逆転裁判 異世界渡航記   作:フジビト

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法廷パート 2!
皆さんいかがお過ごしですか?中には夏休みという人もいるでしょう。僕はテスト真っ只中。夏休みはもう少し先のようです。

あと作者がコロナになってやる気をなくしたので暫く休載します。法廷パート3は予約済みなので安心してください

それでは、相手は王都でも凄腕の検事オルカ・ベルゴーレ。ナルホドはどう切り抜けるのか!お楽しみください!


法廷パート 1日目 パート2

ツメガが退廷しオルカ検事が新しい証人を入廷させた。

 

「さて…お二方名前と職業を聞いてもよろしいですかな?」

 

「はい、私はウィズ魔道具店の店主、ウィズと申します。」

 

「吾輩はその店の店員のバニルである。」

 

たしか2人はあの時、未だわからない通報者の声を聞いて現場を見たんだっけ?てことは犯行の瞬間を見ていないならつきつける隙はあるはずだ!

 

「バニル殿お久しぶりです。」

 

「ほぉ、腰の悪いご老人か。腰の方はいかがかな?」

 

「おかげさまでだいぶ良くなりましたぞ!」

 

「それは良かった、今後も吾輩達の店をご贔屓に。」

 

「証人、私語はおやめください。裁判を円滑に進めるために協力を願います。」

 

「そうですよバニルさん!」

 

「おっとこれは失敬。」

 

「裁判長もお控えを願います。」

 

「うむ…これはすみませぬ。それではお二方に証言をしていただきましょう。」

 

さぁ、今度こそ見つけるんだ!アクアさんの無実につながる矛盾を!

 

………………………

証言開始

〜昨夜目撃したもの〜

 

「昨夜、吾輩が帳簿をつけていた時だ」

 

「その時刻に突如人殺しという悲鳴が聞こえ、このへっぽこ店主と外に出たのだ。」

 

「その時外は真っ暗でしたね。」

 

「私達のお店の営業も終わって灯はなく、街燈も壊れていましたから。」

 

「そして吾輩たちは外に出て声のあったところに向かうとそこには2つの人影が、」

 

「そこに亡くなった被害者とそこにいる疫病神が立っておったな。」

 

……………………

 

「ちょっと!誰が疫病神よ!」

 

「うるさいわ!毎度のごとく経営の邪魔をしおって!貴様が殺人罪で起訴されていなければ今頃営業妨害で訴えておるわ!」

 

「静粛に!証人、人を貶すような発言はおやめなさい。」

 

「しょうがない今回だけだぞ。」

 

…アクアさんやっぱり何かと問題起こしてるんだな。アクアさんなんかこっちに視線送ってるな…。さすがに証拠のある弁護は受けないぞ。

 

と、まぁそんな事より

 

「お二人は事件直後の現場を見ただけで事件自体を目撃したわけではないのですね?」

 

「そうなるなギザギザ頭の弁護人。」

 

「ぎ、ギザギザ…」

 

「ナルホドくんどこに行ってもいじられるよねその頭。」

 

「うるさいな!」

 

「確かに弁護人の頭は驚くほどギザギザしていますな。」

 

「その頭があれば初心者殺しも倒せるのではないでしょうか?」

 

…なんでみんなして僕のこの髪型をいじるんだよ。そんなに変かな?この頭。

 

「それでは早速尋問していただきましょう。」

 

「分かりました。」

 

…………………

尋問開始

〜昨夜目撃したもの〜

 

「帳簿をつけていたのはどのくらいの時間ですか?」

 

「そうだな…あれば日付が変わる直後頃のことだろう。相変わらず赤字の帳簿を何とかして黒字にしようと考えていた時だ。」

 

「その時間帯にどのような声を?」

 

「大きな声で人殺しッ!という声が聞こえてなそれを見に行った次第である。」

 

未だ不明の通報者か…一体誰が通報してその通報者はどこに消えたんだ?その通報者の証言があれば何かつかめるだろうか…。

 

「ありがとうございます、ではその悲鳴の主の性別などは分かるでしょうか?」

 

「そうであるな…声だけしか聞いておらぬがうら若き少女のような声であったな。」

 

通報者の性別は女性の可能性が高いのか、

 

「では次にウィズさん外は真っ暗ということはあなたは明かりになるようなものを持たずに外に出たのですか?」

 

「そうですね、急いで外に出ましたから。」

 

「その時に机で行っていたことをぶちまけおったな。」

 

「ちょ!それは関係ないですよバニルさん!」

 

「ぶちまけたっていうのは?」

 

