遊戯王GX 決闘モンスターリリカルなのは   作:あかない

50 / 73
今回白竜の忍者を使うんですけど、それでちょっと疑問に思った事があります。
白竜の忍者の魔法・罠カードは破壊されないって言うのは、表でも裏でも関係なく、魔法・罠ゾーンに存在するカードは破壊されないって事ですよね?
白銀のスナイパーとかも白竜の忍者がいたら破壊されないのかな~と、結構調べたのですが、なにぶん初心的な疑問ですから答えが見つかりませんでした。
結局疑問に思ったまま続けていたので、白竜の忍者が出た後に不自然なプレイングをやってしまいました。

まあその辺詳しく書かれていないので、魔法・罠ゾーンに存在するカードは白銀のスナイパーの様なモンスターカードでも破壊されない、と思いますが。


追記
今回の相手が自分のモンスターを対象に安全地帯を発動し、その後相手がブラック・ホールを発動しました。安全地帯で守れるのは相手のカードの破壊ですので、本来なら安全地帯を対象に取ったモンスターは破壊されますが、何故か破壊されないまま進めております。
文字でデュエル構成をやっていると時々この様な事が起こってしまうので、ご了承お願いします。




第四十五話

「凄かったぜ。遊斗とヨハンの戦い!」

「へへっ。次は十代ともデュエルしたいな」

「ああ!」

 

やはり類は友を呼ぶと言うのか、十代とヨハンはすっかり意気投合していた。あのデュエルの後、本来の目的であるデス・ベルトの機能が皆の前で公表された。

プロフェッサー・コブラのパソコンには俺とヨハンの顔写真が映し出され、デュエル回数、戦績、使用カード、対戦相手などが表示されていた。それだけでも十分凄いが、画面には自分のデッキの弱点やプレイングミスの欄まであり、実際そこにコメントがあった。

因みに俺のプレイングミスの欄には「アンバー・マンモスを戦闘破壊せずに団結の力を破壊した方が効果的です」と書かれていた。プレイングミスかどうかは微妙だが、そのコメントは実際にデュエルの事を把握していないと分からない。

 

「けどさ。デス・ベルトって名前が嫌だな」

「そうか? まあHEROベルトとかの方がカッコイイな」

「流石十代。安直なネーミング」

「俺は宝玉ベルトとかがいいな」

「全員分揃えるのに大企業の金庫スッカラカンに使わないと無理かもな」

「「厳しいな遊斗は」」

 

いや、俺はあくまで評価しただけであって厳しく言ったつもりは無いんだが・・・・。しつこい様だがこの二人、仲のいい兄弟と言っても過言では無いくらい似ている。現に打ち合わせをせずに同じ言葉を、一文字もズレずに綺麗にハモらせた。

 

「それで? 今からどうする?」

「決まってる。ヨハンとデュエルだ」

「ああ! 俺もそのつもり「スカリエッティ先輩!」なんだぁ?」

 

ヨハンの台詞を区切る程の大声と共に、真正面から走って来たブルー寮男子生徒。高校生と言うにはまだ幼く、初めて見る顔なので新入生だろう。約100メートルの距離を十五秒前後のタイムで全力疾走してきた少年は、ハァハァと数回息を整えるとスゥと息を吸う。

 

「スカリエッティ先輩! 僕とデュエルしてください!」

「デュエル? 勿論売られたデュエルが買うが、俺はいつでも全力全開だぞ?」

「分かっています! 僕、たった数ヵ月でブルー寮に上がった遊斗先輩に憧れて、ずっと頑張って来たんです」

「へぇ、それは光栄だな。期待通りの人間じゃないが、デュエルだけは想像以上だと思う」

「面白そうだな。十代、デュエルは後だ」

「え~」

「僕、(しのぶ)って言います」

「ああ。宜しくな忍。それと俺は下の名前で呼んでくれ。それじゃあ行くぞ!」

「「デュエル!」」

「先攻は貰った! 俺のターン、ドロー! レヴィを召喚!」

 

LCレヴィ1

A1900・D400

 

GX大会後半から高火力の相手(亮さんとF・G・D)と戦ったりして少し出番が無かったが、やはり序盤で攻撃力1900は頼りになる。レヴィはブンブンとバルファニカスを振り回して威嚇するものの、途中でバランスを崩して尻もちを付く。

 

『フッフッフ、僕を転ばせるとは。やるね、君』

「・・・・カードを一枚伏せてターンエンド」

 

遊斗 モンスター1 伏せ1 手札4 LP4000

 

「本当に遊斗先輩とデュエルしてるのかぁ。感激だな~。僕のターン、ドロー! 僕は忍者マスターHANZOを召喚!」

 

A1800・D1000

 

「「『アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?』」」

「うわっ!? ど、どうしたんだ!?」

 

HANZOが現れた同時に俺、十代、レヴィの口から出た意味不明の奇声にヨハンはビクッと肩を動かした。いや~、レヴィと一緒に読んでいたからレヴィは同じ反応をすると思っていたがまさか十代も。

 

「おお! その反応をしてくれるとは嬉しいです! では行きますよ~。HANZOの効果発動! 召喚に成功した時忍法と名の付いたカードを手札に加える。僕は忍法変化の術を手札に加えます。カードを二枚伏せてターンエンド」

 

遊斗 モンスター1 伏せ1 手札4 LP4000

忍  モンスター1 伏せ2 手札4 LP4000

 

攻めてこなかったが、忍が伏せた忍法変化の術。忍者が使う術だけあり、かなり独特でユニークな効果を持った永続罠だ。これは楽しいデュエルが期待できそうだ。

 

「俺のターン、ドロー! フィールド魔法、魔法都市ミッドチルダを発動。アインハルトを通常召喚し、ティオを特殊召喚する! ティオの効果でライフを700回復」

 

LCミッドチルダ0→1

遊斗LP4000→4700

 

