地球:某所
ドゥー・ムラサメはキラキラを求めている。
あのキラキラの中に身を置きたい。
キラキラの中に時たまに見える違う世界の光景を見たい。
あの輝きの中に身を置きたい。
それがモチベーションとなってドゥーはサイコ・ガンダムに乗る。
サイコ・ガンダムのサイコミュが見せるキラキラこそが生きる糧だった。
ここ最近ドゥーはキラキラの中にサイコ・ガンダムとは違うガンダムを見る。
そのコロニーでは大勢の人々が血を吐きながら死んでいた。
コロニー全体に着色された毒ガスが蔓延し、それを吸った人々が死んでいった。
その光景にドゥーは心が痛んだ。
その光景は一年戦争の最初に行われたコロニー落としに使われたコロニーの内部の光景だった。
その原因を作ったジオン軍は内部にMS-06と0ザクと呼ばれる旧式のMSを投入して抵抗する人々を殺しまわっていた。
ドゥーはその光景を作るジオンに憎悪しながらも次の瞬間、0ザクを殴り飛ばすMSにドゥーは憧憬を抱いた。
多くの人々を殺して回るザクに立ち向かうMS、そのMSはシャアに奪われたガンダムにどことなく似ていた。
決定的に違うのはそのガンダムは全身の色が変わるのだ。
最初は灰色だったのが、トリコロールに変わり、最後には赤色になった。
灰色のガンダムは赤色のガンダムになった。
赤色のガンダムは0ザクを腰に装備していたナイフで止めを刺して、残ったMS-06を頭部バルカン砲を撃ちながら追いかけまわす。
ザクに乗るパイロット達の阿鼻叫喚がキラキラの中のドゥーにも聞こえる。
そして赤色のガンダムの思念も伝わってくる。
ザクのパイロットは人を殺すことを楽しんでいた。
赤色のガンダムは必死だった。
人殺しを楽しむザクとは対照的に赤色のガンダムは灰色に戻るくらい人殺しを苦しんでいた。
灰色に戻ったガンダムの戦いの物語は続く。
コロニー落としに最後まで抗う灰色のガンダムの姿をドゥーは見る。
最後まで抗い、灰色のガンダムが地球に落ちていく姿にドゥーは涙を流した。
シャアの赤いガンダムのことを知らない人間はいないが、あの灰色のガンダムの事を知っている人間は殆どいない。
シャアがゼクノヴァで生きてようが死んでようがドゥーにはどうでもいい。
しかし、灰色のガンダムは死んでいない。
そして今度の仕事の舞台になるイズマ・コロニーに灰色のガンダムがいる。
強化人間としての感がドゥーに訴えてくる。
「会いたいなぁ、ストライク」
サイコ・ガンダムのコックピットの中でドゥーは呟く。
キシリアを殺しに行けばサイコ・ガンダムの前に灰色のガンダム、ストライクの名を持つ彼が現れるはずだ。
優しいストライクなら必ず自分達の前に立ちふさがるはずだ。
理屈で考えるとおかしなことばかりだ。
それでもドゥーは自分の論理を信じる。
「早く僕を殺しにいらっしゃい。ストライク」
他人が分からなくてもいい。自分だけが分かっていればいい。
キラキラが見せた光景を自分だけが知っている。
自分で自分を慰めながらドゥーはサイコ・ガンダムのサイコミュの調整を進めていった。
掘り下げが足りないと感じる主要人物
-
ジョン・マフティー・マティックス
-
アマテ・ユズリハ(マチュ)
-
ニャアン
-
シュウジ・イトウ
-
シャリア・ブル
-
シロウズ
-
サンライズカネバン社長
-
シイコ・スガイ