翔とデュエルをしてから一週間が過ぎた頃。相変わらずデュエルアカデミアは平和そのもの。
在校生は卒業生と最後の思い出を作る為に、クラブ活動やデュエル、プライベートで卒業生と遊んだりしており、卒業生は、卒業後に向けてそれぞれ悩み、努力し笑い合っている。すっかり卒業ムードと言う訳だ。
そんな空気に触発され、改めて、あと少しで卒業と思うと、無事にこの学校で三年間を過ごした達成感や充実感はあるが、やはり寂しい気持ちが無い訳ではない。
今思えば退学を賭けたクロノス先生や放った刺客とのデュエルや、ブルーの嫌な先輩からのちょっかいも笑えるいい思い出だ。
それからセブンスターズ、三幻魔、破滅の光、精霊の王、ユベル、フィンスターとの苦しい戦いはどれも今でも鮮明に覚えている。
・・・・いや、訂正しよう。どれも苦しい戦いだったが、それを通じて沢山のものを手に入れた。何だかんだで苦しいだけでは無い。
「どうした遊斗、たそがれた顔をして。お前がやってもカッコ良くないぞ。俺の様な男こそ、たそがれるのが似合うんだ」
「・・・・何だ。万丈目か」
ボケっとして歩いていた様で、声をかけられるまで、真正面に立っていた万丈目に気付かなかった。
「何だとは何だ!? お前はいつまでたっても礼儀を覚えんな。この、エド・フェニックスを倒した万丈目サンダーに向かって」
「えーと。わー、エドを倒したなんて凄いなー。憧れちゃうなー」
万丈目は色々あってエドとデュエルをした。その時のエドはプロを引退させられ、代わりに万丈目が“オじゃ万丈目”としてプロ(どっちかと言うとセミプロ)になっていた。エドとのデュエルの最中、万丈目のマネージャーに近い立場の男が、とあるカードを使って、このデュエルを負けろとエドを脅したが、最終的には十代の働きによって正々堂々のデュエルとなった。
がだ十代が助けに入るまで、エドは脅しにより罠カードを一回だけ発動しなかった。
万丈目の勝利を貶す訳ではないが、あの罠カードを発動していれば、エドが勝っていた可能性もある。エドもエドで頑張っていた。
「お、お前ッ!」
「いや、素直に凄いとは思っているよ。ただ一度勝ったくらいで調子に乗るその癖、いい加減に治した方がいいぞ」
「だが断る! 調子に乗ってでかい口を叩く。それがこの俺! 一!」
【【【十!】】】
【【【百!】】】
【【【千!】】】
「万丈目サンダーだからだ!」
万丈目の合図と共に、辺りにいた俺以外の生と全てがお決まりの掛け声を、カーブのかかった長い廊下に響かせる。
異世界に行ってサバイバルをしても、このデュエルアカデミアの生徒のノリの良さは変わらないらしい。嬉しい半面、この子達の将来が心配な気がしなくもない。まあ万丈目の妙なカリスマの賜物だと思えばこのノリの良さも納得できる・・・・か?
「自覚ある分余計に太刀が悪い。まあお前らしくて安心するよ」
「そうだろう?」
そんなドヤ顔されても反応に困るんだが・・・・。
「とっ、そういやさっきまで卒業後の事考えてたんだけど、万丈目はやっぱりプロリーグに行くのか?」
「ああ。いずれプロリーグの舞台で、お前や十代を倒す! 覚悟しておくんだな!」
ん? プロリーグで俺と十代を? ああ・・・・。そういや万丈目は俺がドラゴン族の王って知らないんだっけ。だとしたら、卒業後俺がプロリーグに行くと勘違いするのも頷ける。実際俺自身も、自分の正体を知るまでは、卒業後プロリーグに行こうと思っていた。
「悪いな万丈目。俺は卒業後プロリーグに行く予定は無い」
「な、何だと!? お前ほどのデュエリストがプロにならなくてどうする!?」
「俺も色々あるんだ。多分卒業後、お前達と会えるかどうかも分からない。かなり遠くに行くからな。ん? 万丈目? どうした万丈目?」
異世界の事を頭に浮かべながらそう語っていると、万丈目はプルプルと肩を震わせていた。どうしたのかと、俯いている顔を覗き込むと、そこは憤怒の感情を宿した万丈目の顔があった。
「俺とデュエルだ遊斗!」
「な、何?」
「お前が何をやるつもりかは知らんが、貴様がプロに行かない事はこの万丈目サンダーが許さん! プロリーグに行きたくなければこの俺を倒すんだな!」
「えー、んな理不尽な・・・・って言いたいけど、構わないぞ。俺もお前とは最後にデュエルしたかったし、そんな条件があっても無くても勝つのは俺だからな」
◇
と言う事で万丈目とデュエルする事になったんだが、デュエルフィールドに行くといつの間にか観客席が一杯になっていた。三年生のトップにいる俺と万丈目がデュエルをすると、万丈目本人が言いふらしたらしい。
まあ観客がいようがいなかろうが、俺は俺のデュエルをやるだけだ。
万丈目がデュエルディスクを展開するのに合わせ、俺も左腕のデュエルディスクを起動して、デュエルディスクに4000のライフを浮ばせる。
「行くぞ万丈目!」
「今度こそ俺が勝つ!」
「「デュエル!」」
「先攻は俺が頂く! ドロー! ジェイドナイトを守備表示で召喚!」
A1000・D1800
ジェイドナイト。光属性機械族で、戦闘破壊された時に光属性・機械族・レベル4のモンスターを手札に加えるカード。そいつを出したと言う事は、今回万丈目はアームド・ドラゴンじゃなく、
思えば万丈目は、アームド・ドラゴン、VWXYZ、おジャマの三つのカテゴリを使うが、全部同じデッキに入っているのだろうか? おジャマはアームド・ドラゴンを使って来た時にも、VWXYZを使って来た時にも出てきた記憶はあるが、アームド・ドラゴンとVWXYZの共闘は見た事無い気がする。
「カードを一枚伏せてターンエンドだ」
場
万丈目 手札4 LP4000
モンスター ジェドナイト
魔法&罠 セット×1
「さてと。俺のターン! イクスを召喚し、効果発動! デッキからマリアージュを特殊召喚する!」
AD500
A1700・D1200
俺のデッキが薄いオレンジ色の光を放った直後、イクスの隣のモンスターゾーンへとデッキからマリアージュが飛び出した。
「ぐっ、お前はよく俺との戦いでそいつを使うな」
「序盤の展開が遅い万丈目君にピッタシだからな。魔法・罠ゾーンにキャロを置き、LSの攻守を300アップ!
