遊戯王GX 決闘モンスターリリカルなのは   作:あかない

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二期の終わりという事で原作には無かったオリジナルの話です。
今回はちょっと特殊なデュエルをやるので、約束(タグ)を破ります。ストーリー上何の影響も無いので、楽しんで読んでいただけたら幸いです。


それと前回さらりと出しましたが、OCG化したらほぼ最低でも制限になるカードを出しましたね。後書きのオリカ紹介をお読みになった方ならお分かりになると思いますが、無限書庫ですね。
自分の表側の魔法・罠ゾーンのカード一枚と、自身をデッキに戻して二枚ドロー。(°Д°)ハァ?

まあこのカードを使ってワンキルやエクゾパーツを揃える事はしません。



追記
バルキリー・ナイトのレベル5以上戦士族を特殊召喚する効果でクライスを呼び、そのクライスの効果にチェーンして強欲な亀を発動しましたが、クライスが特殊召喚されたのはダメージステップなので、効果を発動することはできません。
デュエルの都合上このままにさせていただきます。


第四十三話

F・G・D(ファイブ・ゴッド・ドラゴン)との戦いが終わった後色々と大変だった。何が大変かって、まあ沢山あるが、一番大変だったのが焼け野原になった森の事だ。あの後学園全員があの焼け野原に駆けつけ、その場に居た俺に何があったのか問いただした。

俺は気を失って目が覚めたらこうなっていた。と言ってその場を何とか収め、その後校長室に集まった十代、ペガサス会長、鮫島校長の三人に事の全てを話した。三人の感想は三者三様。十代は単純に「大変だったな~」と言い、鮫島校長は「精霊の力とは恐ろしいですな~」と同じく単純な感想だったが、ペガサス会長だけが着眼点が違った。最後に俺に力を貸したフェルシュテローフェの事を考えていた。

 

「そのフェルシュテローフェと言うカードの事、少し調べて見ま~す。ひょっとしたら何か手掛かりがあるかもしれませ~ん」

「宜しくお願いします。良くも悪くも純粋な子だったんで心配なんです」

「あっ、そうだ遊斗。斎王と美寿知の事で進展があったんだ。斎王は無事に破滅の光から解放されて、美寿知も体が見つかってヴァーチャル空間から出てきた」

「本当か!? それは良かった・・・・」

 

こうやって俺達が会話してるって事はソーラも発射されなかったみたいだし、万事解決――いや、まだ精霊世界の戦争が終わった訳ではない。こうしてる間にも精霊が苦しんでいるのだ。

 

「校長先生、俺、この学校を止めようと思います」

「遊斗!? 何言ってるんだ!」

「先程の話を聞く限り、君は精霊達の戦争を止めたいのでしょう?」

「はい」

「しかしよく考えてみなさい。どうやってその精霊世界に行くのですか? あなたの父上、ジェイル・スカリエッティ博士ですら次元の事を把握しきれていない。それにこのデュエルアカデミアに留まっていた方が、王の仇打ちに来る精霊に会えるかもしれません」

「鮫島校長! 遊斗にまだ危ない事をさせるのかよ!」

 

校長先生の言う通り、ここに居た方が俺は危険なのかもしれない。破滅の光が乗っ取っていても王は王。王を慕っている精霊は沢山いるだろうし、仇打ちに来るかもしれない。

 

「十代。校長先生は俺の気持ちを分かってくれているんだ。俺は危険な事をしてでも精霊達の戦争を止めたい」

「けどっ!」

「分かってくれ、十代」

「ッツ・・・・」

 

十代は暫くの間拳をギュッと握り目を瞑った。何を考えているのか。俺は十代じゃないので分からないが、優しい十代の事だ。俺や精霊達(みんな)の心配をしてくれているのだろう。

数秒間目を瞑って何かを考えていた十代は、瞼を開けて俺の目を見つめながら口を開いた。

 

「分かった。けど危ないと思ったら俺を呼んでくれ。俺はお前の味方だ」

「おう。サンキューな。校長先生もありがとうございます。少し興奮していました」

「分かっています。十代君も言いましたが、危ないと思ったら自分を第一に考えて下さい。私もペガサス会長もあなたの味方です」

「はい」

 

 

 

 

その後、十代とリンドさんの事、世界の滅亡や精霊世界の戦争に比べたら大層小さな出来事だがGX大会の事も聞いた。

十代とリンドさんは俺と別れた後、操られたオージーン王子と会い、デュエルをしたらしい。オージーン王子はワンターンキルに特化したデッキで十代を苦しめたが、リンドさんの想いと十代のデュエルにより、元の自分を取り戻した。どうやらリンドさんは昔からオージーン王子の事が好きで、オージーン王子も同じ気持ちだったそうだ。

その後十代はオージーン王子から聞いた斎王の所に行くと、そこではエドと斎王がデュエルをしていた。エドは斎王を追いつめるものの、あと一歩の所で破れた。その後エドの想いを引き継いだ十代は斎王と戦って無事勝利を掴み、斎王に取り付く破滅の光を倒した。

そしてGX大会だが――

 

「まさかレイちゃんが参加してるなんてね」

「はい! 来年から十代様と遊斗さんの後輩です。宜しくお願いします」

「明日香。天敵の登場だな」

「ッツ! うるさいわね!」

 

そう、あの早乙女レイちゃんもGX大会に参加していたらしい。優勝候補だった亮さんは「もうこの大会には興味がない」と言って今まで集めたGXメダルを全部レイちゃんに上げ、同じく生き残っていた万丈目とGX大会優勝を賭けてデュエルをした。因みに十代が斎王とデュエルしている真っ最中に決勝戦が行われたので、十代を入れずにGX大会が終わった。

レイちゃんは惜しくも万丈目に負け、優勝者に与えられる、校長先生の力で出来る可能な限りの事を逃した。

レイちゃんが優勝して叶えたかった事は、飛び級してこの学校の生徒に入る事。それを知った校長先生は「そのレベルなら付いて行けるでしょう。あなたが望むなら入学を許可します」と言ってレイちゃんを入学させたらしい。

 

「天敵って? 明日香はレイが嫌いなのか?」

「違うわよ・・・・」

「そんな事よりどうだい天上院君。GX大会優勝者である僕と、今日のパーティーで踊らないかい?」

 

そしてGX大会優勝者である万丈目はこの通りに鼻が天狗の様に伸びている。指鉄砲を顔に当てて、カッコつけたつもりだろうが、そんな時代遅れなポーズで明日香がときめく訳が無く「遠慮するわ」とバッサリ断る。

 

「そ、そんな~。僕はGX優勝者だよ! 天上院君!」

「十代があの場にいたら違ったかもしれないわ」

「それに丸藤先輩のお兄さんとデュエルをしてたら、間違いなく負けてるドン」

「グッ・・・・。ま、万丈目サンダーッ!」

「悲しくなったら自分の名前叫ぶ癖、止めた方がいいぞ?」

 

 

 

 

GX大会が終わった日の夜。それは世界が救われた日でもあり、王を乗っ取っていた破滅の光が全滅した日でもある。

さっき万丈目が言った通り、GX大会優勝者である万丈目を祝うパーティーがデュエルアカデミアで行われていた。生徒達は皆タキシードやドレスを着ており、変わった行事が多いデュエルアカデミアとは思えないほど華やかな場になっていた。

そんな中俺と十代は、今日のデュエルで疲れていたので、女子に目を付けずひたすらご飯を食べていたのだが。

 

「「私と踊らない? 十代君」」

「「「遊斗先輩! 私と踊って下さい!」」」

「「はい?」」

 

最近俺はモテ期が来たのだろうか? あるいは女子同士で行われた罰ゲームだろうか?

