Infinite Stratos ~Eyes turn from blue to red~《瞳は蒼から紅へ》 リメイク   作:ぬっく~

3 / 15
人物紹介
名前:流星 一花 (Nagareboshi Ichica)
年齢:14歳

全てが謎に包まれた少女。
両親兄弟は居らず、一人暮らしで、中学一年の時に織斑一夏のクラスに転校して来た。
数多の告白を受けて来たが、織斑一夏以外を選ぶことはなく、常に彼の傍におり、名前繋がりもあり、学校中でかなり有名なカップルだった。
第2回モンド・グロッソで一夏の付き添いで来たが、誘拐に巻き込まれ死亡。


~Eyes turn from blue to red~

あれから一週間が経ったが、ある問題が発生していた。

専用機が来ていないのだ。

本来であれば、調整を兼ねて試合当日より前に来る事になっていたのだが、その専用機が未だに届いておらず、お陰セシリアを待たせるという事になっている。

まあそれは良いとして、このままでは不戦敗っという事になってしまうのだけは、出来ればそれだけは避けたい。

 

「あっ、いました!!」

 

山田先生が慌てて此方に向かってかた。

 

「どうしたんですか、そんなに慌てて」

 

「あのですねっ……来ましたっ! 織斑君のISが」

 

「やっとですか」

 

「織斑、アリーナの使用できる時間は限られている。ぶっつけ本番でものにしろ」

 

隔壁が開いて一つの色が目に入ってきた。

それは、白いISだった。

 

「これが織斑君の専用IS【白式】です」

 

真っ白で無機質なそれは、俺を待っているように見えた。

俺はIS【白式】に触れるが、初めて触れた時に感じた電撃のような感覚はない。

 

「背中を預けるようにしろ…ああそうだ、あとはシステムが最適化してくれる」

 

織斑先生の説明通りに進めていった。

 

「ハイパーセンサーは問題なく動いているな。一夏、気分は悪くないか?」

 

「問題ない」

 

「そうか」

 

ほっとしたような声だけど、ハイパーセンサーがなかったら、わからないくらいほどのブレだった。

俺はそのまま、ピット・ゲートへと進む、体を預けるだけで、白式はふわりと浮かび上がって前へと動く。

 

「あら、逃げずに来ましたのね」

 

オルコットが鼻を鳴らしながらライフルの銃のセフティーロックをいつでも解除できるようにしていた。

 

「わざわざ負けて、惨めな姿を晒すためにご苦労なことですわ。今ここで謝るというなら許してあげないこともなくてよ」

 

よく言ったもんだ、セフティー解除しておきながら。

 

「そいつはできねえな」

 

「あらそう、残念ですわね」

 

『警告! 敵IS射撃体勢に移行。トリガー確認、初弾エネルギー装填』

 

「なら、お別れですわねっ!!」

 

それを合図にBTライフルから一筋の閃光が駆け抜ける。

だけど―――

 

「くっ!」

 

俺は、ギリギリの所で避けれた。

 

「避けたですって!?」

 

避けたことに驚いてそのまま静止しているセシリア。

 

「はじめようか、セシリア・オルコット!」

 

そう言いセシリアはやっとその場から動くが、俺はそんな隙を与えぬ勢いで、一気に接近する。

 

「さあ、踊りなさい。わたくし、セシリア・オルコットの奏でる円舞曲(ワルツ)で!」

 

俺は白式の装備『接近戦ブレード』を呼び出した。

 

「中距離射撃型のわたくしに、近接格闘装備で挑もうなんて……笑止ですわ!」

 

「やってやるさ」

 

お互いに引くわけのいかない―――激戦が、始まる。

 

 

▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

 

 

激戦が始まってから25分が立ち、今の俺は押され気味になっていた。

 

「25分。持った方ですわね。褒めて差し上げますわ」

 

「それゃどうも………」

 

全く調整をしていない、この白式の反応速度に苦戦していたが、無理やり動かすことで辛うじて戦えていた。

白式のシールドエネルギーの残量160。実体ダメージ中破。武器もかろうじて使える。

 

(そろそろ、一次移行してもいい頃なのに……)

 

憎まれ口を叩きあいながらも俺は一次移行の時間稼ぎをしていたが、その時だった。

 

『警告! 警告! 最適化にエラーが発生しました。一次移行を一度リセットする為、絶対防御を切ります』

 

「なっ!?」

 

「貰いましたわ!」

 

『警告』の方に目がいき、その一瞬を見逃さなかったセシリアがライフルを撃って来る。

その時世界がゆっくり動いているように思えた。

 

(避けないと死ぬ!)

