本編後主人公のヒロインと始めるハイスピードメカアクション   作:文才の無い本の虫

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地獄が近いっすねえ・・・・・
作者って奴、人の心とか無いんですかね?


第十四話/デート、硝煙の匂いを添えて

 

 

 

「ん、おまたせ」

「ああ」

 

私は寮の前で待っていた迅に声を掛けた。

私達は何時もの制服姿ではなく、私は前に迅が買ってくれた服を着ていた。

ふと、カーラとの会話を思い出す。

 

『水着かい?・・・・・ふむ、選んでもらったらどうだい?』

『えっと、迅に?』

『ああ。アンタは素材が良い。下手なものを選ばなければV.Ⅰもイチコロさ』

『いちころ・・・・・』

『悩殺してやりな、ビジター』

『恥ずかしいけど・・・・・頑張って、みる』

 

やっぱり恥ずかしい。

恥ずかしいけど・・・・・頑張ろう。

 

「まあ、そう言ってもそこまで待ってはいないが・・・・・その服、似合ってるぞ」

「ふふ、ありがと。迅も・・・・・かっこいい、よ?」

「それは光栄だな」

 

欲しかった言葉をくれた迅に口元が緩む。

笑って誤魔化したけど、ちょっと顔が赤くなってるかもしれない。

今日は迅とのお出かけ――デートの日。

水着を買いに行くだけだけど・・・・・手を繋いだりも出来るかな?

 

「ん・・・・・行こ」

「了解した。まあ、気楽に行こう」

「うん」

 

そんな期待に胸を膨らませながら、私は迅と歩き出した。

 

 

 

〜~

 

 

 

「これは?」

「・・・・・ふむ、簪と色が合ってないな」

 

簪が持ってきた水着を見てコメントをする。

無心だ。

簪に似合うか似合わないか以外の事を考えない様にするんだ。

 

「私もそう思う。じゃあこれ」

「色は良いが実用性に欠くな」

「それじゃあこれはどう?」

「水着、か?黒い包帯かなにかか?」

「うん。黒いさらし」

「水着ですら無いが?」

 

水着を買いに行くのはまだ良い。

だが、男連れで女性専門店に入るのは如何なものか。

 

「迅・・・・・それ、気になるの?」

 

ふと目に付いた水着見て、簪が言う。

 

「ん?ああ・・・・・そうだな、簪に似合いそうだと思ってな」

「・・・・・うん、じゃあ着てみる」

 

簪は店員に試着室の場所を聞き、俺に「試着室の前で待ってて」と言って試着室に入る。

暫くして、カーテンが開かれた。

 

「どう・・・・・かな?」

「・・・・・」

 

思わず息を飲む。

水着姿の簪が伏せ目がちに言う。

 

「・・・・・やっぱり、私なんかじゃ似合わないよね」

「それは違う」

「え?」

 

俺は断言した。

もう恥も醜聞も知ったことか。

どうにでもなれ。

 

「簪に見惚れてたんだ」

「!!」

「その、あれだ・・・・・その水着、とても似合ってると思う」

「・・・・・嬉しい」

「・・・・・そうか」

 

なんというか・・・・・気恥ずかしい。

 

「あー・・・・・どうするんだ?」

「・・・・・これにする」

 

それから会計を済ませて店を出る。

 

「そ、そういえば・・・・・迅は、水着、買わなくていいの?」

「ああ。昨日の夜にアーキバスの方(スネイル)からパイロットスーツ技術のサンプルとして水着が来てな。不要になった」

「えっ」

 

昨日の夜、唐突にスネイルから「使いなさい」と渡された。

後でメーテルリンクが教えてくれたのだが前々から用意していたのだとか。

スネイルは「あくまでも!!民間への技術転用のサンプルです!!・・・・・臨海学校が終わったら感想を用意しておきなさい」との事だ。

 

「だからこの後はショッピングと洒落込もうと思うんだが・・・・・簪、付き合ってくれるか?」

「うん!!」

 

戦うのも良いが、偶にはこんな日があっても良いだろう。

何故なら――()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

〜~

 

 

 

