クソボケ谷八幡君 in よう実   作:結構暇なひと

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頭からっぽにして書きました。


帆波と占いする回

「…?八幡くん、これなぁに?」

 

 

帆波が手に持っている物を見る。なんか隠れ家的な雑貨屋に入った時の占い道具だった。生年月日と名前を入れて、占って欲しい内容を選択したらさらに必要な情報を入力して、占い結果が表示されるタブレットのような代物である。店主は「曰くつきと言えるほどよく当たる」と言ってたが。

 

 

「なんかよく当たるらしい占い道具、らしい。人との相性からその日の運勢、その他いろいろと占えるとか。押し付けられるように買わされた。安かったけど。」

 

 

「へぇー。…やってみたの?」

 

 

「いや、説明書を雑に見たくらいだな。1人じゃ嫌な結果が出ても笑い飛ばせねえし寂しいだけだろ。」

 

 

「…じゃあ、今から占ってみない?気になってきたし。」

 

 

「…まあ、やってみるか。」

 

 

ということで、帆波と占いをする事になった。まずは相性占いをやってみるらしい。

 

 

「えーと、まずは私と八幡くんの相性から行ってみようか!」

 

 

「…定番と言えば定番か。悪い結果にならない事を祈っておこう。気まずくなるのは嫌だし。」

 

 

「ちょっと怖くはあるけど大丈夫でしょ。あっ、結果が出たよ。」

 

 

二人で表示されている占いの結果を見る。そして俺たちは困惑する事になった。

 

 

「えーっと……相性は最高ですが、まず出会う事が不可能に近いです……出会えたら、間違いなく運命の相手、です………。」

 

 

「……ナニコレ?言い回しに変な含み持たせてるけど。まあまああっさり再会したと思うんだが。」

 

 

「…えへへ。運命の相手、だって。えへへへっ。」

 

 

困惑してるの俺だけだったわ。帆波はスッゲェ幸せそうな笑顔してるし。

 

 

「んー、有栖ちゃんたちとの相性も気になるしやってみよっか。」

 

 

有栖たちと俺の情報を入力して、結果を確認していった。が、一言一句帆波との相性結果と同じだった。

 

 

「………いや。俺、運命の相手多すぎだろ。」

 

 

「ま、まあ…予想はしてたから…。」

 

 

帆波の顔がちょっと引き攣ってる。そして、何を思ったのか他の女子の名前まで入れ始めた。

 

 

「いやいやいやいや。なんで?」

 

 

「……だって、気になるし。」

 

 

ちょっと拗ねたような表情で言ってきた。まあ、4人と同じ結果は出なかった。…が、結果を見て、帆波がちょっとジト目で見てきた。

 

 

「………ふーん。ほとんどの子と相性が良いんだぁ。ひよりちゃんの懸念は正しかったのかもしれないね。ひよりちゃん、ずっとべったりだったでしょ?すっごく羨ましかった。」

 

 

「…あーまあ、確かにひよりはべったりだったが…。」

 

 

よく知らない相手ばかりだから相性も何もあったもんじゃないと思うが、大分不服のようだ。逃がさないってくらい強く抱き締めてきてるし。とりあえず、あやす様に帆波の頭を撫でる。

 

 

「…ほら、ただの占いの結果だ。それによ…」

 

 

「…?」

 

 

「俺には帆波たちが居てくれるから、相性とかもう気にする事でもないだろ。言い方は良くないが、そういう意味では他の奴らはもう眼中にないし。」

 

 

「……それもそうだね。」

 

 

どうにか落ち着いてくれた。次に帆波は今の自分の運勢を占い始めた。

 

 

「えーっと………全部最高に良いって書かれてるね…。上手くいかない方がおかしいって。」

 

 

「…褒めすぎだろ。なんか急に嘘くさくなってきたな。」

 

 

「…他の人で試してみよっか。八幡くん、誰がいいかな?」

 

 

そう言われたがいきなり他の奴の名前から入れるのもアレなので、自分の名前を入れてみた。

 

 

「えーっと………。『いつも通り運命を切り開いていけば大丈夫です。』って…。なにこれ?」

 

 

「…今までに見た事も無い占い結果だね。」

 

 

そりゃそうだ、具体的な事何も言ってないし。さらに雑になりやがった。

 

 

「そもそもいつも通りって何だよ……大分ざっくりした結果だし…。」

 

 

「…んー。でも確かに八幡くんが居なかったら、私たちのクラスは他のクラスとの差をもっと縮められてたかもしれないね。体育祭の時は最下位との差が本当に僅差だったから、大きくポイントを落としてたかもしれないし。」

 

 

「…俺はシルバーコレクター呼ばわりだったけどな。綾小路や龍園、南雲先輩たちのせいで。」

 

 

出る種目を押さえられてたのか、徹底的にマークされてた記憶が蘇る。Aクラスとの差を縮めるための協定を結んでいたのと南雲先輩の勝負欲が出たようで、とにかく皆でよってたかって俺が稼ぐポイントを少しずつ削ってきやがった。出た種目の全てで負けたわけではないが、黒星のほうが多かった。

 

 

「にゃはは……でも、八幡くんの頑張ってる姿を見て皆が奮起してたよ。上位は無理でも最下位は避けようって。」

 

