と言う事で色々と立てたフラグを回収していきます。矛盾はないと思いますが、こういう回って凄く不安です。
果てしなくどうでもいいし、絶対にやらないのですが、ミンサガの熱情の律動の歌詞(?)をここに乗せたら利用違反になるんだろうか・・・・。
「俺が
アホらしい。この一言で済ます事が出来た。俺がF・G・Dの息子だと? そりゃあ俺もF・G・Dもデュエルは強いかもしれないけど、それだけだ。他にも強いデュエリストは沢山いる。
だが俺の返答などお構いなしに、地面に膝まづいたままのマスター・オブ・ドラゴンナイトは淡々と告げる。
「その首飾り。それはドラゴン族の王家に代々伝えられる国宝です」
「だから何だ? これはF・G・Dから貰ったんだ」
「その首飾りは、代々王の血を引く者が触れない限り輝きを発さないのです」
ツッ! そんな馬鹿な!? だって今現に俺の胸でこの首飾りは火・水・地・風・闇の順に、それぞれの属性に対応した色を発している。
火の時は竜の爪の中に炎が灯り、赤の光を発する。
水の時は竜の爪の中に水が溢れ、青の光を発する。
地の時は竜の爪の中に砂が飛び、茶の光を発する。
風の時は竜の爪の中に風が吹き、緑の光を発する。
闇の時は竜の爪の中に闇が浮び、黒の光を発する。
首飾りを強引に外し、隣にいるフェイトに押し付ける。一瞬フェイトはビクッと肩を振るわせたが、急に光を失った竜の爪を見て、顔を伏せた。
「・・・・たまたま、かもしれない」
「私達がここに来たのはF・G・D様の気配を感じ取ったからです。それでも信用できないのであれば、他に心当たりはあるはずです。人間とは思えない力を発揮したり、私以外の方にF・G・D様に似ていると言われた、精霊の気配を感じ取れるようになった。特に身内の精霊の」
心当たりは・・・・あった。
この前の異次元世界でもそうだが、二年生の時に海馬コーポレーションから落ちたあの時から体がおかしくなっていた。闇のデュエルをやってもすぐに体は回復するし、妙に体が頑丈になった。一年の時は一回闇のデュエルをして気絶する時も多々あった。
王の一人、唯一破滅の光に操られなかった
言われてみれば海馬コーポレーションから落されてから、相手が人間か精霊か気配を感じられるようになった。前の異次元世界でも、カードが真っ白でも何となく誰かが分かった。それはさっきのデュエルでも同じだ。
「・・・・」
「遊斗・・・・」
「二人が今日、よそよそしかったのはコレを知ってたのか・・・・?」
「えっと、その・・・・」
「シャマル先生が気付いたの。遊斗の体の構造が半分精霊になってるって・・・・」
なるほど、だから召喚した時シャマ姉もおかしかったのか・・・・。
余りダメージを受けて無いのに急に視界がグルグルと回ってボヤやけてきた。俺の名前を呼ぶフェイトとなのはさんの声が聞こえた気がするが、返事をする余裕は無かった。
ああ・・・・俺は精霊なのか。それは嫌では無い。むしろみんなに一歩近づけたと思えばむしろ喜ぶべきことだ。フェイトとの人間と精霊の壁も崩れた様なものだ。
「良い事だらけじゃないか。体は強い、王の中の王F・G・Dの血を受け継いでいる、こうやってドラゴン族が協力してくれる。あの時F・G・Dが一瞬だけ正気に戻ったのも多分俺が息子だからだ。そのおかげで今こうして生きている」
「遊斗・・・・」
「なあ、マスター・オブ・ドラゴンナイト。F・G・Dは身内の精霊の気配に敏感だったのか?」
「・・・・はい。我が君は自らの種族に非常に敏感でした。あなたが今持っていらっしゃる二体のドラゴン族のカード。あのカードが我が君のデッキに入っていたのもその力によるものです。新しい精霊が生まれる時、どの様な原理かは分かりませんが、我が君は必ずその精霊の事を事前に知ります。しかし知らぬ間に現れた二枚のカード。不審に思った我が君は、魔法使い族の力を借り、その精霊が宿るカードを自らの元へ取り寄せたのです」