急に女子に接近されると、どういう反応をしていいか分からなくなるのは俺だけではない。隣にいる十代もポカーンとした顔をして、皿と口を行き来していた手を止める。おそらく俺も同じような反応をしているだろう。

 

「わりぃ。俺今飯食ってるから」

 

その言葉と共に、十代をダンスに誘った女子達は泣きながら去って行った。

まあドレス姿の自分より食べ物が大事と言われたらショックだろう。俺も同じ立場だったら泣くかもしれない。そんな事に全く気付かない、意外と冷たい十代は、一回だけ首を傾げて再び料理を食べ始める。

 

「あ~、俺はその~」

 

どうやって断ろうかと思ったその時【お~!】と感心の声が上がる。俺も女の子達も、その声がした方へ向くと、その中心にこの世の者とは思えない程美しい少女がいた。

漆黒のパーティードレスに呑み込まれないほど幼くも美しい顔立ちは、おそらく少しだけ化粧をしているのだろう。首元、肩下、膝下は黒のドレスから出ており、粉雪の様な滑らかな肌が露出している。肩には白のショールが掛けられ、胸の前で大きなリボンが作られており、黒を僅かに包み込む白が何とも言えない色気を放つ。そして何より目立つのが、腰まで掛かる長い金色の髪。サラサラした金色の髪は彼女が歩く度に宙を舞い、彼女の着ている漆黒のドレスをどんな色より華やかにさせる。

 

「・・・・」

「どう、かな?」

 

その少女は紛れも無くフェイトだった。彼女の美しさか、子供とは思えないほど大人っぽく水面の様に落ち着いた雰囲気にか。先程まで俺を囲んでいた女の子達は、人の道を作りフェイトを通していた。

 

「一瞬フェイトだって気付かなかった。凄く、綺麗だ」

「ありがとう。遊斗もスーツ姿、とっても似合ってる。最近顔立ちが大人っぽくなったからかな?」

「その・・・・。そうかもな」

 

目の前の美しい少女に動揺してか声が上手く出ず、考えもせずにそう言っていた。先程まで食料を欲していた胃は驚きの余りに縮こまったのか、全く食欲が出ない。変わりに目の前の少女を周りに見せつけ、自分のものにしたいと言う願望が体中から出てくる。

 

「フェイト・・・・」

「な、なに?」

「もし良かったらカップルデュエルに出ないか?」

「・・・・え? デュエル?」

 

あれ? 俺何か変な事言ったか?

 

「あはは・・・・。うん、遊斗らしいや」

 

どうやら俺とフェイトの価値観は違うようだ。正確に言うと、この世界の住人と、フェイト達の住む世界の価値観が違うみたいだ。フェイトは苦笑しながらも、最後は俺らしいと言って、先程とは違う幼い笑みを浮かべる。

 

「いいよ。カップルデュエルに出ようか」

「ご、ごめんフェイト。ムードぶち壊しにして」

「気にしないで。言われてみれば、遊斗とデュエルするのは勿論、タッグデュエルもした事無かったし」

「おっとー! そこの二人がカップルデュエル挑戦するみたいなノーネ!」

 

突然会場を響かせた大音量のクロノス先生の声に、クロノス先生以外の会場の全員がビクッと肩を震わせた。

カップルデュエルは先に大会出場をエントリーするのではなく、その場で二人がカップルデュエルの参加を希望したら出場できる。まあパーティーの盛り上げ役の様なものだ。

 

「この二人に挑むカップルはいないノーネ!?」

「はいはーい! 私、早乙女レイと遊城十代様がやりまーす!」

「いい!? レイ、聞いてないぞ!?」

「十代! 参加するってどういう事なの!」

 

隣でご飯を食べていた十代は、どこからともなく現れたレイちゃんにより無理やり手を上げさせられ、レイちゃんとは反対に十代の隣に現れた明日香が激怒している。

その様子を笑って見ている人込みの中に、ポツンと無表情で突っ立っている万丈目が凄く可哀そうに見えた。

 

「決まったノーネ! カップルデュエル第一回戦は遊斗・スカリエッティ&フェイト・テスタロッサVS遊城十代&早乙女レイなノーネ! 因みにカップルデュエルはこちらで用意されたデッキでデュエルするノーネ! よりお互いの事を想っている方が勝利を掴めるデュエルなノーネ!」

「「「「うおおおお!」」」」

 

俺達四人はデュエルフィールドに上がると、そこに置いてあったデュエルディスクを手に付け、渡されたデッキをデュエルディスクに装着する。そう言えば生まれて初めて、LS以外のデッキでデュエルする事になる。けど知識ならこのフィールドに居る誰よりもあると自負している。フェイトのサポートもできるだろう。

 

「こうやってデュエルディスクを持つのは二回目だね」

「一度目はクリスティアの時か。あの時は助かったよ。デュエルディスクを構えるフェイト、カッコ良かった」

「ふふっ、いつもの遊斗の真似してただけだよ」

「おーと! ここでシニョール遊斗とシニョールフェイトは早くもラブラブっぷりを見せているノーネ!」

「ムムッ! 十代様こうしちゃいられません! この場で私に愛の告白をして下さい!」

「ん、んな無茶な・・・・」

「それではカップルデュエル第一回戦、開始ナノーネ!」

「「「「デュエル!」」」」

「先攻は俺だ。ドロー! なるほどね~」

 

六枚の手札を見る限り俺のデッキは魔力カウンター軸の魔法使い族デッキ。おそらくフェイトも似たようなコンセプトのデッキだろう。魔力カウンターをお互いで溜め、使っていくって事か。

 

「永続魔法、魔法族の結界を発動。見習い魔導師を通常召喚。効果で魔法族の結界にリリカル、じゃなくてMCを置く」

 

MC結界0→1

A400・D800

 

「カードを一枚伏せてターンエンド」

 

遊斗&フェイト モンスター1 伏せ2 手札3 LP8000 (TP遊斗)

 

本当はレディーファーストって事でフェイトかレイちゃんに一ターン目を上げたかったけど、フェイトは二回目のデュエルって事で緊張し、レイちゃんはいつもと違うデッキだから混乱していたから俺が先行を貰った。

 

「えっと、じゃあ俺がやるな。ドロー! うぇ~っと~、速攻魔法手札断札を発動。手札を二枚捨て二枚ドロー」

「ターンプレイヤーの俺が効果を受ける。二枚捨てて二枚ドロー」

「ライトロード・パラディンジェインを召喚」

 

A1800・D1200

 

ジェインか。ライトロードはシリーズもので、レイちゃんも同じライトロードを召喚したらこの二人のデッキはライトロードと言う事になるが、レアリティの高いデッキをカップルデュエルで出すか?