「弁護人関係のない質問はやめてください。」

 

「す、すみません…。」

 

怒られてしまった…。確かに特に関係のないことは控えよう。でも必要になった時に聞けば何か情報が得られるかもしれない。

 

「では、明かりになるようなものは持たずに出たと言いましたが貴方が持っていたもの以外に他に明かりがつきそうなものはなかったのですか?」

 

「はい、先ほども申しました通り外の街燈は壊れていてついていなくて他のお店や家なんかも皆さん消しておられました。」

 

この2人以外に目撃者となりえそうな人はいなかったのか。

 

「あの叫び声のあと私達が一番最初であとから警備兵の方々が来てアクア様を捕らえましたね。」

 

「ありがとうございます、次に人影が二つこれは間違いないですか?」

 

「うむ、吾輩のこの眼に狂いはない。」

 

「ほかにいた可能性は…」

 

「異界の弁護人よ、我はこれでも目はいい方である。見まがうことはない。」

 

「ありがとうございました。では次にそこにいた2人の人影は本当に被告人と被害者だったのですか?」

 

「うむ、警備兵に連れられる被告人と倒れている被害者をちゃんと見た。」

 

街燈が切れていたから2人かどうかの判断ができなかったといい出したかったけどそこにいたなら近づいてみることも可能だったか。

 

………………………

 

…特にせめれそうな証言はなさそうだな。法廷記録を見返しても特に矛盾が生じてるところはない。どうするべきだ?

 

「ねぇナルホドくん、何だかどこかでウィズさんの様子おかしくなかった?」 

 

成歩堂が悩んでいると隣からマヨイちゃんが声をかけてくる。

 

「どういうこと?」

 

「なんというかバニルさんの発言に違和感を持ってるような…。」

 

…そうか、証人が複数いるってことはその分自分の記憶と他の証言が食い違うところが出る。そこを追求してみたら何か新しい発見があるかもしれない。

 

「ありがとうマヨイちゃん。ちょっと試してみるよ。」

 

僕は証人の方を向き直し

 

「バニルさんもう一度お聞きしていいですか?あの時路地裏付近で見た人影は本当に二つだったのですね?」

 

「もちろん、この目に狂いはない。」

 

そしてウィズの方向に目を向ける。ウィズは考える素振りを見せて集中できていなさそうだ。

 

やっぱりウィズさんが違和感に感じてるのは此処だ!

 

「ちょっと!」

 

僕は声を張り上げて言い放つ

 

「ちょっといいですかウィズさん?」

 

「な、なんですか?」

 

「今のバニルさんの発言に何か違和感があったのでは?」

 

「む?そうなのか?」

 

「えっと…そうですね。バニルさんは人影が二つと言いましたが私の記憶だと3人だった気がするんです。」

 

「3人?」

 

「はい、お店を出てすぐ右を向いたところに遠くに走っていく姿を見ました。」

 

お店を出て右に…てことは上図面で見るとこっち側に行ったのか。

 

「その人物の容姿は見えましたか?」

 

「なにぶん暗かったのでよくは…。」

 

「ありがとうございます。裁判長!今の発言とても重要なものだと弁護側は捉えます!現場から離れたその人影は未だ発見されていない通報者と弁護側は主張します!その通報者の証言を聞くのが最優先と考え裁判の延長をお願いしたいです!」

 

「異議あり!!」

 

「これは明白な事件です、無駄な時間を取るのことはないでしょう。」

 

「異議あり!!」

 

「裁判において疑問符が残ることはすべて解消すべきです!」

 

「…。」

 

裁判長はしばらく考えた様子を見せしばらくして首を横に振る。

 

「確かに私としても第一発見者のことは気になります。しかし、私も今の段階ではその証人の必要性を感じません。」

 

「そ、そんな…!」

 

ここでなんとか1日延ばして調査をしようと思ったけど駄目か!どうする…こっちとしてはまだ分からない通報者を引っ張り出したいのに!