だからフリードとヴォルテールをF・G・Dが知っていたのか・・・・。俺の場合身内はLS。カードを見ずとも誰のカードか判断できるのはそう言う事だったのか。
明かされた自分の出生の秘密に、心はズタボロになって混沌と化しているが、不思議と頭は冷静だった。むしろみんなを失った時の方が何倍も何十倍も可笑しくなっていた。
「その、遊斗・・・・」
「少し休む・・・・。悪いけど一人にさせてくれ。マスター・オブ・ドラゴンナイト、他にも聞きたい話がある。すまないがこの村に残っていてくれ」
「畏まりました」
◇
「俺が・・・・精霊・・・・」
カーテンから漏れた光が照らす左手を眺め、そうポツリと呟いた。あれから何時間経ったか分からないが、ヘッドボードに背中を預けベッドに座った体制は一回も変えていない。人間ボーとしていたら長時間同じ体制でいられないから――って俺、人間じゃないんだっけ・・・・。
何度も言うが嫌では無かった。これは強がりでも現実逃避でも無い。ずっと周りに精霊がいた所為か、魔法には憧れなくても精霊に憧れた事はあった。みんなと同じ世界を見て見たいと思った時もあった。
「ツッ、何なんだよ・・・・」
だけど、何でよりによってF・G・Dの息子なんだよ・・・・。何で俺が殺した奴の息子なんだよ・・・・。
いくら操られたとはいえ、いくら父親とは思えないとはいえ、血の繋がった親を殺したのは変わらない事実。今までも何人もの精霊を殺してきたが、それは良い事だと思っていたから。
F・G・Dを殺して喜ぶ精霊は大勢いた。F・G・D本人もありがとうと言ってくれた。
「あぁ・・・・やっぱり理屈じゃないよな・・・・」
血がつながっていないとはいえ、ジェイル父さんの事を本当の父親だと思っていた。そりゃそうだろう。ずっと一緒に暮らして育てて――もらった記憶は無いが。
だから自然と、自分の体にはあの人の血が流れていると思っていた。
「ハハッ・・・・、元テロリストの血じゃなくて王様の血っていうのに、全然嬉しくないな」
なんて自虐的に笑っていると、扉がコンコンとノックされた。声や足音を聞かずとも、気配で分かる。フェイトだ。
「フェイトか・・・・。入っていいぞ」
「うん」
鍵の掛かっていないドアは心地よいアルトの声と共に開かれ、廊下に降り注ぐ光と共にフェイトが入って来る。フェイトはドアを閉めて光を追い出すと、こっちに歩き、俺と同じ体制で隣に座った。こんな時だってのに、フェイトがベッドに乗った時のスプリングの軋む音に少しドキドキしてしまい、やっぱりフェイトの事好きなんだな~と自覚させられた。
「・・・・やっぱり、ショックだよね?」
「まあ、かなり・・・・。頭では分かってるんだけど」
「その気持ち、私も少しなら分かって上げられると思う。私も、生まれが普通じゃないから・・・・」
アリシアのクローンとして生み出された女の子、フェイト。フェイトは母プレシアの本当の娘、アリシアになる事は出来ず、散々酷い仕打ちを受けた挙句、プレシアに捨てられた女の子。
一度は心を失いかけていたフェイトに対し、俺の生まれはメリットだらけだ。
フェイトの肩に手を回し、少し強引に胸に引き寄せる。急所である心臓にフェイトの顔があると、恐怖が消え、心の混乱が解けて行く。
「フェイトはどうやって立ち直った?」
「私は何もしてないよ。私はみんなに助けられただけ。ユーノに、ハラオウン家のみんなに、アースラにいたみんなに、優しくしてくれたみんなに。色んな事を教えてくれたリニスに。ずっと一緒にいてくれたアルフに。ボロボロになっても私を支えてくれたバルディッシュに。何度も何度も友達になろうって言ってくれたなのはに・・・・」