 

「バトル! ジェインで見習い魔導師を攻撃! ジェインは攻撃する時攻撃力を300上げる」

 

ジェインA1800→A2100 VS D800

 

「混乱しすぎだ十代。見習い魔導師はリクルーター。効果でデッキから水晶の占い師を裏守備で召喚する。更に魔法族の効果でMCを置く」

 

MC結界1→2

 

「十代様はこんな攻撃で終わりません! ね?」

「え、え~と。わりぃ、いつもと違うデッキで当てずっぽうだった。けど次からはこうはいかない。カードを一枚伏せてターンエンド。エンドフェイズ、ジェインの効果でデッキトップを二枚墓地へ送る」

 

十代が墓地へ送ったカードを良く見ると、アーマー・ブレイカーのカードが見えた。もう一枚のカードは分からないが、十中八九戦士族デッキだろう。

 

遊斗&フェイト モンスター1 伏せ2 手札3 LP8000 (TP遊斗)

十代&レイ   モンスター1 伏せ1 手札3 LP8000 (TP十代)

 

「えっと、私のターン。ドロー! 確か水晶の占い師の効果は・・・・。水晶の占い師を反転召喚。効果でデッキトップ二枚をめくり、その中から一枚を選んで手札に加える。残りのカードはデッキの一番下に。私はクルセイダー・オブ・エンディミオンを手札に加えるね」

 

よし、やはりフェイトのデッキも魔力カウンター軸。しかもデュアルモンスターであるクルセイダー・オブ・エンディミオンを手札に加えた。これで念の為に伏せておいたリバースカードが上手く働く。

 

「クルセイダー・オブ・エンディミオンを召喚。そしてリバースカードオープン、装備魔法スーペルヴィス。デュアルモンスターに装備可能。装備したモンスターを再度召喚した状態にする」

 

A1900・D1200

 

「いいぞフェイト」

「遊斗が伏せてくれたおかげだよ。クルセイダー・オブ・エンディミオンの効果。一ターンに一度、フィールド上にMCを一つ置き、このターンのエンドフェイズ時まで攻撃力を600上げる。魔法族の結界にMCを置く」

 

MC結界2→3

エンディミオンA1900→A2500

 

「も、もう三つもカウンターが溜まっちゃった」

「バトル! クルセイダー・オブ・エンディミオンでジェインを攻撃!」

 

A2500 VS A1800

 

クルセイダー・オブ・エンディミオンは右腕から緑色の球体を出し、ジェインに放つ。攻撃力が上がったクルセイダー・オブ・エンディミオンの攻撃は上級魔法使いにも匹敵する為、攻撃力1800のジェインは防ぐ事が出来ずに破壊された。

 

「ッツ~。先手を取られたか」

 

十代&レイLP8000→7300

 

「水晶の占い師でダイレクトアタック」

 

A100

 

十代&レイLP7300→7200

 

「カードを一枚伏せて「フェイト、結界は使っておけ」いいの?」

「お前の為に出したカードだからな」

「分かった。魔法族の結界の効果。水晶の占い師とこのカードを墓地に送って三枚ドローする。もう二枚カードを伏せてターンエンド」

 

エンディミオンA2500→A1900

 

遊斗&フェイト モンスター1 伏せ4 手札5 LP8000 (TPフェイト)

十代&レイ   モンスター0 伏せ1 手札4 LP7200 (TP十代)

 

「さっきから二人ばっかり。私だって十代様と! 私のターン、ドロー! このスタンバイフェイズに、墓地の不死武士を特殊召喚!」

 

A1200・D600

 

ジェインの効果で墓地に送られていたもう一枚のカードは不死武士だったか。これで間違いなく十代とレイちゃんのデッキは戦士。しかしいつ見ても、血だらけで弓が体に刺さったままの落ち武者は恐ろしい。

 

「ぜ、全然可愛くない・・・・。バルキリー・ナイトを召喚!」

 

A1900・D1200

 

紅の兜と鎧を着た女剣士。コマンド・ナイトと攻守が入れ替わっており、攻撃対象を制限する効果もコマンド・ナイトとは逆だ。攻撃力1900と優秀で、二つの効果を持っているから使い勝手はいいだろう。

 

「装備魔法最強の盾を発動。戦士族モンスターに装備可能。攻撃表示モンスターに装備した場合、装備モンスターの攻撃力は守備力分アップする」

 

バルキリー・ナイトA1900→A3100

 

「二枚で攻撃力3100か」

「さっきのお返しだよ。バトル! バルキリー・ナイトでクルセイダー・オブ・エンディミオンを攻撃! 攻撃宣言時十代様が伏せてくれたリバースカードオープン。ゲットライド。墓地のユニオンモンスターをフィールドのモンスターに装備する事が出来る。墓地のアーマー・ブレイカーをバルキリー・ナイトに装備」

 

A3100 VS A1900

 

バルキリー・ナイトはクルセイダー・オブ・エンディミオンの魔力弾を最強の盾で防ぎながら接近し、元々持っていた神剣フェニックスブレードでクルセイダー・オブ・エンディミオンの体を切断した。

 

遊斗&フェイトLP8000→6800

 

「アーマー・ブレイカーの効果発動。装備モンスターが相手に戦闘ダメージを与えた時、フィールド上のカード一枚を破壊できる。右側のリバースカードを破壊!」

 

破壊されたのは永続罠、漆黒のパワーストーン。発動後魔力カウンターを三つのせ、自身の魔力カウンターを他のカードに移す事が出来るカードだ。発動出来たら今よりもっとデッキを回せていただろうが、相手もそう簡単に勝たせてはくれない。

 

「スーペルヴィスの効果発動! 墓地のクルセイダー・オブ・エンディミオンを特殊召喚!」

「不死武士じゃ攻撃できないか」

「けどレイ。ナイスプレイだったぜ」

「十代様のおかげだよ~。カードを二枚伏せてターンエンド」

「こちら二人のコンビも負けていないノーネ!」

 

遊斗&フェイト モンスター1 伏せ2 手札5 LP6800 (TPフェイト)

十代&レイ   モンスター2 伏せ4 手札2 LP7200 (TPレイ)

 

「俺のターン、ドロー!」

 

バルキリー・ナイトが存在する限りバルキリー・ナイト以外の戦士族モンスターを攻撃対象に出来ない。しかも攻撃力が3100まで上がっている。最強の盾が消えてもアーマード・ブレイカーと攻撃力1900のステータスは中々強力だ。だが――

 

「フェイトの伏せでそれも解決する。リバースカードオープン、二重召喚(デュアル・サモン)このターン俺は二回召喚が出来る。俺はクルセイダー・オブ・エンディミオンを再度召喚し、魔導戦士ブレイカーを通常召喚。効果で召喚成功時にMCを置く」