イクスAD500→AD800
マリアージュAD1700・D1200→A2000・D1500
「バトル! マリアージュでジェドナイトを攻撃!」
『
A2000 VS D1800
相も変わらず感情の籠っていない、僅かに電子音が混ざった無機質な声だった。マリアージュが技名を口にすると共に、マリアージュの細い両腕が何の前触れも無くガトリングガンへと変化し、ドガガガガ! と派手な銃声を鳴らし、百発近くの弾丸で戦闘機に穴を空けた。
「なんの! 破壊されたジェドナイトの効果発動! X-ヘッド・キャノンを手札に加える!」
「マリアージュの効果。戦闘で相手モンスターを破壊した時、自身の分身をトークンとして呼び出す。来い、マリアージュトークン!」
A2000・D1500
マリアージュの体の一部がドロドロとした黒く汚れた液体となり、それは意思のある生き物の様にマリアージュの隣のモンスターゾーンへと移動する。そして自分の持ち場へ付いたのか、液体は姿かたちを変え、様々な色彩を付け、高身長の美女へと変化する。
「相変わらず気持ちの悪い奴だ」
「そう言うな。バイザーを取ったらかなりの美人だぜ。マリアージュトークンでダイレクトアタック!」
「あいにく俺は天上院君一筋だ! 罠発動、ガード・ブロック! 戦闘ダメージを0にして、カードを一枚ドロー!」
「お前も諦めの悪い奴だな~。カードを一枚伏せてターンエンド」
場
遊斗 手札3 LP4000
モンスター イクス マリアージュ×2
魔法&罠 キャロ セット×1
万丈目 手札6 LP4000
モンスター
魔法&罠
「何とでも言え、俺のターン! 永続魔法、前線基地を発動! X-ヘッド・キャノンを召喚!」
A1800・D1500
「更に前線基地の効果でY-ドラゴン・ヘッドを特殊召喚!」
A1500・D1600
「X-ヘッド・キャノンにY-ドラゴン・ヘッドをユニオンさせる! これでX-ヘッド・キャノンの攻守が400アップ!」
ヘッド・キャノンA1800・D1500→A2200・D1900
「バトル! X-ヘッド・キャノンでマリアージュを攻撃!」
「罠発動、ポジションチェンジ! フィールド上のモンスターが戦闘対象、または効果対象になった時、フィールド上のLS一体に対象を変更する事ができる。戦闘対象をマリアージュトークンに」
「むっ。シフトチェンジの下位互換か? 焼き払え!」
A2200 VS A2000
遊斗LP4000→3800
「いや、下位互換じゃないさ。このカードの発動ターン、対象を変更されたモンスターが破壊された時、融合デッキから一枚墓地へ送る事ができる。俺はAOA高町なのはを墓地へ」
「何となく貴様のやりたい事がわかったぞ。カードを二枚伏せてターンエンド」
場
遊斗 手札3 LP3800
モンスター イクス マリアージュ
魔法&罠 キャロ
万丈目 手札2 LP4000
モンスター X-ヘッド
魔法&罠 最前線 Y-ドラゴン セット×2
万丈目はおそらく、このターンティアナを召喚し、その効果で墓地のなのはさんを除外してトークンを特殊召喚。そのトークンを生贄になのは様を呼んでくると読んだのだろうが、俺の目的はそっちじゃない。三王娘はエンドフェイズ時に他の王と交代できる。その効果を利用し、次のターン聖王に繋げる。
「俺のターン。まずは永続魔法、時空管理局を発動し、場のイクスとマリアージュを融合! 来い、冥王イクスヴェリア!」
イクスA2000・D2500→A2300・D2800
LC時空管理局0→1
ヴィヴィオやアインハルトとは違い、融合しても背丈は変わらないが、先程までマリアージュに守られていたボロボロの布を纏った少女はどこにもいない。冥王の名に相応しい血を連想させる黒みのある赤のマントと着、自らの力を制御する銀の鎖を体に巻いた、王の威圧を放つ少女がそこにいた。
「イクスは特殊召喚成功時、場のマリアージュと名のつくカードの数だけカードを破壊できるけど、俺の場にマリアージュはいない。イクスの効果発動! 一ターンに一度、攻守2000のマリアージュ軍隊長トークンを特殊召喚する!」
軍隊長AD2000→AD2300
LC時空管理局1→2
「コロナを守備表示で召喚! そして手札一枚を墓地へ送る事で、デッキからゴライアスを特殊召喚!」
『行きます!