簪とのデートの夜。

何と無く寝付きが悪く、寮を抜け出して散歩をしていた。

・・・・・簪の寝息が聞こえると昼の水着を思い出してしまうからな。

 

「貴方がレイヴンの・・・・・」

 

背後から声が掛けられ、振り返る。

気付かなかった。

 

「レイヴン?誰だお前」

 

そう言うと、いきなり現れた女性は首を傾げる。

此処はIS学園の敷地内。

関係者以外は入れない筈だ。

・・・・・俺は眼の前の人物を見かけたことがない。

 

「?・・・・・ああ、名乗りもせずいきなりすみません。わたしは・・・・・ソラ。ソラ・ルビコーネといいます」

 

怪しい。

何と言うか・・・・・彼女から (魅力的な)硝煙の匂いを感じる。

それに俺の記憶が正しければソラ・ルビコーネという教職員は在籍していない。

 

「・・・・・貴方もまた、レイヴンと同じ・・・・・いえ。いずれ分かることです」

「何を言っている?」

 

彼女は物憂げに言う。

 

「貴方が私の思っている通りなら、貴方はレイヴンと共に私の前に立ちはだかるのでしょうね」

「さっきからレイヴンレイヴンと・・・・・一体誰の事を言っている」

「・・・・・成程。レイヴンは貴方に話していないのですね。もしくは忘れているのか・・・・・もし忘れているのなら」

 

殺気。

だが大半は俺に向けられたものじゃない。

その『レイヴン』とやらに向けられたもの。

 

「ほう。良い殺気を出すじゃないか、ソラ・ルビコーネ。だがスパイや暗殺者にしては純粋で、状況が杜撰だ・・・・・お前、何者だ?」

「・・・・・そうですね。ウォルターの言葉を借りて言うのであれば――火種。私は、これから起きるであろう戦火の火種。結局の所、私もレイヴンも・・・・・ソレでしか無かった」

「成程。危険だ」

 

思考トリガー。

 

【――MAIN SYSTEM COMBAT MODE ACTIVE】

 

ドローンを展開し、レーザーブレードを起動して突き付ける。

 

「・・・・・残念ですが時間切れです」

「逃がすと思うか?」

「いえ。ですからこの身体は差し上げます」

「は?」

 

瞬間、彼女の身体が倒れようとし、ドローンによって撃ち抜かれた。

・・・・・血が出ていない。

 

「義体、か?」

 

気付かなかったのは生体反応が無かったからか。

・・・・・嫌な予感がする。

プライベートチャンネルから『オープンフェイス』に繋ぐ。

 

「スネイル、聞こえるか?」

『・・・・・V.Ⅰ、直ちに報告を』

「侵入者に遭遇した」

『状況は?』

「外身は破壊したが中身に逃げられた。侵入者は遠隔操作型の完全義体、もしくは精巧に作られたアンドロイドだ」

『・・・・・V.Ⅰ、現場の記録を取った後に証拠隠滅を。その義体は貴方が保管しておきなさい。学園内に協力者がいる可能性があります。勿論この事は他言無用です』

「了解した」

 

足元に転がっているソラ・ルビコーネだったものとその破片を余すこと無く全て拡張領域に収納する。

勿論ウイルスチェックとスキャンは済ませてからだ。

 

『それにしてもきな臭いですね。臨海学校が目前だと言うのに・・・・・より一層の警戒が必要ですか』

「ああ・・・・・何も起こらないと良いのだが」

 

嫌な予感は、拭えない。

 

 

 







かんちゃん
変な所で初心過ぎない??手を繋ぐより進んだ事しょっちゅうやってますよね??同衾とかスキンケアしてもらったりとか。そっちは恥ずかしくないんですか?

主人公
最近メンタルが鍛えられてきた。黒い鳥の夢のせいなのか、それとも 無防備な同居人のせいなのか・・・・・多分両方だろう。




ごす
急いで地球に帰還中。でも結構時間が掛かる模様。

あねご
火炎放射器を増産中。コーラルは見つけ次第燃やさなきゃ!!

ソラ・ルビコーネ
『レイヴン』という人物を探しているらしい。一体誰なんだろうなあ(すっとぼけ)。

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