シン・南斗の拳 俺達の戦いはこれからだ!   作:マジカル☆さくやちゃんスター

10 / 56
第十話 (馬から)降りるなラオウ! 乗れ!

 アイエエエエ! ケンオウ!? ケンオウナンデ!? コワイ! ゴボボーッ!

 などと、拳王リアリティショックを起こしたりはしないが俺は焦っていた。

 いずれは拳王軍ともやり合うことになることは覚悟していたが、早すぎる。

 まだ拳王府(ラオウの居城)の近くに冥王軍とかいう、よく分からん勢力がいるはずだが、それを放置してこっちに来るとかマジか?

 とりあえず、冷静に考えてみよう。

 まず時期的には、確かに拳王軍が来てもおかしくない。

 原作でもケンシロウがサザンクロスを訪れる前にユリアが身投げし、五車星が現れ、拳王軍が迫っていることがシンに告げられた。

 そこからは原作や劇場版、外伝で展開が分岐する。

 原作ではラオウは結局サザンクロスまで進まず撤退。多分ユリアがいないことに気付いて引き返したのだろう。

 真救世主伝説ではサザンクロスが拳王軍の前に降伏……その後「ケンシロウとシンの問題だ」としてラオウはシンを放置して撤退。

 劇場版ではシンがラオウに敗れてユリアを奪われ、ケンシロウが来た時には既に致命傷を受けた後だった。

 天の覇王では実際サザンクロスに来たのはラオウ本人ではなくラオウ側近のリュウガとレイナであり、シンに関してはケンシロウが決着を付けるだろうということで放置して撤退していた。

 この世界だとリュウガはもう死んでいるので、天の覇王ルートならば来るのはレイナ一人……もしそうなら、敵じゃない。

 とりあえずラオウさえいなければ、どうにでもなる。なので俺は期待を込めてジョーカーへ聞いた。

 

「ラオウは来ているか?」

「はっ……先頭にいるのを確認しました」

 

 はい、ラオウ自ら出陣確定。

 おっかしいなあ。俺ユリア攫ってないのに何でこっち来るかなあ。

 いやまあ、単純に天を握るのに障害になると思われたってのは分かるんだがな。

 原作に比べてサザンクロスは大分裕福で、戦前……とは言わないまでも、かなり人間らしい生活を送れるようになっている。

 客観的に見れば目を付けられても仕方なし、か。

 

 ここから俺が取るべき道は三つ。戦うか、同盟を結べないか交渉するか、それとも降伏か。

 どれが正解なのか俺には分からない。

 だってなあ……ラオウって一貫してるようで割と、その時の気分や相手によってブレブレで読みにくいんだよ。

 最後の将(要するにユリアだが)の所に攻め込んだ時は「降伏か死か選ぶがいい」と言っており、無条件降伏を受け入れるように見えた。

 片脚を差し出したファルコの懇願にも応えて天帝の村を通り過ぎていたし、ここだけ見れば寛大に見える。

 しかしその反面、完全に無条件降伏をした無抵抗の村では、無抵抗を貫く彼等にブチ切れて村長を殺した。

 どっちやねん。降伏しなきゃ殺すくせに、無条件降伏は許さん、とかもう意味分からんわ。

 それなりに抵抗してから降伏しろってか? 面倒臭すぎるだろラオウ。

 他には、「天の覇王」ではサウザーが二度、拳王軍の風下に入ることを約束し、二度とも受け入れている。

 一度目はユダの策略による裏切り前提の偽りの恭順。

 サウザーはそれほど覇道に興味があるわけではないし、ここで戦えばどちらも無事では済まない。

 だから覇道をラオウに譲る、という内容で、ラオウもそれを受け入れた。

 しかしこの後すぐにサウザーは約束を反故にし、拳王府を襲撃……ラオウとの直接対決に臨む。

 結果は痛み分けで、その後サウザーは「ラオウが強力なうちは裏切らない」、「配下にはならないが拳王の風下に立つ」という条件で再び表面上だけの恭順を示し、ラオウも受け入れた。

 これらの事から考えると、ラオウに「今戦うのは危険」と思わせることができれば、退かせることも可能ということ……なんだが……正直、天の覇王の描写をどこまで信じていいものか……。

 北斗の拳は外伝やスピンオフが多すぎて、あちこちで矛盾が発生しているので全部信じるのは危険だ。

 