コロナA500・D1700→A800・D2000
ゴライアスAD2300→AD2600
「バトル! マリアージュ軍隊長で攻撃!」
「冗談じゃない。全部受けたら大ダメージだ! 罠発動、
マリアージュ軍隊長が放ったミサイルの群が突如、光子へと分解された。蛍の様にゆらゆらと浮く光子の群はX-ヘッド・キャノンへと集まって、内に秘めた力をX-ヘッド・キャノンへと与える。
ヘッド・キャノンA2200→A4500
「また厄介なカードを。俺はこれでターンエンド。エンドフェイズ時に、イクスを融合デッキに戻し、融合デッキからアインハルトを特殊召喚する」
アインハルトA2700・D2000→A3000・D2300
場
遊斗 手札1 LP3800
モンスター アインハルト マリアージュ軍隊長 コロナ ゴライアス
魔法&罠 キャロ 時空管理局
万丈目 手札2 LP4000
モンスター X-ヘッド
魔法&罠 最前線 Y-ドラゴン セット×1
「俺のターン! アームド・ドラゴンLV3を召喚!」
A1200・D900
デュエル開始時に僅かながら期待していた、VWXYZとアームド・ドラゴンの共闘を見られるかもしれない・・・・が、万丈目の手札はこれで二枚。万丈目のデッキは手札補充手段が余り豊富では無いので、VWXYZとアームド・ドラゴンのギミックを動かすのは難しい。
フィールドを制圧してしまえば一気に形勢は逆転する。
「レベルアップを発動! アームド・ドラゴンLV3をLV5へと進化させる!」
A2400・D1700
「このままバトル! X-ヘッド・キャノンでゴライアスを攻撃! Xキャノンフルバースト!」
A4500 VS A2600
X-ヘッド・キャノンは光子化とユニオンしているY-ドラゴン・ヘッドから貰ったパワーを、肩の二砲から発射。光のキャノンは下級モンスターとは思えない大きさで、ゴライアスの巨体に大きな穴を空けた。
一度大きな傷を受けたゴライアスはすぐに再生は出来ず、ゴライアスの残骸が俺を襲う。
遊斗LP3800→1900
「ととっ。結構追い詰められてるか」
「その割には余裕の表情だな」
「まあね」
「そんな表情もすぐに消える! アームド・ドラゴンLV5でマリアージュ軍隊長を攻撃! アームド・バスター!」
A2400 VS A2300
刃の付いた鎧を装着したアームド・ドラゴン。その刃は拳の先にも付いており、拳の刃で殴ってマリアージュ軍隊長を破壊する。
遊斗LP1900→1800
「最前線の効果で、手札からZ-メタル・キャタピラーを特殊召喚!」
A1500・D1300
「そしてY-ドラゴン・ヘッドをXから解除し、特殊召喚! これでXYZが揃った! フィールドのXYZをゲームから除外し、XYZドラゴン・キャノンを召喚!」
A2800・D2600
Z-メタル・キャタピラーが一番下で足となり、Y-ドラゴン・ヘッドがXとZを繋ぐ中間点となり、X-ヘッド・キャノンが砲台とそれぞれの役割を活かす為に合体した姿。
「リバースカードオープン、ミスト・ボディ! XYZに装備する。俺はこれでターンエンド! エンドフェイズ時に、アームド・ドラゴンLV5はLV7と進化する!」
A2800・D1000
「こっちもエンドフェイズ時にアインハルトを融合デッキに戻し、融合デッキから聖王ヴィヴィオを特殊召喚する! 聖王ヴィヴィオの特殊召喚成功時、デッキから聖王の鎧を手札に加える。そしてヴィヴィオの攻守は墓地のLSの数×400になる。墓地のLSは五体」
ヴィヴィオAD?→AD2000→AD2300
LC時空管理局2→3
場
遊斗 手札2 LP1800
モンスター ヴィヴィオ コロナ
魔法&罠 キャロ レリック 時空管理局
万丈目 手札0 LP4000
モンスター LV7 XYZ
魔法&罠 最前線 ミスト・ボディ
辺りにいる生徒達から「サンダーが遊斗を押してる」「万丈目先輩がカイザーを倒すのか!?」「遊斗先輩かなり厳しいね」等と聞こえてくる。確かにフィールドとライフでは押されているが、これで万丈目の手札は0。巻き返しの厳しい万丈目には、フィールドが切り札でもあり最後の砦となった。
「俺のターン! この瞬間、墓地のゴライアスとリオの効果を発動!」
「二体のモンスター効果を!?」
「リオは手札から墓地へ送られた次の俺のスタンバイフェイズ、墓地のこのカードを手札に戻す事ができる。更にゴライアスはフィールドにコロナがいる時、ライフを500払う事で攻撃力を500上げた状態で復活する!」
『創主コロナと魔導器ブランゼルの名のもとに、蘇れ巨神!』
遊斗LP1800→1300
コロナがブランゼルを振り上げると共に、フィールドに散らばっていたゴライアスの破片が一点へと集まり、数秒も経たない内に前のターンに破壊された巨神が復活していた。
ゴライアスAD2300→A3100・D2600
ヴィヴィオAD2300→AD1500
LC時空管理局3→4
「攻撃力3100ッ!」
「更にヴィヴィオの効果発動! 墓地のLS一体を選択し、エンドフェイズ時までその効果を得る。AOA高町なのはの効果を得、そのまま発動! デッキからレリックを手札に加える!」
「一気に手札が五枚に・・・・」
「そしてLCを一つ使い、レリックの効果発動。ヴィヴィオがいる時特殊召喚できる」
LC時空管理局4→3→4
レリックAD0→AD300
先が尖った細長い赤い宝石はフィールドに現れるとすぐ、ヴィヴィオさんの胸へとゆっくりと飛行し、ヴィヴィオさんの胸の中へと入って行く。
「レリックをヴィヴィオに装備。これでヴィヴィオは戦闘で破壊されず、相手の魔法・罠・モンスター効果を受けず、エンドフェイズ時に融合デッキに戻る事は無い。ただ攻撃力が心もとないから守備表示にしておこうか。バトル! ゴライアスでアームド・ドラゴンLV7を攻撃!」