 

MCブレイカー1

ブレイカーA1600・D1000→A1900

 

「魔導戦士ブレイカーの効果発動! このカードのMCを取り除き、魔法・罠カードを破壊する。最強の盾を破壊! マナ・ブレイク!」

 

MCブレイカー1→0

ブレイカーA1900→A1600

バルキリー・ナイトA3100→A1900

 

魔導戦士ブレイカーは右手に持った剣に魔力を込めてルキリー・ナイトに向け剣を振った。すると魔力で出来た青い衝撃波が現れ、バルキリー・ナイトの持つ最強の盾を破壊した。

 

「クルセイダー・オブ・エンディミオンの効果発動。魔力カウンターを魔導戦士ブレイカーに乗せ、攻撃力を600アップ」

 

エンディミオンA1900→A2500

 

「再びブレイカーの効果を発動し、アーマード・ブレイカーを破壊!」

「私と十代様の愛の結晶が!」

「いや、ゲットライド使っただけだろ」

「バトル! クルセイダー・オブ・エンディミオンでバルキリー・ナイトを攻撃! 攻撃宣言時罠発動、マジシャンズ・サークル! 魔法使い族の攻撃宣言時に発動可能。お互いのプレイヤーはデッキから攻撃力2000以下の魔法使い族を特殊召喚する。デッキから聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)を召喚」

 

A2000・D2300

 

「私のデッキには魔法使い族はいない」

「バトル続行!」

 

A2500 VS A1900

 

クルセイダー・オブ・エンディミオンは再び緑色の球体を作り出してバルキリー・ナイトに発射した。最強の盾が無くなり、なお且つ効果を使って攻撃力が上がったクルセイダー・オブ・エンディミオン。どっちが勝つかは一目瞭然だ。

 

十代&レイLP7200→6600

 

「クッ。けどバルキリー・ナイトの効果発動。戦闘で破壊されたこのカードとアーマード・ブレイカーをゲームから除外して、墓地のレベル5以上の戦士族を特殊召喚する。光帝クライスを特殊召喚!」

 

A2400・D1000

 

黄金に輝く鎧にマントを着た帝。普通の帝と違いコンボデッキに入る変わった帝だが、どこかの雷帝や地帝と違い、帝の名を名乗るのに相応しい優秀な効果を持っている。手札断札の時かジェインの時に墓地へ送られたカードだろう。十代が墓地へ送ったカードを上手く使うとはレイちゃんも中々やる。

 

「光帝クライスの効果発動。召喚・特殊召喚に成功した時、フィールド上に存在するカードを二枚まで選択して破壊できる。私は不死武士とセットカードを選択して破壊する。その効果にチェーンしてリバースカード強欲な瓶を発動してデッキから一枚ドロー」

 

光帝クライスは両手から光り輝くクリーム色の球を作り出し、十代とレイちゃんのフィールドの二枚のカードを破壊した。これだけだと何をやっていると思われるだろうが、ここからがクライスの本領発揮だ。

 

「破壊されたカードのコントローラーはデッキから破壊された枚数分カードをドロー出来る。私は二枚ドロー。ゴメンね十代様、伏せカードを繋げなくて」

「何言ってるんだ。上級モンスターを出して手札を補充したんだ。すげえプレイングだったぜ」

「これ以上攻撃は出来ない。光の護封剣を発動。発動から三ターン相手は攻撃できない。カードを一枚伏せてターンエンド」

 

二人のフィールドにいくつもの光の剣が突き刺さり、相手モンスターの行動を制限する。護封剣もかなりレアなカードだけど、よくこんなデッキに入っているな。

 

遊斗&フェイト モンスター3 伏せ2 手札3 LP6800 (TP遊斗)

十代&レイ   モンスター1 伏せ1 手札5 LP6600 (TPレイ)

 

「じゃあ行くぜ、ドロー! おっ、すげえカードが入ってるな。光帝クライスを生贄にサイレント・ソードマンLV5を召喚」

 

A2300・D1000

 

「ブッ!? 何でLVモンスターがお前のデッキに入ってるんだよ!?」

「いや~、そんな事言われても」

 

万丈目が使うアームズ・ドラゴンと同じようにサイレント・ソードマンも同じLVモンスター。伝説のカードと称される程レアリティの高い超レアなカードで、滅多にお目に出来るカードじゃない。俺が知る限りでもLVモンスターを持っているのは万丈目と遊戯さんの二人だけ。

 

「それはワタシがこの学校に貸したデッキだからデ~ス」

 

聞き覚えのある独特なイントネーションと共に、先程までステージにいる俺達を当てていたスポットライトが、会場にいる一人の男性に集中した。そこにいたのは右手にワインを持ち、赤いタキシードを着た外国人男性がいた。

 

【【【ペガサス会長!?】】】

 

会場全員の声が重なると、ペガサス会長はひらひらと周りに手を振る。

 

「鮫島校長に今日のパーティーの事を聞きましター。ユニークなデュエルが行われるとの事だったので、試作品のデッキを貸したのデース」

「だ、だから光の護封剣も入っていたのか・・・・」

「さあ、デュエルを続けてくだサーイ」

「ええっと。そう言う訳だから行くぞ。サイレント・ソードマンLV5にライトイレイザーを装備。このカードは光属性戦士族に装備可能。装備モンスターと戦闘を行ったモンスターをダメージステップ終了時に除外する」

 

ライトイレイザーか。優秀なカードだけどテキストからは読み取りづらい効果処理を行うから面倒なんだ。ダメージステップ中にリバース効果などと同じタイミングにチェーンブロックを作り効果が発動され、相手モンスターを除外することのみが決定する。そしてその後ダメージステップ終了時、戦闘破壊されるモンスターが墓地へ送られる前にチェーンブロックを作らず除外する。

 

「バトル! サイレント・ソードマンLV5は相手の魔法カードの効果を受けない。よって光の護封剣は無意味だ! サイレント・ソードマンLV5でクルセイダー・オブ・エンディミオンを攻撃!」

 

A2300 VS A1900

 

サイレント・ソードマンLV5は光の護封剣の隙から突撃してきた。クルセイダー・オブ・エンディミオンは緑色の球体で迎撃しようとするが、サイレント・ソードマンLV5の剣により球体は掻き消され、ライトイレイザーの効果でその球体と同じようにフィールドから掻き消される。

 

遊斗&フェイトLP6800→6400

 

「ライトイレイザーの効果でクルセイダー・オブ・エンディミオンは除外される」

「十代様。私が伏せたカードを使って」

「いいのか?」

「私より十代様が使った方がいいだろうから」

「分かった。罠発動、針虫の巣窟。効果でデッキトップを五枚墓地へ送る。カードを二枚伏せてターンエンド」

 

護封剣0→1

 

遊斗&フェイト モンスター2 伏せ2 手札3 LP6400 (TP遊斗)

