おっぱい大作戦はもう少し続きます。
5-1
第2次ソロモン会戦の直前、ソロモン落としに参加した地球連邦軍の艦隊とは別行動を取っているペガサス級強襲揚陸艦がいた。
MSが一機もいないハンガーには、ノーマルスーツを着込んだ一人の少年がいた。
少年はゆっくりと歩いてカタパルトの前で止まった。
『ボン』
ノーマルスーツに内蔵された無線機から男の声が聞こえてきた。
『ごめんな…』
その声は悲しみを隠そうとしていた。だが、隠しきれていない。声が震えていた。
「おっちゃん」
少年は言った。
「ありがとう」
『…ゲートを開ける』
その声の後で、ハンガーを閉鎖していたゲートが解放されていく。
その先にあるのは宇宙だ。そして戦場でもある。戦場の光と匂いのようなものが少年の感性を刺激する。
「おっちゃんにこの姿を見せるのはこれが最後になっちゃうね」
『何をいうんや、ちゃんと帰ってきな』
少年は少し笑みを浮かべた。
少年の身体がその場から消えてしまった。
その代わり、少年の身体よりずっと巨大なMSがその場に現れた。
そのMSは全身が灰色で覆われていた。デュアルアイと呼ばれる二つ目のセンサーが黄色く光る。MSは背中に装着してある羽のような装備を気にしながら、手に持ったビームライフルとシールドを構え、カタパルトに足をロックさせた。
『なぁボン』
『おっちゃん、僕はもうボンじゃないよ』
MSから男へと思念が送られた。
『ボンはダバオで死んだ。あの子を泣かせたボンは死んだんだ』
『お前は生きとるやないか、戦に出る前にそんなこと言うたらあかん』
男が大声で叫んだ。
『お前がそんなことを言うたら悲しいよ』
『おっちゃんらしいよ。ありがとう』
カタパルトに併設されたモニターパネルが出撃可能を表示した。戦いの時間だ。
『ボン、絶対帰ってくるんや!!』
『帰ってきてあの赤髪の子と仲直りするんや!!』
それは恐らく不可能だろう。今から行われる戦いの結果はほぼ分かりきっている。自分は幼い子供に「死んで来い」と言う立場にいるのだ。絶対に死ぬのは分かっているのに「帰ってこい」という無責任さ。それでも男は彼に帰ってきてほしかった。
『オルフェ・ラム・タオ、ガンダム行きます』
ガンダムという名のMSは勢いよくカタパルトから射出され、宇宙へと飛び出していった。宇宙に飛び出したガンダムは、全身の灰色が鮮やかな赤とピンクに変わっていった。デュアルアイの黄色い光は舞台となるソロモンを捉えた。背中の羽がガンダムに力強い速さを与え、ガンダムの姿はペガサス級からすぐに離れていった。
見えなくなっていく背中を、ペガサス級のブリッジに立つ男は悲しそうに見つめていた。
「ボン…ストライク…」
そして彼は、死地へと消えていった。
掘り下げが足りないと感じる主要人物
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ジョン・マフティー・マティックス
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アマテ・ユズリハ(マチュ)
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ニャアン
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シュウジ・イトウ
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シャリア・ブル
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シロウズ
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サンライズカネバン社長
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シイコ・スガイ