ゴライアスの巨大で頑丈な岩の拳が、鉄の鎧を着たドラゴンの胴体へと放たれる。鉄と岩がぶつかり合う鈍い、だがカーンと高い音が響き渡る。それから数秒の静寂の後、アームド・ドラゴンLV7の鎧のあちらことらに罅が現れ、鎧がバリンと割れると共に、アームド・ドラゴンが地響きを鳴らして倒れた。
A3100 VS A2800
万丈目LP4000→3700
「この程度ッ、何のこれしき」
「俺はこれでターンエンド」
場
遊斗 手札4 LP1300
モンスター ヴィヴィオ コロナ ゴライアス
魔法&罠 キャロ レリック 時空管理局
万丈目 手札0 LP3700
モンスター XYZ
魔法&罠 最前線 ミスト・ボディ
「ドロー! おジャマジックを捨て、XYZの効果発動! 一ターンに一度、相手フィールド上のカードを破壊する! ゴライアスを破壊!」
フィールドにズドーンと空気が重たく振動する爆発音が響き、その直後、岩石が地面と衝突するガラガラと音がした。XYZドラゴン・キャノンが砲撃を放ち、ゴライアスを打ち砕いたのだ。
ゴライアスの復活効果は戦闘破壊に対してのみ。効果破壊されたゴライアスは自身の効果で復活する事はできない。
ヴィヴィオAD1500→AD1900
「更におジャマジックの効果。デッキからおジャマ三兄弟を手札に加える。バトル! XYZでコロナを攻撃! X・Y・Zハイパー・ディストラクション!」
A2800 VS D2000
ヴィヴィオAD1900→AD2300
Xヘッド・キャノンの大砲、Yドラゴン・ヘッドの口、Zメタル・キャタピラーの目から、それぞれ青・赤・黄色の電気エネルギーがコロナ目掛けて撃たれ、コロナはなすすべも無く破壊される。
「どうだ! 俺はターンエンドだ」
場
遊斗 手札4 LP1300
モンスター ヴィヴィオ
魔法&罠 キャロ レリック 時空管理局
万丈目 手札3 LP3700
モンスター XYZ
魔法&罠 最前線 ミスト・ボディ
おジャマ三兄弟が手札に加わり、XYZドラゴン・キャノンの弾丸が一気に増えたか・・・・。XYZドラゴン・キャノンにはもう効果を使って欲しくないが、ちょっと今の手札ではミスト・ボディを破壊し、尚且つ戦闘破壊するのは厳しいか。効果破壊もこの手札じゃ難しい。
「俺のターン。ヴィヴィオの効果。墓地のAOAなのはの効果をコピーして発動! デッキからティアナを手札に加える。そしてリオを召喚し、効果発動。墓地のLSを二体まで選択し、ゲームから除外。除外した枚数×100ポイント攻撃力を上げる」
リオA1700・D500→A2000・D800
「ずいぶんと可愛い効果だ」
「馬鹿にするのは早いぞ。この効果で光または炎属性モンスターをゲームから除外した場合、上昇値は400になる。AOAなのはとコロナを除外。二体とも光属性の為、攻撃力800アップ!」
リオA2000→A2800
ヴィヴィオAD2300→AD1500
「攻撃力がXYZと並んだか」
「更にLSの効果で墓地に存在するコロナが除外された時、一枚ドロー。カートリッジロードをキャロに発動! LCが増えた事で、上昇値アップ!」
LCキャロ1→2
リオA2800・D800→AD3100・D1100
ヴィヴィオAD1500→AD2100
「バトル! リオでXYZドラゴン・キャノンを攻撃!」
『破壊できなくても全力で行きます! 轟雷砲!』
A3100 VS A2800
XYZドラゴン・キャノンへ打たれたキックは、ただのキックでは無かった。リオの右足からバチバチと電気が荒々しく歌う、轟雷砲の名に相応しい力強い蹴りだ。軽く2メートル半はあり、三機の機械が合体してできた故、おそらく戦車より重いだろうそれを、リオの蹴りは後方へと飛ばす。飛ばされたXYZドラゴン・キャノンは、後ろで自分を操っていた万丈目へ向かう。
「おわあああっ!?」
万丈目LP3700→3400
XYZドラゴン・キャノンにひかれた万丈目はデュエルフィールドの外へと飛んで行き、頭から地面に激突しそうになる。見るだけで頭が痛くなりそうと、万丈目の頭が地面とぶつかる直前、目を瞑ると「ふんぎゃっ!」とマヌケな声が耳に入った。
『わわわっ! やりすぎちゃった!』
「あ~あ~。まあ万丈目だから気にすること無いよ」
「どういう意味だ遊斗! ったく、お前の精霊は」
「まあまあ。こんなに可愛い女の子のお茶目なんだから許してやってくれ。ヴィヴィオを守備表示にし、カードを二枚伏せてターンエンド。エンドフェイズ時にカートリッジロードを手札に加える」
場
遊斗 手札5 LP1300
モンスター ヴィヴィオ リオ
魔法&罠 キャロ 時空管理局 レリック セット×2
万丈目 手札3 LP3400
モンスター XYZ
魔法&罠 最前線 ミスト・ボディ
リオの謝る姿を見て、万丈目は少々不満そうにしながらも大人しくドローした。
「俺のターン。まずは手札一枚を捨て、レリックを破壊する」
「ヴィヴィオを狙って来たか」
「どうせお前の事だ。除外したAOAなのはを墓地へ戻す策がある筈だ。最前線の効果で、オイルメンを特殊召喚し、XYZにユニオン!」
機械族モンスターのユニオンは、ユニオンモンスターが分裂して装備モンスターの装甲を強化する。と言うのが俺の中でのイメージだが、ヒーローマントを羽織ったオイルメンは体からオイルを出してXYZ-ドラゴン・キャノンの体に塗り始めた。高速で動いているオイルメンは、XYZ-ドラゴン・キャノンの周りに数体の残像を作り上げ、残像が消えるとXYZ-ドラゴン・キャノンの装甲はピカピカになっていた。
『万丈目さんのソリッドビジョンって何かがおかしい気がする・・・・』
「同感だ・・・・。さっきのリオの蹴りも、あいつの自作自演なんじゃ――」
「――そんな訳あるか! バトル。XYZでヴィヴィオを攻撃! X・Y・Zハイパー・ディストラクション!」
