異世界転生した俺はハーレムを築いたがNTR属性の俺は・・・ 作:朧Ω
魔王の情報を少しでも集める為にとある街に寄った。しかしそこは情報を聞けるような場所ではなかった。そんなことよりも透達の怒りが頂点に達していた。衛兵と思われる者達が市民達に脅しや暴行を加えていたのだ。これは許していいものでは無い。言葉をかける前に全員の体が動いていた。目の前の衛兵達を一撃で気絶させ、そして街中を散開して駆け巡りほぼ全員ノックダウンして、一箇所に集めて縛り上げた。
「怒りに任せてしばき倒したけどなんなんだこいつらは。なんでこんな事してるんだ」
透の呟きを聞いた市民の内の一人の老人が前に出てきて詳細を話してくれた。前王が急死し、次に選ばれた王が今のこの街を作っているのだと。市民を虐げ、金や女などを巻き上げ、至福を肥やしているのだと。そしてどうか皆を救って欲しいと。それを聞いて透達はより一層怒りの炎を燃やした。その時だった、城の中から兵士達が大勢現れ、透達を囲む。市民達は蜘蛛の子を散らすように家へ逃げ帰って行った。
「なんだ貴様らは!何故こんなことをした!こんなことをしてどうなるか分かっているのか!」
「うるせぇよ、黙って俺達をお前らの頭の所に連れてけ。それと俺の仲間に指一本でも触れてみろ・・・そこで気絶してるヤツらより恐ろしい目に合わせてやる」
透のドスの効いた声に怯みながらも兵士達は槍を構え、取り囲んだまま、透達を城の中へと連れて行った。城の奥には玉座に座る肉の塊が居た。その周りには艶かしい服装の女性達が死んだ顔をして並んでいる。そして、醜い肉の塊が下品な笑い声を上げながら話し始めた。
「貴様らか!ワシの部下に手を出したという命知らず共は!このワシを誰か知らんのか!この街の主!デーーー」
「知らねぇよデブ、今すぐこんな馬鹿みてぇなことはやめろ。一度しか言わねぇぞ」
「な、ななななな、な!!!」
目の前の肉塊はどんどん赤くなっていきトマトみたいになっている。
「もう許さんぞ貴様ら!殺してる!皆殺しだ!殺れ!お前達!!」
その声に反応して兵士達が動き出そうとした瞬間、攻撃魔法が飛び交い、兵士達を壁に叩きつけ、気を失わせた。
「な、なにぃ?」
透はゆっくりと王に近付いて行く。すると王はナイフを手に隣にいた女性を人質にしようとしているのが見えた。透は即座に性剣を王の顔スレスレの位置に投げつけた。性剣は王の顔の横に深く突き刺さり、王の行動を停止させた。そして気付くと透が王の目の前に立ち、顔をゆっくりと近付けた。
「お前・・・まさかとは思うが、今その女性を人質にしようとしなかったか?そんなことを考えるやつに頭なんて必要ねぇよなぁ・・・?」
すると、王は何かを思い出したかのような顔をして叫び始めた。
「き、貴様!そうか貴様が噂の英雄か!貴様の役目は魔王を殺すことだろう!?ならワシのやり方に文句をつけるんじゃない!」
「俺はヒーロー何かじゃねぇ、勇者なんだよ。だから俺の自由にやらせてもらう。魔王より先にお前を殺したって構わないんだぜ?」
透は性剣を軽々と引き抜き、振り上げる。
「ひっ!?ま、待て!貴様の欲しいものはなんでもやる!言え!今すぐ用意してーーー」
「俺が欲しいのはNTRだ、でもな、二次元に限るんだよそういうもんは」
そして性剣を一気に振り下ろす。王は悲鳴をあげるが、中々剣が降ってこない。恐る恐る目を開けると剣の平らな部分が顔面に勢いよく降ってきた。王は鼻血を出しながら気を失った。
「お前みたいな奴なんか殺す価値すらねぇよ、自惚れるな。」
透が王とやり取りをしていた間に仲間達が兵士達をまとめて縛り上げたり、囚われていた人達や女性達を逃がしていた。透は性剣をしまい、溜息を吐いた。
「すまん、みんな。一歩間違えばみんなを危険に晒してたかも知れないのに・・・」
「謝らなくていいよ!私達みんな腸が煮えくり返ってたんだし!」
「そうですよ!むしろここで止めてたら私は悲しかったです」
「流石は私の見込んだ男だ、やはり透こそが勇者だ」
「ということだ、透。俺達は誰一人、透に謝って欲しいなんて思ってないさ。むしろよくやったと褒めたいくらいだ。」
「ありがとうみんな。それともう一つ我儘言ってもいいかな?新しい王が決まるまで俺達でこいつらを見張ってようと思うんだけどどうかな?」
「賛っ成〜!」
「私も問題ないです!」
「望むところだ」
「俺が市民達に伝えてこよう、みんなは他に隠れてたりしているやつが居ないか探したりしていてくれ」
「志刃、任せたぜ」
「あぁ、任された」
そうして二日程で新しい王が決まり、前王達の処分は任せることにした。前王や前王に関わっていた者達は全員投獄され、その余生のすべてを使わせ償わせるということになったようだった。そして、透達は街を救った英雄として称えられ、晩餐会が開かれた。断ることも出来ず、透達は晩餐会に参加し、盛大にもてなされた。それから数日はお世話になり、楽しい日々を過ごした。そして、街が活気を取り戻したのを確認して終わると、透達は街を後にし、魔王討伐の旅へ出るのであった。