「場のアインハルトとティオを融合! 来い、覇王アインハルト!」

 

A2700・D2200

 

相手のデッキが忍者と分かったが、何軸かがまだ分からない。トリッキーかつユニークな効果を持った忍者相手には、状況によってカードを変化できる三王娘が適切だ。

 

「バトル! レヴィでHANZOを攻撃!」

「永続罠発動、忍法変化の術! 自分フィールド上の忍者一体を生贄に発動。生贄にした忍者のレベル+3以下のレベルを持つ、鳥獣族・獣族・昆虫族をデッキから特殊召喚する。HANZOを生贄に、デッキからダーク・シムルグを特殊召喚します!」

 

A2700・D1000

 

HANZOは忍者が術を使う時のポーズを構え『忍!』と言った途端、HANZOの体を隠す様に白い煙が下から噴き出てきた。視界が奪われては攻撃が出来ない。レヴィは一旦後方に飛んで煙が収まるのを待つ。白の煙が晴れると、そこには忍者の姿は無く、黒い巨大な鳥がいた。

 

「やはりダーク・シムルグを入れているか。だが攻撃は続行だ! レヴィでダーク・シムルグを攻撃!」

「攻撃力が低いモンスターで・・・・? まさか!?」

「知っているなら話は早い! ダメージ計算時に手札のスバルを捨て、攻撃力を1000上げる!」

 

レヴィA1900→A2900 VS A2700

 

俺が手に持っているカードから、ウイングロードを敷きながらダーク・シムルグに向かうスバルが飛びだして来た。スバルはダーク・シムルグを翻弄するように不規則に動いて相手の油断を自分に誘う。巨大な体ではちょこまかと動くスバルを視界に捉えるのは難しく、スバルに弄ばれるダーク・シムルグはもう一人の事など頭に入っていなかった。

 

『馬鹿め! 光翼斬!』

 

他人を馬鹿にする前に、まず自分の学力(というか思考)を見返した方がいいと、心の中で突っ込みを入れつつ、青い刃が黒い巨大な鳥を斬る光景を眺めた。

 

忍LP4000→3800

 

「ダーク・シムルグが破壊されるなんて!」

「サーチしていたから出て来るのは予想できた。レヴィの効果発動。デッキからクロノを特殊召喚する。効果でデッキから設置型バインドを手札に加える」

 

LCレヴィ1→0

A1700・D1500

 

「アインハルトでダイレクトアタック!」

「罠発動、トゥルース・リインフォース! デッキの青い忍者(ブルーにんじゃ)を特殊召喚します!」

 

AD300

 

「なら青い忍者に攻撃!」

『覇王断空拳!』

 

A2700 VS D300

 

青い忍者に独特なステップで高速接近し、走りながら足先から練り上げた力を拳の先に乗せて青い忍者に放った。攻守300の弱小忍者がそのような攻撃を受け止める事など不可能。

 

遊斗LP4700→5000

 

「カードを一枚伏せてターンエンド。エンドフェイズアインハルトの効果。このカードを融合デッキに戻し、融合デッキの聖王ヴィヴィオを特殊召喚。効果でデッキの聖王の鎧を装備」

 

ヴィヴィオAD?→AD1200

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗 モンスター3 伏せ4 手札1 LP5000

忍  モンスター0 伏せ0 手札2 LP3800

 

「遊斗の奴、初っ端から本気だな」

「さっすが先輩です。ホントに想像以上だ! けど僕だって。ドロー! よしっ。悪シノビを通常召喚!」

 

A400・D800

 

左手にクナイを持ち、闇を駆ける隠密行動型のシノビ。残念な事にこのカードは忍者と名の付いていないので忍者の恩寵を受ける事が出来ないが、それでも忍は忍者が好きなのかこのカードを入れている。

 

「カードを二枚伏せてターンエンドです!」

「エンドフェイズ。ヴィヴィオをデッキに戻し、融合デッキのアインハルトを特殊召喚する」

 

A2700・D2200

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗 モンスター3 伏せ3 手札1 LP5000

忍  モンスター1 伏せ2 手札0 LP3800

 

「さっきからあいつ、攻撃を仕掛けてこない」

「いや。あの悪シノビの効果は・・・・」

 

十代の言う通り、さっきから忍は一回も攻撃を仕掛けてこない。まあ単純にこちらの火力が高いのだ。忍者は下級モンスターがほとんどで優秀なカードが多いが、決してステータスがズバ抜けて高い訳でも無く、除去手段が豊富な訳ではない。

最上級モンスターは忍法で出す事が多いが、出した最上級が一ターンも経たずに破壊されてしまったら息切れもする。

 

「ドロー! アイシスを通常召喚!」

 

LCミッドチルダ1→2

LSアイシス・イーグレット ☆4/風/魔法使い/A1000・D500

 

肩に当たるか当たらないかくらいの短い髪をなのはさんと同じくサイドに束ねた黒髪の女の子。黒がメインのバリアジャケットで、太く赤いラインが多くあるので黒一色ではない。華奢な括れとへそが出ており、スレンダーな体系がバリアジャケットの良さを引き出している。

 

「攻撃力1000?」

「攻撃力で判断すると痛い目を見るぞ」

『あたしの効果は守備的だけどね』

 

それを言うな。

にしてもセットカードが非常に気になるな。十中八九悪シノビを守るカードだろうが、やはり和睦の使者と言った戦闘ダメージも受けず、悪シノビも破壊されないカードだろうか? 滅多にデッキに入れられない悪シノビだから、どうやって守ってくるのか見当もつかない。ただ何が伏せられていようと、魔法・罠の対象にされた時それを無効にする事が出来るアインハルトからの攻撃が一番だろう。

 