オイルメンを装備したモンスターが戦闘で相手を破壊した時、カードを一枚ドローできる。出来ればドローを阻止したい所だけど、あいにくセットしたリバースカードで止める事はできない。
A2800 VS D1500
ヴィヴィオさんを破壊した直後、どこからともなくXYZ-ドラゴン・キャノンの上に現れたオイルメン。その手?には一枚のカードが握られており、万丈目へとカードを投げる。
「オイルメンの効果でカードを一枚ドロー。カードを一枚伏せてターンエンドだ」
「お前のエンドフェイズ、リオの攻撃力が元に戻る。そして永続罠、ウイングロードを発動!」
リオA3100→A2300
場
遊斗 手札5 LP1300
モンスター リオ
魔法&罠 キャロ 時空管理局 ウイングロード セット×1
万丈目 手札2 LP3400
モンスター XYZ
魔法&罠 最前線 ミスト・ボディ オイルメン セット×1
「俺のターン。ウイングロードの効果発動。通常召喚できるLSをドローフェイズ時のドロー、またはデッキから手札に加えた時、そのモンスターを特殊召喚できる。ドローしたなのはを特殊召喚」
なのはA500・D1800→A1100・D2400
LC時空管理局4→5
「そしてカートリッジロードをなのはに使用し、なのはの効果発動。まずは面倒なミスト・ボディを破壊だ」
『アクセルシュート!』
桃色の弾丸が表側になっている装備魔法一枚を破壊すると、XYZ-ドラゴン・キャノンを包み込む怪しい霧が晴れた。
「速攻魔法Asの回収を発動。除外されたLS二体を墓地へ戻して一枚ドローする。AOAなのはとコロナを戻してドロー。ティアナを召喚」
ティアナA1200・D1000→A1800・D1600
時空管理局5→4
「ティアナの効果。時空管理局のLCを使用し、墓地のAOAなのはを除外。同名トークンを特殊召喚する。そしてAOA高町なのはトークンを生贄に、蒼穹の王・高町なのはを特殊召喚する!」
AD2500
ツッコミ所はあるが平和なデュエルフィールドに突如吹き荒れる、力強い黒い嵐。嵐の中にいる者は、強風と共にその青い瞳で威圧感を万丈目へと放つ。嵐が収まると、武器を自在に操る最強の魔導師、蒼穹の王が姿を現した。
「なのはの効果発動。特殊召喚成功時、デッキのカード一枚を墓地へ送る」
「させん! カウンター罠、神の宣告! ライフを半分払い、そのモンスターの特殊召喚を無効にする」
「んな!?」
万丈目LP3400→1700
ま、まさかの神の宣告。その効果は強力で、モンスターの召喚や魔法・罠の発動を無効にする事ができる。ただしライフを半分支払わなければならない為、このデュエルアカデミアでは使っている人物は滅多に見ない為、警戒心を怠っていた。
「・・・・帰ったらなのは様に半殺しにされるな・・・・」
「何か言ったか?」
「いや、何でも無い。なら墓地のヴィヴィオとコロナをゲームから除外して、リオの攻撃力を800上げる。そしてコロナの効果で一枚ドロー」
『二人の力を貰って元気100倍です!』
リオA2300→A3100
「バトル! リオでXYZ-ドラゴン・キャノンを攻撃!」
『轟雷砲!』
A3100 VS A2800
万丈目LP1700→1400
「何のこれしき! オイルメンを身代わりにしてXYZの破壊を無効に!」
「しぶとい。カードを一枚伏せてターンエンド。エンドフェイズ時にカートリッジロードを手札に加える」
場
遊斗 手札4 LP1300
モンスター リオ なのは ティアナ
魔法&罠 キャロ 時空管理局 ウイングロード セット×1
万丈目 手札2 LP1400
モンスター XYZ
魔法&罠 最前線
「俺のターン! 手札断札を発動! 互いに手札を二枚捨て、二枚ドローする」
万丈目が捨てたカードは100%おジャマ三兄弟の二体。これで万丈目の手札は分からなくなったか・・・・。万丈目の手札が分からなくなったのは少々厄介だが、俺も最後のカートリッジロードとヴィヴィオさんの効果で手札に加えた聖王の鎧の処理に困っていたので丁度よかった。
「更に貪欲な壺を発動! 墓地のオイルメン、ジェドナイト、おジャマ三兄弟をデッキに戻して二枚ドロー! 最前線の効果で再びオイルメンを特殊召喚し、XYZにユニオン」
「またその組み合わせ。厄介だな・・・・」
「更に装備魔法ブレイク・ドローをXYZに装備だ」
「まだドローするか!」
この二年で強欲な壺や天使の施しと言った万能ドローカードが禁止になった事で、今まで禁止ドローカードの影に隠れていたカード達が日の光を浴び始めた。オイルメンやブレイク・ドローも影に隠れていたカードだ。まあ亮さんは二年前からブレイク・ドローを使っていたが。
「バトル! XYZでティアナを攻撃! X・Y・Zハイパー・ディストラクション!」
A2800 VS D1600
「ぐぅっ。防御カードを引けない自分が怨めしい」
「ハッハッハ! オイルメンとブレイク・ドローの効果で二枚ドロー!」
ノリノリで二枚のカードをドローした万丈目は更にいいカードを引いたらしく、ニヤリとあくどい笑みを浮かべた。一瞬一年の頃の嫌な奴だった万丈目を思い出させる、イラッとするがどこか愛嬌のある表情だ。
「ライフを800払い、魔の試着部屋発動! デッキトップ四枚めくって、めくった中にレベル3以下通常モンスターを特殊召喚する」
万丈目LP1400→600
「・・・・やな予感」
「デッキトップ四枚はこれだ」
デッキトップ四枚がソリッドビジョンの力でフィールドまで飛び、
ちゃんとシャッフルしたのか問い詰めたくなる引きの良さだが、万丈目がそんな事する訳ないし、デッキトップを読める俺がツッコムのも変な話だ。
「よっておジャマ三兄弟を特殊召喚!」
『俺達!』
『おジャマ!』
『三兄弟なのよ~!』
A0・D1000
