遊戯王GX 決闘モンスターリリカルなのは   作:あかない

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今回はタッグデュエルがあります。LP8000のタッグフォースルールです
それで毎ターンのエンドフェイズ時の場の確認の、手札枚数ですが、ターンプレイヤーのみ書いています。
LP8000だったりターンが回ってこなかったり、結構苦戦しました。


第十話

あれ? 体がズキズキする・・・・。俺、なんで寝てたんだ?

瞼が重くて意識はハッキリとしないまま、太陽の光と周りの声で俺は目が覚めた。重たい瞼を頑張って開けると、そこにはなのはさんとシャマ姉とユーノがいた。

 

「あれ? 俺、いつから・・・・」

 

なのはさんの目に涙があったが、中々頭が回らずに何から質問していいのかが分からない。起き上がろうとすると体に激痛が走ったので、俺は起き上がるのを止めた。

 

『覚えてる遊斗? 昨日廃校でデュエルした事』

『ごめんね遊斗。私が捕まったばっかりに・・・・』

 

ユーノとなのはさんの言葉でやっと頭の整理が出来た。そうだったな。俺はデュエルモンスターズの精霊のカオス・ソーサラーと文字通り決闘をして、ギリギリで勝ったんだっけ?

 

「・・・・ああ、そう言えば。あれからどれくらい?」

『まだ一日も経ってないわよ。私とユーノ君の治療魔法は強力よ』

 

シャマ姉とユーノが・・・・。そりゃすぐ治るわけだ。ベッドの横にある目覚まし時計を見ると、まだ七時前。いつもよりは遅いが、傷の痛みで気を失った者にしては早起きだろう。

 

「なのはさん、せっかく勝ったのに泣かないでください」

『でも・・・・』

「ん~、じゃあ何か美味しい物作って下さい。このままじゃ主治医のシャマ姉の料理が出てきてしまうかもしれないんで」

『遊斗? それどういう事?』

 

シャマ姉はフフフと不気味な声を出しながら俺の頭をガシッと掴む。シャマ姉が怖かったのかユーノは大人しく退散したが、なのはさんは「うん!」と満面の笑みを浮かべ、キッチンの方へ行った。

 

 

 

 

まだ完全ではないが、なのはさんの鉄分タップリの料理を食べてからだいぶん体の調子も少し戻ってきた。傷もズキズキと痛むが、筋肉痛みたいな感じだ。傷跡も無いしシャマ姉曰く「外傷より魔力ダメージ的な、体内へのダメージの方が大きいわ」らしい。

いくら男とは言え傷跡が残るのは嫌だったので、その言葉を聞いてホッとした。そんなこんなで今日は体調不良で休もうかと思っていたら、突然扉がドンドンと叩かれた。

 

「査問委員会だここを開けろ! 開けなければこの扉を爆破する」

『・・・・管理局もびっくりの権限の持ち主だね』

「ちょ、ちょっと待って下さい! 筋肉痛みたいなんで」

 

俺は重い体で何とか扉の前まで来ると、なのはさんに扉を開けてもらった。う~ん、この程度の扉を開けれないとは意外に重傷なのか?

 

『めちゃくちゃ重症です! 外傷がないだけで、まだかなりダメージが残ってます!』

 

それじゃあデュエルできないな。死活問題だ・・・・。

 

「遊斗・スカリエッティだな」

「はい、そうですが」

「今から校長室まで来てもらう」

 

あ~、もしかして昨日の廃校の件か? 昨日は無我夢中で廃校に向かったが、そう言えばあの場所って立ち入り禁止だったな。

 

「了解しました。それで申し訳ないんですが、車椅子持って来てもらえませんか?」

 

俺の頼みごとに査問委員会のみなさんは、少し困った顔をしつつも、ちゃんと車椅子を持って来てくれた。

 

 

 

 

「「「「退学ぅぅぅううー!」」」」

 

呼びだされたのは俺だけじゃなく、十代、翔、隼人もいた。そして呼びだされて早々言われたのが、退学と言う言葉。いやいやいや、いくらなんでも退学ってあんまりじゃない!? 確かに校則違反だけど、廃校に入ったら退学にするとか書いてないし。