「バトル! アインハルトで悪シノビを攻撃!」

「攻撃対象に選択された時、悪シノビの効果が発動。デッキから一枚ドローします。そして悪シノビの効果にチェーンして立ちはだかる強敵を発動!」

「ッツ~。やってくれたな」

「僕のドローコンボです。立ちはだかる強敵は相手の攻撃宣言時に発動する事が可能です。自分フィールド上のモンスター一体を選択。発動ターン相手は選択したモンスターにしか攻撃対象に出来ず、全ての攻撃表示モンスターは選択したモンスターを攻撃しないといけません! 更に立ちはだかる強敵にチェーンして和睦の使者を発動! このターン悪シノビは破壊されず、戦闘ダメージを受けません」

 

A2700 VS A400

 

攻撃力ではアインハルトが勝っているが、うっすらと光る半透明のバリアにより悪シノビと忍は守られ、戦闘破壊はおろか戦闘ダメージすら与える事が出来ない。

 

「悪シノビを上手く使ってるな。レヴィ、クロノ、アイシスで悪シノビを攻撃する」

「戦闘対象にされた時、デッキからカードを一枚ドローします。それを三回」

 

非常に使いにくいコンボとは言え、相手の攻撃を回避しながら四枚ドローは強力だな。メイン1でアイシスを召喚したのが失敗だったみたいだ。

 

「ターンエンド。エンドフェイズ、アインハルトを融合デッキに戻し、イクスを特殊召喚」

 

A2000・D2500

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗 モンスター4 伏せ2 手札1 LP5000

忍  モンスター1 伏せ0 手札4 LP3800

 

「僕のターン、ドロー! 忍者マスターSASUKEを召喚!」

 

A1800・D1000

 

忍者と言えば誰? と聞けばかなりの人数が答えるであろう佐助。彼の名に因んで数々の漫画やゲームにサスケと名乗るキャラクターが登場する。目の前の忍者も当然その佐助に因んでいる。

 

「バトル! SASUKEでイクスを攻撃! SASUKEは表側守備表示モンスターを攻撃した場合、ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する!」

「ッツ、守備表示にしたのが仇となったか。アイシスの効果発動。フィールド上のモンスターが攻撃対象となった時に発動する。デッキトップ三枚を墓地へ送り、その中にモンスターが存在すればその数によって効果を得る。墓地へ送られたモンスターは二枚。このカードを守備表示に変更する」

「墓地肥やしですか」

 

SASUKEは札が付いたクナイをイクスの足元へ放つ。するとそのクナイはシューと音を立て、次の瞬間ドガンと爆発した。

 

「カードを四枚伏せてターンエンドです」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗 モンスター3 伏せ2 手札1 LP5000

忍  モンスター2 伏せ4 手札0 LP3800

 

一気に四枚ガン伏せ。おそらく忍法と名の付くカードが絶対一枚は入っているだろう。非常に動きにくくなるが、忍者と名の付くモンスターさえ破壊出来れば腐る伏せカードも出る筈。

 

「ドロー! 速攻魔法、次元震を発動! お互いのプレイヤーは相手フィールド上のモンスター一枚を選択して破壊する。その後自分はデッキから次元断層とレベル4以下のLSを手札に加え、相手は一枚ドローする。俺はSASUKEを選択」

「僕はアイシスを選択しますが、チェーンして忍法超変化の術を発動。忍者と相手モンスター一体を選択して発動。選択したモンスターを墓地へ送り、そのレベル合計以下のドラゴン・恐竜・海竜を特殊召喚します!」

 

やっぱり変化の術を伏せていたか。場が荒れてしまうが、フリーチェーンのエスケープカード、忍者の消失は悪くない。

 

「逆順処理により、忍法超変化の効果でSASUKEとレヴィを墓地へ送り、デッキから白竜の忍者を特殊召喚します」

 

A2700・D1200

 

今度の変化の術は頭に超が付くだけあり、SASUKEが出した白い煙は自らを隠すだけでなくレヴィの体をも消した。煙の中から『止めろ! アハハハ! く、くすぐったい!』と、SASUKEがマニアックの趣味の人なら非常に危ない声が数秒間聞こえたが、スッと消えて行く。

それに続く様に突然アイシスの後ろに次元の狭間が現れ、宇宙の様に暗い空間に呑み込まれて行った。

 

「デッキから一枚ドローします」

「次元断層となのはを手札に加える」

 

手札に加えた次元断層は、次元震が発動したターンには発動できない制約を持つ。次元震も次元断層も1:1交換効果だが、自分の好きなタイミングで発動できるのが強い。効果は全くの別物だが一時休戦に似ている。

 

「なのはを通常召喚! 効果で自身にLCを置き、LCを取り除いて一番左の魔法・罠カードを破壊する」

 

LCミッドチルダ2→3

A500・D1800

 

「チェーンして安全地帯を白竜の忍者に発動!」

「い、一番面倒なパターンをやりやがったな・・・・」

 

白竜の忍者の効果は自分の魔法・罠カードをカード効果で破壊されないようにする。そして安全地帯は対象に取ったモンスターは破壊されず、効果の対象にも出来ない。つまりどちらかの効果を無効化しない限り、白竜の忍者も安全地帯も破壊できない。

 

「時空管理局のLCを取り除いてユーノを特殊召喚。場のなのはとユーノを融合! 来い、AOA高町なのは!」

 

LCミッドチルダ3→2

 

「効果でデッキからシャマルを手札に加える。バトル! クロノで悪シノビを攻撃!」

「攻撃対象にされた時悪シノビの効果で一枚ドロー。それにチェーンしてシフトチェンジを発動します。悪シノビの攻撃対象を、白竜の忍者へと変更」

「んな!?」

 

A1700 VS A2700

 

細長い白の龍を自由自在に操る美少女忍者は、クロノの氷結攻撃を安全地帯の恩寵を受けて無効にし、白い龍をクロノに突進させて鋭く尖った牙でクロノの体を引き千切った。

 

「クッ・・・・」

 

LP5000→4000

 

