本編後主人公のヒロインと始めるハイスピードメカアクション   作:文才の無い本の虫

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今回の一番の被害者は3組の代表ちゃんことメノ・ルーさん(幼体)です


第九話/乱入者

 

 

 

「っ・・・・・私は、負けるわけには行かないのです!!」

「ははっ。メノ・ルーだったか・・・・・良いぞ、もっと喰らいついてみせろ!!」

 

相手の『ラファール・リヴァイブ』のガトリングとバズーカを回り込むように躱す。

だがそれでも『ラマーガイアー』の装甲をガトリングの弾が掠る。

手加減をしているとはいえ、喰らいついてくるとは・・・・・スネイルや簪とまでは行かないが良い腕だ。

俺がスネイルの『オープンフェイス』の様な重量機を使っていたら苦戦していただろう。

 

「だが機動力が売りの『ラファール・リヴァイブ』を使うにしては少し正直過ぎる。重量機向きだな。そういう動きだ」

 

推薦入試の時に一度戦った事のある“銃央矛塵(キリングシールド)”こと山田女史は『ラファール・リヴァイブ』使いだったがそれに動きが少し似ている。

それに動きに光るものもある・・・・・だが、まだまだ習熟が足りてない。

俺はガトリングの小冷却の瞬間に合わせてクイックブースト(横移動)からのクイックターン。

『ラファール・リヴァイブ』に突撃して蹴り飛ばす。

 

「ぐぅっ?!」

 

咄嗟にガトリングの砲身を盾にした様だが・・・・・距離感と近接格闘への意識が甘い。

いや違う。

そういう動きじゃない。

 

「お前、戦うのがあんまり好きじゃないな?」

「・・・・・戦いを楽しんでいるだけの貴方が、私の何を知っていると言うのですか?」

 

加速した時間の中、向こうからコアネットワークを通じて意思が返ってくる。

クロッシングアクセス・・・・・ISコアが俺達から何かを学ぼうとしているのか?

『ラファール・リヴァイブ』――いや、メノ・ルーから伝わって来たのは焦燥感、後悔や()()()()強い憤り。

続いて見えたのは孤児院と――。

・・・・・多分今見えたものが彼女が戦わなければならない理由。

 

「・・・・・成程。悪い事をしたな、メノ・ルー」

「今、貴方の何かを見ました・・・・・貴方も見たのですね?私の何かを」

「ああ」

 

想像通りなら・・・・・と同情しなかったと言えば嘘になる。

気まぐれに、あの時の再現と行こう。

 

「あまりこの立場を使うのは好かんが・・・・・俺は栄えあるアーキバス専属部隊『ヴェスパー』の隊長、V.Ⅰだ」

()()()()()()()()()()()()()()()()()()・・・・・貧乏な私への嫌味ですか?」

「いや、違う」

 

俺はスネイルが少し前に言っていたテストパイロットが欲しいという話が浮かんでいた。

『良い素材を見つけたなら連れて来なさい。この私直々に指導して差し上げましょう』とか何とか。

 

「スネイルからはV.Ⅰとして相応の振る舞いをする様にと言われているが・・・・・行儀の良いフリは止めだ。本気で行こう」

 

使わないでいたレーザードローンとレーザーブレードを解禁する。

 

「メノ・ルー・・・・・俺にお前が欲しいと思わせてみせろ!!」

「言っている意味が不明なのですが?!」

 

 

 

〜~

 

 

 

「「「・・・・・」」」

「・・・・・ねぇ~たっちゃ~ん」

「何かしら、本音」

「ちょ~っと・・・・・あの人刺してきて

「命令?!私当主なんだけど?!というか国際問題よ国際問題!!」

「お嬢様が言えることですか?」

「うっ・・・・・」

 

 

 

〜~

 

 

 

「・・・・・私の、負けですね」

 

九分後。

彼女の駆る『ラファール・リヴァイブ』は地面に膝を付いていた。

 

【ラファール・リヴァイブ シールドエネルギーエンプティ】

【WINNER ラマーガイアー】

 

勝敗の結果を表した文字が視界の端に流れる。

 

「いや、この試合は俺の勝ちだが・・・・・勝負はお前の勝ちだ」

「はい?一体どういう・・・・・」

「お前は専用機持ち、それもV.Ⅰである俺に対して九分も粘った。唯の訓練機で、だ」

 

【新着メッセージ 1件】

【V.ⅡよりV.Ⅰへ。申請を受領します。貴方相手に訓練機で九分も粘れる人材をみすみす在野に奪われる訳にはいきません。孤児院を人質に取ってでも必ず連れて来なさい。工作の資金は経費で落とします】

