異世界に転生した私は、配信しながら地球に里帰りしたが、皆が構ってくるので困ってます 作:さくさくほろほろ
「あなたもどうかしら? 混」
「…いただこう」
そう言い、エラの隣に座って一緒に日本酒を飲むヨカ…ではなく混。
「聞いていいかしら?なぜあなたが出てこれたの?」
「なに、簡単な話だ。こやつが寝ぼけて窓を開けたまま寝てしまってのぉ」
「…ああ、それで月光を浴びてあなたが出てこれたのね。ちなみに彼は?」
「わしの中でぐっすり眠っておるよ、この会話も聞こえておらんて」
「そう、よかったわ」
なぜヨカがこうなっているのか…それは彼の誕生について語らなければいけない。
現在ヨカの肉体には三つの魂が存在している。
1つは転生してきた瑠伽の魂。
これが主人格となっているため、ヨカは地球に行くことを渇望していた。
そして二つ目はもともとこの体に存在していた名前のないエルフの少女の魂。
この魂があることで、ヨカの口調がたまにおかしくなっていた。
ちなみにこの少女の魂は生まれる前から数えきれない回数行われてきた非道な実験により消耗しきっている。
そして三つめが混…聖魔混成龍の魂である。
なお、聖魔混成龍とは神聖龍と魔王流、混沌龍の魂を一緒くたにしたいびつな存在である。
だが、いびつといってもその力は三体の龍を掛け合わせたようなものなので比類なき力でもある。
混は
それによりエルフに強い憎しみを持っており、生まれた当初はエルフを自身の肉体ごと消滅させようとしたがそれを阻止したのが二番目の魂であるエルフの少女である。
この少女は、精神世界にて混と対話をし、契約を交わして混を縛った。
その契約が、『月光を浴びなければ主人格として出てこれない』という契約である。
この契約の代償として少女は自身の魂を差しだそうとしたがその健気さに心を打たれた混が代償を破棄したため、少女は存在していられる。
そして、少女の案で混は息をひそめ、失敗作と称されてヨカは地獄の森に捨てられた。
という昔話があった。
そして今、混はエラと共に日本酒を楽しんでいる。
「…うまいな」
「でしょう?あなたの主人格が持ってきてくれたのよねぇ」
人間とはなかなかいいものを作るとつぶやいた混に向かってエラが言った。
「…だがチキュウといったか?あそこと本気で貿易を結ぶつもりか?」
「ええ、おそらくだけどあの国には私たちにはない何かがある」
「何か…か。お前が何をするのかは聞かないでやるが忠告はしとく。
我は今の体を気に入っている。だからもし、この体の主を悲しませたりしたら…容赦しないぞ」
「ええ、わかっているわ」
わかっているならいい、とつぶやき混は寝室に引き上げていった。
そして一週間後
「ようこそお越しくださいました守護者さん、今回は何の用ですか?」
ヨカは貿易を結ぶにあたって必要な相手のところに向かっていた。
MVP エルフの少女
多分この子の魂がなかったら世界滅んでました
ちなみに姿は変わりませんが人格交代すると纏う力が変わります