感動すると同時に、アインスとかナハトとかを使っているこの作品の原作ブレイクと言ったら・・・・。(今更過ぎますが)
同時に、この魔法をカード化したいな~とか次々思いましたが、採用を決定したのに出せていない貰ったオリカが多々あるので我慢しました。
それと中途半端に文字数を使ってしまった為、今回デュエルはありません。既にデュエルパートは書いてあるので、見直しが終わったら投稿します。
ジムとデュエルをした翌日。結局俺とジムは保健室で一晩を過ごしつつ、鮎川先生に事情を話した。デス・ベルトの正体が広がるとパニックになるし、まだハッキリとデス・ベルトが原因だと断定できない。その為校長先生やクロノス先生といった上にかけあったが、結局上からの返事はなかったらしい。
プロフェッサー・コブラを呼ぶ放送があったが、未だに優れない鮎川先生の顔を見ると、十中八九プロフェッサー・コブラの行方が分からないのだろう。
バルディッシュやレイジングハートを筆頭とするデバイス達からのデータによると、デュエルが終わった直後、俺とジムのエネルギーが一気にとある場所に向かって飛んで行ったらしい。
「プロフェッサー・コブラの目的は何だ? やっぱり一年の影丸理事長と同じような事が目的?」
「? 心辺りがあるのか?」
「二年前って三幻魔の頃か?」
俺の独り言に、ジム、十代の順に首を傾げる。ジムは俺と一緒に保健室に運ばれ(というか運び)、十代は留学生のオブライエンとデュエルをしてデュエルエナジーを奪われたそうだ。因みにそのオブライエンは、保健室には来なかった所を見ると、どこか別の所で休んでいるのだろう。
「ああ。二年前、この島に眠る三幻魔のカードをめぐってセブンスターズと名乗る者と戦った。そのセブンスターズは三幻魔の封印を解く為に七星門の鍵を狙ったが、三幻魔の封印を解く方法は七星門の鍵は必要無かった」
「ワッツ? じゃあ何が必要なんだ?」
「デュエリストの闘気、デュエルエナジーだ。セブンスターズはデュエルエナジーを溜める為の駒にしか過ぎなかったんだ」
「なるほど。そのデュエルエナジーをプロフェッサー・コブラが狙っている、遊斗は考えていると」
「ああ」
けどあの時は闇のデュエルでフラフラだったが、デュエルが終った後、ここまで露骨に体調不良になる事は無かった。その分かなりの量のエネルギーが吸い取られていると考えた方がいい。
幸いデス・ベルトを付けた状態では勝敗が教師に公になってしまうので、それを恐れてデュエルをする生徒はそこまで多くない。不幸中の幸いだ。
「けどさ、そのデュエルエナジーで何をするつもりなんだ?」
「分からないから考えてるんだ。そもそもデュエルエナジーが科学的にどんなエネルギーか分からないから想像はできない」
「バット、生徒をこんな酷い目にあわせるんだ。どうせろくな目的じゃないさ」
「ああ。だから今すぐにでも生きたいけど――」
「駄目。今日の夜まで絶対安静」
と、フェイトが付きっきりで看病している為、出ようにも出られない状況である。力ずくでフェイトをどかそうとしても数秒でけりが付く。勿論俺の負けで。
「それに――」
『私達が調べたけど、あそこは危険だよ。私達ですら中まで調べられなかった。いや、私達が精霊だから調べられなかったのが正しいかな』
実体化しているフェイトに続き、ジムに聞かせない為に、精霊の状態のなのはさんが言葉を繋いだ。
なのはさん達精霊だから行けない? と言う意味を込め、軽く首を傾げるとなのはさんは説明を続けてくれる。
『精霊の力を妨害する、AMFの様なものがあの建物内のいたる所にあったんだ。私達はカードの中にいないとあの場所に入れる事ができない』
かなりの力を持っているみんなですら、カードの状態で無いと入れない場所。それが科学的な力で働いているのか、非現実的な力で働いているのかは分からないが、みんなの力を封じ込めるとは普通じゃない。
IF形態やユーリですら駄目となると、力で防いでいるというより、なのはさんが言っていた通り強力なジャミングがかかっているのかもしれない。
ベッドの上での一般学生の考えなので、どこまで当たっているかは分からないが、考えを纏める事はできた。
「三人とも急に黙り込んだが、どうかしたか?」
「う、ううん。何でも無い。あっ、リンゴ切ってあげるね」