校長の隣にいるクロノス先生がいやらしい顔で笑っている。まだ俺も含めたレッド寮のみんなを馬鹿にしているのか。

 

「ですが君達もただ退学というのも納得できない筈」

「当たり前ですよ! 生徒指導部に行くのが普通じゃないですか!」

「普通の高校ならそうです~が、ここはデュエルアカデミ~ア」

「よって君達には退学を掛けた制裁デュエルをしてもらいます!」

「「「「制裁デュエル?」」」」

 

クロノス先生の説明は簡単で分かりやすかった。

勝ったらお咎め無し、負けたら退学。そして制裁するのはタッグデュエル使いらしいので、俺達はそれぞれタッグを組む事になった。

そして肝心のペアは。

 

「十代君、丸藤君ペア。遊斗君、前田君ペア。君達は明日来る制裁デュエリストと戦ってもらうよ」

 

ふむ、隼人とペアか。いいんじゃないかな? 昨日隼人のデッキに興味が出たし、タッグデュエルは産まれて初めてだ。

 

「それで~は、明日に向けてせいぜい頑張るノ~ネ」

 

 

 

 

あれから十代達に何があったのか聞いたら、向こうも向こうでかなり大変だったらしい。明日香が人質にされ、闇のデュエリストと名乗る奴とデュエルしたらしい。そのデュエリストは本物の闇のデュエリストではなかったらしいのでホッとしたが。

俺の怪我は色々ぼかして、階段から転んだと言っておいた。

 

「タッグデュエルだってよ。く~、ワクワクするぜ!」

「だな。でもせっかくなら隼人だけじゃなくて十代とも翔とも組んでやりたかったな」

 

せっかく一日の猶予を貰ったので、俺達はレッド寮でタッグデュエルの練習をする事にした。十代は車椅子を押しながらも、制裁デュエルをワクワクしている。

 

「二人ともお気楽なんだな。制裁デュエルの相手はクロノス先生が決める」

「きっと凄い大物ッスよ・・・・」

「じゃあ尚更燃えてきたぜ! なあ十代」

「ああ!」

 

俺と十代の言葉に二人はハァと深いため息をついた。全く・・・・、確かに退学が掛かったデュエルかもしれないが、変に緊張したり落ち込んだりするよりも、楽しくデュエルする方が自分らしいデュエルができる。それは結果的に自分が持てる最大、もしくはそれ以上の力を発揮できるというのに。

 

「でも遊斗君はデュエル出来るんッスか? デュエルディスクも持てないみたいだし」

「多分パートナーの隼人に指示通りやってもらうか、別の人に頼むかのどっちかだな」

 

俺は右手と左手をグーパーしようと力を入れるが、手が思う様に動かない。

 

「なあ、せっかくなら俺と翔、遊斗と隼人に別れて30分デッキを確認したりして、その後に勝負するって言うのはどうだ?」

「おっ、いいな。でもせっかくならそれぞれ持ってるカードを交換し合う方がよくないか? 別に俺達が競い合うってわけでもないし」

「おう! へへっ、今日は停学で学校も無いし、ラッキーだな!」

「アンラッキーッスよー! オイラがアニキのパートナーなんて無理ッスーっ!」

 

 

 

 

「なあ十代のデッキなら沼地の魔神王とかはいるんじゃないか?」

「おっ、これ隼人のデッキに会うな」

「翔のデッキにこれなんてどうだな?」

「あ、このカード遊斗君のデッキにピッタシす」

「? どれどれ、ってピケルかよ!? だからアイドルデッキじゃないって言ってるだろ!」

 

 

 

 

と言う事で早速デュエルする事になったわけだが・・・・。

 

「悪いな明日香。ディスク持ってもらって」

「いいのよ。あなたのデッキがどんなのかも見られるし」

 

昨日の御礼を言いに来た明日香が俺の変わりにデュエルしてくれるらしい。勿論俺のデッキでだ。

 

「じゃあ行くぞ! LPは8000のタッグフォースルール!」

「「「「デュエル!」」」」

「先攻は俺だ、ドロー! バブルマンを召喚、デッキから二枚ドローする。カードを一枚伏せてターンエンド!」

 

十代&翔 モンスター1 伏せ1 手札6

 