「ヴィヴィオも、エリオも、スバルも、家族を失ったティアナもトーマも、他にも普通とは違った生まれや辛い過去を持っている仲間がいる」
「うん・・・・」
「みんな、助けてもらったのかな?」
「そうだと思う。私と同じように・・・・」
胸元にいるフェイトに顔を向けると、いつの間にかフェイトは俺の方を見上げていた。自然と向き合う体制になる中で、俺はポツリと自分の気持ちを素直に口にした。
「次は、俺の番だな」
「うん。遊斗には私がいる。私達がいる。デュエルアカデミアのみんながいる」
本当に、心の底から思う。フェイトに出会えて、
当たり前なのかもしれないが、さっきまでの俺は自分の事しか考えて無かった。これから俺はどうすればいいのか、どうやって生きていこうか、何を感じていけばいいのか。自分が人間じゃないって言われたら誰だって混乱する。だからそれは悪い事じゃないと自分の事ながら思う。
だけど、ずっと一人で抱え込むのは駄目だと、フェイトは教えてくれた。
何もしなくていい。ただ自分に優しくしてくれる人達の元へ行けばいい。フェイトはそう教えてくれた。
「フェイト」
「なに?」
「愛してる。心から、お前を愛している」
お姉さんモードに入っているフェイトも流石に恥ずかしかったのか、顔全体をカーと真っ赤にさせた。途端に初々しくなるフェイトにクスッと笑い、もう一度今度は耳元で優しく告げる。
「好きだ、愛している」
「ぁ、あぅ・・・・」
やっぱり精霊でよかった。こうして自分が何なのか考えて、落ち込んで。そんな時に共感できる優しい言葉を言ってくれるフェイトをこんなにも好きになれた。好きだと実感した。
フェイトの口からも愛してる、と聞きたい気持ちもあったが、やっぱり俺は身勝手な奴なんだろう。自分の気持ちをフェイトにぶつけるのでいっぱいいっぱいだった。
「ありがとうフェイト。愛してるよ」
「ぅ、うん・・・・」
「フェイト?」
「な、何?」
「フェイトにキスしたい。フェイトが欲しい」
今度は優しく包み込むようにギュッと抱き締めて、フェイトの耳に響く様に言った。
するとフェイトはもう体中の水分が蒸発してしまうのでは、と思えるほど顔を真っ赤にさせて、顔を俯かせた。このままだとキスが出来ないし、それから先を考えたらこの体勢は少しやりにくい。フェイトの体を両手で少し浮かせ、そのままベッドに横になる様に押し倒した。
「ふぇ!? あ、あの・・・・」
「愛してる・・・・」
ここまでのやり取りで少し乱れた服や髪。顔を真っ赤にさせて恥ずかしがりながらも、しっかりと俺の目を見てくれる。やはり中身は大人なのか、幼い体から発せられたものとは思えない色気に一瞬クラっと来ながらも、フェイトの唇に自らのそれを近付けていく。
少し乱れているフェイトの吐息を口で感じられるまで接近すると、フェイトの口がゆっくりと動かされた。
「私も、遊斗を愛してる」
その声が耳に入って来ると同時に、俺達は触れるだけの優しいキスをした。ふっくらとした色のいい唇はとても気持ちがよく、マシュマロの様な柔らかさに温もりを感じられる暖かさ、甘いフェイトの匂いが一緒になった最高の味わいだった。
「フェイト!」
プツリと、頭の中で何かが切れた。完全に歯止めが効かなくなり、次は勢いよくキスをする。世間一般がどうかは知らないが、二回目のキスでこれは中々だと思う。フェイトの口内に進出し、舌を絡ませ合ってお互いの唾液を交換する。唾液は汚いと言うが、フェイトの唾液は今まで味わって来た何よりも美味しく、ずっと味わっていたい程中毒性があった。
両者呼吸が荒くなり、一旦キスを止めて顔を見合わせる。