「おっ、ちょうどリンゴ食いたかったんだ。サンキュー」
「フェイト、怪我しても保健室だから安心しろ」
「なっ! リンゴくらい切れるよっ」
と言った矢先、リンゴの表面でナイフが滑ってフェイトの細長い指も小さい線を作る。その線から朱色の液体がタラリと零れて来る。
「全く・・・・」
こんな不器用少女フェイトの10年後があのフェイトさんだと思うと、10年とはやはり長い年月である。切れた方の手を取り、引き出しの中から絆創膏を取り出す。
「言わんこっちゃない」
「あぅ・・・・」
絆創膏をフェイトの指に巻き、フェイトをベッドまで抱きよせて股の間に座らせる。そしてフェイトにナイフを持たせ、その手に俺の右手を合わせる。
「いいか。リンゴの切り方はな・・・・」
「翔や剣山が見たら、怒るだろうな~」
人の手を持ちながらリンゴを切るのは結構難しかったが、途中からフェイトもコツを掴んできたのか、最初の様なたどたどしさが無くなっていく。それでも俺が手を離すと、危なっかしい手付きに戻るので、皮を剥いて俺、フェイト、十代、ジムの四つ分に別けるまで数分の時間がかかった。
「よし。完成っと」
「つ、次は絶対大丈夫だから」
「はいはい。変な所で負けず嫌いなんだから」
◇
その日の学校が終わるまでやる事が無かったので、デュエルが出来ない俺たちは、会話したりトランプをして暇を潰していた。デュエルではめっぽう強い十代だが、頭を使うトランプとなると一気に弱くなり、度々最下位になった。
デュエルも十二分に頭を使うと思うが、十代曰く「デュエルなら本能のまま突っ走れる」との事。馬鹿と天才は紙一重と言うものだが、まさか現実で本当に使うとは、この言葉を知った時の俺は思いもしなかっただろう。
そしてまた、最下位になった十代が渋々トランプをシャッフルしていると、突然フェイトの顔が険しくなり、なのはさんがデッキから出てきてコクンと首を縦に振る。
『研究所に一気にデュエルエナジーが集まってる。何かあったのかもしれない!』
ッツ! ジムへのいい訳も一瞬考えたが、そんな事よりもデュエルエナジーを奪われた生徒達の事が心配だったので、フェイトと一緒に慌てて保健室を飛び出した。なのはさんの声が聞こえていた十代は俺達に続き、ジムは少し遅れてカレンを背負いながら走って来た。
校長先生やクロノス先生はデス・ベルトを危険視している筈だから、生徒のデュエルは控えさせている筈だがこうなってしまった。クロノス先生はともかく、校長先生はその辺り頼りにならないから、もしかしてと思っていたが。
「ストップ! 三人ともどうしたんだ!?」
「ある場所で一斉にデュエルが行われたらしい!」
「どうしてそれが分かる!?」
「説明は後だ!」
◇
なのはさんの案内でやってきた場所はブルー寮から少し離れたパーティー会場だった。
考える先に、近くに倒れていた生徒に近寄り、上半身だけ起きあがらせる。周りに倒れている生徒と同じくパーティー用の服を着ており、幸いにも意識があった。
「何があったんだ!? 何故一斉にデュエルをした!?」
「そ・・れは・・「アモンがパーティーを開催したんだ」ヨハン!? どうしてここに!?」
衰弱しきった生徒の口は中々動かず、舌も思う様に動かないのか活舌が悪い。そんな時だった。俺達が入って来た玄関からやってきたヨハンがそんな事を言ったのは。
ヨハンの言葉の真偽を確かめる為に、腕の中にいる生徒に「そうなのか?」と聞くと、生徒は小さくだが確かに首を縦に振った。
「プロフェッサー・コブラについて色々と調べ回っていたんだ。そんな時にアモンがパーティーを開くと聞いて、慌てて駆け付けたんだが・・・・」
もう限界だ! 先生達が何らかの方法で対処してくれたら一番平和的だったが、こんな大勢の被害者を目の辺りにした以上我慢出来ない。
無言のまま腕の中にいる生徒をゆっくりと地面に降ろし、スッと立ち上がってヨハンのいる玄関へと早歩きで向かう。そしてヨハンとすれ違う直後、肩に手が当てられた。
「止めるなヨハン」
「一人で突っ走るな」
「そうだぜ。俺達だってプロフェッサー・コブラに怒ってるんだ」
「俺達はもうフレンドだ。遊斗が行くなら俺も行く」
「みんな・・・・、分かった! それじゃあ――」
ドガーン!