「なのはで悪シノビに攻撃!」

「悪シノビの効果で一枚ドローします」

『アクセルシュート!』

 

A1000 VS A400

 

桃色の魔力弾がちょこまかと動いて回避する悪シノビを捉え、ようやく悪シノビを破壊する事が出来た。消費カードも多かったが、このカードだけで六枚もドローさせてしまった。しかしここまで苦労し、しかも受身の効果で六枚ドローと考えると、やはり天よりの宝札はバランスブレイカーだ。あれも禁止になって当然である。

 

忍LP3800→3200

 

「ターンエンド」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗 モンスター1 伏せ2 手札3 LP4000

忍  モンスター1 伏せ3 手札3 LP3200

 

「僕のターン、ドロー! 成金忍者(ゴールドにんじゃ)を召喚!」

 

A500・D1800

 

とても潜入向きとは思えない派手な服に、黄金に光る手甲と顔当て。今まで盗んできた盗品で幸せな生活をしていたのか、俊敏に動くには不可能な太った体系。ハッキリと言わなくても、とても忍者とは思えない。

 

「成金忍者の効果発動。手札の罠カードを墓地に送り、デッキからレベル4以下の忍者を表側または裏守備で特殊召喚します。覆面忍者ヱビスを特殊召喚」

 

A1200・D1800

 

緑色の忍者服を着た同じくメタボリックの忍者。I2会社が出した忍者ゲームのキャラをモチーフにしており、過去にそのゲームをプレイした事がある俺にとってこのキャラクターのカード化は嬉しい。

 

「ヱビスの効果を発動します。一ターンに一度、このカード以外の忍者と名の付くモンスターの数だけ相手の魔法・罠カードを手札に戻します!」

「チェーンしてプロテクションを発動。このターンなのはは破壊されない!」

 

しかし伏せていた設置型バインドは、ヱビスが吐いた息により俺の手札まで吹き飛ばされた。

 

「防がれてしまいましたか。けどダメージは受けてもらいます。バトル! 白竜の忍者とヱビスでなのはを攻撃!」

 

A2700 VS A1000

A1200 VS A1000

 

『竜はともかくおじさんの息は受けたくないなあ・・・・』

「同感です」

 

遊斗LP4000→2100

 

「? どうかしましたか?」

「いや、何でも無い」

「カードを二枚伏せてターンエンドです」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗 モンスター1 伏せ0 手札4 LP2100

忍  モンスター3 伏せ5 手札0 LP3200

 

「ドロー! なのはの効果発動。デッキからはやてを手札に加える。そして次元断層を発動。互いのプレイヤーは相手フィールド上のモンスター一枚を選択して除外する。その後相手は二枚ドローし、俺は時空管理局、虚数空間、LS一枚を手札に加える」

「強力なカードですね。僕もドローするとは言え、1:3サーチですから」

「メリットもあるがデメリットもある。好きなタイミングで使える代わりにサーチカードが限られているのと二枚ドローさせる事。俺は成金忍者を選択」

「確かに。じゃあなのはを選択します」

「次元断層の効果にチェーンして速攻魔法ユニゾンアウトを発動。なのはとユーノの融合を解除する」

 

なのはさんと成金忍者の体半分が本来の位置からズレる。左右対称だった顔のパーツは勿論、体全てがズレて不気味な状態になるが、なのはさんは融合を解除して素早く次元断層から回避。

しかし回避できなかった成金忍者は体のズレに耐えきる事ができずに、ゲームから除外された。

 

「加えるLSはホーリーカタルシス・シャマル。墓地の次元断層を除外して虚数空間を発動! 時空管理局も発動する」

 

二枚の永続魔法によりこの空間は混沌と化した。近未来都市ミッドチルダの上空に現れる超巨大な建設物、時空管理局本局。だがその巨大な建物の表面には赤い不気味な空間があった。それは明らかに時空管理局の一部では無く、こことは全く別の次元。その赤い空間の大きさは決まりが無く、大きくもあれば小さくもあり、それはミッドチルダの街中にも見られる。

 

「LCを生贄にはやてを召喚」

 

LCミッドチルダ2→3→2 はやて1

A2000・D1700

 

「そしてフィールドにはやてがいる時、手札のシャマルを特殊召喚! 効果で時空管理局にLCを置く」

 

LCはやて1→0 時空管理局0→1 シャマル0→1

 

「場のなのはとユーノを融合! 再び現れろ、AOA高町なのは! 効果でデッキからツヴァイを手札に加える」

 

A1000・D3000

 

「シャマルのLCを取り除いてツヴァイを特殊召喚。更にシャマルの効果でミッドチルダにLCを置く」

 

LC時空管理局1→2 シャマル1→0 ミッドチルダ2→3

 

「場のシャマルとツヴァイを融合! 来い、祝福の癒し手シャマル! 更に融合素材にしたツヴァイの効果で、時空管理局のLCを取り除いて手札に加える」

 

LC時空管理局2→1

A1000・D2300

 

「シャマルが乗せたLCを取り除いてツヴァイを特殊召喚!」

「凄い展開力だな・・・・」

「遊斗のデッキはカウンターを溜めるフィールド魔法か永続魔法、それかAOAなのはがいれば展開力が上がる。で、今遊斗のフィールドにはそのカード達がいる」

「場のはやてとツヴァイを融合! 来い、夜天の主・八神はやて! はやての特殊召喚成功時、自身にLCを二つ乗せる。更にはやては自身のLCの数×300攻撃力が上がる。更にツヴァイの効果で時空管理局のLCを取り除き、自身を手札に」

 

LCはやて2 LC時空管理局1→0

はやてA2100・D2000→A2700

 

「これで最後。祝福の癒し手シャマルを生贄に、ホーリーカタルシス・シャマルを特殊召喚!」

 

A2000・D3000

 