「フェイト・・・・」
「ゆう、とぉ・・・・」
◇
おそらく翌日。外の明りが一回消え、再び明るくなったのでおそらく一日が経過しているのだろう。昨日の内に色んなものを吐き出したので心も体もスッキリで、ぶっちゃけ精霊であろうがなかろうがもう完全にどうでもよくなっていた。
朝起きると隣にフェイトの姿は無く、カードの中に戻っていた。まあ理由は分かる。
とりあえず今は腹が減って仕方が無かったので、部屋を出て太陽の光によって照らされる廊下を、目を細めながら歩いて行く。何しろ昨日部屋に籠ってから一回も何も食べていない。
「腹減った・・・・って、この良い匂いは?」
何処からともなく美味しそうな匂いが漂って来た。まずは何か食べないと頭も体も目が覚めないので、フラフラとゾンビの様に匂いの元へ歩いて行く。
匂いの元はやはりキッチンからの様で、キッチンにはなのはさんとはやてさんが料理を作っていた。
「おはようございます」
「あっ、おはよう」
「もうご飯出来とるから、待っとってな」
いつもと変わらない挨拶に少し違和感を覚えながらも、椅子に座って料理が届くのを待つ。それからすぐ、机の上には様々な料理が置かれた。どれも美味しそうで好物もある。しかしそれ等より目に付く料理が俺の前に置かれていた。
「・・・・あえて、何もいいません」
赤飯があったのだ。
本当なら色々と追求したい所だったが、自ら地雷源に突っ込むのと同じだ。ニマニマと隠せてない笑みを見なかった事にして、二人が作ってくれた料理をたらふく食べた。
人間世界と同じ食材が精霊世界にあるのか、あるいは精霊世界にある奇奇怪怪な食材を人間世界の料理に変化させたのか。二人が作ってくれた料理は相変わらず美味しく、気が付けば机の上にあった大量の料理はきれいさっぱりなくなっていた。
◇
朝ご飯を食べて一時間後。
俺はもう大丈夫、F・G・Dの息子と言う事を受け入れるとみんなに伝え、これから何をやって行くのかを話した。
俺の目標はこの世界の戦争を止める事。そして十代達と合流してヨハンを救い出す事。
既になのはさんとフェイトに話したので、皆その目標の事は知っていたが、改まって俺の口からみんなに伝えたかった。
話しの途中、俺の顔を見てカーと頬を赤くさせたり、ニヤニヤと頬の筋肉を崩す輩がいたが、全部無視した。十秒後にはそんな事は忘れている。
そして今、俺はマスター・オブ・ドラゴンナイトと向かい合っていた。
「俺はこの世界の戦争を止めたいと思っている。その為にはまず情報が必要だ。今どういう状況なのか教えてくれ」
「分かりました。遊斗様がご存知の通り、この世界では種族間で戦争が行われています。攻めたり、守ったり、手を組んだり、種族によって考え方や戦い方はバラバラですが、皆亡くなった王の命令を聞いていたのは一緒です。
そしてその王達が遊斗様によって倒された事への反応は大きく分けて二つです。一つは昨日の私の様に、遊斗様を倒そうとする者。もう一つはこの村の者の様に遊斗様を感謝するもの。前者に関しては王の側にいた身分の高い者や戦争で儲かっていた者が多く、後者は身分の低い者や戦争に苦しんでいた者が多いかと」
「その比率は?」
「後者の方が多いですが、前者はかなりの力と金を持っています。数は少なくとも前者の方が強いです」
まあそうなるだろうな。そうじゃなかったらとっくに革命が起こって、今頃戦争は終わっている。
こんな事なら革命を起こす小説なり、戦争関連のゲームだったりをやっていれば多少は何かいい案を思いつくのかもしれないが、デュエルモンスターズ三昧の俺には、全てが上手く進む妄想ぐらいしか思い浮かばない。
「司令官や執務官、古代ベルカの王様達は何かいい案ある?」