攻撃力0、守備力1000で効果を持たない弱小モンスター。顔は宇宙人の様な奇奇怪怪で、見た目はパンツ一丁とみすぼらしい。とてもデュエルアカデミアオベリスクブルー三年生が使う様なカードでは無い。・・・・見た目だけなら。
おジャマ三兄弟と万丈目は堅い絆で結ばれており、幾度となく万丈目を手助けし、二年の頃にはホワイトサンダーになった万丈目を正気に戻したりもした。そしてつい先日、エドとの戦いでフィニッシャーになったのもおジャマ・イエロー。
そんなおジャマ三兄弟は、下手なデュエリストが召喚する最上級モンスターよりもずっと強力なモンスターに見える。
「行くぞお前等!」
『『『イエーイ!』』』
「おジャマ・デルタハリケーンを発動! おジャマ三兄弟の力で、お前のフィールドのカード全てを破壊する!」
『行くぞー兄弟!』
必殺カードの発動と共に、フィールドにいたおジャマ・グリーンが空へと跳び、それに続きイエローとブラックも跳ぶ。おジャマ三兄弟は円の形になる様にお尻をくっつかせると、扇風機の強も真っ青な速さでグルグルと回転する。
『カイザーがなんだってんだー!』
『『『おジャマ・デルタハリケーン!』』』
おジャマ三兄弟が起こしたハリケーンにより俺のフィールドのカードは全壊。せっかく溜まっていた時空管理局のLCも、攻撃力が3000を超えていたリオもおジャマ三兄弟の真の力には敵わなかった。
「だがそれにチェーンしてStrikersの回収を発動させてもらう。墓地のティアナ、イクス、マリアージュをデッキに戻して二枚ドローする。そしてウイングロードの効果。フィールドから離れた時、俺は手札一枚を捨てなくてはならない」
「ただではやられんか。さて、雑魚の役目は終わりだ。馬の骨の対価を発動。おジャマ・イエローを墓地へ送って二枚ドロー!」
『ちょっ!? アニキー!?』
・・・・堅い絆で結ばれて――
「いいカードを引いた。更にもう一枚、馬の骨の対価を発動! ドローの糧となるがいい!」
『そんなああああ!?』
堅い絆で――
「ふむ。カードを二枚伏せてターンエンド」
場
遊斗 手札5 LP1300
モンスター
魔法&罠
万丈目 手札1 LP600
モンスター XYZ おジャマ・グリーン
魔法&罠 最前線 オイルメン ブレイク セット×2
魔の試着部屋で三枚揃い、おジャマ・デルタハリケーンを決めたと言うのにこの扱い。いともたやすく行われるえげつない行為とはこのことだ。
「お、俺のターン。相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上にモンスターが存在しない時、カリムは特殊召喚できる」
AD500
「カリムの効果発動。魔法を宣言。デッキトップはミッドチルダの為手札に加える。そしてフィールド魔法、魔法都市ミッドチルダを発動!」
LCの補充と移動ができ、このデッキの要ともなるフィールド魔法の登場に、ドヤ顔になっていた万丈目の顔が真剣なものへと変わる。
「ヴィータを通常召喚し、ミッドチルダの効果でLCが乗り、そのLCを取り除いてツヴァイを特殊召喚」
LCミッドチルダ0→1→0
A1900・D1200
AD500
「場のヴィータとツヴァイを融合! 来い、祝福の騎士ヴィータ! 融合召喚成功時、相手のセットされたカード二枚を破壊できる。その二枚のセットカードを破壊!」
A2600・D2500
「ならチェーンして神事の獣葬を発動! 獣族モンスターを破壊し、次のスタンバイフェイズ時に二枚ドローする。グリーンを破壊!」
『ア、アニキィィィ!?』
見事三枚のカードを使って三兄弟を自ら墓地へ送りやがった・・・・。いくら何でもおジャマ三兄弟が不憫でかわいそうだが、通常モンスター獣族であることを上手く利用したプレイングだ。三体の為にあのカードを入れていると思うと、万丈目の優しさが分かる・・・・かも?
「更に神事の獣葬にチェーンして和睦の使者を発動。このターン俺は戦闘ダメージを受けず、XYZは破壊されない!」
二枚とも上手い具合にかわされてしまったか・・・・。まあリバースカードを使わせたと思えばさほど痛手では無い。とは言え、和睦の使者の所為でダメージを与えられないのは辛い。XYZの効果もある今、ヴィータさん一人では心もとない。
「墓地のギンガの効果。このカードと墓地のスバル、またはティアナをゲームから除外する事で、異なるモンスターを融合デッキから特殊召喚する。ギンガとティアナを除外し、融合デッキからミラージュガンナー・ティアナを特殊召喚する」
A1500・D2000
六課時代のティアナから数年後のティアナ。着ているバリアジャケットは同じだが、一段と女性らしくなり、胸やお尻と言った女性を象徴する部位が大きくなっており、ツインテールだった髪もストレートに伸ばしている。
「ティアナの効果。除外されたモンスター二体まで選択して発動。選択したモンスターを墓地へ戻し、同名トークンを特殊召喚する。ただし二体墓地へ戻した場合、そのトークンは融合素材に出来ない。そしてトークンは攻撃対象になった時破壊される。俺はコロナとティアナを墓地へ戻す」
AD0
「つまり墓地から効果を発動するモンスターを戻しておきたかったのか」
「まあそういうこった。カードを二枚伏せてターンエンド」
場 ミッドチルダ
遊斗 手札1 LP1300
モンスター カリム ヴィータ ティアナ トークン×2
魔法&罠 セット×2
万丈目 手札1 LP600
モンスター XYZ
魔法&罠 最前線 オイルメン ブレイク
「俺のターン! このスタンバイフェイズ、神事の獣葬の効果でデッキから二枚ドローする! アームド・ドラゴンLV10を捨て、ダブルアタックを発動! このターンXYZは二回の攻撃が可能となる!」
俺のフィールドには二枚のリバースカードがあるのにも関わらず、躊躇なく発動して来たか。まあ例によって例の如く攻撃は通るんですけどね! このデュエル、中々防御カードが来ない・・・・。デュエルの女神様の悪戯だろうか。
