あっちにも、こっちにも、人がいる、裕福な子、普通の家族、生意気なガキ…
僕はなんなんだ?みんななんやかんやで普通に生活してる。それなのに僕は…
「ゴラァ、はよ金返さんかい、もう3ヶ月も踏み倒してるぞ?いつなったら返すんだぁ?」
「ヒィ、すいません、もう少し待ってはいただけないでしょうか、いくら働いても働いても、生活費や学費で全部飛んでしまうんです、だからもう少しだけ…
「黙らんかい、そう言っていつまで引き延ばすつもりだ?お前の夫の借金はまだまだ残っとるぞ?」
僕はずっと自室に隠れている、正直もう怖くてたまらない、借金を残して死んだ父さんも憎い、なんで僕だけ、何も悪いことをしてないのになんでこんな」
そういうヒカルの目元は赤く、何かがこぼれ落ちた。
「もういい、お前と話しても埒があかない、ガキ連れてこい!」
「どうかそれだけは、息子だけはお願いします、見逃してください、何としてもお返ししますから息子だけは、」
パチン!!
「うっせんだよ、テメェが払えねえから代わりにガキ連れてくって言ってんだろ。文句あんのか?おいお前らガキを連れて来い、ただし丁重に持って来い、乱暴に怪我をさせることはするな、分かったか」
『イエッサー!』
「うっううう、ごめんねヒカル。」
ドンドンドンドン
うわぁ、僕ももう終わりだな、勉強も学校で1番取って将来お金稼ぐために頑張ってたのに、なんのために生まれてきたんだろうね。ヒカルの目から希望が消えた。
「おいガキ、おとなしくついてくるんだ、じゃないとお前の母さんがどうなるか…はわかってるよな」
「はい、わかっています、僕は何も抵抗しません。」
「ものわかりがいいガキじゃねえか、今からトラックに乗ってもらう、お前以外にも子供がいる、くれぐれも変な気を起こすんじゃねえぞ。」
そうして僕はトラックに乗せられることになった。載せられる直前母さんが
「ヒカル!ごめんなさい、私のせいで、本当にご…」バタン
せめて最後まで母さんの言葉を聞きたかったな、僕は母さんのこの言葉とこの時の表情を一生忘れられないだろう。
トラックの中には、子供がたくさんいた。中学生から小学生高学年くらいか、みんな目が死んでいる、今、きっと僕もこの子達と同じ目をしているのだろう。
「ボス、いつにも増してしんどそうな顔じゃないですか、大丈夫ですか」
「大丈夫なわけねえだろ、あんな成長途中の子供無理やり連れて行って、何をするか、俺でも知らないとこに行くんだぞ、可哀想で、連れて行く俺もしんどいわ。本当ならこんなことしたくない、今すごあの子たちを下ろしてやりたい。」
「でも上からの指示は逆らえない、ですよね」
「そうだ、俺たちの命が危なくなる。だからやるしかないんだ。」
借金取りのだが、意外と人情がある優しいボスであった。
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