「じゃあ隼人君、先に失礼するわね。ドロー! どう、遊斗?」

 

明日香に引いたカードを見せてもらい、俺は数秒間悩んだ。タッグデュエルは味方と合わせると最初から手札が12枚ある。なので序盤は場があっという間に埋まるが、後半になると手札の補充が辛くなる。何しろ4ターン経過して一枚しかドローできないのだ。

しかもLPは8000、ここはフィールド、ライフアドよりもハンドアドバンテージを優先するべきだ。

考えが纏まったので、何をするかを明日香に指示をした。

 

「フィールド魔法、魔法都市ミッドチルダを発動。そして高町なのはを召喚。ミッドチルダと自身の効果でLCが一つずつ乗るわ」

 

A500・D1800

LCミッドチルダ0→1 なのは1

 

「なのはの効果で十代の伏せを破壊。えっと」

「効果名はソリッドビジョンのモンスターが言ってくれるからいい」

『ディバインシュート!』

「おっと、チェーンして速攻魔法バブル・シャッフル。バブルマンを生贄にエッジマンを特殊召喚する!」

 

バブルマンを包むように現れた大量の泡は、次第に消えて行くと、その中にはバブルマンではなくエッジマンがいた。

 

A2600・D1800

 

「ごめんなさい、遊斗」

「いいよ、誰がやっても十代が伏せていたのはバブル・シャッフル。明日香は悪くない」

「ありがと。ミッドチルダのLCを取り除きユーノ・スクライアを特殊召喚。場の二体を融合し、AOA高町なのはを召喚」

 

A1000・D3000

 

やっぱり最初はなのはさんを出して場を整えるのが一番いいな。初手にミッドチルダとなのはさんがある時の安心感は半端ない。

 

「AOA高町なのはの効果でデッキから・・・・ティアナ・ランスターを手札に加えるわ。カードを一枚伏せてターンエンド」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗&隼人 モンスター1 伏せ1 手札4

十代&翔  モンスター1 伏せ0 手札5

 

「ぼ、僕のターン。パトロイドを召喚!」

 

A1200・D1200

 

翔のデッキはロイドというアメリカンアニメみたいな、可愛らしい機械族のデッキだ。そしてパトロイドの効果は・・・・。

 

「バトル! エッジマンでAOA高町なのはを攻撃!」

「え、え~と「ハァ、デュエリストはいつでも本気」そ、そうね。罠発動、フォーメーションチェンジ! AOA高町なのはを守備表示にして一枚ドロー」

 

A2600 VS D3000

 

「そ、そんな~・・・・」

 

お、おいおい。たかだか一回攻撃が通らなかったぐらいでそんな落ち込むなよ。どんだけ豆腐メンタルだよお前。

 

「翔、どうしてパトロイドの効果を使わなかったんだ?」

「え?」

 

う~ん、十代。確かに教えてやる事は大事だが、こいつはそれ以前の問題だと思うぞ。デッキに入っているカードの効果を覚えるのは、高校生であろうと幼稚園児であろうと、デュエリストなら必要不可欠だ。

 

「パトロイドは相手の伏せを確認できる。今回は守りのカードだったけど、迎撃カードだったら大変だったぞ」

「ご、ごめんなさい・・・・」

「気にすんなって。誰にだってミスの一つや二つはある。次からは気を付けような」

「はいっス!」

 

何となく翔が十代の事をアニキって言うわけが分かる気がする。今の翔の言動、もし俺が翔のパートナーだったらブチ切れていたかもしれない。

そこら辺は同じデュエル馬鹿でも違うよな。

 

「カードを一枚伏せてターンエンドッス」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗&隼人 モンスター1 伏せ0 手札5

十代&翔  モンスター2 伏せ1 手札4

 

意外にみんな手札を使わないで温存してきたな。じゃあいっそ次のターンにガツンと攻めるのもありだな。

 

「俺のターンドロー。ん、モンスターをセット、カードを二枚伏せてターンエンドなんだな」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗&隼人 モンスター2 伏せ2 手札3

十代&翔  モンスター2 伏せ1 手札4

 

おいおいおい、これじゃあLP8000が0になるなんて夢のまた夢だ。多分翔と隼人は初めてのタッグデュエルで様子見しているのだろう。

まあ次は十代のターン。手札もあるし攻めて来るだろう。

 