 

「うおおぉぉぉっ!!!!」

 

俺は絶対防御の無い状態で重いGを耐えながら避けるが―――

 

ドカァァァンッ!!

 

スラスターに当たり、スラスター破損の警告が目の前に出る。

俺は機体制御ができなく墜落するような形で落ちた。

だが今の俺が落ちたら絶対防御が発動せず、一瞬であの世へと行けそうに思えた。

 

(ああ、一花……やっと君の所へ行けそうだよ。……だけど、俺はまだ……死にたくない!!)

 

だが、しかし……セシリアのビットによるレーザーの雨が全て白式に着弾した。

そして、俺は死を目の前にして、意識が遠のく。

 

『眠りにつくのはまだ早いよ……一夏くん』

 

その時、とても懐かしい声が俺は聴こえた。

 

 

▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

 

 

気づいたら俺は夕日の光が照らす電車の中にいた。

 

「俺は確か……」

 

先ほど出来事を思い出していた。

 

「そうだ、俺はクラス代表を決める為にセシリアと戦っていたんだ……」

 

突然のエラーに、隙をつかれセシリアの攻撃をもろに受けた所までの事を思い出す。

 

「そういえばここはどこだ?」

 

ふと疑問に思った。

意識が遠のく前に、懐かしい声を聴いたのだが―――

 

「ここはね、簡単に言えば精神世界かな?」

 

「!?」

 

この声、もう聞くことはないと思っていたはずの声がした。

 

「一花……」

 

反対側の座席に座ってた少女を見て、俺は思わず彼女の名前を言ってしまった。

 

「久しぶりだね、一夏くん」

 

死んだはずの一花がそこにいたのだ。

両目を塞ぐように、包帯で隠されているが、容姿、声―――間違いなく彼女自身だった。

 

「一花、俺は……」

 

「あ~、あんまり時間がないからさ、要件だけ伝えるね」

 

「要件?」

 

「うん、そう。一夏くんの両目のこと」

 

俺の両目はあの事件以降、一花と同じコバルトブルーの瞳に変わってしまったんだよな……ん?

 

「待てよ? なんで一花がその事を知っているんだ?」

 

「それはね、その両目は私のだからだよ」

 

「どういうことだ?」

 

「一夏くんはね、あの事件で両目を失明しちゃたんだよ」

 

今聞かされる衝撃の真実。

確かにあの時、誘拐犯に滅茶苦茶殴らまくったが……

 

「いっぱい話したいけど、時間がもうないから……後は現実世界で頑張って!」

 

一花はそう言い、俺の近くまでよっておでこに指を当てる。

 

「その両目に掛けていた封印を解いたから頑張ってね」

 

「封印?」

 

「そう。それと……あの合言葉を覚えている?」

 

「合言葉? もしかて、あれか?」

 

「そう、あれ。私がISを見つけたら言いたいと言っていたあれ」

 

一花は、俺の指と指の間に自分の指を入れて、握って来た。

そして、お互いのおでこを合わせ―――

 

「「……我々は望む、七つの嘆きを。……我々は覚えている、ジェリコの古則を」」

 

そう言うと目の前が歪んだ。

 

「後は、あの子がやってくれるから……」

 

「一花! 俺は―――」

 

「大好きだよ……一夏くん」

 

その言葉を聞いた俺は何処に飛ばされた。

 

 

▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

 

 

ざぁ……。ざぁぁん……。

 

(ここは……)

 

そこは、入試試験の時に来た砂浜だった。

足を進めて、歩いていると机と椅子が山澄にされた物が目に止まる。

 

「あの時は、ここに……」

 