虚数空間の影響で混沌と化したこの空間でも、ホーリーシャマ姉の登場時に無音になるのは変わらなかった。ほんの数秒間無音の状態が続き、ピチョンと湖に雫が落ちる音が聞こえる。すると突然俺のフィールドに湖が現れ、そこからホーリーシャマ姉が、おとぎ話の女神様の如く現れた。

 

「最上級モンスター達が並びましたが、白竜の忍者を突破できませんよ?」

「白竜の忍者を突破しなくても、お前のライフを0にすればいいだけの事。シャマルの効果発動! 俺の手札の数×300ライフを回復し、その数値分お前にダメージを与える! 俺の手札は三枚!」

『戒めの鎖』

 

遊斗LP2100→3000

忍LP3200→2300

 

「ッツ」

 

ホーリーシャマ姉は俺の手札から、王様はやてさん御用達の先の尖った禍々しい鎖を出現させ、忍の体を襲う。

 

「シャマルの第二の効果。フィールドのカード一枚にLCを二つ置く。はやてに二つ置く」

 

LCはやて2→4

はやてA2700→A3300

 

「ミッドチルダのLCをはやてに移動」

 

LCミッドチルダ2→1 はやて4→5

はやてA3300→A3600

 

「バトル! はやてでヱビスを攻撃!」

「罠発動! ゴブリンのやりくり上手! それにチェーンして非常食を発動します! ゴブリンのやりくり上手とセットカードを墓地に送りライフを2000回復」

 

忍LP2300→4300

 

「そしてゴブリンのやりくり上手の効果でデッキから三枚ドローして一枚をデッキの一番下に戻します」

 

さっきの成金忍者の時にもう一枚のやりくり上手を墓地へ送っていたのか。

 

『『氷結(アーテム・デス)息吹(アイセス)!』』

 

A3600 VS A1200

 

はやてさんが自分の周辺に氷をイメージさせる水色のブロックを形成した途端、辺りの空気が一気に下がった。吐く息が白くなり、術者であるはやてさん本人もその影響を受けているのか、彼女が吐く息も白い。シュベルトクロイツを振り下ろした瞬間、その水色のブロックはヱビスに向かって急降下し、ヱビスを中心に氷神の息吹を起こす。

 

忍LP4300→1900

 

「クッ・・・・」

「仕留めそこなったか。カードを二枚伏せてターンエンド」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗 モンスター3 伏せ3 手札1 LP3000

忍  モンスター1 伏せ2 手札4 LP1900

 

「僕のターン、ドロー!」

「このスタンバイフェイズ虚数空間の効果が発動する。互いのプレイヤーはスタンバイフェイズ開始時に、相手フィールド上のモンスター一体を選択。選択したモンスターをゲームから除外する」

「? 手間をかけて手札に加えた割には自分も被害にあうんですね? じゃあはやてを選択します」

 

そう、(自分の手札だけ考えると)1:3効果である次元震のもう一つの弱点。それはサーチする対象の虚数空間の使いにくさ。色々とコンボカードを入れれば面白いカードになるだろうが、俺のスタンスに反するからな。

 

「シャマルの効果。はやてとミッドチルダのLCを一つずつ取り除いてフィールドから離れるのを無効にする」

 

LCはやて5→4 ミッドチルダ1→0

はやてA3600→A3300

 

「だからそのモンスターを・・・・、では行きますよ。手札抹殺を発動します! 何も無ければ僕は四枚の手札を交換します」

「俺は一枚だ」

 

手札抹殺か・・・・。誰もが知る優秀な手札交換カードだが、ゴブリンのやりくり上手を入れている忍者に入れるメリットはあるのか?

 

「浅すぎた墓穴を発動。お互いのプレイヤーは墓地のモンスター一体を裏守備の状態で特殊召喚します」

「俺はイクスを特殊召喚する」

「僕は渋い忍者(シルバーにんじゃ)を特殊召喚します」

 

渋い忍者。そのギミックまで入れているとは、素直に凄いと思う。渋い忍者は確かに強力な効果を持っているが、コンボ性の高いカード。悪シノビのギミックまで入れていたデッキに入れるカードでは無い。

 

「太陽の書を発動。裏側表示の渋い忍者を攻撃表示に。そしてリバースした時、渋い忍者の効果が発動します。自分の手札・墓地から渋い忍者以外の忍者を可能な限り裏守備で特殊召喚します。僕が特殊召喚するのは青い忍者、赤い忍者(レッドにんじゃ)、SASUKEの三枚です」

 

渋い忍者が両手を合わせ忍者が術を使う時のポーズを取ると、瞬間移動したかの様に、何処からともなく三枚の裏守備モンスターが現れた。

 

「そして手札の砂漠の光を発動します!」

「手札から罠発動だと!? まさかさっきの手札抹殺で!」

「はい。処刑人マキュラが墓地に送られています。処刑人マキュラは墓地へ送られたターン、手札から罠を発動できます」

 

また高級なカードを・・・・。元々罠カードはタイムラグが大前提としてあるカードだが、このカードはそのタイムラグを一気に無くす事が出来る。エクゾディアパーツが安値で出回れば真っ先に禁止になるカード。

 

「砂漠の光の効果で自分フィールド上のモンスターを全て表側守備表示にします」

 

上空から降り注ぐ日焼けしそうな程熱い太陽の光を浴び、渋い忍者、白竜の忍者と三枚のセットされたカードが表側守備表示になる。

 

「リバースした赤い忍者と青い忍者の効果を発動します。青い忍者で時空管理局を破壊します」

「そっちを破壊してきたか」

 

青い忍者は両手から青いビームを上空にいる時空管理局に向けて発射する。大きさで言うと俺より一回りくらい大きい程度のビームで時空管理局を破壊できる訳ないが、これはデュエルである。青いビームを受けた時空管理局は、まるで映画のラストシーンの様に内側から大爆発を上げて木っ端みじんになった。青い忍者って一応攻守300の弱小モンスターだよね?