「俺のターン、ドロー! 融合発動、手札のスパークマンとクレイマンを融合、サンダー・ジャイアント召喚!」

 

A2400・D1500

 

あ~あ~、出たよなのはさん殺しのHERO。このデュエルだけじゃなく、何度もなのはさんはこのカードに破壊されている。明日香に頼んで隼人の伏せを見たが、こいつの効果を止められるカードはない。

 

「サンダー・ジャイアントの効果、手札を一枚捨て、このカードより攻撃力の低いAOA高町なのはを破壊! ヴェイパー・スパーク!」

「ック、やるわね十代」

「ここは手札消費をさせたと思おう」

「そんな事言っている場合? 十代の場にはエッジマンもいるのよ?」

 

大丈夫だって明日香。デュエルは集中し、一瞬も油断してはいけないが、ゆとりを持ってやるものだぞ。

 

「パトロイドの効果、右の伏せを確認させてもらうぜ」

 

パトロイドの赤いランプが伏せカードを照らすと、そこには幻獣の角。獣族、獣戦士族に装備する事で800攻撃力を上げ、戦闘で破壊したら一枚ドローする効果を持つ通常罠。もう一つの罠は分からないが、十代なら臆せず攻撃してくるだろう。

 

「バトル! エッジマンでセットモンスターに攻撃!」

「セットされたカードは素早いビッグハムスターなんだな。リバースしたときデッキからレベル3の獣族をセットで特殊召喚。俺はデス・コアラを特殊召喚なんだな」

 

A2600 VS D1800

 

「貫通ダメージは受けてもらうぜ」

 

遊斗&隼人LP8000→7200

 

「ぅぅ、すまないんだな」

「いや、大丈夫だ」

「サンダー・ジャイアントで裏側のデス・コアラを攻撃!」

 

A2400 VS D1800

 

サンダー・ジャイアントは雷を纏った拳でデス・コアラを攻撃した。だがデス・コアラも負けてはいない。

 

「デス・コアラの効果発動。リバースした時相手の手札×300ダメージを与えるんだな。600のダメージを与える!」

「「ック」」

 

十代&翔LP8000→7400

 

まあ言っちゃ悪いがちゃちなダメージだ。デス・コアラ自体は決して弱いカードではないが、LP8000となると、両方ともバーンデッキじゃない限り、バーンが活きる事は少ないな。

 

「だがパトロイドの攻撃が残っている!」

「ゆ、遊斗・・・・」

「今の伏せじゃどうしようもないし受けよう。別に大したダメージじゃない。残り2000まではライフは飾りだ」

 

この考え方の所為で車椅子でデュエルする事になっているのだが、やっぱりこの考え方は止められない。

 

A1200

遊斗&隼人LP7200→6000

 

「へへっ、どんなもんだい。このままターンエンドだ」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗&隼人 モンスター0 伏せ2 手札3 LP6000

十代&翔  モンスター3 伏せ1 手札2 LP7200

 

「凄いよアニキ! 一気にライフを2000も減らしてモンスターも全滅ッス!」

「へへっ、だが相手は遊斗。なにが来てもおかしくないぜ」

「行くわよ、ドロー! ・・・・了解、手札からティアナ・ランスターを召喚! 効果でミッドチルダにLCが一つ乗るわ」

 

A1200・D1000

LCミッドチルダ0→1

 

やっぱり堂々と銃を構えているティアナさんってカッコイイ。あのティアナさんがツンツンしてて時々デレるって、スバルさんも美味しい立場だよな。男として羨ましい・・・・。

 

「ティアナ・ランスターの効果。LCを一つ取り除き墓地のAOA高町なのはを除外。その同名のトークンを特殊召喚!」

 

A0・D0

LCミッドチルダ1→0

 

「? どうして攻撃力の0のモンスターを?」

「来るぞ翔」

「行くわよ! 場のトークンを生贄に、蒼穹の王・高町なのはを召喚!」

 

A2500・D2500

 