鼻歌を歌っていた少女がいたことを思い出すが、今はそこには誰もいなかった。

俺は周囲を見渡すと、壁や屋根が崩壊していた建物があり、何故かそこに行かなければ行けない気がした。

俺は階段を見つけると2階へと上がり、そこには机と椅子の他にロッカーがあり、どうやらここは教室のようだ。

 

「むにゃ……んん……くぅ……」

 

机で眠っている少女がいた。

白い髪。輝き、眩いほどの白色の少女が眠っていた。

 

「……んぃ? あひゃっ!?」

 

どうやら、俺が近づいた事で、彼女が起きてしまったようだ。

慌てて起きた彼女は、寝ぐせを直して、何もなかったように俺の前に立つ。

 

「ようこそ、シッテムの箱へ」

 

白いワンピースの端を掴んで、お辞儀をする。

 

「君は、あの時の子だなよな……?」

 

「はい。確かに一夏さんが初めてこの場所にアクセスした時にお会いしております」

 

どうやら気のせいではなかったようだ。

 

「あの時は、君の声が聞き取れなかったのだが……」

 

「正規の方法ではなかった為ですね」

 

「正規の方法?」

 

「はい。許可も無く、入って来たのは驚きでしたが、一花様の関係者であれば、可能性がありましたね」

 

どうやら、一花が言っていたあの言葉はこのシッテムの箱に入る為のパスワードだったらしい。

 

「一花様から正式に許可が下りました。これより、私―――A.R.O.N.Aは一夏様の全てをサポートさせていただきます」

 

すると、いきなり変化が訪れた。

 

「な、なんだ!?」

 

空が、世界が、眩い程にか輝き始め、俺はその真っ白な光に抱かれて、目の前の光景が徐々に遠くぼやけていく。

 

 

▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

 

 

俺は、目覚めたらアリーナの地面に立っており、セシリアは疑問に思っていた。

 

(確かに手応えはありました、なのにどうして彼は無傷なのです!)

 

(……お前が守ってくれたのか)

 

白式のメッセージウィンドにA.R.O.N.Aと出ており、その下に『はい』と出ていた。

 

「ですが、わたくしの勝利には揺るがないのですわ!」

 

セシリアはビットで連射してくるが―――俺はそれを全て避ける。

 

「な!? ま、まぐれですわ!」

 

さらに連射するが全く意味がなく、身体を数センチずらすだけで、回避していたのだ。

 

(見える……)

 

俺の目にはセシリアの攻撃してくる場所が残像のように近づいて来る姿が見えていた。

A.R.O.N.Aからは、『そのまま、残像の間を抜けて下さい』と出たので、俺は、一気にセシリアに接近する。

 

「おあいにくさま、自立機動兵器は六機ありますのよ!!」

 

セシリアは腰に付いていた二機のミサイルを飛ばしたがそれも無意味だった。

今の俺には全てが見えていたのだ―――全てがだ。

俺はそのままスピードを落とさずミサイルを切り裂く。

 

「あ、あ、あり得ませんわ」

 

「喰らえ!」

 

俺はセシリアに一撃入れる。

その時、セシリアはあることに気づいたのだ。

 

「何ですかその両目は?」

 

「両目?」

 

セシリアの言葉に疑問に思った。

 

「あなたの両目は青色のはずです! なのにどうして―――赤色なのです!」

 

「!?」

 

直ぐに俺は自分の顔を確認する。

そこには3つの勾玉模様と血の様に赤い瞳を持った自分が写っていた。

あの時、一花が言っていた『その両目に掛けていた封印を解い解いたから頑張ってね』と言うことに。

 

(一花が言っていたのはこの事なのか……ありがとう)

 

覚悟を決め、セシリアに目を向けた瞬間。

白式の一次移行が終了した。

 

「まさか……一次移行!? 今まで初期設定だけの機体で戦っていたって言うの!?」

 

「いくぞ!!」

 

俺はそのまま、セシリアに突撃する。

 

「ああもう、面倒ですわ!!」

 

全てのビットを使い攻撃するが、今の一夏には当てることさえもう無理だった。

全て避けセシリアの懐に飛び込んだ俺は、単一仕様能力『零落白夜』を機動させ、下段から上段への逆袈裟払いを放ち、そして―――

 

『試合終了。勝者―――織斑一夏』

 

試合終了のブザーが鳴り響く。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。