新米召喚術師の異世界紀行   作:woodenface

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遅ればせながら、あけましておめでとうございます。

不定期更新&遅筆ですがよろしくお願いします。


集落にて

 ――――――――竜騎士?

 

 ――――――――え、何それ?どういうこと!?

 

 俺は努めてポーカーフェイスを保ちながら、心の中で必死に混乱と戦っていた。

 正直この展開は予想できなかった。元々どんな人たちが暮らしている集落なのかも分からないような状況だ。だからもしも集落の人たちの対応が友好的でなくても、いや、もっと言えば敵対的な反応をすることも覚悟して準備を整えてきたつもりだった。

 しかし、実際に向けられた反応は竜騎士?という者に対するもの。想定外の反応に、言葉が通じなかったらどうやってコミュニケーションをとればいいのかな、などと考えていた頭の中は、目の前の人物が日本語をしゃべった不思議に気付くこともなく動揺に千々に乱れていた。これが普通の旅人に対する対応であればここまでの精神的ショックを受けることはなかっただろう。

 

(落ち着け、俺! ま、まずは誤解を解かないと!)

 

「わ、私は竜騎士ではありません。旅の者で、召喚術師をしております」

 

 引きつりそうになりながらも笑顔を浮かべて話しかける俺に、村の代表らしき老人は怪訝そうな表情を浮かべる。

 

「・・・・・・召喚術師、ですかな? 寡聞にしてそのような職業は知りませんが、その見事な鎧に騎獣のドラゴン・・・・・・、話に聞く北の帝国の竜騎士とは関係ないのですか?」

 

 老人の疑問ももっともだろう。武装もワイバーンも最悪の事態に対する備えとして自分にはどうしても必要なものだったが、村の人間からしてみれば、森の中という辺鄙な場所にある村へドラゴンで乗り付けてきた――そのうえ黄金の武装に身を包んだ――人物をただの旅人だと思えという方が無理がある。

 しかし、ここで引き下がる訳にもいかない。老人には悪いが、納得させるためにも多少の誇張を混ぜて話をさせてもらうことにする。

 

「繰り返すようですが、私は竜騎士ではありません。このドラゴンは魔法で一時的に支配しているのです。南からの旅の途中で方位を見失ってしまい、必要なものの補給のために、しばらくご厄介になりたいのですが?」

 

「魔法!? 召喚術師殿は魔法をお使いになるのですかな!?」

 

 驚愕に見開かれる老人の瞳、それを真っ直ぐ見据えながら努めて丁寧に語りかける。

 

「はい。それに簡単なものですが癒しの魔法も修めております。物資などが頂けるならば、代価として病人の治療をさせていただきます」

 

 実際にはこれは正しくはない。確かに自分の持つ「スペル:*」は病気を治癒する聖属性の戦闘スペルも扱うことができるが、その用途の大半は攻撃用のものだからだ。

 

 しかしこの言葉の効果は絶大だった。

 まさに、目の色が変わるとはこのことだ。老人の視線は先程までの猜疑に満ちたものから一変して、物欲しそうな――何が欲しいのかは分かりきっているが――欲望を感じる視線を向けてきた。

 老人は後ろに控えていた壮年の男性2人と二言三言ヒソヒソと言葉を交わすと先程までの訝しげな表情を感じさせない笑顔を浮かべた。

 

「そういうことであれば、召喚術師殿を我がピエット村の客人として迎えます。ひとまずはワシについて来て下され。それとそのドラゴンに関しては村に入れぬようお願いしますぞ」

 

 

 

 

 

「ここで大人しくしているんだぞ?」

 

「グルルルルゥ・・・・・・・」

 

 ワイバーンの頭をなでてやりながら村の外での待機を命じ、俺は老人の方に向きなおった。

 

「ワイバーン・・・・・・このドラゴンはここに待機させておきます。それでよろしいですね?」

 

「おお、申し訳ありません。召喚術師殿からすれば面倒かもしれませんが、万が一ということもありますのでな。・・・・・・では、こちらです」

 

 老人と壮年の男2人に先導され、やぐらの近くにあった木製の門をくぐり村の中へと入る。

 老人達と一緒にいた弓を担いだ男達はそのまま俺を囲むようにしてついてきている。一定の距離をとりながら、時折こちらに警戒の視線を向けてくるので、気分はまるで護送中の犯人のようだ。もちろん男達からすれば警戒するのは当たり前のことなので、いちいち文句を口に出したりはしないが。

 老人達についていきすがら、《鑑定》を使って彼らの強さを測らせてもらうことにする。森の動物の強さを測るときに声に出さなくても使えることは確認済みなので、わざわざ相手に伝えなければバレることもないだろう。

 ―――――それ、鑑定!

