『単刀直入ニ言オウ。ナガラ衆トピンクチャンヲ含メタ者達ハ皆…大昔カラヤッテキタ』
ジョンの予想通りの言葉がハロから帰ってきた。
『人類ハ何度モ歴史ヲ繰リ返シテイル、我々ハソノ生キ残リダ』
「疑似科学を聞きにきたんじゃないぞ」
ハロが話した古代核戦争説、これはオカルト界隈では定期的に話題に上がるくらいには知名度が高い話だ。
有史以前の地球に未知の文明が栄えていたが、核戦争により滅亡した。または、4大文明の前後で核戦争により滅亡したという話、これが古代核戦争説だ。
人類は何度も核戦争で滅亡しては復興しての歴史を繰り返してきた、その証拠が地球に残る遺跡に残っている…オカルトとしては魅力的だ。
ジョンは夜勤中に見る深夜番組でその話題を見るたびに思う。
だが、古代核戦争説はフィクションでしかないというのもまたジョンの認識だった。
第一、そんな大規模な文明があってそれが滅ぶくらいの戦争があったのなら何かしら痕跡が残るはずだ。
ロマンこそあれど、ロマン止まり、それがこの話に対するジョンの認識だ。
だが、時に例外はある。
ここ1ヶ月での出来事をハロは振り返る。
『セカンドVガ0153年ノMSダトアノ時話シタナ』
「あの時のMSか」
『アンノウン1… ブルーデスティニーヲ含メテ、コノ宇宙世紀デハ生マレテクルコトノナイMSダ。アノMSハ前ノ宇宙世紀デロールアウトシタ』
前の宇宙世紀、ハロの言うところの歴史が何度も繰り返しているのであれば違う歴史を辿った宇宙世紀もまたあったのかもしれないとジョンは思った。
以前にニャアンが遭遇したνガンダムもまた違う宇宙世紀の出身かもしれない。
ブルーデスティニー、νガンダム、セカンドV…そしてジョンが変身したストライクとハロのガンバレルストライカーが確かにこの世に存在する。
(人間がMSになった時点で普通じゃない。当事者の僕ですらよく分かってないんだから…それでも歴史云々よりはまだ理解の範疇にあるぞ)
そこまでの考えに至った時、ジョンは気付いた。
あのストライクもハロの言うところの歴史の中にいたのかもしれない。
「ストライクもハロの言うところの前の宇宙世紀のMSなのか?」
『違ウ。ストライクハコズミック・イラノ時代ニ誕生シタMSダ』
恐らくは西暦や宇宙世紀のような年号だろう。
何度も歴史を繰り返している、というのを信じるのであれば違う年号が使われた時代があった方が自然だ。
『宇宙世紀以外ニモイッパイアルゾ。未来世紀、アフターコロニー、アフターウォー、リギルド・センチュリー』
聞き慣れない年号ばかりだ。
『コレクト・センチュリー時代ノ人間ハソレラヲ纏メテ黒歴史ト呼ンデイタ』
「黒歴史…」
その言葉をジョンは反芻した。
不思議としっくりくる言葉だ。
古代核戦争説よりはすんなりとジョンの頭に入った。
『ナガラ衆ハ黒歴史ノ生キ残リダ、人間トMSガ融合スルコトニヨッテ生マレタ何処ニモ属サナイ第三勢力…ソレガ彼ラダ』
「奴らの目的は何だ?」
『自分達ノ王ヲ擁立シ、自分達ノ世界を作リ上ゲルコト…』
ハロはジョンの方を向いた。
『ソノ王ノ候補ガ君ダ、彼ラニトッテ君ハ王子様ナンダ』
掘り下げが足りないと感じる主要人物
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ジョン・マフティー・マティックス
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アマテ・ユズリハ(マチュ)
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ニャアン
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シュウジ・イトウ
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シャリア・ブル
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シロウズ
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サンライズカネバン社長
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シイコ・スガイ