明日香がディスクにカードをセットした瞬間、彼女の細い腕では耐えきれないほどの衝撃が走り、俺の膝の上に尻もちをついた。その瞬間明日香の重さに耐えきれず体全体に激痛が走る。あ、明日香は軽いが、なにぶんデュエルディスクさえ持てない状態だ。女性一人の体重に耐えきれるわけがない。

 

「いっ、ってええええ!」

「ご、ごめんなさい。というかあなた、こんなカード「おい、なのはの効果」そ、そうだったわ。蒼穹の王・高町なのはの効果発動! 特殊召喚に成功した時デッキから好きなカードを一枚墓地に送るわ。私が墓地に送るのはレイジングハート・エクシード」

「来るぞ、遊斗の装備コンボが」

「あっ、それと明日香。モンスター名は下の名前でいいぞ。めんどくさいだろ?」

「ええ、そうする。なのはの効果発動! 墓地の装備カードを装備条件を無視して装備。さっき墓地の送ったレイジングハート・エクシードを装備し、攻撃力を1500アップ!」

 

なのはA2500→4000

 

なのはさんの周りを護衛の様に回っている一機のレイジングハートが輝き、次第にその姿をレイジングハート・エクシードへと変えた。だが王は命令を下すだけで、武器に手を持ち戦う事はしない。

 

「攻撃力4000!?」

「バトル! なのはでエッジマンを攻撃!」

『ディバインバスター・エクステンション・・・・』

『Divine Buster Extension』

 

A4000 VS A2600

 

あくまでなのはさんは命令を下すのみ。実行するのは機械で作られた優秀なデバイス達。レイジングハートから放たれた桃色の砲撃が、最上級モンスターのエッジマンをアッサリと呑み込んだ。

 

十代&翔LP7200→5800

 

「凄いんだな。あっという間にライフを逆転した!」

「ティアナでパトロイドを攻撃!」

「え? 攻撃力は同じなのに!?」

 

A1200 VS A1200

 

すいませんティアナさん。でもパトロイドは地味に厄介だし、なるべくモンスターは減らしておきたい。

翔もこの攻撃に対する魔法・罠は特にないようだったので、このバトルは相討ちによって終わった。

 

「カードを一枚伏せてターンエンド」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗&隼人 モンスター1 伏せ4 手札3 LP6000

十代&翔  モンスター1 伏せ1 手札2 LP5800

 

「む、無理だよ・・・・。攻撃力4000のモンスターなんて倒せないよ・・・・」

「諦めんなよ翔! 確かに攻撃力は4000だがそれは装備魔法の効果。装備さえ破壊出来れば攻撃力は2500だ」

「そ、そんな。無茶だよ・・・・」

 

十代は必死に励ましているが、翔はそれに答えようとせずにドローする気配を見せない。ハァ・・・・、いい加減にしてくれよ。どうしてドローする前から諦めるんだ。

昨日命がけのデュエルをした所為か、こうやってメソメソしている翔がやたらと癪に障る。もうデュエルを止めようかと明日香のデュエルディスクからデッキを取ろうとした瞬間。

 

「きばれ翔! 留年していて敵の俺が言うのもなんだが、今のお前は留年している俺よりカッコ悪いぞ!」

「そうよ翔君。そこで投げ出したらデュエリストじゃなくてただの弱虫よ!」

 

全く、今は敵同士だっていうのに、この二人は・・・・。

 

「翔! お前は十代の弟分だ。そのお前がアニキの面汚してどうすんだ! 弟分なら弟分らしくアニキの様にデュエルしろ!」

「隼人君、明日香さん、遊斗君・・・・」

「そうだぜ翔。デッキに宿る可能性は無限大。どんなデッキでもあのモンスターを倒す手段はある」

 

翔は俺達の言葉に涙を流しながらコクコクと頷いた。そして涙を拭いキッとなのはさんを睨みつける。その姿を見てニヤッと偉そうに笑うなのはさんは、どこからどう見ても悪役にしか見えない。ああ、あの優しくて可憐で可愛いなのはさんはどこに・・・・。

 

「僕のターン、ドロー! ッツ、僕は・・・・僕は・・・・、逃げない! パワー・ボンド発動! 手札のスチームロイド、ドリルロイド、サブマリンロイドを融合! スーパービークロイド―ジャンボドリルを融合召喚!」

 