 

 

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 属性:土・水  レベル:1  攻/防:0/1  進軍タイプ:歩行

 ピエット村の長老 サイモン 【人間】

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 属性:土・風  レベル:1  攻/防:0/1  進軍タイプ:歩行

 ピエット村の農業頭 ホーエン 【人間】

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 属性:土・火  レベル:1  攻/防:0/1  進軍タイプ:歩行

 ピエット村の狩猟頭 ダルカス 【人間】

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 属性:土・風  レベル:3  攻/防:2/3  進軍タイプ:歩行

 ピエット村の狩人衆 【人間】

 タイプ:弓

 ✔射撃[普通/対抗]

 ユニット1体が対象。対象が「進軍タイプ:飛行/長距離飛行」

 の場合、【2】ダメージを与える。

 ============================= 

 

 

 ・・・・・・なるほど、弓を担いだ男達は集団でユニット1体扱いなのか。特殊能力はあるが、空飛ぶ相手限定のようだし、ワイバーンを落とすほどの威力でもない。まだ村人全員に会ったわけではないから油断はできないが、少なくともこの場にいる全員が敵に回っても生きて逃げ切ることはできそうだ。

 村人達のステータスを確認して、ひとまずの命の危険が去ったことにホッと胸を撫で下す。万全の準備を整えてきたが、どうやら自分の取り越し苦労だったようだ。

 そんなことをしているうちに、先導していた老人は幾つかの民家の間を通り抜け、村の中でも外れの方にある大きめの小屋のような建物の前で立ち止まった。

 

「召喚術師殿もお疲れでしょう。今日のところはこちらでお休みくだされ。明日には村の病人を診ていただきますので」

 

「ありがとうございます。では、遠慮なく使わせていただきます」

 

「それでは、また明日に」

 

「ええ、また明日に」

 

 最後まで突き刺さる狩人衆の視線を背中に感じながら小屋へと入る。室内の幾らか埃くさい空気を感じながら扉を閉めると、それまでの緊張が途切れ、ホゥッと大きな溜め息がこぼれる。

 

(なんとかボロ出さずに済んだ~。けど、ちょっと面倒な事になったな。俺だけじゃ複数の病人は診れないし、聖属性のスペルが使えるユニットを探しておくか)

 

 部屋の奥にある木製の寝台に腰掛けて、つる草の籠から収納BOXを出して使えそうなカードを選別する。

 選ぶカードは能力は勿論だが今回は見た目も重要になってくる。たとえ襲われる危険がないとしても、見た目が恐ろしい、もしくは威圧的なユニットでは呼び出した後に村人が安心して治療を受けられるとは思えない。《シームルグ》などはその良い例だ。「スペル:聖*」を持ち《癒しの嘴》という回復系の特殊能力を持つユニットだが、その見た目は二階建ての建物に匹敵する大きさの巨鳥だ。こんなものを村の中で召喚すれば村人達が恐れ、敵対してくるのが目に見えている。

 

「種族:エンジェルのユニットは別の意味で騒ぎになりそうだし・・・・・・、どうしたもんかな・・・・・・」

 

 

 

 

 新たな悩み事と木製の寝台のあまりの堅さに眠りを遠ざけられ、集落での夜は更けていった。

 

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 属性:聖・魔  レベル:2  攻/防:3/5  進軍タイプ:歩行

 新米召喚術師  【人間】  スペル:*  アイテム:1(使用中)

 イニシアチブ:+1

 魔力:3/8

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●アイテム[装備品]
アイテム:1につき1つ装備できるアイテム。
アイテムの能力を装備者に与え、自ら破棄
するか破壊されるまで残り続ける。

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黄金の紋章  装備品
○黄金装備
このユニットが対象。
対象ユニットは「○黄金装備」の特殊能力1つにつき、
「タイプ:黄金」の装備品を「アイテム:X」に関係なく
3つまで装備できる。
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※アイテム枠に関わらず3つのアイテムを装備できる優れモノ
 黄金の紋章はタイプ:黄金ではないので多重装備はできない

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黄金の槍  装備品
タイプ:黄金
○黄金の疾風
このユニットが対象。
対象ユニットを「攻撃力:+1」し、「イニシアチブ:+1」
を与える。
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※火力と速さを同時に上げる装備品
 欠点は火力の上がり幅が小さいことか

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黄金の盾  装備品
タイプ:黄金
○黄金の守り
このユニットが対象。
対象ユニットを「防御力:+2」する。
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※純粋に防御力だけを上げる装備
 弱小ユニットを守るもよし、中型ユニットで壁にするもよし

===========================
黄金の鎧  装備品
タイプ:黄金
○黄金の加護
このユニットが対象。
対象ユニットは「レベル:+1」され、
「攻撃力:+2/防御力:+2」される。
===========================
※攻撃力と防御力が両方上がるおいしい装備
 しかしレベルも上がるので大型ユニットとは運用し辛い
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