「とことんドローしようってか」
「その通りだ、バトル! まずはトークン二体を攻撃対象にする」
「攻撃対象にされた時、トークンは破壊される。巻き戻しが起こり、攻撃対象を変更できる」
「XYZでカリムとヴィータを攻撃!」
「カリムへは通さない。罠発動、ソニックムーブ! カリムをエンドフェイズ時まで除外する」
「ならティアナへ攻撃!」
A2800 VS A2600
A2800 VS D2000
遊斗LP1300→1100
XYZ-ドラゴン・キャノンが放つ三色のエネルギー。その内黄色のエネルギーがティアナを破壊し、青と赤の二色のエネルギー砲がヴィータさんの小さい体を呑み込んで消滅させる。更にオイルメンの支援と、ブレイク・ドローの効果がそれぞれ二回ずつ発動される。
「二体戦闘破壊した為、カードを四枚ドローする。来たぞ!」
ドローした四枚の中に望んでいたカードがあったのだろう。待ってましたと言わんばかりの表情で、四枚のカードを手札に加えると、その内二枚を取り出してデュエルディスクに叩きつける様に置いた。
「V-タイガー・ジェットを召喚し、最前線の効果でW-ウィング・カタパルトを特殊召喚!」
A1600・D1800
A1300・D1500
「場の二体をゲームから除外し、VW-タイガー・カタパルトを融合召喚!」
A2000・D2100
「そしてフィールドのVWとXYZを合体! 融合召喚! VWXYZ-ドラゴン・カタパルトキャノン!」
A3000・D2800
二機の戦車サイズの巨大な機械が合体した、VWXYZシリーズの最終形態。XYZは戦車、VWは戦闘機に似た形をしていたが、このモンスターは二つの足を持ったロボット。Vが頭、Wが足、Xが砲台、Yが尾と翼、Zが腕。五体ものモンスターを融合素材にするだけはあり、その効果は強力だ。十代もこのカードに苦しめられた経験がある。
「VWXYZの効果発動! 一ターンに一度、相手カード一枚を除外する。そのセットカードを除外だ」
「チッ!」
「まだだ。レベル調整を発動! 相手に二枚のドローを許す代わりに、墓地のLVモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する! アームド・ドラゴンLV7を特殊召喚!」
A2800・D1000
「更に死者転生を発動! 手札一枚を捨て、墓地のアームド・ドラゴンLV10を手札に加える。そしてアームド・ドラゴンLV7を生贄に、アームド・ドラゴンLV10を特殊召喚!」
A3000・D2000
VWXYZに続きアームド・ドラゴンの最終形態が登場。アームド・ドラゴンLV7が付けていた鎧よりも更に刃が追加され、背中には翼を連想させる二つの斧の刃。肩には悪魔の角の様なグニャリと曲線を描く刃もあり、手や足にはドリルの様なものもある。LV7の時まで見せていた顔も鎧によって隠されているが、鎧の隙間から見える黄金の瞳から放たれるプレッシャーは中々のものだ。
「カードを一枚伏せてターンエンド!」
「エンドフェイズ時にカリムが戻って来る」
場 ミッドチルダ
遊斗 手札3 LP1100
モンスター カリム
魔法&罠
万丈目 手札0 LP600
モンスター VWXYZ アームド・ドラゴンLV10
魔法&罠 最前線 セット×1
「どうだ遊斗! 俺の切り札、VWXYZとアームド・ドラゴンLV10を同時に相手する感覚は?」
「実に面白い、としか言えないよ! 最高だぜ万丈目! けどな・・・・このターンでケリを付ける!」
「上等だ! 掛かって来い!」
「ああ! 俺のターン!」
ドローしたカードは闇の書。手札ははやて、シャマ姉、すずか。そしてデッキトップは・・・・。なるほど、どうやら万丈目とあの人は何らかの縁があるようだ。
「まずはカリムの効果発動! 魔法を宣言。デッキトップは遠隔転移。手札に加える。カリムを生贄に、はやてを召喚!」
LCミッドチルダ0→1 はやて1
A2000・D1700
「そしてフィールドにはやてがいる時、LCを一つ取り除く事でシャマルは特殊召喚できる。この効果で特殊召喚に成功した時、自身にLCを乗せる」
LCはやて1→0 シャマル1
A800・D1800
「はやてに闇の書を装備!」
はやてA2000・D1700→A2300・D2000
「まさかお前、またあのモンスターをッ?」
「どうやらお前と相性がいいみたいだ。魔法・罠ゾーンにすずかを置く。そしてシャマルの効果で闇の書にLCを置く」
LC闇の書0→1
「そしてミッドチルダとすずかの効果。それぞれ一ターンに一度、LCを移動する事ができる。ミッドチルダとシャマルのLCを闇の書に移動」
LCミッドチルダ1→0 シャマル1→0 闇の書1→3
「これで闇の書に魔力が集った。闇の書をゲームから除外し、デッキからアインスを特殊召喚する!」
AD2300
突然、強風が吹いた訳でも無く、闇の書のページが凄まじいスピードでめくられる。666ページある魔導書はその真ん中――おそらく400ページ辺りでピタッと動きを止めた。
闇の書からはその名に相応しい、瘴気の様なモヤモヤした闇の霧が現れ、その霧は徐々に人の形になっていく。
スラッとした長い脚、モデルも裸足になって逃げていく豊満な胸と、括れた腰。手や首も脚と同じく、スラッとしているが痩せ過ぎと感じない健康的な太さ。そんな完璧なボディを持つ銀髪灼眼の美女が、いつの間にかフィールドに立っていた。
「アインスの効果発動! 特殊召喚成功時、融合デッキから夜天の書、またはナハトヴァールのどちらか一体を特殊召喚できる。夜天の書を特殊召喚!」
AD0
「場のはやてとアインスを融合! 来い、夜天の王・八神はやて!」
デュエルフィールドを包み込むのは闇では無く夜。暗い暗い、だけど不思議と落ち着く様な不思議な暗さ。この会場全てが夜に包まれ、この演出を知らない下級生達のざわつく声もすぐに夜に包み込まれた。数秒の静寂の後、夜に一つの光柱が出現し、柱の中から黒い羽をつけた女性が現れた。