A3000・D2000

 

パワー・ボンドから発生した渦に呑まれた三つのロイドが一つになり、巨大なドリルを持ったロイドに融合した。攻撃力は最上級の3000、しかもこれがパワー・ボンドの効果で・・・・。

 

「パワー・ボンドの効果で攻撃力が倍になる!」

 

シャンボドリルA3000→6000

 

まさか装備カードを破壊せずに越えて来るとは、流石亮さんの弟、いや、十代の弟分だな。

翔はどういうわけか融合召喚に成功した事に凄く喜んでいる。俺あんまり除去カード入れてないんだがな・・・・。

 

「バトル! スーパービークロイド―ジャンボドリルで蒼穹の王・高町なのはを攻撃!」

『へぇ、面白いね。けど少し甘いかな』

「ですね。明日香ボタンよろしく。攻撃宣言時、設置型バインドを発動。攻撃してきたモンスターの装備カードになり、装備モンスターは攻撃できない」

「そんな!?」

「更に発動後LCを一つ乗せる。俺はミッドチルダに乗せる」

 

LCミッドチルダ0→1

 

「ぅぅぅ、サンダー・ジャイアントを守備にしてカードを一枚セットしてターンエンド。パワー・ボンドの効果で3000のリスクダメージ」

 

十代&翔LP5800→2800

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗&隼人 モンスター1 伏せ4 手札3 LP6000

十代&翔  モンスター2 伏せ2 手札0 LP2800

 

「ぅぅ、ごめんねアニキ」

「いいって、それにまだ破壊されたわけじゃないんだ。チャンスはまだある」

「俺のターン、ドロー。来たんだな、ビーストライカーを召喚」

 

A1850・D400

 

おっ、俺が上げた獣族モンスターか。そのモンスターを出すって事はあのモンスターが手札に来たって事。場がますます安定するな。

 

「手札のキング・オブ・ビーストを捨てデッキからモジャを特殊召喚」

 

A100・D100

 

デッキから現れたのは黒い毛を纏ったよく分からない動物。戦闘で破壊されたら獣をサーチする能力を持つが、もっと一つ重要な役割がある。

 

「フィールドのモジャを生贄にして、墓地からキング・オブ・ビーストを特殊召喚するんだな!」

 

A2500・D800

 

「おお。隼人のデッキもかなり変わったな!」

「バトル、キング・オブ・ビーストでサンダー・ジャイアントを攻撃。そして攻撃宣言時伏せカード、幻獣の角を発動し、攻撃力を800アップするんだな」

 

ビーストA2500→3300 VS D1800

 

「ッツ、サンダー・ジャイアント!」

「幻獣の角の効果でデッキから一枚ドロー。・・・・カードを一枚伏せてターンエンド」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗&隼人 モンスター3 伏せ5 手札2 LP6000

十代&翔  モンスター1 伏せ2 手札0 LP2800

 

むっ、場が埋まってしまったな。表になっているのはレイジングハート、幻獣の角、設置型バインド、裏になっているのは隼人が伏せたカード。

 

「ドロー! O―オーバーソウルを発動。墓地のクレイマンを召喚。更に戦士の生還でエッジマンを手札に加える」

「わざわざ上級モンスターを手札に加えた?」

「ネクロ・ダークマンの効果でエッジマンを生贄無しで召喚!」

 

やっぱりそうきたか。だがこの状況下で攻撃力2600は低い。残りの一枚で何をするつもりだ?

 

「手札からR―ライトジャスティス発動! レイジングハート・エクシードと設置型バインドを破壊させてもらう!」

「ッチ、またそのカードか!」

 

R―ライトジャスティスから放たれたエネルギー弾がなのはさんの前で構えているレイジングハートと、ジャンボドリルを縛っている設置型バインドを破壊した。

 

『貴様、愚民の分際で私の武器を・・・・』

 

なのはA4000→2500

 

お願い! そんな事言わないで! なのはさんはそんな事言わないから!