十代&レイ   モンスター1 伏せ2 手札1 LP6600 (TP十代)

 

針虫の巣窟。墓地へ送ったカードが何なのか良く分からないが、十代の事だからいいカードが墓地へ落ちているだろう。さて、次はフェイトのターンだが、相手が除外カードを使ってくれたおかげで、これまた念の為に伏せていたカードが使える。

 

「私のターン、ドロー! フィールド魔法、魔法都市エンディミオンを発動」

 

魔法都市ミッドチルダとよく似た名前のフィールド魔法。しかし近未来的なミッドチルダとは全く違い、中世ヨーロッパの様な街並みに、王であるエンディミオンが居座っている城が街の中心にある。まっ、俺が倒してそのエンディミオンはいないんだけど。・・・・自分で言って辛くなるな。

 

「フィールドに魔法使い族がいる時、手札の稲荷火(いなりび)は特殊召喚できる」

 

A1500・D200

 

「魔導戦士ブレイカーと稲荷火を生贄に、氷の女王を召喚!」

 

A2900・D2100

 

白銀のドレスを着た魔法使いの女性。上半身は身体のラインに合わせ、スカートの部分はフレア状になっているドレスライン。右手には先が花弁の様に複数に広がっている氷でできた杖を持ち、髪は氷でできている。

 

「バトル! 氷の女王でサイレント・ソードマンLV5を攻撃!」

 

A2900 VS A2300

 

氷の女王は右手に持った杖をサイレント・ソードマンLV5に向け、杖から吹雪を起こす。魔法を無効化出来るサイレント・ソードマンLV5も、上級魔法使いの魔法は無効化出来なかったのか、吹雪に体温を奪われカチコチに凍りつく。だがサイレント・ソードマンLV5に装備されていたライトイレイザーの効果で、氷の女王は次元の彼方に飛ばされた。

 

十代&レイLP6600→6000

 

聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)でダイレクトアタック!」

 

A2000

 

「ぐっ。遊斗もフェイトも強ぇ」

 

十代&レイLP6000→4000

 

「伏せていた|D・D・R《ディファレント・ディメンション・リバイバル》を発動。手札を一枚捨て、除外された氷の女王を特殊召喚」

 

MC魔法都市0→1

A2900・D2100

 

「そして聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)の効果発動。ミッド、じゃなくてエンディミオンのMCを取り除いて|D・D・R《ディファレント・ディメンション・リバイバル》を手札に戻す」

「? なにやってんだ?」

 

MC魔法都市1→0

 

このままでは手札を一枚捨てて氷の女王を墓地へ送っただけ。ハンドアドバンテージ、情報アドバンテージ、カウンターの無駄使いと酷いプレイングに見えるが、氷の女王は破壊された時ある効果が使える。

 

「氷の女王の効果発動。このカードが破壊され墓地へ送られた時、自分の墓地の魔法使い族モンスターが三体以上の場合、自分の墓地から魔法カード一枚を手札に加える事が出来る。私は魔法族の結界を手札に加え、そのまま発動する」

 

MC魔法都市0→1

 

「上手いぞフェイト」

「面白い使い方だな」

「十代様。感心しないで下さい」

「カードを二枚伏せてターンエンド」

 

場 魔法都市エンディミオン

遊斗&フェイト モンスター1 伏せ4 手札1 LP6400 (TPフェイト)

十代&レイ   モンスター0 伏せ1 手札2 LP4000 (TP十代)

 

発動条件が難しいとはいえ、大量ドローが狙える魔法族の結界が再び発動された。ドロー出来るのは一人だけだが、タッグデュエルなので結界にカウンターが溜まるのが普通より早い。

 

「行きますよ。ドロー! 墓地の不死武士を特殊召喚!」

 

A1200・D600

 

「墓地のライトイレイザーを除外してマジック・ストライカーを特殊召喚」

 

A600・D200

 

「不死武士とマジック・ストライカーを生贄に、ギルフォード・ザ・レジェンドを召喚!」

 

A2600・D2000

 

巨大な大剣、装備魔法伝説の剣を持ち、黒いマントで身体を覆う伝説の戦士、ギルフォード・ザ・レジェンド。顔は何故か角が付いた仮面で隠しており、いい大人が何やっているんだ、と心の中で突っ込んでおく。最上級モンスターで攻撃力2600と低い気がするが効果が強力だ。

 

「ギルフォード・ザ・レジェンドの効果発動。このカードが召喚に成功した時、自分の墓地の装備魔法を可能な限り戦士族モンスターに装備する事が出来る。勿論自身も戦士族。墓地の最強の盾と融合武器ムラサメブレードを装備!」

 

レジェンドA2600→A5400

 

「こ、攻撃力5400・・・・」

「大丈夫だフェイト。護封剣があるし、ライフだってある」

「へへっ。それはどうかな? って奴だよ遊斗先輩。十代様が私の為に伏せてくれたカードを発動」

 

私、の部分を会場にいる明日香をチラッと見ながら強調するレイちゃん。う~ん、この子は中々やり手と言うか、恋に一直線な子だな。いい意味でも悪い意味でも。

 

「速攻魔法ダブルサイクロン。融合武器ムラサメブレードと、光の護封剣を選択して発動。選択した二枚のカードを破壊する!」

 

MC魔法都市1→2

 

「なるほど。融合武器ムラサメブレードは装備カードとなった状態ではカード効果で破壊されない」

「おっと! シニョール十代とシニョールレイの二人も、コンビプレイで使いにくいダブルサイクロンを上手く使ったノーネ!」

 

ダブルサイクロンにより光の護封剣は破壊され、二人のフィールドに刺さっていた光の剣はバリンと音を立てて破壊された。

 

「バトル! ギルフォード・ザ・レジェンドで聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)を攻撃!」

 

A5400 VS A2000

 

ギルフォード・ザ・レジェンドは右手に融合武器ムラサメブレードを、左手に最強の盾を持ち、聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)に突進して右手の融合武器ムラサメブレードを振り下ろす。すると聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)の目の前にダイヤ型の黒い盾が現れ、聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)を攻撃から守った。

自分の足元にあったリバースカードが表になっており、チラッと隣のフェイトを見るとデュエルディスクのボタンを押した直後だった。

 

「罠発動、ガガガシールド。発動後魔法使い族モンスターの装備カードになる。装備モンスターは一ターンに二回まで戦闘・効果では破壊されない」

「けど戦闘ダメージは受けてもらうよ!」

 

ガガガシールドは聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)を守ったが、フェイトに向かう衝撃までは防げなかった。剣と盾がぶつかった際に発生した衝撃がフェイトを襲う。

 

「きゃっ!」

「よっと。大丈夫か?」

 

急いでフェイトの元まで走り、軽く後ろに吹き飛ばされた小さな体を支えると、フェイトの頭上から顔を出して安否を確認する。

 