と五人を呼んだが、カードから出てきたのははやてさんとフェイトさんだけ。
三王娘は自分で戦うのは得意だが、この手の事には弱そうだ。ヴィヴィオには聖王の記憶はないし、アインハルトは頭より拳が武器だし、イクスは強制的に戦争させられた女の子。
「う~ん、いくら遊斗がF・G・Dの息子だとしても、戦争を止める影響力は殆んど無いからね。利用しないのは勿体無いけど」
「と言うか、そもそもF・G・Dを倒した遊斗にドラゴン族全体はどんな反応なん? ドラゴン族を束ねる事が出来るか出来ないかで、だいぶ話は変わると思うんよ」
「昨日一緒に同行してきたホルスの黒炎竜とモンタージュ・ドラゴンが国に帰り、大臣に遊斗様の事を伝えると、賛否両論だったそうです」
「俺が言うのもなんだけど、仇を討とうと、満場一致じゃないんだな」
「F・G・D様はこの戦争が始まる前に、自分には人間の女と出来た子供がいると大臣に伝えておりました。その時に、もし息子にあったら助けてやってくれ、と仰っていたので」
「けどその息子がF・G・Dを倒した張本人だからな」
「そうですね・・・・。我がドラゴン族は誇り高き一族です。本来なら国というものを作り、束ねるのも難しいのですがF・G・D様は僅か一代でそれを成し遂げた。それだけ皆F・G・D様を慕っております」
カリスマ性あふれるドラゴンだったって事か。それだけ凄い竜だったからこそ、破滅の光に乗っ取られてもなお、ドラゴン族達はF・G・Dに付いて行ったのか。いや、全種族が戦っているのを見ると、全ての王がそれぐらいのカリスマを持っていたと思ったほうがいいかもしれない。
ん? てかそもそも待てよ。
「俺が半分人間なのは、やっぱりF・G・Dが人間の女と恋をしていたのか?」
「はい。偶然この世界に迷い込んだ人間の女性と恋に落ちたのです。しかし精霊と人間の恋は前途多難。しかも王となると、一国を揺るがす程の大事件です。勿論F・G・D様は、私以外の誰にもその女性の事は話しませんでしたが、やはりいつかは限界が来るもの。臣下の一体に見つかったその女性は、F・G・D様の寝室を荒らす泥棒として捕まりました。本来なら死刑になる筈でしたが、F・G・D様と私が密かに救い出し、人間世界に帰したのです」
「その女性のお腹の中にいたのが遊斗・・・・」
「その通りです」
「ちょっと待ってくれ。さっきお前は、F・G・Dが自分には人間の女性との子供がいるって言った。しかしそんな事を知った大臣達はF・G・Dを許したのか?」
「勿論色々問題はありましたが、あのF・G・D様が私達に頭を下げられたのです。ですから私達は命を承り、それ以降何も言いませんでした」
「なるほど・・・・。じゃあそれだけ人間と精霊との子供って珍しいんだな」
「珍しいと言うより前例がありません。どの様に成長するのかF・G・D様は大変気にしていましたが、これ程立派に成長されるとは」
まるで自分の事の様に喜ぶマスター・オブ・ドラゴンナイトの表情がなんともくすぐったく、俺は頬を数回掻くだけで何も言えなかった。
しかし前例が無いとなると、何故一年前から精霊の力が現れたのか、何故ユベルに飛ばされた次元で身体能力が爆発的に上がったのかが分からないままか。
「これは私の勝手な想像になるのですが、精霊の力が開放されるのは遊斗様が本当に危険だと思った時では無いでしょうか?」
「本当に危険な時? そんなの一年生の時から数え切れないほど体験してるけど」
「フェイトさんからお話を聞いたのですが、ビルから落ちた時も、異世界に飛ばされた時も遊斗様の周りにはLSが居なかったとか」
「いつも遊斗の周りにいた私達がいなくなって、更に危機的状況になった。多分遊斗が思っている一番危険な状況は、私達がいない事じゃないかな」
