異世界転生した俺はハーレムを築いたがNTR属性の俺は・・・ 作:朧Ω
魔物の王、故に魔王。それは強大な力を持ち、人間と敵対する者。だが、目の前に居るのは何処からどう見ても人の姿をした黒髪長髪の巨乳の角の生えた美女だった。
「女・・・だったのか」
「女?あぁ、勇者よ、貴様には私の姿が人間の女に見えているらしいな。だが、安心しろお前だけではない。私の姿は対峙した者の欲する者に見えているのだから」
「(俺が、女を求めている・・・?あぁ、そういう事か。俺はNTRに完璧な女性を求めているから何処からどう見ても押しに弱そうで容姿が完璧な女性に見えるというわけか・・・他のみんなにはどう見えてるんだろうか・・・いや、それを聞くのは流石にまずいか、だって自分の欲しい人ってことだもんな・・・聞かれると恥ずかしいよな)」
「・・・何やら勇者は納得して受け入れているようだが、他の者達は受け入れ難いようだぞ?」
「え?」
透が後ろを振り向くと、みんな苦しそうな表情をしていた。きっと、自分の欲しい人、愛する人の姿に見えているに違いない、そりゃこんな顔もするわな・・・それならと透は剣を構え精神を研ぎ澄ませる。性剣は激しい光を放ち、それを斬撃として魔王へ飛ばす。
「それならとっととお前を倒せば済む話だ!喰らいやがれ!先手必勝だ!!!」
とてつもないスピードで魔王に迫る光の斬撃。しかし、魔王はそれを指を弾くだけで破壊した。
「なっ・・・俺の渾身の一撃だぞ!?指を弾くだけで消し飛ばすなんて・・・」
「弱いなぁ、勇者よ。貴様の力というものはこんなものか?失望したぞ。さて、では次はこちらの番だな」
魔王がそう言うと再び指を弾く構えをした。
「みんな!来るぞ!!!」
透の声に気付き、全員が防御の体制を取ろうとした。しかし、次の瞬間、空気の入った袋を割ったかのような破裂音がしたと思ったら透以外の全員が吹き飛ばされ、倒れていた。透は何とか防いだものの、かなり押された。
「ほぉ?防ぐか。やはり伊達に勇者ではないということか。面白い」
「ぐっ・・・くっ・・・み、みんな!」
「安心しろ、生きてはいるさ、気を失っているだけだ」
一撃、俺と同じたった一撃で、魔王にはノーダメージ。こちらは俺以外が戦闘不能。なんて力の差なんだ・・・
「しかし、まぁ・・・飽きたな。面白いとは言ったものの、同じものを見せられては飽きが来るというもの。ピエロは退場すべきだ、そうは思わないか?勇者よ」
そうだろうな、同じ攻撃を繰り返して防いで防がれてを繰り返し続けても魔王にとっても俺にとっても得がない。面白味には欠けるんだろうさ。でも、俺の方は魔王の放った全力でないたった一撃程度で既に満身創痍だ。息も上がって来ている。両腕も剣で防いだ時の反動で痺れて上手く力が入らない。もう一度あの攻撃が来たら防げたとしても俺は確実に吹き飛ばされるだろう。簡単ではないとは覚悟していた。でもそれでもこれは異常だ、あまりにも力の差がありすぎる。俺達は遊びながら旅をしてきたわけじゃない。ちゃんと特訓もして強さを確認しながら進んできた、それを真っ向から無駄だったと否定されたようなそんな不愉快な気分だ。
「さて、それではそろそろ終わらせるとするか。私の一撃を防いだその力を認め、私の全力を込めた一撃を見せてやろう」
地面が震え、大気が震える。魔王の指先に黒いオーラが集まり始める。・・・覚悟を決めるしかない、一か八かの大勝負だ。もう一度精神を集中させる、これまで以上に。丁度目の前に好みの女の姿をした奴がいるんだ、利用させて貰うしかない。真剣に目の前の女がNTRて、陵辱され、屈辱に歪みながらも快楽に抗えず溺れていく様を妄想する。想像し、力を創造する。性剣は今まで見たこともない程輝いた後、光の塊となり巨大な剣の形となった。
「光の剣、か。最後の最後に面白いものを見せてくれる。」
「あぁ、正真正銘、これが俺の最後の大技だぜ」
魔王も力を溜め終わり、いつ放つかという状態だ。それはこちらとて同じこと。静寂が包み込む。先に動いたのは透だった。勢いよく走り出し、叫ぶ。