プロフェッサー・コブラがいる施設に行こう。そう言おうとした瞬間、物凄い爆音と、その数秒後に鳴った水しぶきの音で遮られた。四人は勿論、言いかけていた俺も音源が気になって慌てて外に出て近くの湖まで走る。かなり足の速い俺達でさえ一分間は走り続けていただろう。
近付くにつれて大きくなっていく騒音にもしやと思ったが、思った通り、湖の上を二機のヘリコプターがその状態を維持して飛んでいた。
二機のヘリコプターは同様に、機体から二本のロープを繋ぎ、足場を宙に浮かせていた。いくらヘリコプターがその状態を維持しているとはいえ、全く動いていない訳ではない。そんなヘリコプターによって足場になっている二つの板は、風の影響もあってかなり不安定だ。そんな状態でもその足場に乗っている二人は、黙々とデュエルをしていた。
「万丈目じゃないか!」
「それにアモン! どうして二人がデュエルを!?」
デュエルをしているのは万丈目と留学生のアモンだった。何故二人がデュエルをしているのか、何故パーティーの主催者であるアモンがこんな所にいるのか、色々とツッコミたかったが、それよりも何故空中でデュエルをしているのかが分からなかった。
「あれ? アニキ達、どうしてここに?」
しかも翔、剣山、明日香、レイちゃんまでそこにいた。そしてレイちゃんの隣には、イエローの制服を着たおかっぱ頭の小柄な少年までいた。少年は俺達が怖かったのか、レイちゃんの影に隠れるように移動する。
「そういうお前達こそ何でここにいるんだ?」
「ヘリコプターの音がしたからここに来たら、万丈目先輩がデュエルをしていたドン」
「なるほどな。それでレイの後ろにいる奴は誰だ?」
「マルタンことマルっちだよ。私と同じ新入生なんだ」
「は、初めまして・・・・」
レイちゃんは飛び級をしているから小柄なのは分かるが、このマルタンと言う少年は昔から小柄なのだろうか? レイちゃんと身長差がほとんどない。
視界を四人から万丈目とアモンの方へ移す。今万丈目の場にはVWXYZ-ドラゴン・カタパルト・キャノンと表になったカードが二枚ある。対するアモンのフィールドには雲で出来たモンスターと三枚の伏せカード。
「ドロー!」
万丈目がドローした瞬間、アモンが罠カードを発動した。一枚は雲のモンスター、
「せっかく召喚した
「いや、何だかんだでやる時にはやる万丈目だ。何か策がある筈」
「そこ! ちゃんとさんを付けろ! 装備魔法、次元破壊砲を発動! 墓地のVWXYZの召喚条件を無視して特殊召喚する!」
再び復活する万丈目の切り札。その強力な効果を使いアモンのフィールドのモンスターを除外する。アモンのライフより攻撃力が高いVWXYZの攻撃が通ればこれで万丈目の勝ち。しかしアモンもそう簡単を通さず、罠カードを使いVWXYZの攻撃を防ぐ。
その次のターン、アモンはクラウディアン専用のカウンター、フォッグカウンターを軸にしたカードを使用し、再びVWXYZを破壊。微力なクラウディアンでダイレクトアタックをして万丈目のライフを減らす。
「万丈目君、君は静かに横たわり、空に浮かぶ雲でもゆっくり眺めているがいい」
「ッツ! 俺はのんびりと雲を眺めていたお前の様なお坊ちゃん野郎じゃない! 俺は挫折をし、誰にも負けない凄まじいまでのコンプレックスを抱え込んだ! 底辺の底辺に落ちたが、そのコンプレックスをバネに地獄から戻って来たのだ!」
万丈目・・・・。お前がそこまでの悩みを抱えていたとは・・・・。
万丈目の言う地獄とは正直甘いものかもしれない。なのはさんや、フェイト、他にもみんなの話を聞く限り、万丈目の言う地獄とは生温いかもしれない。だけど万丈目は今まで勝ち組だった人生が一転して、上手くいかない事がずっと続いたのだ。傍から見たら甘い地獄かもしれないが、その時の万丈目はプレッシャーやコンプレックス、交友関係などで酷く落ち込んでいた。それこそ今自分のいる場所が地獄と錯覚するほどに。
だから・・・・。
「いいぞ万丈目! お前の挫折と成長の力! 見せてやれよ!」
「さんだ!」
そのターン、万丈目はなんと一ターンでおジャマ三兄弟を召喚し、おジャマ・デルタハリケーンを発動してアモンのフィールドのカードを全て破壊した。だがおジャマの攻撃力は全て0なので、おジャマは守備表示で特殊召喚されており、アモンのライフを減らす事が出来ない。