 

「弁護人の行動は徒労に終わりましたね、では証人続いての証言をお願いします。」

 

「分かりました。」

 

証言開始

〜現場の状況について〜

 

「我々は警備兵が被告人を捕まえた時現場の状況をはっきりと見た。」

 

「あやつは捕まる直前までナイフを握りしめていたな。」

 

「捕まった拍子に地面に落とすような音と何か液体に落ちる音もしたな」

 

「その後被害者さんの容態を確認したのですが既に息はしておられませんでした。」

 

「被害者さんは整った箱に背を持たれる形で倒れておりました。」

 

……………………………………

…事件直後の現場の状況。警備兵の人たちが調査するよりも前の状況か。…?なんだろうこの違和感なんか今の証言すごく気になる気がする。

 

「ではこの尋問で被告人の有罪は決まり。さぁ、さっさと尋問を終わらせましょう。」

 

「そうですな、無駄な時間をとる必要もありません。弁護人これ以上の新たな見解が出ない場合これ以上判決を延ばす必要はないものとします。」

 

「どうするのナルホドくん!早くしないとアクアさん有罪になっちゃうよ!」

 

「…」

 

「どうしたのナルホドくん?」

 

「ん?あ、いや何でもないよマヨイちゃん。」

 

「しっかりしてよ!アクアさん顔真っ青だよ!」

 

…この裁判慣れてきた。ここまでの証言を聞いていたけどやっぱりアクアさんは犯人じゃない。まずここで必要なのは未だわからない通報者をここに出廷させる準備をさせること。これができればまだ手があるはずだ!

 

「分かりました、尋問に移ります。」

 

………………………

尋問開始

〜現場の状況について〜

 

「バニルさん、事件現場をはっきり見ていたと言いましたが…」

 

「もちろん、あの場にいたのだ、いやでも目に入る。そこにいる哀れな被告人が無様に取り押さえられる姿を。」

 

「ちょっとそれ必要なの?!」

 

バニルがアクアを嘲笑うようにいうとそれに反論するようにアクアは立ち上がり大声で叫ぶ

 

「…」

 

「……」

 

「………」

 

"……………………"

 

しかしもう3度目なので誰もアクアに反応しない。

 

「証人、証言を続けてください。」

 

「え、ちょっとなんで無視するの?」

 

「うむ、それでは証言を続けよう。」

 

「ちょっと!なんで無視するの!無視しないでよ!」

 

アクアさん頼むからじっとしていてくれ………!

 

……………………………………………

 

「それでは次の質問です、被告人はナイフを持っていたと言っていましたが具体的にはどのように持っていましたか?」

 

「そうだな、片手で強く握りしめてるように見えたぞ。よほど殺意があったと見える。」

 

「それは右手ですか?左手ですか?うむ、あれは右手だな。」

 

証拠品のデータの何の間違いもない。握りしめたかは分からないけどアクアさんがナイフを持った瞬間をみられたことは確かだ。

 

「指紋もあり、握られていたでも目撃情報と同じ。これは決まりでしょう。」

 

「そうですな私もそう思います。では判決を…」

 

「異議あり!!」

 

「ちょ、ちょっと待ってください!まだ尋問は終わってませんよ!」

 

「おや?そうでしたかな?」

 

「弁護人の無意味な時間が尋問とは…あまり私達の時間を無駄にしないでもらえますか?これでも私忙しいので。」

 

じゃあなんで検察を引き受けたんだよ…

 

「何だかあの人、御剣検事と狩魔検事を混ぜたみたいだよね。」

 

「…その2人が合体したらとんでもないことになりそうだな。」

 

御剣と狩魔検事が混ざる…。想像しただけでとんでもない証拠隠滅とかやらかしそうだな。法廷では事前準備をしっかりして万が一に備えてそう。

 

「弁護人、これ以上言葉がないなら尋問を終わりますが…」

 

「今すぐ戻ります!バニルさん次の質問です、アクアさんが手にしていたというナイフが落ちた音がしたと言いましたが。」

 

「うむ、何か液体に落ちたような音も聞こえた気がするな。」

 

「きっとその時に指紋があった場所に血がついたのでしょう。これで最初の弁護人の異議を唱えた矛盾は消えましたね。」

 

「く!うぅ…」

 

ぼ、墓穴を掘ったか!まずい本当に裁判が終わってしまう…。

 

「ナルホドくん大丈夫?」

 

「ちょっとまずいかもしれない…。」

 

「もっとシャキッとしなよ!アクアさんの有罪無罪はナルホドくんにかかってるんだよ!」

 

…そうだ。アクアさんの運命は今僕にかかってる。まだウィズさんがいる。もしかしたらムジュンがあるかもしれない!