確かに辻褄が合っている。言われて見れば一回目も二回目も俺の周りにはみんながいなかった。だから自分の中の力を解放するしか手が無い、そう無意識の内に思っていたのだろう。となると、初めて闇のデュエルをした時も、三幻魔とデュエルをしていた時も、王達とデュエルをしていた時も、みんながいるから心のどこかで安心していたのか。それはそれで自分の神経を疑いたくなる。
「さて、そろそろ話を本題に戻そうか。本題は戦争をどうするかで、ドラゴン族達が遊斗に付いて来てくれるか。まずここからや」
「先程も申し上げましたが、何とも言えません。F・G・D様の命を従おうとする者も居れば、仇を討とうとする者も、触るぬ神に祟りなしと思うものも」
「どっちにしても話し合いをするなら、まずドラゴン族からだね」
「そうですね・・・・。ただこれだけの話でも大まかな進路は決まった。俺が思いついた戦争を止める策は三つ。一つ目は全種族のお偉方と話をして戦争を止めさせる。二つ目は戦争を望まない精霊達を束ねて革命を起こす。三つ目は一つの勢力がこの精霊世界全域を支配する」
「私は二つ目に反対です。戦争を行う精霊の中には戦争で設けたり、身分を上げようと企む者もいますが、亡き王の望みを叶える為に戦争を行う精霊もたくさん居ます」
「一つ目の話し合いも難しいね。こっちには、F・G・Dの息子、王達は操られていたという事実、これくらいしかカードが無い。ドラゴン族の場合これに家宝とF・G・Dの命令が加わるけど、他の種族にはそれが通用しない」
となると三つ目の一つの勢力が精霊世界全域を支配する。しかし支配をするには、相手に圧倒的な戦力差を見せ付けたり、相手の勢力を根こそぎ奪う等、かなり荒っぽい方法しか思い浮かばない。
やっぱり最小限の被害で戦争を止めるのはかなり難しい。というか不可能に近い気がする。
「まあ一日や二日でいい考えが思い浮かぶとは思わない。とりあえず今日の話し合いはここまでにしよう。マスター・オブ・ドラゴンナイトは一旦国に帰ってくれ。そしてF・G・Dが操られていた事や戦争を止めようと思っている事を説明してくれ。今混乱の原因である俺が向かうよりも、F・G・Dの側近のお前の口から言った方がいいと思う」
「分かりました。進展があればまたこちらに来ます」
マスター・オブ・ドラゴンナイトは席を立って一礼すると、部屋を去って行った。マスター・オブ・ドラゴンナイトと入れ違いになる様に、一人精霊が入って来た。
「ヒッヒッヒ、実はLSの主であるあなたに提案があります」
「何だ?」
魔導サイエンティストだ。相変わらず深刻な雰囲気に似つかわしくない喋り方をする魔導サイエンティストは、嬉しそうに「ヒッヒ」と笑う。いや、本当に嬉しそうなのか微妙だが。
「実は迎撃用の武器を開発していましてね。おっと、この村のポリシーに反しません。あくまで自衛様の武器ですから」
「何も言ってないが・・・・」
「ならいいです。それでですね、もしよろしければそれ等の武器をLSに使って頂きたいと思いまして」
「どんな武器だ?」
「Forceと申します」
遊斗とフェイトは深く考えないでいいです。あなたが真っ先に思いついた方が合っていると思います。
まあ色々とフラグを回収した訳ですが、どうなる事やら不安です。矛盾は駄目だよね。現に赤ん坊の遊斗が持っていたカードが魔法使い族だし。フッ素!
三期後半のストーリーはオリジナルになり、カードで戦争を止める展開になります。カードゲームではよくある事。原作組みとの再会はいつになる事やら・・・・。
ただこうすることで原作に似すぎるって事はまず起こらないので、安心して投稿できるという。十代&ヨハン VS ユベルも似すぎてないか少し心配だったので。