「俺は!実際にNTRれるまで死ぬ訳にはいかないんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「私は、NTRを見るまで死ぬ訳にはいかんのだ!!!!」
すると突然、お互いの溜めていた力が霧散する。そして、透は性剣をしまう。
「・・・あの〜、え?お前、もしかしてNTR好き?」
「あ、おっふw勇者貴様さては業が深いな?」
「それを言うならお前もじゃ〜ん!人の事言えないだろ!」
「貴様先程まで殺すか殺されるかの状況でよくもまぁそんなことが言えるな」
「当たり前だろ!初めて、初めてだぞ!?同じ趣味を持った同志に出会ったのは!」
「それは私とて同じことだ!こんなに心が踊り嬉しいことはない!というか、え?ちょ、貴様、まさかその性剣の力の源はそれか!?NTRか!?」
「あったりまえだろ!?それ以外に何があんだよ!」
「ふっはwちょっ、笑わせるなwNTRに対する想いが強すぎるだろうよ」
「生半可な気持ちでNTR希望してないんでな」
「同じくだ。さて、どうする?私は貴様を殺したくないと思っている」
「それは俺も同じだ。初めての同志なんだ、お前を殺したくはない」
「ならばどうする?」
「あ、それならこういうのはどうだ?」
「ーーーほぅ、それは面白い。それで行こう」
ーーー勇者は魔王を倒し、世界を救った。透以外の者達は気を失っていた為、どういう状況か分からなかったが、目を覚ますと魔王が居なくなり、透だけが心配そうに立っていたというのだ。透に聞くと、一か八かの賭けに勝った、もしそれで勝てなかったら俺達は殺されていたとのことだ。流石は勇者の一言に尽きるだろう。だが、しかし、勇者一行の中で一人だけが真実を知っていた。とある日の夜、宿の一室にて。
「防音魔術ヨシっと・・・覚えてよかったぜ。さて、それじゃ話すとしますか。」
すると何処からか声が響き、透と話し始めた。
「この私を倒したことにして私や部下達は身を隠す。そして、魔王城は汚染が酷い為、人間には害があるとし、人間を遠ざける。完璧な作戦だな」
「それくらいはしないと王様が満足してくれないんでね」
「そして得た名誉で今ではそんな贅沢な暮らしか」
「まぁ、これくらいは許してくれよ、嘘を考えた代金みてぇなもんだ。しかしまぁ、話を聞いた時は驚いたぜ。まさか連れ去った人間を自分の部下の魔物達とお見合いさせてたなんてな」
「もしカップリングが成功せずともそれなりに良い生活を送らせておるから不満もほぼない」
「まさか魔王城の地下に居た人達全員が帰りたがらないとは思いもしなかったなぁ・・・」
「私の力でゲートを開き、食料を得てくれば人間は生活が出来る、問題はない。それに、最近は菜園もさせておる。じきに食料を得てくるという面倒なこともする必要が無くなるだろう」
「ちゃんと考えてるんだな、案外いい魔王だな」
「しかし、人間と話し合わず勝手に行動を起こした時点で良い魔王とは言い難かろうよ」
「そうだな、ちゃんと話し合っていればこんなことにはならなかっただろうさ。まぁ、こんな話しは後にしてさっさと談義を始めようぜ!」
「そうしようか」
二人は不気味な笑いをし始め、笑みを浮かべていた。
「今回のテーマはいかにNTRせるか、だ。」
「ふむ、難しい問題だな。貴様の仲間に竿役は居てもNTR気はないのだろう?」
「あぁ、何故か好感度が高くてな・・・何がどうしてこうなったのか・・・」
「これも勇者の宿命と言うやつか、仕方があるまいよ」
「仕方がないじゃなくてさぁ、もっとなんかないのかよ」
「私の送り込んだ使者はどうやらNTRつもりのようだがな」
「志刃をNTRれても興奮出来ねぇよ・・・冗談はよしてくれ・・・」
「本当に難しい話だ。しかしまぁ、こうやって話し合うのも良いものだ」
「あぁ、いつかみんながこうして魔物や人間っていう種族関係なくNTRについて話し合えるようになるといいな」
「それは素晴らしい世界だ」
二人は高らかに笑い、勇者の冒険は終わったのだった。