プロローグ
俺が高度育成高等学校に進学した理由は、学費が無料なので社畜の両親への負担を軽く出来るためだった。
いつも朝早くに出勤して夜遅くに帰宅する両親を見て、社畜以外の職種に就きたいと言った気持ちもあるが。
妹の小町と3年間会えない寂しさはあるが、3年後に成長した姿を見るといった楽しみもなくはない。でもやっぱ寂しい…あの生意気な顔が見られないのはちょっと辛い。
読書友達と一緒に行くことを約束しており、同じバスに乗って学校へ向かっている車内では、自分の今までのそんなに厚くはないと思われる人生から見ても、ギタギタみたいな濃さの奴らを見かける事になった。唯我独尊を地で行く奴や、感情がまるでないかのようなロボット人間みたいな奴、唯我独尊マンとの席の譲り合いで口論していたOLに加勢したプリティ仮面ウーマンなど様々な奴と乗り合わせて、これからの学園生活がバッチリ不安になった。バケモンばっかかよ。
そして以前にちょっとした出来事で出会った奴と目が合ったが、「まあ相手ももう忘れてるだろう」と呑気してたらバスを降りた時に抱き着かれて騒ぎになったのは予想外すぎたしバッチリ目立つ羽目になったが…
不良の多いクラスに編入されて、たった一人の読書友達と同じクラスになれた喜びと、3年間クラス替えのない事実に少し絶望しながら、理不尽かつひっでえ試験を経て何とか1年を無事乗り切れたと言える。
その過程で、自分にとって大きな出会いだった相手達との再会は予期もしない出来事ながらも懐かしさと嬉しさと照れくささの混じった悪くない気持ちだった。「ああ、そんなこともあったね。」どころか「いや知らんし、お前何言ってんの?」とか言われてきた自分としても、彼女達が大切な思い出として記憶していてくれたことは素直に嬉しかった。一番最初に出会ったカッコいい奴には正直どうでもいい奴って思われてそうだなーと思いつつも、出会った時にだらしないと思われないように鍛えておいたかいがあった。
まあ、不名誉な渾名をいくつか獲得してしまった事はコラテラルダメージとしてどうにか受け入れた。
が、ただ一つ、想定できるはずのない事が起きてしまっているが。
「八幡くん八幡くんっ、今日はこの本を一緒に読みませんか?」
「八幡くん、一緒に遊びに行こう…?」
「おにい…んんっ。八幡、この絵はどうかな…?」
「八幡くん…ふふっ、呼んでみただけです」
件の彼女達と四股みたいな関係になったのはなんでですかね…?
ぶっちゃけキャライメージ想像しやすいから使ってます。