クソボケ谷八幡君 in よう実   作:結構暇なひと

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また何かが砕けたかもしれません。


本日の比企谷君

「おい、比企谷だったか。面貸せ。」

 

 

無性にラーメンを食いたくなったので、ラーメン食ってからジムで持久走しようとケヤキモールを歩いていたら、金髪の先輩っぽい人が声を掛けて来た。

 

 

「…カツアゲっすか?勘弁してください。」

 

 

「違うわ!…体育祭で少しばかり気になったから声を掛けたんだよ。」

 

 

「…今口がラーメンだからまた今度にしてくださいよ。」

 

 

「………美味いラーメン屋で奢ってやるから、来い。」

 

 

昼食代が浮いた、やったぜ。

 

 

 

 

 

金髪の先輩っぽい人こと南雲先輩と一緒に、案内されたラーメン屋に入る。いい匂いがする、今後も贔屓することになりそうだ。

 

 

「聞きたい事はそれなりにあるが…まずは借り物競走で一之瀬にああ言われていたが。」

 

 

「あー…まあ相談には乗っていますね。別クラスなのでそこまで大きな相談はされてませんが。」

 

 

「そういえば他の子にも呼ばれてたな。お前って案外モテるのか?」

 

 

「まさか。学年でも親しい奴は4人程度ですよ。」

 

 

その4人と付き合ってるが自分から言う事でもないだろう。非モテのイキリにしか聞こえないし。

 

 

「………一之瀬を次期生徒会役員に誘ったが、『興味ないです!』って力強く言われた。お前の差し金か?」

 

 

ああ、そう言う事か。そういやこの人帆波を狙ってたスケベ先輩だったな。

 

 

「んーまあそう言う事になると言えばなるというか、ならないというか…。」

 

 

「妙に煮え切らない態度だな。はっきり言え。」

 

 

「…怒らないでくださいよ?」

 

 

「…いいだろう。」

 

 

「…南雲先輩はマッチポンプで気に入った子を手籠めにするスケベな人だから、入ったら貞操を失うぞって伝えました。」

 

 

思いっきり胸倉を掴まれた。怒らないって言ったじゃん。少ないながらも周りに人居るからやめてほしい。

 

 

「…南雲先輩、周りの目が痛いから離してください。」

 

 

「…チッ。誰から聞いたんだ、それ。」

 

 

「3年生の先輩の何人かから聞きました。なんとなく2年生だと嗅ぎ回ってたらバレそうだったので。」

 

 

そんな事を話してるとラーメンが出来上がったようで、そっちに目が釘付けになる。南雲先輩のセンス良いじゃねえか。

 

 

「出来上がったみたいですし熱々の内に食いましょう。美味そうだ…。」

 

 

何か言いたそうにしてるけど知らん。俺のラーメン欲の前にはどうでもいい話題だ。

 

 

 

 

「ごちそうさまでした。良い店ですね、ここ。」

 

 

「……ふてぶてしいな、お前。」

 

 

「よく言われます。ですが、俺のクラスはああなのでこれくらいのメンタルがないとやっていけないですよ。」

 

 

「………ふー…。まあ、いい。というかお前はそういう行動を取っておきながら、なんでお前から敵意を感じないんだ?」

 

 

南雲先輩にそう言われて少し考えてみる。まあ、確かにどう考えてもやってる事はクズの極みみたいなものではあるが…。

 

 

「……あー、あれですね。この学校だからですね。そういう事がまかり通る以上、実力を付けたり対策を立てない方が問題かなと。」

 

 

「…ほう。」

 

 

「1年生の5月の時点でそういう学校だって分かるんですから、甘えは許されないでしょ。俺も鍛えてますし、俺の友人も苦手な分野はあるものの、自分の強みはちゃんと磨いていますし。」

 

 

「…お前に友達居るんだな。」

 

 

失礼な…と思ったけど友達と思ってた奴は今や彼女である。ひょっとして、友達0人…?

 

 

「なるほど、興味本位で話しかけたが中々面白い話だった。…比企谷、お前この後暇か?」

 

 

「ジムに行って走り込みしてくるつもりです。」

 

 

「…なあ、勝負しないか?先にへばった方が相手に10万ポイントを払うってことで。」

 

 

「……そこは先輩らしく、『俺に勝ったら10万ポイントやるよ』って言ってほしかったですね。まあ、やりましょうか。」

 

 

南雲先輩からの勝負を受けたらなんか妙に嬉しそうだった。こういうのに飢えてるのかもしれない。

 

 

 

 

 

「…あの、大丈夫ッスか?」

 

 

「…ぜぇーっ、ぜぇーっ。お、お前、化け物か?」

 

 

いいえ、どこにでも居る一般家庭の長男です。何をするにしても体力が無けりゃ話にならないと思った比企谷少年は死ぬほど走り続けてきたのです。未だに協力するタイプの球技はカスだけど。

 

 

「…昔から体力つけるために走り込みしてたんですよ。後はひたすら泳ぎ続けてたくらいですね。」

 

 

「…チッ。…俺の負けだ。学生証を出しな。」

 

 

「……その前に、立てます?」

 

 

この人最初の方は余裕綽々の表情だったけど、途中から必死の形相で食らいつこうとしてたぞ。先輩としての意地なのか、思った以上の根性を見せつけて来た。

 

 

「…肩貸せ。使ってやる。」

 

 

「あーはいはい。とりあえず椅子まで運びますね。よいしょっと。」

 

 

「………また別の事で勝負するぞ。勝ち逃げするなよ。」

 

 

「………まあ、俺も忙しいですから。中々時間は取れないですが、取れたなら。後退学とか致命的な代償が無いなら。」

 

 

誰かとやり合って、自分がどれくらいやれるのか確認できるのは悪くない。目の前で酸素を求め続けている先輩は出来そうな人っぽいし。

 

 

 

 

この日以降南雲先輩とこういった対決をする事は多々有り、勝ったり負けたりを繰り返しつつも南雲先輩の卒業まで続く付き合いとなった。手強い人なので、重いペナルティーを無くしておいて本当によかったと思った。




気づいたら相当ふてぶてしくなったのがクソボケ谷君です。
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