 

「…まぁ、俺らのクラスは運動面でそこまで秀でてはいないからな。全員よくやってくれたと思ってるわ。」

 

 

有栖の的確な指示と全員の奮闘の賜物だった。まあ、結構な人数が筋肉痛になったらしいのは笑うしかなかったが。龍園のクラスの連中とフュージョンするとちょうどよくなるかもしれない。くだらないことを考えつつも、帆波なりに考えがまとまった様子だった。

 

 

「…占いの結果だけど、いつもの八幡くんらしく格好良く頑張ればいいんじゃないかな?」

 

 

「………格好良いかなぁ?無様晒さないように必死な姿を晒してる気しかしないんだが。」

 

 

「分かってないなぁー。八幡くんはそういう所が格好良いんだよ。まだまだ勉強が足りないにゃー。」

 

 

自分の事なのに分かってないとはこれ如何に。仕方ないなぁって感じで笑ってる帆波が、満足するまで俺は頭を撫でられ続けた。

 

 

 

 

 

「それにしても思った以上にネガティブな事を言わないな、コレ。気分を上向きにさせるってタイプの占いグッズかもしれんな。」

 

 

「…えへへ、もう結婚しろだって!」

 

 

帆波が俺の首に手を回して抱き着きながら、恋愛運の結果に大分浮かれてる。結果より過程のほうが大事だとは思うが、指摘するのは無粋だと流石に俺でも分かる。

 

 

「八幡くんはウェディングドレスがいい?白無垢がいい?」

 

 

「…どっちも見てみたいかな。どっちも似合いそうだし。」

 

 

「そっかそっか、えへへー。」

 

 

ずいぶん先の未来を見てるな…。確かにウェディングドレスや白無垢を来た帆波たちは見たいし、その姿を隣で見られるように努力はし続けるつもりだが、まだ卒業すらしていないのである。大分気が早い。

 

 

「他の奴らの結果も少し気になってきたな。ちょっと試していこうか。」

 

 

「んー?誰を占ってみるのー?」

 

 

「……俺が知ってる奴なんてそんなに居ないんだよなぁ…。」

 

 

「八幡くん、友達増やさないもんね。」

 

 

増やさないのではなく増やせないのである。なんだかんだ友達になってくれって言ってくれたの、入学後間もない頃の綾小路くらいだし。自分から言い出す勇気は俺には無い。

 

 

「とりあえずまずは綾小路と………俺でいいか。あいつと親しい女子の情報が分からんし。」

 

 

「そこで女の子を選ばないあたり八幡くんらしいね…。」

 

 

「知らないからしょうがないじゃねえか。帆波たち以外の女子にそこまで興味ないし。」

 

 

「…うん、それじゃあしょうがないねー。」

 

 

帆波に抱き着かれながら結果を待った。どんな結果になるのかとちょっとワクワクしてたら、結構物騒だった。

 

 

「えーっと…『互いに天敵。場合によっては殺し合いになるが、相性は抜群に良い。』って………。」

 

 

「………えぇ、怖っ…。」

 

 

「八幡くんを綾小路くんと会わせるの怖くなってきたんだけど…。」

 

 

「…ま、まあ大丈夫だろう。そうなる場面はもうなさそうだし…。」

 

 

綾小路がそれをやれる事は置いておく。アイツの因縁が片付いた今、無駄に事を荒立てないだろうし。どっちかというとやりそうなのは後輩のツインテールである。綾小路が飼いならしてるうちは大丈夫だろうけど。

 

 

「…ちょっと気になるから龍園との相性も占っておくか。」

 

 

「龍園くんかぁ。私とは相性悪いだろうなぁ。」

 

 

「ああ、占うまでも無いだろうな。絶対に悪い。というか相性の良い奴を探す方が大変だろうな。」

 

 

近いタイプっぽい宝泉ですら相性悪いだろう。いや、宝泉と組める奴のほうがよほど稀少か。呂布みたいな名前してるって言ったら、最後に裏切られて死にそうだと龍園が笑ってたくらいだし。アイツはなんだかんだ慕われているからな。

 

 

結果が表示されて二人で覗き込むように見ると、横目で見える帆波の顔がなんともいえない表情になっていた。

 

 

「………『限り無く相性が良い。手を組めば、どんな苦難も乗り越えられる。』………八幡くん。」

 

 

「はい。」

 

 

「龍園くんについていっちゃダメだからね?攫われちゃうから。」

 

 

「えぇ…。いや、迂闊な行動は取るつもりないけどさあ。」

 

 

「やっぱり私たちで、誰にも振り向かせないくらい八幡くんを骨抜きにしないと…。」

 

 

「帆波さんや?そこまでしなくても大丈夫だよ?」

 

 

何を不安に思ったのか分からないが、こっちはとっくに骨抜きにされてる。でも帆波は納得していなかったのか、この日の夜に有言実行と言わんばかりに4人掛かりで相手をされる事となった。極楽だったとだけ伝えておく。




この作品の八幡くんはどのリーダーとでも相性は良いです。最強クラスの駒性能ですからリーダー全員が欲しがるでしょうね。駒として動くことも厭わないですし。
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