 

「バトル! スーパービークロイド―ジャンボドリルでキング・オブ・ビーストを攻撃!」

 

A6000 VS A3300

 

ジャンボドリルはその巨大なドリルを回転させながらキャタピラでキング・オブ・ビーストまで突進して、キング・オブ・ビーストをドリルで粉々にした。文明の力を見た気がする・・・・。

 

「ック、流石十代なんだな」

 

遊斗&隼人LP6000→3300

 

「エッジマンで蒼穹の王・高町なのはに攻撃!」

「それはさせないんだな! 速攻魔法突進で蒼穹の王・高町なのはの攻撃力を上げるんだな」

 

なのはA2500→3200 VS 2600

 

エッジマンは手に付いている鎌を王座に座っているなのはさんに振り下ろすが、斬った感触は無かっただろう。なんとなのはさんはその攻撃を王座に座ったまま片手で受け止めていた。

 

『王を動かせるとは随分と身の程知らずだ・・・・』

 

なのはさんはエッジマンを鎌ごと持ち上げ十代達のフィールドまで投げ飛ばすと、右手をゆっくりと上げた。

 

『スターダストフォール』

 

次の瞬間辺りの地面が抜き取られ空に浮かされ、その地面がエッジマンを襲い掛かった。

 

十代&翔LP2800→2200

 

「そう簡単には破壊させてくれないか。ターンエンドだ」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗&隼人 モンスター2 伏せ1 手札2 LP3300

十代&翔  モンスター2 伏せ2 手札0 LP2200

 

「行くわよ、ドロー! 隼人君の伏せカード、手札抹殺を発動。4枚墓地に送り4枚ドロー」

「ターンプレイヤーの俺の手札は0だ」

 

流石明日香、良い引きだ。

 

「なのはの効果。墓地のレイジングハート・エクシードを装備」

 

なのはA2500→4000

 

「そして夜天の将シグナムを召喚。効果でミッドチルダに一つLCが乗る」

 

A1800・D1400

LCミッドチルダ1→2

 

「バトル! シグナムでクレイマンを攻撃。攻撃宣言時LCを一つ取り除いて攻撃力500アップさせるわ」

『シュランゲバイセン!』

 

LCミッドチルダ2→1

A1800→2300 VS D2000

 

蛇のような剣がクレイマンを襲った。クレイマンはその堅い体で前から来たレヴァンティンの刀身を防ぐが、刀身が後ろに回り込まれ防ぐ事ができなかった。

 

「なのはでスーパービークロイド―ジャンボドリルを攻撃!」

「え? 攻撃力の低いモンスターで攻撃?」

「翔、油断するな。おそらく明日香の手札には」

「その通りよ、速攻魔法A,C,Sを発動。レイジングハート・エクシードを装備したモンスターの攻撃力を2000アップ!」

 

なのはA4000→6000 VS A6000

 

「なるほどッス! でもこの瞬間を待っていたんッスよ! スーパーチャージを二枚発動!」

「ス、スーパーチャージ!? た、確かにタッグデュエルでは使いにくいが、翔のデッキなら余裕で複数枚入る!」

「蒼穹の王・高町なのはの効果でジャンボドリルだけが破壊されてしまうッスが、四枚ドローさせてもらうッス!」

 

ッツ、この状況で4枚引かれたか。まずい、次のドローを入れて5枚。ここに来てそのカードとは・・・・。

 

「なのはの効果でレイジングハート・エクシードを除外して破壊を無効にするわ」

 

なのはA6000→4500

 

「ビーストライカーでダイレクトアタック!」

 

A1850

LP2200→350

 

「カードを二枚伏せてターンエンド。エンドフェイズA,C,Sの効果でミッドチルダにこのターン破壊したモンスターの数だけLCを置くわ」

 

LCミッドチルダ1→3

 

場 ミッドチルダ

遊斗&隼人 モンスター3 伏せ2 手札0 LP3300

十代&翔  モンスター0 伏せ0 手札4 LP350

 

確かに場では俺達の方が圧倒的、だが翔の手札は次のドローで五枚。さあ、この伏せを破ってどう攻撃してくる!?