「う、うん。ありがと。ソリッドビジョンって言っても衝撃が全くない訳じゃないんだね」

「11年やってる今でも衝撃が起こる判断基準が分からないんだがな。まっ、フェイトの可愛い声を聞けたから得した」

「あぅ・・・・」

「ム~、さっきからイチャイチャして! カードを三枚伏せてターンエンド」

 

場 魔法都市エンディミオン

遊斗&フェイト モンスター1 伏せ2 手札2 LP3000 (TPフェイト)

十代&レイ   モンスター1 伏せ5 手札1 LP4000 (TPレイ)

 

さてと、次は俺のターン。攻撃力5400のモンスターを戦闘で破壊するのは、特別ステータスが高くない魔法使い族では無理だ。まあ5000以上になると、魔法使い族関係なく戦闘では厳しい。

ブレイカーの効果を使っても最強の盾を破壊したら攻撃力を3400までダウンさせる事が出来るが、その数値も魔法使い族の火力で突破するのは難しい。

 

「ドロー。モンスター・スロットを発動。墓地のモンスター一体を除外して発動。デッキから一枚ドローしてドローしたカードが除外したモンスターと同じレベルのモンスターだった場合、特殊召喚できる。氷の女王を除外してデッキから一枚ドロー。ドローしたカードは・・・・おっ、氷の女王。特殊召喚する」

 

MC魔法都市2→3

A2900・D2100

 

「すげぇな遊斗。初めて使うデッキなのに、デッキが応えてくれてる」

「お前もレイちゃんの事を考えながらやれば、デッキが応えてくれるかもしれないぞ?」

「さらりと“も”を付けてるシニョール遊斗! 私はこの二年彼を見てきましたーが、始めて見た一面ナノーネ!」

「フェイトがセットしていた|D・D・R《ディファレント・ディメンション・リバイバル》を発動。手札を一枚捨て、氷の女王を特殊召喚」

 

MC魔法都市3→4

 

「この流れは・・・・」

聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)の効果発動。エンディミオンのMCを取り除き、|D・D・R《ディファレント・ディメンション・リバイバル》を手札に戻す。破壊された氷の女王の効果で墓地の光の護封剣を手札に加える」

 

MC結界0→1 魔法都市4→3

 

「手札から魔導掌握を発動。魔法族の結界にMCを置き、同名カードを手札に加える」

 

MC魔法都市3→4 結界1→2

 

「光の護封剣を発動。カードを一枚伏せてターンエンド」

 

MC魔法都市4→5

 

「「またぁ!?」」

 

自分達のフィールドに突き刺さる光の剣を前に、二人は声を合わせて嫌そうな顔をする。このまま光の護封剣を破壊しなかったらずっとフィールドに居続けるからな。何とかしないと厳しいぞ?

 

場 魔法都市エンディミオン

遊斗&フェイト モンスター2 伏せ4 手札2 LP3000 (TP遊斗)

十代&レイ   モンスター3 伏せ4 手札2 LP4000 (TPレイ)

 

「なんとかしないとな。俺のターン、ドロー! 罠発動、ゴブリンのやりくり上手。チェーンして非常食を発動してやりくり上手を墓地に送る。これで墓地のやりくり上手は二枚。三枚ドローして一枚をデッキの一番下に置く」

 

MC魔法都市5→6

十代&レイLP4000→5000

 

なるほど、もう一枚は十代が使った針虫の巣穴の時に墓地に送られていた。

そう考えるとタッグデュエルでゴブリンのやりくり上手って強いな。仮に墓地に二枚のやりくり上手がある状態で、ゴブリンのやりくり上手を四枚使ってやりくりターボをしたら二十八枚ドローして四枚デッキに戻す。つまり二十四枚ドローか。

そういうゲームじゃねぇから! って突っ込みたくなる枚数だ。

 

「お前が光の護封剣で攻撃を封じるなら俺も攻撃を止めるぜ。切り込み隊長を召喚。効果で手札のバルキリー・ナイトを特殊召喚」

 

A1200・D400

A1900・D1200

 

「えっと?」

 

さっきまで複雑なプレイングをしていたフェイトだが、今一十代のプレイが理解できていない様だ。困惑するフェイトの顔が可愛くて、頬の筋肉が落ちてデレデレしているのが自分でも分かる。頬を何回か揉んでいつもの顔に戻してフェイトに伝える。

 

「切り込み隊長が存在する場合他の戦士族はモンスターを攻撃対象にできないんだ。それはバルキリー・ナイトも同じ。つまり俺達は攻撃を封印されたんだ」

「あっ、切り込みロックって奴だね」

「そうそう。バルキリー・ナイトの登場でだいぶんやりやすくなった」

「光の護封剣で攻撃は出来ない。カードを一枚伏せてターンエンド」

 

護封剣0→1

 

場 魔法都市エンディミオン

遊斗&フェイト モンスター2 伏せ4 手札2 LP3000 (TP遊斗)

十代&レイ   モンスター3 伏せ4 手札2 LP5000 (TPレイ)

 

「私のターン、ドロー! 伏せていた魔導掌握を発動。魔法族の結界にMCを置いて、デッキから同名カードを手札に加える」

 

MC魔法都市6→7

 

「マジシャンズ・ヴァルキリアを通常召喚。魔法族の結界でマジシャンズ・ヴァルキリアを墓地へ送って三枚ドロー。ゴメンね遊斗。二回も使っちゃって」

「良いって。変わりにサポートしてくれてるんだし」

 

それよりマジシャンズ・ヴァルキリアの使い方が凄く可哀そうだ。いや、まあ魔法使いの結界がある時点で下級の魔法使い族はこうなる運命だけどさ。召喚されてすぐコスト宣言されたマジシャンズ・ヴァルキリアがショボーンと肩を落としている様に見える。

 

「よしっ。装備魔法ビッグバン・シュートをバルキリー・ナイトに装備」

「ゲッ!? そのカードは!」

 

MC魔法都市7→8

バルキリー・ナイトA1900→A2300

 

聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)の効果。MCを取り除いてビッグバン・シュートを手札に加える。このカードがフィールドから離れた時、装備モンスターを除外する」

 

MC魔法都市8→7

 

「さっきから嫌らしいプレイングばっかり!」

「え、えっと」

「コントロール奪取使いが何を言う。これも立派な戦法だ」

「じゃあバトル。氷の女王で切り込み隊長を攻撃!」

 

A2900 VS A1200

 

氷の女王は杖先を切り込み隊長に向け、杖から氷の息吹を放つ。氷点下の吹雪では切り込み隊長の鎧も通用せず、体がカチンコチンに凍りついた。氷の女王は最後に凍りついた切り込み隊長を杖で殴り、切り込み隊長を破壊する。

 

十代&レイLP5000→3300

 

「速攻魔法ディメンション・マジックを発動! フィールドの氷の女王を生贄に、手札のサイバネティック・マジシャンを特殊召喚。ディメンション・マジックの効果でギルフォード・ザ・レジェンドを破壊!」

 

MC魔法都市7→8

A2400・D1000

 

