クソボケ谷八幡君 in よう実   作:結構暇なひと

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ちなみにDクラスルートでもきよぽんパパは終わります。そこは変わらないです。


1年D組クソボケ谷君3

実はAクラスとCクラスにはそこそこ通ってる。坂柳たちは誰が見ても美少女で、Dクラスの男たちが騒がしくなるので。なお、一之瀬が来た時が一番ヤバかった。そんな奴らの相手させるのも悪いから、俺から足を運ぶ事にした。意外だったのがCクラスの対応で、クラスの王に椎名との接触を禁止されなかった事である。

 

 

「テメェがひよりのお気に入りの比企谷か。Sシステムのカラクリを盛大にぶちまけたって話は聞いてるぜ。」

 

 

「そういう君は龍園翔。」

 

 

この台詞でちょっと反応してた。不良も読むんだなあと呑気してたが、気を取り直して龍園に話しかけた。

 

 

「浮かれてなけりゃまず怪しむような話だと思ったんだがな。見事に浮かれっぱなしだったのが我らがDクラスよ。」

 

 

「ククッ、貰えるポイントが無くて大変そうだなァ。」

 

 

「そこら辺はまあ、やりようは有るだろ。この学校は普通じゃねえからな。」

 

 

「流石ヒモクズ様は言う事が違うぜ、ハッハッハ!」

 

 

「やめてね?流石に貢いでもらってないからね?」

 

 

一之瀬に「大丈夫?困ったら言ってね?」と言われてヒモクズ野郎と噂になったのは記憶に新しい。

 

 

「…本来ならひよりと関わるなと言う所だが、テメェ相手なら貸し一つにしたほうがよさそうだ。」

 

 

「…クラスを裏切れとかは無理だぞ?友達も居るし。」

 

 

「えっ、比企谷くん友達出来たんですか?」

 

 

「ああ、綾小路って奴と櫛田の2人だ。」

 

 

椎名に聞かれて見栄を張って答えた。だって櫛田はどう考えてもそう思ってなかったもん。屋上の出来事以来、櫛田の部屋に「来い」ってメールが届いたら愚痴を聞きに行ってるが。好きなドリンクを差し入れてやるのが、櫛田のストレスがより和らぐポイントである。

 

 

櫛田の名前を挙げたらジト目になった椎名はひとまず置いておく。話を進めるのが先決なので。

 

 

「裏切らせるくらいでお前への貸しを使うなんて勿体ねえ真似はしねェ。返せそうならテメェから返してもいい。だが、お前のひよりに対しての比重が試されるぜ?ククッ。」

 

 

「そういう事を考えられる奴相手に貸しを作るのは怖いんだがなぁ…。まあ、椎名との引き替えなら貸し一つは安いか。OKだ。」

 

 

とりあえず話は付いた。なんとなくだが、近いうちに借りを返す事になる気がする。傍で話を聞いてる椎名はニッコニコだった。

 

 

「龍園くん、もういいですよね?休み時間が勿体ないから八幡くんを譲ってください。」

 

 

「ああ、いいぜ。もう邪魔する気はねえよ。存分にイチャイチャしな。」

 

 

イチャイチャて。別に付き合ってないんだが。後何気なく名前で呼ばれたな。その事について指摘したら、

 

 

「もう出会って1年になるのですし、名前で呼び合うのが自然だと思います。さあ、八幡くんも。」

 

 

「…お、おう。…ひより。」

 

 

「はい!」

 

 

と名前で呼び合う事になった。龍園と話してる時より緊張したわ。Cクラスの連中がスッゲェこっち見てくるし。だが、嬉しそうなひよりに水を差すのも悪いので当初の目的通り本についての話をして、休み時間が終わりそうな頃にDクラスへ戻ったら綾小路に話しかけられた。

 

 

「どこ行ってたんだ?比企谷。」

 

 

「Cクラスに行ってた。ひより…椎名と関わる権利の代わりに、Cクラスのボスに借りが1つ出来た。」

 

 

そう伝えると、今度は堀北から言葉が飛んできた。

 

 

「Cクラスに借りって……比企谷くん、クラスを裏切るつもりはないでしょうね?」

 

 

「安心しろ堀北。裏切らせる程度で貸しを使うなんて勿体ねえって言われたから。」

 

 

「………それって安心できるのかしら?」

 

 

「分からん。返し方すら俺に委ねてきたがな。それに、体の仕上がり具合も中々だったな。ありゃあインテリヤクザと見た。舐めてかかると痛い目を見る相手ではあるだろうな。」

 

 

なんで今年に限ってかち合っちゃったかね。Dクラスの先輩方のついでに他のクラスの先輩方のご尊顔も確認したけど、いかつい奴はいなかったんだが。

 

 

「お前がそう言うくらいの奴なのか。」

 

 

「本人の能力は分からんが、リーダーとしての資質は高いと感じたな。何が何でも最後まで食らいついて勝利をもぎ取ろうとするタイプと見た。手段を選ばないかもしれない。」

 

 

目の前でぬぼーっとしてる奴が本気になったらその限りではないかもしれんが、やる気なさそうだからね。堀北が耳を貸すか分からないが、一応忠告はしておこう。

 

 

「堀北、もしお前がこのクラスのリーダーをやっていくってんなら徹底的に考えろ。他のクラスの連中が何をしてくるかの可能性を。1人で全部やろうとせずに信用できる奴にも相談しろ。少なくとも堀北先輩はそうしてきたと聞いたぞ。まあ、お前が1対40で一方的に勝てるほどの実力者なら聞き流してもいいが。」

 

 

「兄さんが…?」

 

 