 

「僕のターン、ドロー! アニキのモンスター借りるよ。死者蘇生でバブルマンを特殊召喚! 効果で二枚ドロー!」 

 

注意、翔は前のターン手札は0でした。死者蘇生しか制限カードを使っていません。

 

「浅すぎた墓穴発動。ドリルロイドをセット!」

「ック、キング・オブ・ビーストをセット!」

 

「そしてとバブルマンを生贄にして、ドリルロイドを生贄にアーマーロイドガイデンゴーを召喚!」

 

A2700・D2000

 

出てきたのは今までのロイドとは少し違う、機械と言うよりロボットのロイド。白と赤がメインで、俺も初めて見たカードだ。

 

「アーマーロイドガイデンゴーの効果。ロイドを生贄に召喚したときフィールドの魔法・罠を全て除外する」

「なんだって!?」「なんですって!?」

「明日香、チェーンして発動だ」

「ええ、チェーンしてフィジカルヒール発動! LS一体を選択してそのモンスターのレベル×400ライフを回復するわ! 対象にするのはレベル10のなのは!」

 

LP3300→7200

 

俺達の伏せカードはアーマーロイドガイデンゴーによってあっさりと除外されてしまった。伏せていたもう一枚は攻撃を無効にするクラールゲホイル。

 

「そして融合回収を発動! アニキが使った融合とスパークマンを手札に加え、融合発動! 手札のスパークマンとユーフォロイドを融合! 現れろ、ユーフォロイド・ファイター! このモンスターの攻撃力は融合素材の合計になる」

 

A2800・D2800

 

「バトル! ユーフォロイド・ファイターで夜天の将シグナムに攻撃! 攻撃宣言時リミッター解除発動!」

 

ユーフォロイドA2800→5600

ガイデンゴーA2700→5400

 

A5600 VS A1800

 

ユーフォロイドのコアらしき部分から巨大なエネルギー弾が発射され、シグナムさんを破壊した。

 

遊斗&隼人LP7200→3400

 

「これで終わりッス! アーマーロイドガイデンゴーでビーストライカーを攻撃!」

 

A5400 VS 1850

 

「負けか・・・・」

 

ガイデンゴーの両肩部分から大量のミサイルを発射させ、ビーストライカーを中心にミサイルを爆発させた。

 

LP3400→-150

 

「か、勝った・・・・?」

「やったじゃねえか翔! 遊斗と隼人に勝ったぜ!」

「やった、あの遊斗君に勝ったッスー!」

 

十代と翔はハイタッチをして喜びあい、ワイワイと盛り上がっている。隼人もその中に入り、一緒に喜んでいた。

 

「・・・・遊斗、デュエリストはいつも本気じゃなかったの? あの手札抹殺を使う前の手札」

「・・・・別に、レイジングハート以外の装備魔法を墓地に送りたかっただけだ」

「そう、ならいいけど」

「まっ、次翔とやる時は完膚なきまでに叩きのめす。調子に乗るにはまだまだレベルが低いからな」

 

俺の言葉に明日香はクスッと笑うと、車椅子を持って十代達の方へ向かった。

 

「でも、デュエルを楽しめたのは褒めるべきよね?」

「そうだな」

 

 




フィジカルヒール 通常罠
フィールドに表側表示で存在する「LS」と名のついたモンスター一体を選択して発動する。自分は選択したモンスターのレベル×400ポイントライフを回復する。




今回のオリカはこの一枚です。オリカの地盤も固まってきたので新オリカの登場は少なくなっていくと思います。
フィジカルヒールの説明は効果のままなので、今回は蒼穹の王・高町なのはを紹介します。
LS蒼穹(そうきゅう)の王・高町なのは 星10/風/魔法使い/A2500・D2500
このカードは通常召喚出来ない。自分フィールド上の「AOA高町なのは」1体を生贄にした場合のみ特殊召喚できる。このカードが特殊召喚に成功した時、自分のデッキから一枚選択して墓地に送る事ができる。また1ターンに1度、墓地に存在する装備魔法を装備条件を無視してこのカードに装備することができる。
装備魔法カードを装備したこのカードが破壊される場合、代わりにこのカードに装備された装備魔法カード1枚をゲームから除外する事ができる。


パワーツールドラゴンに似た効果。ただ手札の装備条件を満たしていないカードは装備できなく、装備カードが沢山あるデッキでは無いと毎ターン装備は厳しい。ただこのカードは”墓地に存在する”としか書いていないので相手の墓地の装備カードも使えるのが強み。

ディアーチェより偉そう

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