【推奨BGM:アンドロメダのテーマ】
同時刻
宇宙戦艦〈アンドロメダ〉 艦橋
ハレカゼが反転したのは、アンドロメダからすればもちろん筒抜けだ。それに対し、サブフレームが事務的な報告を行う。
『目標、反転した模様』
「逃げ切るつもりのようです」
副長が分かりきった憶測を言う。それに対し、山南は軽く頷くと、すぐさまハレカゼを追跡するよう航海長へ指示を出す。
「追跡する。航法長、こちらは第一戦速だ」
「了解です。機関、第一せんそーく!」
その途端、アンドロメダの強力な波動エンジンが出力を上げ、加速を発揮した。
アンドロメダ級はハレカゼよりも大口径な波動エンジンを搭載している。その上四機の補助エンジンも搭載しており、機関出力で言えばハレカゼにも十分追従できた。
艦が加速し、逃げるハレカゼを追いかける構図となる。その間、山南は砲撃の命令を待っていた砲術長へ向けてある命令を行う。
「砲術長」
「はっ」
「砲術の権限を俺に貸せ。俺が口頭で直接諸元を入力する」
「は、えっ……?」
これから始まるであろう砲撃戦に備え、身構えていた砲術長は、山南艦長の言葉の意味が分からず困惑した。
通常、砲術長というのは艦長から武器の使用を任命されている。確かに立場上それを艦長に戻す事はできるし、アンドロメダならサブフレームを介して口頭で指示を下す事は可能だ。
だが、何故それをする必要があるのか──
「復唱はどうした?」
「は、はっ!艦長に権限をお渡しします!」
砲術長が困惑していたが、考える暇もなく山南が畳み掛けたのを受け、彼は自分の権限を山南に返した。
自分のコンソール上で権限が返されたのを確認した山南は、サブフレームに対して声をかける。
「アンドロメダ、主砲一番と二番、以下の諸元で発射しろ。22、14、58──発射弾数各門一発」
『了解しました。指定の諸元で主砲照準』
主砲を照準?周りにデブリがあるんだから、まずは重力子スプレッド砲を使うのがこの場合の定石ではないのか?
そんな砲術長の疑問をよそに、山南はサブフレームに端的な命令を下した。
「撃て」
『発射』
サブフレームの無機質な返答と共に、アンドロメダが装備する二基の前部主砲から、六発のエネルギー波が放たれた。
同時刻
駆逐艦〈ハレカゼ〉 艦橋
アンドロメダの主砲が光ったのを、マチコは見逃さなかった。即座に艦橋へ向けて報告を行う。
『アンドロメダ、主砲発砲!』
「来るよ!リンちゃん、回避運動!」
「は、はいっ……!」
明乃の言葉と共に、鈴が泣きべそのまま回避運動を行う。その数秒後、艦橋の左側で派手な爆発が起き、破片がハレカゼの方へと撒き散らされた。
『着弾!!』
「きゃぁっ!!」
マチコの報告と同時に艦が大きく揺れ、各所から悲鳴が上がる。恐ろしいほどの衝撃だった。明乃はすぐに各所の様子を確認する。
「損害報告!」
『かすり傷です!各部異常なし!』
『砲撃は左舷のデブリに着弾した模様!』
その言葉を受け、ましろが左舷のデブリを見た。そのデブリは直径50mはあろうかというそれなりに大きい岩の塊だったが、今の一撃で粉々に粉砕されていた。
「岩の塊が一撃で……」
言葉を失うましろに対し、幸子が補足を行う。
「アンドロメダ級の主砲火力は、前回のガイデロール級よりも遥かに高く、比べものになりません!」
「あんなの掠っただけでもお陀仏だよ!」
芽依はアンドロメダ級の主砲火力の高さに震え、最悪の事態を想像して悲鳴を上げた。だが明乃はあくまで冷静に、半ばパニックになりかけている艦橋へ喝を入れる。
「避け続けるしかない!リンちゃん、乱数機動を!」
「りょ、了解……!」
明乃の命令により、鈴はスラスターを全開にして複雑な軌道を行う。相手の砲撃が当たるかどうかは、鈴に全てが託されていた。
『アンドロメダ、再び発砲!』
「総員衝撃備えて!」
マチコの報告を受け、明乃は叫ぶ。その直後、またアンドロメダの主砲エネルギー波が周辺のデブリに一斉に着弾した。
「うわぁっ!!」
艦が揺れ、また悲鳴が上がる。