 

視界に表示された文章に少し笑う。

全く、スネイルらしい文章だ。

そう重いながら俺は膝を付く彼女の前に行き、手を差し出す。

 

「メノ・ルー。お前が欲しい」

「へ?」

「有り体に言えば身請けしたい」

「ゑ??」

「お前の様な(人材という意味で)魅力的な女性を在野に渡すのは気に入らない。俺の所に来れば将来は(就職的な意味で)保証する。家族(孤児院)の心配もいらない。俺達がお前を守ろう(ヴェスパー、ひいてはアーキバスが後ろ盾になるという意味)」

「え?えっ・・・・・」

「どうだ?」

 

俺はそう、メノ・ルーに問う。

暫くして。

彼女は少し俯いて、俺の手を取って言う。

 

「ふ・・・・・不束者ですが・・・・・よろしくお願い、します・・・・・」

「ああ。よろしく頼む」

 

【EMERGENCY!!】

 

「ッ?!」

「えっ?!」

 

警告音が聞こえた瞬間、俺はほぼ条件反射でメノ・ルーを抱えてクイックブースト(横移動)をする。

直ぐ横を青白いレーザーが通り過ぎていった。

 

【あらら、躱されちゃった。ま、いっか!!ギャハハ!!】

 

レーザーが飛んできた方向を向く。

其処に居たのは全体的に太い印象のフルスキンIS。

 

「誰だ」

『替わりなさい、V.Ⅰ。私はV.Ⅱスネイルです。正体不明IS、所属と目的を明かしなさい。そうすればある程度の人権は保証しましょう』

【ハハッ!!人権!!人権ねぇ・・・・・そりゃ無理な話だ。ま、俺の事は主任とでも呼んでくれ。結構気に入ってるんだ、このナ・マ・エ。ギャハ!!】

「いきなり発砲して来て!!巫山戯てるのですか?!」

 

俺に抱えられているメノ・ルーがそう、声を荒らげた。

すると正体不明IS――主任は巫山戯た態度から一変してこう答える。

 

【いいや真面目さ・・・・・君たちが思ってるより百倍はね】

『私達が真面目でないとでも?』

 

ロックオンアラート。

再びレーザー。

今度は3方向から。

眼の前の機体に加え、アリーナの外縁部にも分かりづらいが機体反応が二つ。

・・・・・3対1か。

 

【クク、あぁいしてるんだぁぁぁ君たちをぉ!!ギャハハハハハ!!】

『チッ。狂人の類ですか。周囲の民間人等は私達がどうにかします。目標を撃破しなさい、V.Ⅰ』

「了解した、スネイル」

 

【――MAIN SYSTEM COMBAT MODE RE ACTIVE!!】

 

「行くぞ、『ラマーガイアー』」

【ハハハ!!お前の価値を示してみな、イレギュラー】

「・・・・・あの、私は」

「舌を噛むなよ、メノ・ルー。最優先事項はお前の安全確保だ」

 

最短で数秒、1分もあれば彼女が来る。

そう考え、攻撃を避けて行く。

少しして、金属が打ち抜かれる轟音が鳴り響いた。

 

【あらら?一機やられちゃった?】

 

アサルトブーストによる接近反応。

その機体はアリーナの外縁部に居た不明機を片手間で撃破して飛んできた。

そして彼女――簪はパイルバンカーを背負い直しながら散歩にでも来たのかという調子で言った。

 

「おまたせ、迅」

「待ってたぞ、簪」

 

戦場に、勝利の女神が降り立った。

 

 

 







主人公
安定のバッドコミュニケーション。誤解が誤解を呼ぶ。


ピットから(またバトルジャンキーしてる・・・・・)とか(ヴェスパー部隊ってああやって増えてるんだ・・・・・)とかパーフェクトコミュニケーションしてた。

メノ・ルー
孤児院で育った少女。IS適性が高かった為、とある企業に見出され孤児院への支援と引き換えにIS学園に来ることになった。人を傷付けることが嫌いな聖女さま。なお銀髪巨乳である。簪とは異なり、主人公の色々足りてない言葉を額面通りに受け取っちゃった純粋娘。後で誤解は半分ぐらい解かれる。でも半分誤解(あながち間違いでは無い)をしたままのメノ・ルーの未来は如何に?!

とある企業
グローバルなアーマメンツとかが社名に付いているような気がするアメリカの軍需企業。ISの機体製造業界に参入する為にテストパイロットが欲しかった所にメノ・ルーを発見した。メノ・ルーへの支援はあくまで投資であり、返ってこない事も想定はしていた為傷は浅いが・・・・・。


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