時空管理局に努めているはやてさんはこの光景に「アハハハ・・・・」と乾いた笑い声を上げている。精霊になる前とは言え、自分の職場が忍者一人に破壊されたら微妙な心境だろう。

 

「更に赤い忍者で右側のセットカードを選択します。そのカードが罠だったら破壊する事が出来ます」

「選択したカードは設置型バインドだ。破壊される」

 

青い忍者と同じように両手から放たれた赤いビームが、セットされた設置型バインドを破壊する。さっきが壮大すぎた所為か、凄く地味に見えてしまう。

 

「ゴブリンのやりくり上手を発動します。三枚ドローして一枚をデッキの一番下に。赤い忍者と青い忍者を生贄に、究極恐獣(アルティメット・ティラノ)を召喚します!」

 

A3000・D2200

 

究極恐獣。剣山が愛する恐竜でもあり、エースでもある強力な最上級モンスター。おそらく超変化で特殊召喚する為に入れているのだろう。

始めて剣山とデュエルをした時はこのカードにプレッシャーを受けたものだが、数々の王と戦った今となっては可愛く見える。

 

「究極恐獣は相手フィールド上のモンスター全てに攻撃しないといけません! バトル! 究極恐獣でなのはとシャマルに攻撃!」

 

A3000 VS A1000

A3000 VS A2000

 

俺のライフはジャスト3000。この攻撃を受けたら負けてしまうが、そう簡単に新入生に負ける訳にはいかない。

 

「罠発動、フィジカルヒール! LSを選択して発動。選択したモンスターのレベル×400ライフを回復する。シャマルを選択してライフを3600回復」

 

遊斗LP3000→6600

 

「クッ! ですが3000のダメージを受けて貰います!」

 

遊斗LP6600→3600

 

究極恐獣の鋭い牙と爪により、なのはさんは破壊されてしまったが、ホーリーシャマ姉は自らの前に緑色の盾を作り出して破壊を間逃れた。究極恐獣の闘争本能は未だに収まらず、セットされているイクスとはやてさんにも突進する。

 

「イクス、はやての順番に攻撃!」

 

A3000 VS D2500

A3000 VS A3300

 

突進してくる究極恐獣に身動きが取れないイクスはアッサリと破壊されてしまったが、はやてさんは上空に飛んで究極恐獣の縄張りである地上から遠ざかる。そして再び氷の息吹を起こし、究極恐獣を凍死させた。

 

忍LP1900→1600

 

「カードを一枚伏せてターンエンドです」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗 モンスター2 伏せ1 手札1 LP3600

忍  モンスター3 伏せ3 手札1 LP1600

 

やはりさっきのターンで決めるつもりだったのか、虚数空間への対抗策は無い様だ。最も、白竜の忍者は対象に出来ないからどうしようもないんだけど。

 

「ドロー! 虚数空間の効果を発動。SASUKEをゲームから除外する」

 

俺がSASUKEを指差した瞬間、SASUKENの足元に突然赤い異次元空間が出現し、まるで落とし穴の様にSASUKEは虚数空間に呑み込まれて行く。この虚数空間はどんな事をしても脱出できない底なしの沼。フェイトのお母さんもこの空間に呑み込まれたと聞いた。

 

「シャマルの効果を発動。俺の手札は二枚だ」

『戒めの鎖』

 

遊斗LP3600→4200

忍LP1600→1000

 

「遊斗の奴えげつないカード使うな」

「あいつを突破するのは苦労するぜ。何回も戦った俺でさえ出されたら苦労する」

 

そこの外野二人うるさいぞ。俺は後輩に自分の持てる全ての力を使って戦っているんだ。まあ三幻魔はフェルシュトラーフェと一緒にどっか行ったけど。それ以前に三幻魔は使わないけど。

なに自分で矛盾した事言ってるんだ・・・・。

 

「シャマルの効果ではやてにLCを置く」

 

LCはやて3→5

A3300→A3900

 

「バトル! はやてで渋い忍者を攻撃!」

『『氷結(アーテム・デス)息吹(アイセス)!』』

 

A3900 VS D2200

 

氷結魔法で渋い忍者を凍らせるだけで、特に面白いアニメーションは無い。

 

「シャマルを守備に変更。一枚伏せてターンエンド」

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗 モンスター3 伏せ2 手札1 LP4200

忍  モンスター1 伏せ3 手札1 LP1000

 

「やっぱり遊斗先輩は強いです。これでも僕、中等部ではかなり上位にいたんですが」

「上には上がいるって事さ」

 

主に亮さんとか十代とかF・G・D(ファイブ・ゴッド・ドラゴン)とか亮さんとか。

 

「けど絶対に諦めません、このデュエル勝たせてもらいます! 僕のターン、ドロー!」

「虚数空間の効果が発動する。どっちを選択しても結果は一緒だが」

「はやてを選択します」

「シャマルの効果で無効にする」

 

LCはやて6→4

はやてA3900→A3300

 

「へへっ、その永続魔法のおかげでそのカードが破壊できます。ブラック・ホールを発動します!」

「ッツ、やっぱり一長一短か。墓地のソニックムーブの効果を発動! このカードをゲームから除外してはやてを除外する」

「え!? いつから墓地に!?」

「アイシスの時にだよ。いざという時に取っておいたんだが、正解だった様だ」

 

今まで使う機会は沢山あったが、全て何らかの保険のカードがあった時だ。今も保険のカードはあるが、おそらく次のターンで決着が付くだろうから取っておく必要も無い。

 

「ぅぅ、予想外でした」

 

ブラック・ホールに呑み込まれたのはホーリーシャマ姉一人。白竜の忍者は安全地帯によって破壊には無敵。

 