『周辺に着弾多数!』
「くっ……」
明乃は目を見開き、モニターのアンドロメダを見据えた。ハレカゼを追って来たアンドロメダも、デブリの暗礁地帯に入った。
『アンドロメダ、障害物を無視して距離を詰めて来てます!』
アンドロメダは岩を退かす巨人のように、デブリを物ともせずにハレカゼを追って来ている。
行手を阻むデブリは、アンドロメダの強力な波動防壁によって弾き飛ばされる。あれはハレカゼにはない代物だ。
「波動防壁あるのずるい!」
「あれではこちらが反撃しても、傷一つすらつけられないかと……」
「分かってる。だから今は、逃げることに集中するしかない」
戦っても勝ち目がないのは分かっていた。だから、今は隙を見てワープを行い、アンドロメダを振り切るしかない。
『着弾!!』
また艦が揺れる。
今度の一撃はかなり近かったようで、艦がデブリに当たって傷つく。
「散布界がさっきより狭まってる!」
「このままだとやられちゃうよー!」
ましろと芽依が悲鳴を上げる。
あまりに一方的だ。今のハレカゼは、アンドロメダに馬乗りにされて一方的に殴られているような状態だった。
「せめて、レーダーが使えて、砲撃の角度を計算できたらいいんですが……」
幸子がそう言う。
確かにレーダーが使えれば、相手の砲撃の角度を即座に感知して避けやすくなるだろう。マチコに頼めば人力で同じことができなくはないが、流石のマチコでも計算し終わる頃には着弾している。
どうするべきか。
「全く騒がしい……これはどういう状況じゃ?」
「え、誰っ!?」
明乃が悩んでいる時、艦橋の入り口から声をかけられた。出て来たのは、青い肌に金髪を携えたガミラス人。ガイデロールの時に助けた子だった。
「あの時のガミラス人!?」
「ただのガミラス人じゃない!ヴィルヘルミーナだ!"ミーナ"と呼べ!」
ガミラス人が名乗るのを受け、責任者として明乃が立ち上がり、状況を説明した。
「ミーナさん、本艦の艦長、岬明乃です。現在は戦闘中で、ここは危険ですので医務室にお戻りください」
そう言われ、ミーナと名乗ったガミラス人は、明乃とその後ろのモニターを交互に見つめた。
「……アンドロメダ級に追われてるんじゃな?」
「はい」
この一瞬で状況を察してくれたようだ。だがミーナはその上で、艦長に意見具申を行う。
「なら連れてくべきなのは医務室じゃない。電算室だ」
「はぁ?」
「なんでだよ!?」
見知らぬガミラス人が艦の電算室に入ろうとしていることを受け、一部の乗組員は猛反対する。だが、彼女はニヤリと笑ってこう言った。
「儂に策がある」
自信を持って言うミーナを見て、明乃は彼女の目を見つめ、そして決断した。
今作のハレカゼは85mなので、444mはあろうアンドロメダはまさに巨人ですね
本作ゥの予定するCPをっ、亡き総統への手向けとするのだぁっ、選べ!ガーレ・ガミロンッ!
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明乃×ましろ
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土門×もえか
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山南×百々
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南部×志摩
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ミーナ×幸子
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古代×雪
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俺は……選ばない!
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愚かなりゲーぇ↑ルーぅ↓……