万丈目はエンド宣言をすると同時に、アモンに自らの想いをぶつけた。
「どうだアモン! 俺の、底辺の底辺の人間の底力には、お前の様なボンボンは分からないだろう!」
「なるほど・・・・。君が僕をどんな風に思っていたか今ので分かったよ。そしてもう一つ分かった。君が甘々のおボッチャまだって事がね」
「なんだと!?」
万丈目が最も言われたくない言葉を放った時のアモンの顔は、怒り、悲しみ、嫉妬――いや、それだけじゃない。もっと沢山の感情が込められている様に見えた。
「君の言う地獄は人並み。しかもこの裕福な国、日本のお坊ちゃんの地獄だ」
「ッツ! 言わせておけば!」
「では聞こう。君は食べ物に困った事はあるか? 寝る場所に困った事はあるか? 衣服に困った事はあるか?」
それを聞いて万丈目は何も言い返さなかった。否、言い返せないのだ。アモンの言ったのは人間が生活して行く上で最も重要な衣食住。辛い経験がある万丈目でさえ、その三つに困った事は今まで一度も無い筈。
「僕はある。僕は今となってガラム財閥の御曹司だが、貧富の激しい国の捨て子だった。僕はそこで毎日毎日ゴミの中から食べられる物を漁り、土下座を幾度も繰り返し、靴を舐めた事だってある」
「なっ!?」
「そんな僕を助けてくれたのが今の父さん。ガラム財閥の総帥さ。おっと失礼。つまらない不幸話をしている場合ではなかったね」
その態度に万丈目は怒りの瞳でアモンを睨み、拳をこれでもかと言う程力強く握るしか出来なかった。アモンの態度には勿論だが、散々自分の不幸話をしていた数分前の自分への怒りもある。
「僕のターン、ドロー!」
これがこの二人のラストターンだった。フィールドが0だったアモンだが、手札は十分にある。クラウディアン専用のカードと死者蘇生を使い、二枚のモンスターを特殊召喚。そして二体のモンスターを生贄に最上級モンスターを呼んだ。
「来い、アイ・オブ・ザ・タイフーン!」
何の物質が入っているのか、清々しい青空とは程遠い、不気味なまでの青。青い雲で作られたそのモンスターには一つだけ巨大な目が付いている。今までのクラウディアンと大きさも不気味さも、強者の放つ威圧感も違う。
「バトル! アイ・オブ・ザ・タイフーンでおジャマ・イエローを攻撃!」
おジャマ・イエローは守備表示。いくら攻撃力3000でも万丈目にダメージを与える事は出来ない。この場の全員がそう思った刹那、突如万丈目のフィールドで腕をクロスにして座っていたおジャマ達が、守備を解いて無防備な0と言う攻撃力を晒した。
「どういう事だ!?」
「アイ・オブ・ザ・タイフーンが攻撃する時、クラウディアン以外の表示形式を変更する! パーフェクト・ストーム!」
攻撃力の差分のダメージが万丈目を襲い、バランスを失った万丈目は湖へと真っ逆様に落ちて行った。
「万丈目!」
「万丈目先輩!」
誰よりも早く動いたのは十代と剣山だった。二人はすぐさま湖に飛び込んで万丈目を助ける。幸い万丈目は肉体的にも精神的にも余裕があったのか「水浴びがしたかっただけだ!」と元気に言い訳を言っている。だがこれで終わりでは無い。
湖の中にいる万丈目と、空にいるアモンはデュエルエナジーを奪われたのか、二人とも脱力と同時に気を失った。
「ど、どうしてお二人が・・・・」
「デス・デュエルの影響だ。レイちゃんとマルタン君は先生達を呼んで、あの二人とパーティー会場にいる生徒を休ませてやってくれ」
「え? 遊斗先輩はどうするの?」
「俺は、いや、俺達は今から元凶の元へ行く。翔、明日香、お前達も来るか?」
「ええ」
「勿論ッス!」
「なあ遊斗。それで結局プロフェッサー・コブラはどこにいるんだ?」
「SAL研究所。そこにプロフェッサー・コブラがいる」
MADの影響であふれるほどネタシーンが出てくるのに、震えるほど重要な部分を覚えていなく、驚くほどしつこいこの話題!
書いた本人が駄目出しするのって一番駄目だと思うんですけど、精霊達が無能みたいで違和感があります。ただこうしないと後々もっとストーリー構成に苦戦するので(精霊を出し過ぎた者の末路)
次の次の話でオリカの募集を止めようと思います。