「罠発動! トラップ・スタン! これでフィールドの罠カードの効果を無効にします。これで安全地帯と忍法超変化の術の効果は無効になります。マジック・プランターを発動。フィールドの忍法超変化の術を墓地へ送って二枚ドロー! 速攻の黒い忍者を召喚!」

 

A1700・D1200

 

速すぎる余り常にカラフルな残像を引きながらフィールドを駆けまわっている、雷フェイトさん以上に落ち着きのない黒い忍者。

 

「風魔手裏剣を白竜の忍者に装備。攻撃力を700上げます」

 

白竜A2700→A3400

 

「白竜の忍者を攻撃表示に変更! バトルです! 白竜の忍者、速攻の黒い忍者の順でダイレクトアタック!」

 

A3400

 

「白竜の忍者の攻撃はライフで受けよう」

 

遊斗LP4200→800

 

「だが速攻の黒い忍者の攻撃は手札のザフィーラで防ぐ。効果でデッキから一枚ドロー」

「これで・・・・、ターンエンドです」

「エンドフェイズソニックムーブの効果ではやてが戻ってくる。ソニックムーブの効果ではやてのLCは除外した時と同じ四つになる」

 

LCはやて4

はやてA2100→A3300

 

場 魔法都市ミッドチルダ

遊斗 モンスター1 伏せ2 手札1 LP800

忍  モンスター2 伏せ2 手札0 LP1000

 

「これがラストだ。俺のターン、ドロー! 虚数空間の効果発動。速攻の黒い忍者を選択する!」

「チェーンして速攻の黒い忍者の効果を発動します。墓地のダーク・シムルグとHANZOをゲームから除外し、このカードをエンドフェイズ時まで除外します」

 

白竜の忍者を選択してもしなくてもどちらでも構わない。せっかくなら墓地の闇を除外させた方がいいと思い選択したが、本当に除外するとは。

 

「虚数空間の効果発動。効果を四回以上使用した時、デッキからフィールド魔法、アルハザードを手札に加える」

「アルハザード?」

 

アルハザード、またの名を忘れられし都。そこには時を操り死者さえも蘇らせる秘術がある幻の場所。次元断層に沈んだとされるその空間が今、虚数空間を旅した事により発見されこの手に加わる。

 

「フィールド魔法アルハザードを発動!」

 

フィールド魔法をセットし、どんなフィールドなのかドキドキしながら待つ。カードの絵柄だけでは今一分かりにくく、発動するまで時間が掛かる為ソリッドビジョンでも中々お目にかかれない。

殺伐としたフィールドだろうか? 機械的なフィールドだろうか? 宇宙の様に真っ暗なフィールドだろうか?

どれも外れだった。

そこは緑豊かな場所。緑豊かな木々が伸び伸びと背を伸ばしているが、どれも視界の邪魔にならず、子供達が元気に楽しめる広い草原。多色の花が咲き、その花に含まれている蜜を虫が美味しそうに吸っている。

 

「・・・・え~と」

 

ソリッドビジョンでもマイナスイオンを感じられるいい場所だが、何と言うか予想と違いすぎて頭が追い付いていない。数秒間キョロキョロと辺りを見渡していると、突然デッキからフェイトが出てきた。

 

『ここが・・・・。そっか、やっぱり母さんはたどり着けたのかな』

「えっと、フェイト?」

『ううん、何でも無い。デュエルを続けて』

 

喜ぶ、と言うよりどこか懐かしむ様な顔をしながらフェイトはデッキに戻って行った。今までフェイトから聞いた話から一つの答えが出てきたが、フェイトに聞くのも野暮だろう。

 

「さて、気を取り直してと。虚数空間の効果が発動する。アルハザードが発動した時、このカードの効果で除外したカードを持ち主のフィールドに特殊召喚する。更にアルハザードがある限り、虚数空間の毎ターン除外する効果は無効化される」

「SASUKEを守備表示で特殊召喚します」

 

A1800・D1000

 

「アルハザードの効果発動! 一ターンに一度フィールドのカードにLCを三つ置く事が出来る! 置くのは当然はやて!」

 

LCはやて4→7

はやてA3600→A4200

 

「こ、攻撃力4200!?」

「カートリッジロードをはやてに乗せる!」

 

LCはやて7→8

はやてA4200→A4500

 

「はやてで白竜の忍者を攻撃!」

『最後まで同じ魔法をやるってのも味気ないし、ここは一発!』

 

A4500 VS A3400

 

『『海より集え水神の槍、彼方より来たれ銀雪の吐息、坂巻き連なり天に座せ!』』

 

先程まで草原だったアルハザードの空間は、はやてさんに合わせるようにいきなり海へとフィールドを変える。やはり普通のフィールドでは無かったらしい。

はやてさんは海の水をひたすら一点に溜め、その大きさを徐々に徐々に大きくしていき、ついには巨大戦艦の一つや二つを楽に呑み込む事が出来るくらいの巨大な水の塊へと変わる。その巨大な水は、はやてさんの瞬きと共に氷塊へと変化して白竜の忍者を狙う。

 

「・・・・もはや魔法って言えば何でもありだな、この人達は。って、今更か」

『『ヘイムダル!』』

 

白竜の忍者もプレイヤーである忍も、余りの光景にポカーンと口を開けて接近する氷塊を眺めるしか出来なかった。氷塊により白竜の忍者と忍の影が見えなくなり、最後の最後で忍の悲鳴が聞こえた。

 

「ぎゃああああああ!」

 

忍LP1000→-100

 

「・・・・はやてさん、やり過ぎですよ。トラウマになったらどうするんですか」

『だ、大丈夫や。アニメーションなのには変わらへんし。あっこまで攻撃力が変化して氷結(アーテム・デス)息吹(アイセス)ってのもしまらんやろ?』

「言いたい事は分かりますけど」

「アイタタタ・・・・。やっぱり遊斗先輩は強いです! 僕、すごく感動しました!」

 