表になったディメンション・マジックから現れた、棺の様な不気味な金色の箱。その箱から白いロングコートを着た金髪の魔導師、サイバネティック・マジシャンが飛びだし、それと同時に棺の中から先の尖った黒いチェーンがギルフォード・ザ・レジェンドに向かって発射され、伝説の戦士の体を鎖で穴を開けた。

 

「これで二人を守るモンスターはいない。サイバネティック・マジシャンでダイレクトアタック!」

「そうはさせない! 罠発動、トゥルース・リインフォース! デッキからマッシブ・ウォリアーを特殊召喚! このカードは一ターンに一度戦闘では破壊されない」

 

A600・D1200

 

サイバネティック・マジシャンの進行を阻止するかの如く現れたのは、戦士とは言いにくい石で作られた物体。四つの手と巨大な体を四本の足で支えており、四つの手は石でできた盾を持っている。

 

「ならサイバネティック・マジシャンと聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)でマッシブ・ウォリアーを攻撃!」

 

A2400 VS D1200

A2000 VS D1200

 

サイバネティック・マジシャンは左手に持った、先端が尖って持ち手に丸い水晶をはめた短剣にも杖にもなる便利な武器でマッシブ・ウォリアーを襲う。尖った杖先はマッシブ・ウォリアーが抱えている石の盾により防がれるが、その隙にマッシブ・ウォリアーの後方へ移動していた聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)が、表面に旧漢字を浮かべる白い球体をマッシブ・ウォリアーの体にぶつけ、石の体を砂へと返した。

 

「ごめん遊斗。倒せなかった」

「いや、いい動きだった。気にする事無い」

「ありがとう。じゃあカードを三枚伏せてターンエンド」

「エンドフェイズ砂塵の大竜巻を発動! 光の護封剣を破壊し、手札のこのカードをセットする」

 

十代が表にした罠カードから巨大な竜巻が飛びだし、俺達の場にあった光の護封剣のカードに綺麗な放物線を浮かべながら進行し、光の護封剣の発生源であるカードを破壊した。これにより二人のフィールドに刺さっていた光の剣は粒子となり消滅して、モンスターに自由が戻った。

 

場 魔法都市エンディミオン

遊斗&フェイト モンスター2 伏せ4 手札2 LP3000 (TPフェイト)

十代&レイ   モンスター0 伏せ1 手札1 LP3300 (TP十代)

 

「ありがとうございます。十代様」

「ああ。俺は出来る事をやった。あとはお前に任せた」

「はい! 私のターン、ドロー! 墓地の不死武士の効果。このカードを特殊召喚」

 

A1200・D600

 

「鉄の騎士ギア・フリードを召喚!」

 

A1800・D1600

 

全身を鎧に包み込む事で強大すぎる力を防ぎこんだ戦士。黒の鎧には白のラインが入っており、武器となる剣は右手の鎧に付いている先が尖った剣。

バトルシティで活躍した城之内さんがよく使っていたカードだ。言っちゃ失礼だが、城之内さん自体がそこまで人気がある訳ではないから、特別人気が高い訳ではない。

 

「リバースカードオープン、拘束解除。フィールド上の鉄の騎士ギア・フリードを生贄に、デッキから剣聖-ネイキッド・ギア・フリードを特殊召喚できる」

 

MC魔法都市8→9

A2600・D2200

 

鎧と言う名の拘束を解いて現れた剣聖ギア・フリード。なんてカッコ良く言ったものの攻撃力は2600と中途半端。そこそこ優秀な効果を持っているが、単体ではバニラと同じで、通常召喚権+一枚を使ってまで出すのかと言われたら微妙である。

なんて散々言ったが、城之内さんが使っていたカードだし素直にカッコイイと思う。

 

「神剣-フェニックスブレードをネイキッド・ギア・フリードに装備。ネイキッド・ギア・フリードは装備カードを装備した時、相手フィールド上のモンスター一体を破壊する。サイバネティック・マジシャンを破壊!」

 

MC魔法都市9→10

 

ネイキッド・ギア・フリードは自分の前に現れた神剣-フェニックスブレードを両手で持って頭上に上げると、サイバネティック・マジシャンの方へ振り下ろした。すると神剣-フェニックスブレードの刀身から赤い衝撃波が発生され、サイバネティック・マジシャンは左手の杖で受け止めようとするが、杖諸とも真っ二つに切断される。

 

「まだだよ。大嵐を発動! フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する」

「うっ。罠発動、ダメージ・ダイエット。このターン受ける戦闘ダメージを半分にする。そして魔法都市エンディミオンの効果でこのカードのMCを取り除いて破壊を無効」

 

ダメージ・ダイエットのおかげで何とか耐える事が出来るが、魔法・罠ゾーンにあるカード全てが突如現れた大嵐により吹き飛ばされた。吹き飛ばされた裏側のカードは魔導掌握と・・・・あれ? あのカードを伏せていたのか。これまたトリッキーなカードが入っている。

 

「このターン決められないか。墓地の神剣-フェニックスブレードの効果。墓地のマッシブ・ウォリアーとマジック・ストライカーをゲームから除外して墓地のこのカードを手札に加えるよ。再び神剣-フェニックスブレードをネイキッド・ギア・フリードに装備。効果で聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)を破壊!」

 

今までずっと頑張って来てくれた聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)はネイキッド・ギア・フリードが作りだした衝撃波によって、サイバネティック・マジシャンと同じように真っ二つにされた。しかし聖なる解呪師(セイント・ディスエンチャンター)だが、MC一つで表側の魔法カードをバウンスする効果は予想以上に強い。実際にデュエルしてみて初めて分かる事もあるんだな。

 

MC魔法都市10→11

ネイキッドA2600→A2900

 

「バトル! 不死武士でダイレクトアタック!」

 

A1200

 

左腰に差した二本の刀を取り出し、生気の無い瞳でフェイトに突進してくる武士。前線で凛々しく戦い、時には最上級モンスターを破壊するフェイトだが、やはり女の子。体中に矢が刺さった死者に襲われるのは怖いらしく不死武士が突進と共に目をギュッと瞑る。

そんな恋人の行動を見過ごせる訳無く、フェイトと不死武士の間に立って不死武士の太刀を受けた。

 

遊斗&フェイトLP3000→2400

 

「大丈夫かフェイト?」

「え? ひょっとして遊斗が受けてくれた?」

「怖がってたからな。やっぱりフェイトでも怖いものは怖いんだな」

 

女の子共通の弱点である昆虫族ともアンデット族とも平然と戦っていたから、このくらいの大丈夫かと思っていたが意外な一面を見せてくれた。

俺の言葉が不服だったのか、フェイトは少し朱を帯びた頬を軽く膨らませる。

 

「私だって女の子だよ?」

「分かってるって」

「・・・・十代様ぁ~! 私も不死武士怖い~」

「さっきまで普通に命令してただろ・・・・」

「カップルデュエルですノ~デある程度はいいですが~、デュエルのペースが乱れるのはよくないノーネ」

 

それ以前に風紀が乱れるのを止めましょうよ、先生なんですから。いや、風紀を乱している俺が言うなって話だけど。

 