 それに拳王軍の傘下に加われば当然、こちらに不利な条件も多く呑まされるだろう。

 領内から食料や水も間違いなく大量に持っていかれる。

 だって拳王軍って生産者がいないし、その生産者になれるコウケツも冷遇してるから自分達で何かを産むという行為ができそうにない。

 基本的に略奪&略奪だ。むしろそんなんだから、サザンクロスが目を付けられたのかもしれない。

 それに拳王軍に下れば拳王軍に所属している三下モヒカンが領内に入り込んででかい顔もするだろう。

 そんなのは、俺の望む王国ではない。

 ならば降伏はなし。ならば同盟はどうかという話だが……その場合の最善は同盟を組みつつも互いに干渉しないことを約束する相互不干渉。妥協しても、互いに攻め込まないことを約束する相互不可侵が最低ライン。

 物資や食料の供与を要求するようなら、もうアウト。同盟を組む利点がない。

 何故ならサザンクロスが拳王軍に提供できる物は山ほどあるが、拳王軍が持っている物で俺が欲しい物など何もないからだ。

 レイナやソウガといった一部の将は有能だが、それらはラオウ個人に絶対的忠誠を捧げているので、仮に俺がラオウを殺しても手に入らない。

 となればもう、酷い言い方になってしまうが、俺から見た拳王軍には人材、資源全て纏めて、無理して手に入れる価値がない。

 精々、コウケツいらないなら貰いたいな、くらいだが別にそこまでして絶対欲しいというわけではない。

 

「ひとまず、向こうの目的だけ聞いてやるか。車を出せ」

 

 車を用意するようにジョーカーに言い、城の外へ向かう。

 その途中、不安そうな顔をしたダンネと会った。

 

「拳王と……戦うのか?」

「そうなる可能性は高い。今回はお前は来るな」

 

 それだけを言い、ダンネを残して車へ向かう。

 残念だが今回はダンネは連れて行けない。

 実戦を見せるにしても、ラオウは俺自身どうなるか分からない相手だ。あまりに危険すぎる。

 

「シン! ……死ぬなよ! 私はまだ、アンタから自由を勝ち取ってないんだ!」

「……一撃、俺を殴らんと済まんか?」

「当たり前だ!」

 

 俺の問いにダンネは強気に答えた。

 全く、反抗心の強いことだ。

 だが、だからこそ俺の後継者に相応しい。

 運命に従う者などではなく、運命に歯向かう『本来なら死んでいたはずの者』だからこそ、俺は彼女を弟子にした。

 

 こいつを一人前にするまで、死ぬわけにはいかんな。

 よし、やる気出てきた。仮にラオウと戦いになっても俺は生きる。ラオウを殺してでも生きてやるぞ!

 

 

 サザンクロス領内では緑化が進み、開拓した大地に村人達がどんどん植物を植えて育てているので自然豊かな景色が蘇ろうとしているが、その外は相変わらずの暴力の荒野のままだ。

 サザンクロスから離れた荒野で、俺はラオウ率いる拳王軍と相対していた。

 ラオウが乗っているのは……おお、あれが黒王か。でっけえな。

 彼の両脇には側近の男女……ソウガとレイナが並び、後ろにはヒャッハー達が控えている。

 対する俺は、遺跡から引っ張り出して修繕した白いリムジンに乗り、降りる時には赤い絨毯を地面に敷かせてその上を通る。

 それ意味あるのかって? ……無い! ただの見栄だ!

 ラオウはでかい馬に乗ってるし、サウザーはご存知聖帝バイクだしで、俺も何か格落ちしない支配者っぽい乗り物で登場したかったんだよ。

 車から降りた俺の両脇にはジャックとクイーン……つまりはジュガイとサラが立ち、いつ戦闘が始まってもいいように警戒している。

 

「久しぶりだな、シン。聞けばKINGなどと名乗って領土を広げているようだな」

「ああ、久しぶりだラオウ。そちらこそ拳王と名乗り、随分派手にやっているようではないか」

 

 ラオウは黒王から降り……いや、なに降りとんねん。

 馬に乗ったままの方がいざという時奇襲をかけやすいから、できれば乗ったままでいてほしかったんだが。

 舐めプしろよ! うぬなど馬の上のままで十分とか言って馬の上にいろよ!

 何でいきなり挨拶して早々降りてんだこのアホ!

