倒した奴の事後処理を最後までやって欲しいと女性小人族(パルゥム)――ライラは愚痴っている。

 

「無駄ですよライラ、どうせ此方が何を言ったところで向こうは聞き流すでしょう」

 

 着物を纏っている女性ヒューマン――輝夜(かぐや)も隆誠の行動に抗議したい一人だが、女神フレイヤの派閥は基本的に自分勝手で周囲に対する気遣いなど皆無に等しい事を知っている。だからもう殆ど諦め状態だった。

 

「しかしあの男、本当に【フレイヤ・ファミリア】の眷族なのでしょうか。自身が所属する主神に対して、あのような罵倒をするなど到底信じられません」

 

 どうにも違和感が拭えないと女性エルフ――リューは、隆誠の行動に疑問を抱いていた。

 

 【フレイヤ・ファミリア】は主神がどのような行動に出ようとも、全て『是』と肯定するほどの女神絶対至上主義者の集団。だと言うのに、先程会った男はそれに反する発言や罵倒をするなど反逆行為も同然。それが知られたら派閥から追放されるどころか、最悪の場合は処刑されてもおかしくないだろう。

 

「まぁ良いじゃない。本当は私達が対処しなければいけないところ、彼が助けてくれたんだから」

 

 結果はどうあれ、隆誠のお陰で無駄な血を流さずに済んだと皆を宥めるアリーゼ。

 

 もし彼がいなければ、あの場にいた住民達は闇派閥(イヴィルス)によって殺されていたのだ。そうなれば運良く生き残った者から、『何でもっと早く来てくれなかったんだ!?』と責められていたかもしれない。

 

「それに、もしかしたら近い内にまた会えそうな気がするわ。あくまで私の勘だけどね」

 

 アリーゼの勘の鋭さは輝夜達も理解しているが、本当に会えるのかどうか何とも言えなかった。 

 

 そして本日の巡回を終えた彼女達は、既に帰って来てるであろう主神アストレアがいる本拠地(ホーム)へ帰還する。

 

「早くアストレア様を安心させて――」

 

「待て、青二才」

 

 本拠地(ホーム)『星屑の庭』に着いたことで、リューは足を踏み入れようとするも、急に輝夜から待ったを掛けられた。

 

「い、いきなり青二才とは何ですか、輝夜!」

 

「馬鹿が、気付け。館に気配がある。『二つ』だ」

 

「……! 一つはアストレア様として、もう一つは……!」

 

 真面目な表情となっている輝夜の指摘に、リューは館にいる主神以外の気配に漸く気付いた。

 

 それは当然、アリーゼやライラも疾うに気付いている。

 

「ネーゼ達はあり得ないわ。長期の冒険者依頼(クエスト)で都市外に出てるもの。戻ってくるのは当分先」

 

「なら、アストレア様を人質に取った狼藉物ってやつかぁ? ……ブッ殺されてえみてえだなぁ?」

 

 他の眷族達は出払っているからあり得ないと断定するアリーゼに、自分達がいないのを良い事にアストレアに手を出そうとする不敬な奴だと殺意が湧くライラ。

 

 ついさっきまで我が家に帰って主神に報告しようと戻っていた彼女達は、既に戦場へ向かうような表情になっている。

 

「ライラ、裏手に回れ。我々三人で正面から突入する」

 

 輝夜の指示にライラは文句を言う事なく、迅速に本拠地(ホーム)の裏へ向かう。

 

「敵の注意を惹きつけるから、アストレア様の保護をお願い。行くわよ? 3、2、1――」

 

 一気に突入して敵の不意を突く作戦と同時に主神の救出を命じるアリーゼ。

 

 彼女がカウントを数えて――

 

「ゴーーーーーッ!!」

 

 合図を出した事で三人は一気に本拠地(ホーム)へ入り込もうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「てっきり強盗が入り込んできたかと思えば、君達だったのか」

 

 アストレアではない別の気配の持ち主――隆誠が呆れるように三人を見ていた。

 

「な、何で私達、全く動けないの……!?」

 

「貴様、私達に一体何をした……!?」

 

「これはまさか、金縛りか……!」

 

 彼の目の前には変な仕草をしたまま動けないでいるアリーゼ、リュー、輝夜。

 

(おいおい、何でアイツら動けないんだよ……!)

 

 そして裏手に回っていたライラは、三人が拘束されてる所為で動くに動けない状態だった。

 

 何故こんな状況になっているのかは、少々時間を遡る必要がある。




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