「こないだ先輩方の顔を見に行った時に見つかってな、少し話をさせてもらった。必要以上に親しくしないというスタンスは取っていたがな。」

 

 

ちなみに俺が妹北と同じクラスと知るや、頻繁にメールで妹の状況を尋ねてくるようになった。「そんなに気になるならちゃんと話してあげて下さい」と送ったら「それが出来たら苦労はしない」と返ってきた。「苦労しろやクソ眼鏡」と返した俺は多分悪くない。

 

 

「まあ、困ったらお前の隣でぼんやりしてる奴をガンガン使っていくんだな。」

 

 

「貴方は手伝ってくれないのかしら?」

 

 

「俺は他の奴に手伝いを頼まれているから期待しないで欲しい。」

 

 

こっちを笑顔で見ている櫛田なのだが。笑顔でキレてるんだろうな、器用な奴だ。「おう何堀北にアドバイス送っとるんじゃ」みたいな圧を感じるし。ホント君堀北の事が嫌いね。綾小路は「俺を売ったのか?」って感じでこっちを見てきてるが、櫛田が爆発しないように見てるから勘弁してほしい。

 

 

俺の言葉を聞いての考えなのか、堀北はこんな事を言ってきた。

 

 

「…比企谷くん、貴方がリーダーをやる気は無いのかしら?」

 

 

「…少なくとも俺をリーダーにしようって奴が居るなら、正気を疑うぞ。俺、カリスマも無いし奮起させるタイプでもないからな。」

 

 

「…確かにそうね。それに、作戦を考えてもらうより暴れさせた方が成果を挙げそうだもの。」

 

 

「そういう事だ。俺を駒として運用するほうがよほど良い。」

 

 

指し手として二流なのはとうの昔に理解している。それはそれとして、こいつさらっと俺に人望無い事認めたな。もう少しで授業が始まる時間だったのか、櫛田に席に戻った方が良いと言われたので詫びを入れて着席した。他の奴から顔が見えない角度で睨まれながら。これは今日も呼び出されますね。

 

 

 

 

 

「んー、堀北さんにアドバイスする悪い口はこれかなー?」

 

 

「ひふぁひんふぁふぁ。」

 

 

「何言ってるのか分からないなー?比企谷くん、相手に分かるように言わなきゃダメなんだよ?」

 

 

思った以上に切れてた。まあまあの力で頬を引っ張られている。あの程度のアドバイスでもダメなあたり、櫛田の中の堀北アレルギーは強烈らしい。

 

 

5分くらい引っ張り続けて落ち着いてきたのか、ようやく頬を離して貰えた。少しヒリヒリする。

 

 

「…まったく、堀北が成長するような言葉を言うんじゃないわよ。」

 

 

「ちょっと成長したくらいでどうにかなるほど甘くないけどな、俺らの学年は。」

 

 

坂柳や龍園とか。一之瀬も場合によっては化ける可能性が有る。俺らの学年強キャラ多すぎでは?

 

 

「堀北さんにはボロボロになってもらって、みじめに学校生活を過ごして欲しいんだよ?」

 

 

「可愛い顔して言う事がえぐいなぁ…。」

 

 

マジで無視して学校生活過ごすほうが良いと思うんだが。コンコルド効果みたいに、後には引けないのかもしれない。

 

 

「そういえば、椎名さんの事を名前で呼んでたけど。」

 

 

「ん、ああ。名前で呼び合うのが自然だって言われて。断る理由も無いし。」

 

 

流石に恥ずかしかったが、ニコニコのひよりには勝てなかったよ。

 

 

「ふぅーん…。Aクラスの一之瀬さんたちとも仲が良いみたいだけど?」

 

 

「まあ、そうだな。うちのクラスの連中がアレなのがよく分かったから、俺から向かう様にしてるけどな。」

 

 

体が丈夫じゃない坂柳に足を運ばせるのは忍びないのもある。言わんけど。

 

 

「ああ、あいつらはね…。それにしても、あんたが山内に凄むとはね。あの日はクラスの皆があんたにびびって静かになってたね。過ごしやすかったからたまにやってくれないかな?」

 

 

「やらんて、あんな事何回も。1回で十分だろ。」

 

 

「でも、なんであんな事したの?あんたらしくないって思ったんだけど。」

 

 

確かに俺らしからぬ行動だろう。基本何を言われようと放っておく、労力の無駄だから。だが、あの時は言った相手が悪かった。

 

 

「『あんな奴ほっといて俺と』、と軽い気持ちでありきたりな事を言ったつもりだったんだろうな。だが、裏を返せば坂柳たちに見る目が無いと言っているようなものだろう。売られた喧嘩を買うには十分だ。たとえ相手がそんなつもりじゃなくてもな。」

 

 

「比企谷くん?重くてちょっと怖いよ?」

 

 

「俺もそう思うわ。」

 

 

しかし俺にとっては数少ない譲れない事なのだ。誰が相手でも引く気は無い。今日は遅めに来たので、時計を見るとそろそろ20時になりそうだった。

 

 

「櫛田、時間が怪しいしそろそろ戻るわ。」

 

 

「あ、うん。また明日。」

 

 

「おう、また明日。」

 

 

こそこそと移動する。櫛田に呼び出されるうちに、慣れてしまった行動である。この学校に入って一番伸びた技能はスニーキングかもしれない。誰にもバレる事なく部屋に戻り、明日の準備をしてから寝るまで本を読んで1日が終わった。

 

 

なお、櫛田本人から聞いたのかひよりたちに「櫛田さんの部屋に行って相談に乗ってあげてるのか」と聞かれYESと答えたら、より頻繁に俺の部屋に来るようになった。1人の時間が激減したのが、最近の俺のちょっとした悩みである。

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