 

「我がサザンクロスに何の用だ? まさか偶然近くに来ただけ……ではあるまい?」

「無論……シンよ、うぬもまた、俺の覇道の妨げとなる男。降伏か死か、選ぶがよい」

 

 うわ、いきなり降伏or死の二択かい。同盟を結ぶ選択肢はなしですか、そうですか。

 

「ラオウよ、その拳で何を目指す?」

「知れた事……我が拳が掴むは、天!」

「天を掴み、それでどうする? ただ掴んで満足か?」

 

 俺の問いに、ラオウがギロリと睨んできた。

 流石に迫力が凄い。だがこちらもここで怯むわけにはいかない。

 なので俺は薄ら笑いで返してやった。

 

「ただ意味もなく頂点に立ちたいだけなのか、頂点に立つことで何かを成し遂げたいのか……目的か手段か。似ているようでそれはまるで違う。貴様はどちらだ?」

「秩序なき世を支配するは、恐怖! 拳王の恐怖があってこそ、秩序が生まれる」

「なるほど……一理ある。だが余りに温く、その場凌ぎのやり方だ」

 

 ラオウの目指す恐怖による秩序は、割とこんな世界ならアリだと俺は思う。

 好き勝手ヒャッハーする馬鹿共を纏めようと思ったら、確かに恐怖くらいしかないだろう。

 少なくとも、他の勢力のトップよりは広く世界を見ている。

 というより、多分ラオウ以外のトップは世界単位でものを見ていない。

 恐らく原作では唯一ラオウだけが世界全体を憂いて、何とかしようと行動していたのだと思う。

 だがこのやり方はラオウ自身の力に依存しすぎだ。

 

「お前の築く秩序は、お前が生きている間のみ続く儚いものだ。お前が老いて死んだ後まで、馬鹿共が大人しくしていると思うか? 違うな……間違いなく、お前が支配する以前に逆戻りするだけだ。それでは何も変わらん……何もな」

「ならば……どうするというのだ!? うぬならば分かるはず! この全てが崩壊した世界に光を取り戻すには、誰かが鬼にならねばならぬことが!」

「ああ、分かるさ、ラオウ……恐らく現時点で世界全体を見て動いているのは俺とお前だけだろう」

 

 俺はラオウを、これでも結構評価している。

 原作において曲がりなりにも人類全体のことを考えて、具体的なビジョンを持って行動したのはきっとラオウだけだ。

 サウザーは言ってしまえば、ただの癇癪の延長。師を失った痛みから逃れる為に暴れているに等しい。

 リハクはケンシロウとユリアとくっつけて世界に光を取り戻すと言っていたが、二人を引き合わせた後の事を何も考えていない。カイオウは言わずもがな。

 その中にあってラオウは恐怖で秩序を作ることを考えた。

 そしてその先を統治していくには血で汚れた自らは相応しくないと考え、誰かに倒されてその座を譲り渡すつもりでいた。

 

「誰かが悪魔となってでも……暴力を用いてでも、世界を纏めなければならない。そうしなければ人類全体が終わる。その瀬戸際まで俺達は追い詰められている」

「そこまで理解して尚、俺を否定するか」

「そうだ。人であることを放棄した馬鹿共にいくら恐怖で秩序を与えようが、恐怖の元であるお前がいなくなれば元に戻る。奴等に与えるべきは恐怖ではない……罰と死だ」

 

 何人も殺して犯した犯罪者を「言う事聞かなきゃ殺すぞ」と脅して野放しにするのがラオウのやり方だ。

 一方俺は初手で罰を与えて、更生の見込みがあれば終身労働で済ませるが見込みがなければそのまま死刑執行に移る。

 どちらが正しいか、人道的に間違えているかの判断は人によって分かれるだろう。

 だが俺は俺のやり方が正しいと信じて動いているし、それはラオウも同じだ。

 

「貴様は慈悲深すぎるのだ、ラオウ」

 

 ラオウって、何だかんだでやっぱ根が善良なんだろうなと俺は思う。

 何故なら恐怖による秩序とは、ヒャッハー達を生かすことを前提とした秩序だからだ。奴等にチャンスを与えている。

 だがどうも、俺はラオウと違って根が悪党らしい。

 だから、そもそもヒャッハーをマトモに生かすという選択肢自体が俺にはない。そもそもあいつ等が更生するとも思わないし、散々略奪と殺しをした奴がのうのうと生きていていいとも思わない。