肩までかかる短い銀色の髪をした、静かだが尋常ならざる威圧感を放つ夜天の王。
AD2800
はやてLC3
「夜天の王・八神はやて。何度そいつにやられた事か。だが今日はそうはいかん! 永続罠、デモンズ・チェーンを発動! これでそいつの効果は無効化され、LCも消える!」
LCはやて3→0
登場して突如、獲物を狙う蛇の群の様に一斉に跳びかかって来た鎖に対応できず、王様はやてさんは無表情のまま刃の付いた鎖に締め付けられた。魔力が込められた鎖に縛られたものは、攻撃は勿論、効果を発動する事も許されない。王様はやてさんの高い制圧力も、効果が使えなければただの攻撃力2800の最上級モンスターだ。
「どうだ! これでお前の手札は僅か一枚! 通常召喚もできん! 次のターンアームド・ドラゴンLV10の効果を発動し、貴様のフィールドをガラ空きにすれば、俺の勝ちは確定だ!」
どうやら勝ちを確信した様だが・・・・やれやれ。やっぱり万丈目もまだまだだ。たった一枚のカードに泣き、笑う。それがデュエルモンスターズの醍醐味である。
それに俺が手札に持っている最後の一枚は万丈目にも情報がリークされている。結局デモンズ・チェーンを使おうが、取っておこうが勝敗に変わりは無いが、それに気付いていないとは。
このデュエル、万丈目には改めて色々と学んで貰おうか。
「それはどうかな?」
「何ッ!?」
「フィールドにシャマルかキャロがいる時、遠隔転移は発動できる! これにより墓地のLS一体を特殊召喚。戻って来いアインス!」
AD2300
「アインスの効果発動。融合デッキよりナハトを特殊召喚!」
AD0
「場のアインスとナハトを融合! 現れろ! 絶望への旅路-闇の書の意思!」
王様はやてさんが纏う夜とは違う闇を纏う女性。銀髪の女性が纏うのは文字通り闇。そうとしか表現できないモノ。耳の裏と腰から生えた長い黒の羽は、薄汚い野生のカラスの羽よりも比べ物にならない程暗黒に染まっている。
アインスが自らの運命を呪い、そして諦めた姿。それが闇の書の意思。
「闇の書の意思の融合召喚に成功した時、除外されている闇の書をこのカードに装備する」
闇の書の意思AD3000→AD3300
「攻撃力3300ッ! だが俺のライフを削りきる事はできない! どちらか片方でも残したら、そのモンスターは消える!」
「言っただろ。このターンでケリを付けるって。闇の書の意思の効果! 相手の墓地の通常魔法を一枚選択し、その効果を発動できる。お前の墓地からおジャマ・デルタハリケーンを発動!」
「なっ!? 俺の墓地から魔法を発動するだと!?」
闇の書の意思は夜天の書を万丈目の方へと掲げる。すると万丈目のデュエルディスクからおジャマ・デルタハリケーンが取り出され、闇の書の中へと吸収された。カードを吸収した闇の書は、ポワッと薄い緑色の光を発し、空白のページに新たな呪文を刻み込む。
「今度はこっちの番だ!」
掛け声と共に放たれたのは、地面と平行に進む巨大な竜巻。トンネルの様に真ん中に穴が空いた竜巻はVWXYZとアームド・ドラゴンLV10を呑み込み、王様はやてさんを縛っていたデモンズ・チェーンを吹き飛ばす。
竜巻が吹き荒れていたのはたった数秒。しかしその数秒でフィールドは一転していた。
万丈目のフィールドには何も無い。対する俺のフィールドには動きを取り戻した王様はやてさん。
「ツッ・・・・今回は俺の負けの様だな」
「こんかい“も”だろ? バトルだ! はやてでダイレクトアタック!」
A2800
万丈目LP600→-2200
王様はやてさんの静かな魔力弾の攻撃が万丈目に当たると、万丈目はドサッと地面に倒れた。慌てて万丈目の元へと走ると、万丈目は清々しい表情をして笑っており、俺は安堵の息を吐くと同時に「驚かせるな」と嫌味っぽく言う。
「どうだ遊斗? 今みたいなデュエル、もっと沢山の人に見てもらいたいと思わないか?」
万丈目の声はとても小さかったが、拍手喝采が響き合うこのデュエル会場でもハッキリと聞こえた。
万丈目を称える声。俺を称えてくれる声。素晴らしいデュエルだったと言ってくれる声。他にも沢山の言葉が、俺と万丈目へ飛んでくる。
悪い気はしない。いや、最高だ。自分の好きなデュエルをこんなにも沢山の人が見て、褒めてくれる。これ程嬉しい事はデュエリストとして他には無い。
俺も昔はこの瞬間を味わいたくて、余り口にはしなかったがプロになりたいと思っていた。
だけど――
「悪い。俺にはしなくちゃいけない事があるんだ。本当ならこうやって学校生活を送っていい立場じゃない」
「・・・・そうか。残念だ・・・・」
「けどありがとな。俺を想ってプロリーグを勧めてくれたんだろ?」
「なっ!? 勘違いするな! 俺は貴様を世界中の観衆の前で倒す為にプロを勧めたんだ。だが今となってはどうでもいい! 今度デュエルした時は、勝つのはこの俺!」
【【【一!】】】
【【【十!】】】
【【【百!】】】
【【【千!】】】
「万丈目サンダーだ! 覚えておくんだな!」
ハードル下げても結局文字数は17000って言うね。どうしてこうなった。
本当ならもっとVWXYZやアームド・ドラゴンに活躍して欲しかったですけど、手札や文字数の都合上噛ませになってもらいました。VWXYZは効果使ったからともかく、LV10はカワイソス。
しかし万丈目や翔とかの中途半端にOCGカードを使っているキャラはデッキの事も考えないといけないので難しいんですよね。やっぱり時々強欲な壷が使いたくなったりしますけど、そこはデュエル構成三種の神器の、貪欲、マジック・プランター、メタポとかに助けてもらいます。(ガードブロック? 知らんな)
てかシンクロエクシーズめっちゃ使いたい・・・・。構成の幅が広がるんだよなぁ