「む~。じゃあネイキッド・ギア・フリードでダイレクトアタック!」

 

A2900

遊斗&フェイトLP2400→950

 

「ダメージ・ダイエットがなかったら負けてたね」

「ああ、フェイトのおかげで勝利が見えてきた」

 

ネイキッド・ギア・フリードの攻撃アニメーションは効果と同じだったので、フェイトは特に怖がる様子も無くダイレクトアタックを受けた。やっぱり堂々としているフェイトは男よりもカッコ良く見えるが、オロオロしてたり落ち着いているフェイトは誰よりも可愛く綺麗に見える。

自分で言って重傷だな、これは。

 

「ターンエンド」

「エンドフェイズ破壊されたトイ・マジシャンの効果が発動」

「「トイ・マジシャン!?」」

「このカードは魔法・罠ゾーンにセットできるカード。このカードは相手のカード効果によって破壊され墓地へ送られた場合、そのターンのエンドフェイズ時に自分フィールド上に特殊召喚できる。来て、トイ・マジシャン」

 

A1600・D1500

 

これは十代もレイちゃんも予想していなかっただろう。パートナーである俺ですら予想していなかった。さっきのターン情報がリークされていたフェイトの手札は魔導圧縮とビッグバン・シュート。さっきまでの俺達のプレイから、フェイトはその二枚を伏せていると思ったが、万が一に備えてトイ・マジシャンをセットしていた。魔法・罠ゾーンが埋まりやすいタッグデュエルでは大胆なプレイングだ。

 

場 魔法都市エンディミオン

遊斗&フェイト モンスター1 伏せ0 手札2 LP950 (TPフェイト)

十代&レイ   モンスター2 伏せ1 手札0 LP3300 (TPレイ)

 

「俺のターン、ドロー! 十代とレイちゃんが魔法カードを沢山使ってくれたおかげでエンディミオンにカウンターが溜まった。魔法都市エンディミオンのMCを六つ取り除き、手札から神聖魔導王-エンディミオンを特殊召喚!」

 

MC魔法都市11→5

A2700・D1700

 

良くも悪くもコイツから始まった王達との戦い。まさか王との戦いが終わった日に、コイツをフィニッシャーにする事になるとは、世の中面白い。

 

「この効果で特殊召喚に成功した時、墓地の魔法カード一枚手札に加える。手札に加えるのはディメンション・マジック」

「そ、そのカードは・・・・」

「バトル! トイ・マジシャンで不死武士を攻撃!」

 

A1600 VS A1200

 

トイ・マジシャンは赤い宝石をはめた杖を、手首を回してクルクルと数回回転させる。するとトイ・マジシャンの周りに一筆書き出来る星が四つ現れ、その星は流星となって不死武士を襲った。見た目では不死武士が勝ちそうだったが、トイ・マジシャンは意外と強く、その放つ魔法も中々のものだ。

不死武士は流星に押しつぶされてバーンと破壊された。

 

十代&レイLP3300→2900

 

「そ、そんな~」

「速攻魔法ディメンション・マジックを発動。トイ・マジシャンを生贄に手札の魔導騎士ディフェンダーを特殊召喚!」

 

A1600・D2000

 

「そして効果でネイキッド・ギア・フリードを破壊!」

 

前にフェイトが使った時と同じように棺から先の尖った黒い鎖が飛びだし、ネイキッド・ギア・フリードの体に穴を開けた。

 

「これで終わり。魔導騎士ディフェンダーと神聖魔導王-エンディミオンでダイレクトアタック!」

 

A1600

A2700

 

魔導騎士ディフェンダーとエンディミオンは互いに持つ杖をクロスさせて魔法を一点に集中させる。お前達そんなに仲が良かったっけ? と心の中で突っ込みを入れている間に、ディフェンダーとエンディミオンの白と黒の魔法が発射され、十代とレイちゃんの体を数秒間呑み込んだ。

 

「きゃあああ!」

「うわあああ!」

 

十代&レイLP2900→-1400

 

「決まったノォォォーネ! 勝者は遊斗スカリエッティ&フェイト・テスタロッサペアナノーネ!」

【【【うおおおお!】】】

 

いつの間にかMCになっていたクロノス先生の声と共に会場全てが大歓声と大きな拍手に包まれた。突如鼓膜と空気を震わせる大音量にフェイトはビクッと肩を震わせるが、すぐに頬の筋肉を緩めて笑顔を作る。

 

「へへっ、ガッチャ。変わったデュエルだけど楽しかったぜ」

「ああ。お前も何だかんだでしっかり使えてたじゃないか」

「まあな。けどもう別のデッキは勘弁。頭が疲れる」

「ふふっ。普段頭を使わない十代には丁度いいんじゃないかな?」

「右に同じく」

「さ、さらりと酷い事言うなお前達・・・・」

 

十代のパートナーだったレイちゃんは先程から足を動かさずに肩を降ろしていた。好きな人と組むタッグデュエルを勝ちたい気持ちはよく分かる。故に落ち込む理由は、ひじょ~に大変よく分かる。

 

「レイちゃん。良いデュエルだった「一回・・・」え?」

「もう一回デュエルして! 私と十代様が一番ラブラブなんだから!」

「「ハァ?」」

「フフッ、遊斗がいいなら私は構わないよ」

「待ちなさい! 次は私の番よ!」

「十代! やはり今日こそは貴様を倒す!」

「シ、シニョール明日香、万丈目。勝手にステージに上らないで欲しいノーネ!」

「俺もフェイトちゃんとタッグデュエル組みたいドン! フェイトちゃん素敵だドン!」

「僕も組みたいッス!」

「お前等には絶対に組ません! フェイトと組んでいいのは俺だけだからな!」

 

こうしてデュエルアカデミア二年目の一大イベントであるGX大会が幕を閉じた。

楽しいデュエルアカデミアの生活二年目ももうすぐ終り、一つ上の先輩達は卒業して俺達は三年生になる。ここでの学校生活は今までのどんな時間よりも濃くて、けれども時間が経つのが速い。この生活も後一年しか無いと思うととても寂しいが、いつかは別れが来るものだ。

GX大会が終わってから数ヵ月後。先輩達は卒業し、俺達は高校生活最後の夏休みを迎えた。

 

 

 




気が付いたらロリVSロリになっていた件について。明日香ぁ・・万丈目ぇ・・
一応カップルデュエルと言う事でしたがイチャイチャ・・・・出来てたのか?


今回のデュエルはLSでは無いデュエル。オリカ無しのデュエルもやっぱり面白いですね。
初のオリカ無しのデュエルだったので、王道の戦士族と魔法使い族を使ってみました。
それと本文にもチラッと書きましたが聖なる解呪師が中々強い。これはこの話を書いてて初めて気付きました。勿論小説なので100%コンボが決まるから強いんですけど、魔法バウンスって侮れませんね。


焼け野原はペガサス会長が元通りにしてくれます。
さすがペガサス会長! おれたちにできない事を平然とやってのけるッ!
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