 まともな枝を生かすために、腐った枝は切り落とすべきだろう。

 ラオウは腐った枝が他の枝を腐らせないように尽力しているが、俺は初手で腐った枝を切り捨てている。この部分が俺とラオウの最大の違いなのだろうと俺は思う。

 

「わざわざ恐怖による秩序など作らんでも、マトモな人間は程々の秩序さえ与えておけば、手を取り合い生きていく。

クズ共に蹂躙される弱い村を貴様もいくつも見てきただろう。そういう村は外野が何もしなくても自分達なりの秩序を作り、前を向いて、作物を育て、地下水を掘り、子を育て、逞しく生きようとしている。ただ、何も考えていないクズ共がその邪魔をしているだけだ。

ならば……その不要なクズを全て消してしまえばいい。簡単な話ではないか。何故そうしない?」

 

 俺は胸ポケットから花を出し、ラオウの足元へ放り投げた。

 

「その花を見よ。それは我がサザンクロスで暮らす民が育てたものだ。

俺の支配域では野盗は徹底的に間引いている。故に俺の支配下では懸命に生きる民を誰も蹂躙しない。

その結果、そうした花が育つようになった」

 

 ラオウは足元の花を見つめている。

 何か思うところがあるのか、それともないのか。

 無言なのでいまいち何を考えているか分からない。

 

「俺は貴様ほど極端な恐怖秩序など築いていない。

ただ食料を育てられる土地と、水と、野盗に脅かされぬ安全を提供している。

しかし不思議なもので、気付けば勝手に秩序が出来上がっていた。

村同士の物々交換が始まり、奴等は支え合い、俺が何もせずとも勝手に育ち、勝手に畑が広がり、それは税という形で俺に還元される」

 

 俺のやっている事が外道という自覚はある。

 まず間違いなくユリアには理解されないだろう。故に俺とユリアが分かり合う日は永遠に来ない。

 しかし実はこれ、ケンシロウも普通にやっている事なのだ。

 『徹底的に悪党を間引く』……俺とケンシロウの違いは、規模と範囲だけ。

 ケンシロウは人を使わないし、統治もしない。ただ自分一人の暴力だけで目の前の気に入らない悪党を殺して、そしてすぐに別の場所に行く。だからその場凌ぎにしかならないことが多いし、後で仲間を殺された悪党がリベンジに来てケンシロウ不在になった村が結果的に被害を受ける。

 俺は統治し、人を使い、広範囲に渡って同じ場所で悪党を間引いている。だから長続きしている。

 そう考えるとケンシロウのやっている事も、あながち的外れな救世ではない。

 だがヒャッハーをいくら殺しても、世紀末というこの環境が新たなヒャッハーを生み出す。

 だからヒャッハーを殺すと同時に、新たなヒャッハーが湧いてこない環境も作らなくてはいけない。

 ……だからこそラオウの死後はユリアと一緒に統治して、ユリアのテンプテーション能力で配下をガンガン増やしつつケンシロウが悪党を殺して回り、悪党が恐れて近寄らない国を作るべきだったんだよなあ……。

 

「お前が進軍すれば、その秩序は失われよう。恐怖という脆い秩序で支配された野盗共が跳梁跋扈する地獄へ変わる。そして恐怖のタガが外れれば暴れ回り、何もかもを台無しにする。

それでも、お前は止まらぬか?」

「……言いたい事は、それで全てか?」

 

 ラオウは低い声を出し、そして足元の花を踏み潰した。

 

「下らぬ。そのような口先三寸でこの拳王の覇道、止められると思ったか」

「だろうな。それでこそラオウよ」

 

 ま、止まらんだろうな。

 こうやって理屈でゴチャゴチャ言って止まるような男なら、拳王なんて名乗りはしない。

 ラオウの覇道はラオウの生き様だ。

 あれこれ小賢しく言われたところで、後退などするわけがない。

 それでもこうしてベラベラ話したのは、ラオウにラオウの覇道があるように、俺にも俺なりの王道があるということを示したかったからだ。

 俺はマントを脱ぎ捨て、ジュガイとサラを下がらせる。

 ラオウもマントと兜を捨てて側近を下がらせ、俺達二人は前へ踏み出した。

 名物の死兆星チェックすらなしか……こりゃ完全に、ここで俺を潰す気だな。

 

「俺を退けたければ、口ではなく力で語れ!」

「よかろう……ならば殺してやる」

 

