本編後主人公のヒロインと始めるハイスピードメカアクション 作:文才の無い本の虫
作者って奴、人の心とか無いんですかね?
「ん、おまたせ」
「ああ」
私は寮の前で待っていた迅に声を掛けた。
私達は何時もの制服姿ではなく、私は前に迅が買ってくれた服を着ていた。
ふと、カーラとの会話を思い出す。
『水着かい?・・・・・ふむ、選んでもらったらどうだい?』
『えっと、迅に?』
『ああ。アンタは素材が良い。下手なものを選ばなければV.Ⅰもイチコロさ』
『いちころ・・・・・』
『悩殺してやりな、ビジター』
『恥ずかしいけど・・・・・頑張って、みる』
やっぱり恥ずかしい。
恥ずかしいけど・・・・・頑張ろう。
「まあ、そう言ってもそこまで待ってはいないが・・・・・その服、似合ってるぞ」
「ふふ、ありがと。迅も・・・・・かっこいい、よ?」
「それは光栄だな」
欲しかった言葉をくれた迅に口元が緩む。
笑って誤魔化したけど、ちょっと顔が赤くなってるかもしれない。
今日は迅とのお出かけ――デートの日。
水着を買いに行くだけだけど・・・・・手を繋いだりも出来るかな?
「ん・・・・・行こ」
「了解した。まあ、気楽に行こう」
「うん」
そんな期待に胸を膨らませながら、私は迅と歩き出した。
〜~
「これは?」
「・・・・・ふむ、簪と色が合ってないな」
簪が持ってきた水着を見てコメントをする。
無心だ。
簪に似合うか似合わないか以外の事を考えない様にするんだ。
「私もそう思う。じゃあこれ」
「色は良いが実用性に欠くな」
「それじゃあこれはどう?」
「水着、か?黒い包帯かなにかか?」
「うん。黒いさらし」
「水着ですら無いが?」
水着を買いに行くのはまだ良い。
だが、男連れで女性専門店に入るのは如何なものか。
「迅・・・・・それ、気になるの?」
ふと目に付いた水着見て、簪が言う。
「ん?ああ・・・・・そうだな、簪に似合いそうだと思ってな」
「・・・・・うん、じゃあ着てみる」
簪は店員に試着室の場所を聞き、俺に「試着室の前で待ってて」と言って試着室に入る。
暫くして、カーテンが開かれた。
「どう・・・・・かな?」
「・・・・・」
思わず息を飲む。
水着姿の簪が伏せ目がちに言う。
「・・・・・やっぱり、私なんかじゃ似合わないよね」
「それは違う」
「え?」
俺は断言した。
もう恥も醜聞も知ったことか。
どうにでもなれ。
「簪に見惚れてたんだ」
「!!」
「その、あれだ・・・・・その水着、とても似合ってると思う」
「・・・・・嬉しい」
「・・・・・そうか」
なんというか・・・・・気恥ずかしい。
「あー・・・・・どうするんだ?」
「・・・・・これにする」
それから会計を済ませて店を出る。
「そ、そういえば・・・・・迅は、水着、買わなくていいの?」
「ああ。昨日の夜に
「えっ」
昨日の夜、唐突にスネイルから「使いなさい」と渡された。
後でメーテルリンクが教えてくれたのだが前々から用意していたのだとか。
スネイルは「あくまでも!!民間への技術転用のサンプルです!!・・・・・臨海学校が終わったら感想を用意しておきなさい」との事だ。
「だからこの後はショッピングと洒落込もうと思うんだが・・・・・簪、付き合ってくれるか?」
「うん!!」
戦うのも良いが、偶にはこんな日があっても良いだろう。
何故なら――
〜~
簪とのデートの夜。
何と無く寝付きが悪く、寮を抜け出して散歩をしていた。
・・・・・簪の寝息が聞こえると昼の水着を思い出してしまうからな。
「貴方がレイヴンの・・・・・」
背後から声が掛けられ、振り返る。
気付かなかった。
「レイヴン?誰だお前」
そう言うと、いきなり現れた女性は首を傾げる。
此処はIS学園の敷地内。
関係者以外は入れない筈だ。
・・・・・俺は眼の前の人物を見かけたことがない。
「?・・・・・ああ、名乗りもせずいきなりすみません。わたしは・・・・・ソラ。ソラ・ルビコーネといいます」
怪しい。
何と言うか・・・・・彼女から
それに俺の記憶が正しければソラ・ルビコーネという教職員は在籍していない。
「・・・・・貴方もまた、レイヴンと同じ・・・・・いえ。いずれ分かることです」
「何を言っている?」
彼女は物憂げに言う。
「貴方が私の思っている通りなら、貴方はレイヴンと共に私の前に立ちはだかるのでしょうね」
「さっきからレイヴンレイヴンと・・・・・一体誰の事を言っている」
「・・・・・成程。レイヴンは貴方に話していないのですね。もしくは忘れているのか・・・・・もし忘れているのなら」
殺気。
だが大半は俺に向けられたものじゃない。
その『レイヴン』とやらに向けられたもの。
「ほう。良い殺気を出すじゃないか、ソラ・ルビコーネ。だがスパイや暗殺者にしては純粋で、状況が杜撰だ・・・・・お前、何者だ?」
「・・・・・そうですね。ウォルターの言葉を借りて言うのであれば――火種。私は、これから起きるであろう戦火の火種。結局の所、私もレイヴンも・・・・・ソレでしか無かった」
「成程。危険だ」
思考トリガー。
【――MAIN SYSTEM COMBAT MODE ACTIVE】
ドローンを展開し、レーザーブレードを起動して突き付ける。
「・・・・・残念ですが時間切れです」
「逃がすと思うか?」
「いえ。ですからこの身体は差し上げます」
「は?」
瞬間、彼女の身体が倒れようとし、ドローンによって撃ち抜かれた。
・・・・・血が出ていない。
「義体、か?」
気付かなかったのは生体反応が無かったからか。
・・・・・嫌な予感がする。
プライベートチャンネルから『オープンフェイス』に繋ぐ。
「スネイル、聞こえるか?」
『・・・・・V.Ⅰ、直ちに報告を』
「侵入者に遭遇した」
『状況は?』
「外身は破壊したが中身に逃げられた。侵入者は遠隔操作型の完全義体、もしくは精巧に作られたアンドロイドだ」
『・・・・・V.Ⅰ、現場の記録を取った後に証拠隠滅を。その義体は貴方が保管しておきなさい。学園内に協力者がいる可能性があります。勿論この事は他言無用です』
「了解した」
足元に転がっているソラ・ルビコーネだったものとその破片を余すこと無く全て拡張領域に収納する。
勿論ウイルスチェックとスキャンは済ませてからだ。
『それにしてもきな臭いですね。臨海学校が目前だと言うのに・・・・・より一層の警戒が必要ですか』
「ああ・・・・・何も起こらないと良いのだが」
嫌な予感は、拭えない。
かんちゃん
変な所で初心過ぎない??手を繋ぐより進んだ事しょっちゅうやってますよね??同衾とかスキンケアしてもらったりとか。そっちは恥ずかしくないんですか?
主人公
最近メンタルが鍛えられてきた。黒い鳥の夢のせいなのか、それとも 無防備な同居人のせいなのか・・・・・多分両方だろう。
ごす
急いで地球に帰還中。でも結構時間が掛かる模様。
あねご
火炎放射器を増産中。コーラルは見つけ次第燃やさなきゃ!!
ソラ・ルビコーネ
『レイヴン』という人物を探しているらしい。一体誰なんだろうなあ(すっとぼけ)。