 

「ウィズさん、被害者の容体を確認したようですがその時に気になったことは?」

 

「特にありません、息をしておられませんでしたし。」

 

「何か乱れていたりおかしかったところは…」

 

「弁護人、先ほど証人はないと言ったのです。変な粗探しはやめなさい。」

 

「そうですぞ弁護人。そんなのでは卑しい人間になってしまいますぞ。」

 

「そうだよなるほどくん。」

 

「そうだぞ弁護人よ。」

 

「わ、私は別に大丈夫だと思います!」

 

なんでみんなして僕をいじめるんだよ!あとウィズさん無理に励まさなくて大丈夫です…。

 

「き、気を取り直してウィズさん被害者は木箱に背をもたれて倒れていたと言っていましたが随分と近くまで行ったんですか?」

 

「はい、先ほど言った通り息を確認するために。」

 

「警備兵は誰も残っていなかったのですか?」

 

「はい、誰も残っていきませんでした。」

 

誰も現場に残らなかった…。なんだろうとても重要な気がする。

 

「ではウィズさんはそれからどれほどの時間いたのでしょうか?」

 

「そうですね…夜遅いですしまだ作業の途中だったので息を確認したあとはすぐお店に戻りました。現場を汚すのは行けないものだと思ったので。」

 

「ありがとうございます。」

 

証言はここまでか。ここで決めないとアクアさんの心情はもう壊滅的になる。

 

「ウィズさんの言ってることに嘘はなさそうだよね。」

 

「うん、動揺も感じないしあの人の証言に嘘はなさそうだ。」

 

「どうするの?ここで決めないと…」

 

「嘘はなくてもムジュンはある。」

 

「え?なら早く突きつけようよ!」

 

「うん、今ここで決めなきゃもうあとがないからね。」

 

きっとウィズさんの言ってることに嘘はない。けどこのムジュンを解消しなければ僕たちはもう前進できない!

 

「ウィズさん、貴方がみた現場の光景は間違いないのですか?」

 

「はい、衝撃が強かったので。」

 

僕はその言葉を聞いて深く息を吸い込む。そして指を突き出し大きく声を張り上げる

 

「異議あり!!」

 

僕の声は法廷を駆け抜ける。…このムジュンが間違いでないのだとしたら…この事件において重要な役割を持ってくれる!

 

「ウィズさん、本当に貴方がたが見た現場の光景は綺麗に整った箱に被害者がもたれかかっていたのですか?」

 

「ど、どういうことですか?」

 

成歩堂は1枚の現場写真を取り出す。

 

「ウィズさん、これは事件後、翌朝になって撮られた現場の写真です。被害者は仰向けで地面に倒れており、箱は何かに荒らされたような光景になっています。」

 

「そ、そうなんですか!?」

 

「証人の記憶です多少の食い違いはしょうがないでしょう。そしてあの時は暗かった見間違うのも仕方ないことです。」

 

「いえ見間違うはずがありません。」

 

「どういうことですかな?弁護人。」

 

「この証言の前の証言を思い出してください。外に出た時人影は3つ見えたと。ということは少なくとも明かりがなくともウィズさんには人影が3つ見える位置にいたということですここで上図面を見て考えてみましょうこの現場写真のように被害者が仰向けで倒れていた場合ウィズさんはそれを人と判断できるでしょうか?」

 

「えっと…難しいかも知れません。距離も少しありましたし仰向けで倒れていたら気付かなかったと思います。」

 

ナルホドは深く頷く

 

「この時被害者がこの現場写真のように倒れていた場合あのくらいなか路地裏で2人いるようには見えない!」

 

「異議あり!!」

 

「そんなもの弁護側のこじつけにすぎない!」

 

「異議あり!!」

 

「仮に倒れている被害者が見えたとしても事件直後から警備兵が来るまでの間に箱が荒らされたという結果は変わらない!」

 

「ぐっ!箱も証人の偽証かもしれない!」

 

「偽証と言う判断はできない!」

 

「それなら弁護側は出せるんですか!その証言が事実という証拠を!」

 

「うっ!」

 

…無理だ!こっちにウィズさんの証言が正しいという証拠は出せない!

 

「証拠…証拠は………………」

 

「ないのでしょう?不完全な証言など当てにできない!」

 

「う、うぁぁぁぁぁ!」

 

カン!

 

「そこまで!確かに事件直後と調査開始時の状況が異なるのは疑問を持たざるおえません。しかしそれが正しいという証拠がない以上その証言を事実として認めることはできません。よって弁護側の異議を却下します!」

 

「そ、そんな…!」

 

どうする!ここを押し通さないともう手が!

 

「弁護側にこれ以上の異議の余地がない以上当法廷はこれ以上裁判を延長する気はありません。どうですか弁護人?」

 

「べ、…弁護側は…………」

 

だ、駄目だ!な、何もでてこない!