どうやら忍は純粋で向上心があるのか、最後の攻撃の事は特に気にしていない様だ。はやてさんが軽くだがホッと息を吐くのを見逃さなかった俺は、次のはやてさんの言葉に苦笑した。

 

『よかったやろ?』

「調子いいですね」

「え? 何か――」

 

精霊を見聞きする事が出来ない忍には独り言に聞こえたのか、俺の言葉の意味を聞こうとした瞬間、突然忍は足をふら付かせて俺の胸に倒れてきた。

 

「お、おい忍!?」

「す、すいません。デュエルで張り切り過ぎたのかも」

 

最後に「大丈夫です」と付け加えたがとても大丈夫そうには見えないので、抱き抱えてすぐ近くの日陰に運んで横にさせる。デュエルを見ていた十代とヨハンも心配そうに忍の顔を覗き込み、パタパタと手で風を送る。

 

「あれ? 俺も若干ダルい」

「へ? 遊斗も?」

「ああ。多分新学期一日目って事で緊張してたんだと思う。まっ、すぐに治るさ」

 

 

 




カウンターをはやてに!
いいですとも!


これとニンジャをやりたかっただけです。
本当ならこの最後で例のあいつが「ハッハッハ! デュエルエナジー頂きぃ~☆」的な事を言うんですけど、一人称だから書こうと思っても書けない。

今回もまた数枚オリカが出ました。


LSアイシス・イーグレット ☆4/風/魔法使い/A1000・D500
このカードが表側攻撃表示で存在し、相手モンスターが攻撃宣言をした時に、1ターンに1度自分のデッキの上からカードを3枚墓地へ送って発動できる。この効果で墓地へ送られたモンスターカードの枚数で以下の効果を得る。
●0・1枚:攻撃モンスターの攻撃力を500ポイントアップする。
●2枚:このカードは守備表示になる。
●3枚:その攻撃モンスター1体の攻撃を無効にする。



コクイ様作

次元震 速攻魔法
お互いのプレイヤーは相手フィールド上に存在するモンスターを1体ずつ選択して発動する。
選択したモンスターを破壊する。その後相手はデッキからカードを1枚ドローし、自分はデッキから「次元断層」とレベル4以下の「LS」と名の付くモンスターを1枚をデッキから手札に加える。
このカードを発動したターン、自分は「次元断層」を発動することはできない。


次元断層 通常魔法
お互いのプレイヤーが相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターをゲームから除外する。その後相手はデッキからカードを2枚ドローし、自分はデッキ・墓地から「時空管理局」と「虚数空間」を手札に加え、デッキから「LS」と名の付くカードを1枚手札に加える事が出来る。


虚数空間 永続魔法
墓地の「次元断層」をゲームから除外する事で発動できる。
お互いのプレイヤーはスタンバイフェイズ時に相手フィールド上のモンスター1体を選択し除外する。
この効果を4回以上発動した時、自分はデッキから「アルハザード」を手札に加える事ができる。
「アルハザード」が発動した時、このカードの効果で除外したモンスターを持ち主のフィールドに戻す。フィールドに「アルハザード」が存在する場合、スタンバイフェイズ時に発動するこのカードの効果は無効になる。


アルハザード フィールド魔法
フィールド上に表側表示で「虚数空間」が存在しない場合このカード除外する。
このカードは効果の対象にできない。
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に以下の効果をどれか1つ選択して発動することが出来る。
●自分の墓地のモンスター1体を効果を無効にし、召喚条件を無視して特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃することができない。
●自分フィールド上に表側表示で存在するカードにLCを3つ置く。
●自分の墓地の魔法・罠カードを1枚選択して発動する。選択したカードをデッキに戻し2枚ドロー。その後手札1枚を捨てる。






とりあえず出したアイシス。効果は場が限定されるカードガンナー。どっちかと言うとカードブロッカーに似ています。三枚墓地へ送る効果も十分に強いので、特別な効果は持っていません。
効果を分け無くてもよかったんですけど、それはそれで使いにくいかもと思ったので。まあ0・1がデメリットで2枚以降がメリットと言う感じです。


続いてのカード達はコクイ様から頂きました。
次元震、次元断層はある意味完全な1:1交換です。相手と自分のモンスターの損失数は同じ、このカードの発動に手札一枚消費を、サーチ効果で発動時より増やす。相手にもドロー。
サーチする魔法カードが限定されている為、手札は増えますが相手にもドローさせると考えると、決してメリットだけではありません。
ただ好きなタイミングで発動できるのが大きいです。


虚数空間。毎ターン相手のモンスターを除外するカード。中々複雑と言うか難しいカードでもあります。ただ発動条件が次元断層をゲームから除外してなので、過程二つを飛ばす事も可能になります。
見返りが大きい分、タイムラグは長いです。


アルハザード。
お前がラスボスでいいんじゃないかな? まあ皆さんに分かってほしいのが、高速墓地肥やし→虚数空間→テラフォからのアルハザード、なんて事はやりません。こういうのがあるからオリカで統一してる所存です。
気軽にポン、と出せませんがヨハンのレインボールイン、失楽園よりはるかに強力なフィールド魔法です。ただルインの三枚以上、てめーは駄目だ。
まあ性質上どうしても出番が少なくなると思いますが、面白いので使っていきたいなと思います。


何故これらのカードを採用したかと言うと、これらの案と一緒に頂いたバックストーリーが面白かったからです。
最初の次元震で次元断層が生まれ、偵察命令が下される(これが下級サーチ)
次は次元断層で虚数空間が見えてきたから管理局も重い腰を上げて主戦力を投入。相手もそれに対応するために手札を補給。
虚数空間が発生して敵味方が重力の底に真っ逆さま。
最後は少し違うのですが、虚数空間を旅することでアルハザードを発見。そこで虚数空間に呑み込まれた仲間たちと会う。


遊戯王らしいカードのストーリーがあったりします。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。