クソボケ谷八幡君 in よう実   作:結構暇なひと

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一番どうしたらいいか分からない子がいます。綾小路清隆君です。


体育祭前その2

個人競技は確認程度に流しながら練習をする。どちらかといえば問題は協力プレイになる種目だ。騎馬戦は組んで少し動いての確認で問題も無かったし終わりでいいだろう。二人三脚は、身長の兼ね合いから龍園とのペアになった。

 

 

「まさかお前とやる事になるとは…。」

 

 

「この組み合わせが一番勝率が高ェ。それだけだ。」

 

 

「しかしまぁ……バリバリの不良な俺らのクラスの連中が真面目に練習してる絵面は面白いな。一番面白いのはお前だが。」

 

 

「減らず口を叩いてんじゃねえ。」

 

 

腹パンされた、少し痛い。調子に乗り過ぎたか。

 

 

「まあ、とっとと合わせを済ませるか。思った以上に周りから見られてるからしんどいし。」

 

 

「テメェは強心臓なのかノミの心臓なのかどっちなんだ。まあいい、とっとと終わらせるぞ。」

 

 

実際にやってみると思った以上に苦も無く合わせられた。相性は悪くないようだ。

 

 

「とりあえず俺はお前の動きを見ながら足を動かす。お前は舵取りを頼むぞ。」

 

 

「気色悪ィがそれでいいだろう。」

 

 

気色悪いとか言うなよな、傷つくだろ。

 

 

 

 

龍園との二人三脚で良いスピードが出せるようになったので、後は体育祭3日前くらいから最後の確認をしていくだけでいいという事になった。後はリレーのバトン渡しの練習くらいなのでそこまでやる事が多くないのは良い。

 

 

練習を終え部屋に戻ると、ベッドがこんもりしていた。ゆっくり布団を取ると思いっきり抱き着かれた。

 

 

「…捕まえた。」

 

 

「…何やってんだ、真澄。」

 

 

「…だって、今学校だと忙しくて中々会えないし…。」

 

 

どうやら真澄の寂しさゲージが溜まっていたらしい。出る種目が多いらしいから練習時間が長いらしいからなぁ…。とりあえずお兄ちゃんモードに切り替えて、背中をポンポン叩きながら抱き締めた。

 

 

「…そうだな、真澄は一生懸命頑張ってるもんな。普段は勉強もちゃんと頑張ってるもんな。」

 

 

この学校だと学力も武器だから俺が教えていたりもする。褒めて伸ばす方向で。

 

 

「…うん。もっと褒めて?…撫でて?」

 

 

「おう。えらいえらい。練習してるとたまに見かけるけど、よく動けてる。良い成績になりそうだな。」

 

 

「うん、ありがとう…。ちゃんと見ててくれて嬉しい…。」

 

 

とりあえずしばらくの間甘やかし続けた。

 

 

 

 

 

 

 

「落ち着けたか?」

 

 

「……ええ、落ち着いたわ。」

 

 

顔から耳まで真っ赤だぞ。大体こうなった後毎回凄い恥ずかしいらしい。恥ずかしいけど止められないらしい。止める気もないらしい。

 

 

「…八幡。………ありがと、元気出た。」

 

 

「…おう。」

 

 

「…ねぇ、キスして?」

 

 

「……おう。んっ…。」

 

 

「んっ…。……ごめん、八幡。」

 

 

「…ん?」

 

 

「…ちょっと我慢できなくなっちゃった。…八幡が大丈夫なら、しよ?」

 

 

どうやらスイッチが入ってしまったようで。こっちはいつでも大丈夫だけど真澄は体力大丈夫か…?といってもやるのだが。

 

 

 

 

 

 

 

体育祭までにあと半月を切った頃、練習が早めに終わったので人気の少ない所でぼーっと眺めてると、横に誰かが座るのを感じた。

 

 

「んー、何黄昏てるのかにゃ?」

 

 

「…他のクラスの練習風景を眺めていただけだ。帆波は練習しなくていいのか?」

 

 

「今日の所は終わりかな。根を詰め過ぎてもしょうがないからね。ついでに八幡くん相手に敵情視察かなー。」

 

 

運動神経も良いからな、帆波は。というか何が出来ないのか分からないくらい器用万能だな…。頭も良いし、たまにメシ作りに来てくれてるけど、それも美味いし。出来ない事の方が少ないんじゃないか?

 

 

「…どうしたの?」

 

 

「いや……帆波が完璧超人だなって。」

 

 

「ふふっ、凄いでしょー?なんてね。まだまだ足りないものだらけだよ、そう思って貰えるのは嬉しいけどね。」

 

 

「頭良いし、運動神経も抜群で、可愛いしスタイルも良い。しかも料理も上手だというのにこれ以上何を成長させるのか…。」

 

 

「……褒められるのは嬉しいけど、そこまでべた褒めだと恥ずかしいよ。」

 

 

「まあ、今回は敵に回るから手強いのだが。」

 

 

「…上げて落としてきたかぁ。八幡くんらしいね。」

 

 

そんな会話をしていたら、練習を終えたのか大分人が減っていた。さっきより静かになった所で、帆波が横から抱き着いてきた。

 

 

「んふふ、安心するにゃー。最近忙しいから中々甘えられないし。」

 

 

「体育祭に向けてやる事多そうだしな、俺と違って。」

 

 

頭を撫でてやりながら答える。まあ、うちのクラスの場合は龍園が大体作戦立ててくれてるしな…。しかも今回はカンニング予約済みと来た。

 

 

「たまにひよりちゃんが羨ましいなーって。頻繁に八幡くんが甘やかしてくれそうだし。」

 

 

「ひよりも他の奴とそこまで話が合わないのか、俺以外とそこまで親しくしてないしな…。」

 

 

「おとなしい子が少なそうなクラスだもんねー。」

 

 

少なそうっていうか少ない。本より三度の飯を好むような奴しかないぞ。

 

 

「んー。…やっぱり、ちょっと寂しいから。無理じゃないなら…。」

 

 

「…?」

 

 

「………今日、いいかな?…久々に八幡くんを感じたいし…。」

 

 

「………おう。」

 

 

普段は自信満々な姿なのに、どうしてこういう時は不安そうな表情で聞いてくるのか。妙に男心をくすぐるような誘い文句で攻めてくるし。




実は、どちらかというとハマってるのは彼女達です。
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