 

「どうやらないようですね。」

 

「そうですな。当法廷はこれ以上議論の余地がないと考えます。これは極めて明白な事件です。よって被告人に判決を言い渡します!」

 

く、くそ!も、もう駄目なのか…

 

成歩堂はうなだれ頭を抱える。アクアは絶対無罪のはず、しかしそれを裏付ける証拠がない。手詰まり詰みである。

 

裁判長が判決を下そうとした時…

 

「異議あり!!」

 

その声は大きく響く。声の出たところは弁護席でも被告席でもない。その場所は!

 

「ちょっと!何判決下そうとしてるのよ!」

 

被告席、アクアからの異議だ。

 

「ひ、被告人しかしもうこれ以上は…」

 

「嘘かどうか確かめる方法くらいあるじゃない!私の尋問に使ったあのチリンチリン鳴る嘘発見器を使えば一発よ!」

 

「嘘?」

 

「発見機?」

 

「そうよ!あの魔道具を使えば今そいつが言ったことが本当か分かるじゃない!」

 

「そんなの試す意味がない。もう結果は決まっているのです。」

 

「…。検察側の意見を却下します。」

 

「!?なぜですか裁判長!」

 

「議論の余地があるならばそれを最後までやる。それが法のもとに行われるべき行為。係官!今すぐ魔道具を用意するのです!」

 

係官は走っていきしばらくして戻って来る。

 

「魔道具をお持ちいたしました!」

 

「では、ウィズどの貴方が見た事件の光景は事実なのですかな?」

 

「はい、間違いなく。」

 

ウィズがそう答えると魔道具は鳴ることなく沈黙を貫く。

 

「ば、バカな!」

 

「これで分かったはずです。あの時被害者は木箱にもたれかかり箱は整えられていた!事件後誰かがあの現場に行ったことが今証明されました!」

 

「それが証明されたからなんですか!結果何も変わらない。」

 

「そうでしょうか?なぜ死体である被害者をわざわざどけて箱を調べたのでしょうか?」

 

「そ、それは箱の中に大事なものが!」

 

「死人がいるのに何を探したというのですか!」

 

「なら、弁護人はなぜこうなったのか説明できるのですか!」

 

間違いなくもう一人あの現場に全員が去ったあとに行った…。ならなぜわざわざ死体を動かし箱を調べたんだろうか…。それはたぶんきっと単純なこの答えだろう。

 

「…。僕もそこに行った人は何かを探していたと思います。」

 

「何ですか、私の意見を否定して自分の意見も同じとは…。」

 

「しかし!今回の事件とは関係あると弁護側は考えます!」

 

「どんな関係があるというのですか?」

 

「そうですぞ弁護人!一体このムジュンが何と関係しているというのですか!」

 

法廷記録を読み直して気づいたことそれは!

 

僕はもう一度、現場写真をつきつける。

 

「その写真がどうしたと…」

 

「注目してもらいたいのはここ被害者の状態です。」

 

「被害者の…状態?」

 

「はい、被害者の着ているものを見てください。」

 

「ふむぅ…一般的なナイトの装備だと思うのですが。」

 

「その装備をよく見てください。ところどころ荒らされたような跡があります。ポケットは外に出て近くに落ちてる被害者の持ち物であろう鞄からは中の荷物が飛び出しています。」

 

「それがどうしたというのですか弁護人。」

 

「どういうことなのナルホドくん?」

 

「共通点だよマヨイちゃん。被害者の所持品が荒らされていて同じく被害者がもたれかかっていた箱も荒らされていたんだ。偶然だと思うかい?」

 

「…?まさか!」

 

「そのまさかだよ。被害者を襲った真犯人は被害者から何かを持ち去ろうとしたのです!しかしそこにアクアさんが現れた!真犯人はすべてが終わったあとに現場に戻り被害者と木箱を漁ったのです!」

 

「異議あり!!」

 

「なんですかそのこじつけは!憶測での推理はやめてください!」

 

「憶測ではありません!事実に基づいた推測です!木箱だけを取ろうとするなら被害者が死んでいることに気づく、また被害者の物品を盗むならわざわざカラの木箱を壊す必要なんてありません!!」

 

「ぐっ!こ、こんなことがぁぁぁぁ………!」

 

よし!なんとか繋いだ!

 

「弁護側はツメガ警備隊長の再召喚を要求します!事件発生から捜査までの時間についての証言を聞くために!!」

 

「分かりました。オルカ検事頼めますか?」

 

「…。分かった。」

 

…なんとか糸口を掴んだ!ここからアクアさんしか犯人になり得る人物がいないところを崩すんだ!

 

 




ちなみにバニルはアクアが犯人じゃないと分かっています。けど少し痛い目に遭うのも大事だろうと擁護はせずありのままを証言してる※偽証はしてない
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