 正直言って、かなり怖い。

 何せあのラオウだ。こうして向かい合っているだけでプレッシャーが半端ではない。

 だが俺も、この日まで鍛え続けてきたし、自分は強いという自負とプライドがある。

 仮にも王を名乗る以上、退くわけにはいかん。

 

「ぬううあああ!」

 

 ラオウが大きく振りかぶり、拳を繰り出してきた。

 その一撃を避けて懐に入り、貫手でラオウの首を狙う。

 だが紙一重で避けられ、ラオウの首に僅かな傷を刻んだだけだ。

 ラオウは避けられた拳を大きく薙ぎ、俺は跳躍してそれも回避。

 そのまま空中で身を捻り、ラオウの背後へ――と思った瞬間、振り返りもせず放たれたラオウの蹴りの風圧だけで吹き飛ばされてしまった。

 ――無想陰殺か!

 空中で回転して着地し、一気にラオウへ接近する。

 

「南斗千首龍撃!」

「俺の剛拳いつまで受けきれるかな!?」

 

 俺の放つ貫手の連発と、ラオウの剛拳の連発が衝突した。

 俺の貫手は鉄くらいなら簡単に貫けるので、拳程度なら難なく貫通できるはずなのだが……痛ってえ! 指痛ってえ! こいつの拳は超合金か何かか!?

 ラオウの拳からも血が出ているが、こっちも指が折れたと思うほどの激痛が走る。

 互いに弾かれたように後ろへ下がり、相手の様子見をしながら間合いを保つ。

 指は……よし、折れてない。

 

「流石は北斗の長兄ラオウ……鋼鉄をも貫く我が指が痺れておるわ」

「ふっ……ますます腕を上げたようだな、シン。我が拳に傷を刻める男など、そうはいまい」

 

 さて、どうすっかな……。

 南斗千首龍撃は俺の持つ連撃系の技の中では最高クラスの威力を持つ技だったんだが、ただの連撃で止められちまったぞ。

 向こうの連撃も一応技っちゃ技だが、技としての位階が違う。

 超必殺技を通常技で相殺されたようなものというか、真空波動拳をただの波動拳で相殺されたようなものというか……地味にショックだ。

 とにかく、単純な威力勝負ではかなり不利ということだけは分かった。

 おっかしいな……北斗神拳は内部破壊が得意で、単純な攻撃力なら外部破壊の南斗聖拳の方が上のはずなんだが。

 

「だからこそ、危険だ。うぬとケンシロウが手を組めば、いかに俺とて苦戦を余儀なくされる。

トキと同じく、うぬも放置してはおけぬ男よ」

 

 ……おい、勝手に仲間認定すんな。

 なんか変なタイミングで攻めてきたなと思ったら、そういうことか!

 ケンシロウがリュウガを倒したのを聞いて、危機感を覚えたのだろう。

 ラオウって口では何だかんだ言ってケンシロウをかなり認めてる節あるし。

 ええい、面倒臭い兄弟め!

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

【ラオウ】

説明不要の世紀末覇者拳王。

一人称が安定しない、リュウの母親不明、死兆星チェック、貴様の身体の秘密はトキが知っているわ、ページによってサイズが違う、世紀末小パン王、など色々とネタに困らないお方。

一直線に進む豪胆なイメージがあるが、実際は結構ブレブレで慎重派。

死後やたら美化されまくるせいで、彼を倒したケンシロウの肩身がどんどん狭くなる。

なんだかんだ言って、原作では世界全体を何とかしようとしてた人は彼くらいな気がする。

部下は一部を除き恐怖で従えているだけのヒャッハーなのでラオウが少し弱っただけで離反したり占領下の村人を玩具にして遊び出したりする。

せめて部下にもうちょっと統治のできる奴がいれば……。

 

【レイナ】

真救世主伝説と天の覇王に登場。天の覇王では実質ヒロイン。ラオウに惚れている。

ラオウと同じく修羅の国出身で剣の達人。

達人と言ってもネームド拳士には基本的に不覚を取るのでマミヤよりマシくらいの強さと思われる。

修羅の国出身なのに驚くほど良識的で、見知らぬ子供を守る為に重傷を負うくらいに献身的。

マトモすぎて異常じゃないのが逆に異常。

お前本当に修羅の国出身か……?

外伝の後付けで生えてきたキャラだが、リュウの母親候補として有力な人物の一人。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。