Infinite Stratos ~Eyes turn from blue to red~《瞳は蒼から紅へ》 リメイク 作:ぬっく~
「はーい、という訳で……クラス代表は織斑一夏君に決まりました。あ! 一繋がりで良いですね~」
クラス代表決定戦でセシリアに勝った為、そのまま俺がクラス代表という事にになった。
「では、SHRを終了する。一時間目はISの実技となっているからISスーツに着替えグラウンドに集合だ。解散!」
千冬姉と山田先生は教室を出て行き、俺も一緒に教室を出る。
着替えには、更衣室を利用する訳なのだが、このIS学園に男子生徒は俺以外に存在しない。
その為、急いで着替えなければならないのだ。
―――IS学園 グラウンド―――
「全員いるな? まずは専用機持ちに実演してもらう。オルコット、織斑、出ろ!」
「「はい」」
呼ばれた2人は前に出る。
「まずは武装を展開しろ」
そう言われセシリアはスターライトMkⅢを俺は雪片弐型を展開した。
「遅いぞ織斑。0.5秒で出せるようになれ」
「はい……」
「それに比べて、オルコットは流石は代表候補生と言った所か―――ただし、そのポーズはやめろ。真横に銃身を展開して誰を撃つ気だ?」
「で、ですがこれはわたくしのイメージをまとめる為に必要な―――」
「直せ。いいな?」
「は、はい……」
(流石にセシリアでも千冬姉には逆らえないか……)
反論はしたいのだが流石に織斑先生が相手では無理だったようだ。
「次はISの基本的な飛行操縦を実演してもらう。織斑、オルコット、その場から急上昇しろ」
「「はい!」」
2人はPICを起動させ空に飛び立った。
「一夏さんのISは速いですわね……」
「そりゃあ、どうも」
あれからセシリアは随分と変わった。
ほとんど解らない俺に合わせて説明してくれるので、授業にはなんとかとか付いていけている。
だが一度だけ箒の講義を受けたが―――あれはない。
擬音授業とか、どうしろと言うのだ……
『よし、では織斑、オルコット。次は急降下と完全停止をやってみせろ。目標は地表から10センチだ』
「はい!!」
2人が返事をするとセシリアが地表に向かって急降下した。
「10センチか。さすが代表候補生だな」
俺も呼ばれ一気に急降下する。減速するときのイメージはセシリアから教わっているため大体の位置で急減速を掛ける。
「5センチか」
「少し、遅かったか…」
「まあ、いい」
そして授業は続く。
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―――夜 食堂―――
『織斑君クラス代表就任おめでとう!!』
そこでは『クラス代表就任パーティー』が行われていた。
「対抗戦、頑張ってね!」
「試合の時の織斑くん。かっこよかったたよ」
一夏は少し乾いた笑いを浮かべながら飲み物を飲む。
「あっ、いたいた。織斑く~~ん!」
「ん?」
「話題の新入生のインタビューに来ました! 新聞新聞部副部長の2年、
名前を確認すると、画数の多い漢字だった。
「ずばりクラス代表になった感想とか聞かせてくれるかな?」
「任された以上は本気でやりますよ」
「う~ん、チョッとつまらないわね。まあいいわ、そこは適当に捏造すからいいとして……」
……捏造したら、インタビューの意味無いんじゃ?
それからセシリアにインタビューや写真取ったりと色々あった……。
お祭りもそこそこ終わり、一服しに俺は屋上に来てた。
ポケットから懐中時計を取りだす。
蓋を開け、中にある写真を眺めていた―――その時、両目に痛みが走った。
「くっ!」
少ししてから痛みは引き、物陰に気配を消しながら隠れている人物がいることに気が付いた。
「そこに……誰か居るのか?」
「ッ!?」
気配を完全に消していたと自負していた彼女は、その場をやり過ごそうとしたが、彼の視線が離れない。
(無理みたいねぇ……)
観念した彼女は、隠れる事を止めて姿をあらわにする。
俺の前に出てきたのは、水色のショートヘアに理想的なプロポーションを持った―――どちらかといえば活発そうなイメージを抱かせるような印象だった女子生徒だった。
「よく気が付いたわね……これでも、完全に気配を消したつもりだったのだけど……」
俺は懐中時計をしまい、近くのベンチに腰をかける。
「それで、俺に何のようだ?」
「ッ!……(写真ではコバルトブルーの瞳のはずなのにどうして紅の目になっているのかしら……何かありそうね)」
紅い瞳で睨まれて、冷や汗が流れながらも、彼女は視線を外さない。
「用がないなら帰らせてもらうぞ」
そう言って、俺はベンチから立ち上がると。
「そうね、お姉さんはその両目のことを聞かせて欲しいね」
その言葉に俺は反応した。
「質問の意味がわからないな……」
「惚けても無駄よ。貴方の瞳はコバルトブルーの筈なのに何故、紅色なのかしら?」
どうやら、先ほどの激痛で勝手に切り替わっていたようだ。
「それに関しては俺にも解らない」
「あら、自分の目の事なのに解らないなんて、そんな都合のいいとこはあるかしら?」
「これは、貰い物なんでな……」
「貰い物?」
「この目は、一花の目なんだよ」
それを聞いて、彼女はある報告書に書かれていた事を思い出す。
流星一花―――第2回モンド・グロッソの時に、彼の誘拐に巻き込まれ死んだ、彼の恋人の名前。
「彼女はもう亡くなっているから聞くことは無理でしょ?」
「そうだな……」
「……そう、今回は引かせてもらうわ。また、会いましょ。織斑一夏くん」
彼女はそのまま、屋上を出ていってしまった。
俺は追いかけることはしなかった。
「なあ、A.R.O.N.A」
『何でしょうか?』
「一花は本当に何者だったんだ? こんな摩訶不思議な力を持っていて、俺は彼女の事を何も知らない」
『一花様は、ただ普通に生きたかっただけでした。ですから、その両目にも封印を掛けたのです』
ごく普通の少女になりたかった一花は自ら自分の両目に封印を施してまで普通で居たかった。
だが、その封印を破ってしまったのが、俺だった。
「ロシアでの出来事なんて解る訳ないよな?」
『一夏様が誘拐された“あの”事件でしょうか?』
俺が誘拐され、監禁された倉庫で数台のISの残骸、操縦者が何か巨大な物で貫かれていた、奇妙な事件。
『一花様から詳細は口止めされていますが、あれは一花様が自ら起こした物です』
「……」
そんな気がしていた。
多分、俺が銃弾撃ち込まれた時に、一花の中で切れてしまったのだろう。
それに、銃弾を撃ち込まれたのに、その銃創が俺の身体に残っていないのだ。
ますます、謎の深まり、夜も深まっていく。