両津「ここがネオドミノシティか…」   作:リョーツ

3 / 4
両津とDホイール窃盗団

「なるほど、Dホイールは需要が高まった事もあり、パーツ取りの為に狙われている訳か。」

「両津さん。俺達も随分追っていますが、中々足取りがつかめません。」

「これほどの規模となると、工場があるはずだ。にも拘らず足取りがつかめないとなると、移動式だろう。大方、タンカー辺りが怪しい。」

 

 

 デュエルチェイサー、風馬から詳しい情報を聞きながら、両津は考えをめぐらす。

 

 

 

 

「あん?セキュリティが張り込んでいる?」

「ゴリラみたいな男です。」

「そうかそうか…。どうやってここを嗅ぎ付けたのかしらんが、歓迎してやれ。」

「へい!」

 

 

 こうして、20名ほどの窃盗団が武装して両津に危害を加えるべく襲いかかった!

 

 

 

 部下を送り込んだ後、シドはアジトで報告を待っていた。

 しばし待っていると、アジトの扉から誰かが入ってくる。

 

 

「遅かったじゃねぇか。」

「ああ、もう少し早く来たかったんだがな。」

 

 聞きなれない声に、シドが顔を上げるとセキュリティの男が居た。

 

 

「ば、馬鹿な!あ、あいつらはどうした!」

「片づけたぞ。」

 

 

 20人で襲わせたはずなのに、両津が無傷である事にシドは戦慄する。

 

 

「さて、後はここの連中を捕まえれば終わりか。」

「ま、待て!で、デュエルだ!デュエルで決着だ!」

「ほう。いいだろう、受けてやる。」

 

 

 ベルトコンベアーの上に乗せ、足に鎖を付けさせる。

 

 

「ライフが減るたびに、後ろへ下がっていき…0になればプレス機の餌食って訳だ。」

「なるほど…っておい!なんでいきなり動いているんだ!」

「ハハハハハ!どうやら故障のようだな!アバヨ、セキュリティ!」

「ぬわあああああ!」

 

 

 これで両津をプレス機で挟み、事故死させれば全て解決だ!とシドは思い込んでいたが。

 

「ぐぬ、ぐぎぎぎぎぎぎ!ワシを、舐めるなぁ!」

「な、ば、馬鹿な!なんでだ!おい、もっと出力をあげろ!」

 

「シド様、も、もう最大出力です!あっ、ぷ、プレス機が壊れる!」

 

 

 へし折れ、ヒビが入り、プレス機から異音と焦げ臭い臭いに加え、煙が噴き出す。

 

「どうなっているんだ!おい、あいつは何者なんだ!」

 

 

 轟音と共にプレス機を素手で両津は破壊し、咆哮を上げる。

 

 

「うがああああああっ!やりやがったなぁ!これでも喰らいやがれ!」

「ひぃいいいいい!」

 

 

 

 プレス機の残骸を投げつけられ、シドは情けない悲鳴を上げる。

 

 

「…そういえば、デュエルで決着をつけろと言っていたな。デュエルはしてやる。」

「よ、よし!いくぞ!」

 

 

 

 

「「デュエルッ!!」」

 

 

両津 ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

シド ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

 

 

「俺の先攻、ドロー!俺は切り込み隊長を召喚、効果発動、手札からチューナーモンスター、ジェネクス・コントローラーを特殊召喚。レベル3の切り込み隊長に、レベル3のジェネクス・コントローラーをチューニング!狂い咲け、爆裂音!カードの荒野に戦慄の轍を刻め!シンクロ召喚!轟け、コンバット・ホイール!」

「ほう、1ターンでシンクロ召喚か。」

「カードを3枚伏せてターンエンドだ!」

 

 

両津 ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

シド ライフ4000

手1 フィールド コンバット・ホイール

    魔法・罠 伏せ3

 

 

 

 

「ワシのターン、ドロー!よし、フォトン・ケルベロスを召喚するぞ!こいつの召喚に成功したターン、このカードが場にある限りお互いに罠カードを発動出来ない。」

「何だとっ!」

「その様子だと、全部罠か?まぁいい、魔法カード、フォトン・サンクチュアリを発動、フォトン・トークンを2体守備表示で特殊召喚。このトークンをリリース!現れろ、銀河眼の光子竜!」

「攻撃力3000だと!」

 

「さて、バトルだ!銀河眼の光子竜で、コンバット・ホイールを攻撃!ここで、銀河眼の光子竜の効果発動!互いのモンスターを除外する。」

「何?!こ、コンバット・ホイールが!だが、これでてめぇの場はその犬っころ一匹!」

「ワシはここで、手札からディメンション・ワンダラーの効果発動!銀河眼の光子竜の効果でモンスターが除外されたとき、このカードを墓地に送る事で3000ポイントのダメージを与える!」

「ぐわあああああああっ!」ライフ4000から1000

「さて、トドメだ!いけ、フォトン・ケルベロス!ダイレクトアタックだ~!」

「うわあああああああっ!」ライフ0

 

 

 

 シドをあっさりと打ち負かした両津に、手下たちは委縮する。

 

 

「さて、逮捕の前に…。おい、お前達はこの取引でどれぐらい儲けているんだ?」

「そ、それは…。」

 

 

 帳簿を確認した両津は笑みを浮かべる。

 

「おい、シド!お前のやり方は手ぬるい!もっと稼げる方法をワシはすぐ思いついたぞ!」

「へ?それは一体…」

「グフフフフ…。実はワシ、D・ホイール窃盗団への内部調査の為に送りこまれたんだ。だからお前、ワシを雇え。」

「はぁ?!そんなの」

「雇わないならどうなるかわかってんだろうな?」

「ひぃいいいい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「狭霧課長!D・ホイール窃盗団による被害件数が12%も増加しています!セキュリティは何をしているのですか!」

「対策は講じています。市民の方々には大変申し訳なく思っております…。」

 

 

 両津をD・ホイール窃盗団の内部調査に送りこんでから、窃盗団の動きは格段に機敏になった。

 偽造された違法なレアカードを多数使ってデッキを強化。セキュリティの花形、デュエルチェイサーズでさえ連戦連敗と言う有様。

 

 ゴヨウ・ガーディアンをサイファー・スカウターで戦闘破壊したり、パペット・プラントでコントロールを奪取すると言う方法で対策された。

 

 

 

 

 

「最近のセキュリティは不甲斐ないな。」

「だがジャック、襲われているのは違法駐車しているD・ホイールばかりだぜ。正式なところに止めているD・ホイールには手出ししてねぇ。」

「何?一体どういう事だ?」

 

 ジャックとクロウの会話を聞きながら、遊星はふとブルーアイズ・マウンテンを手に取り、一口啜る。

 コーヒーの違いはよく分からないが、中々良い物だ。そう思った。

 

 次の瞬間、遊星達のガレージが勢いよく開け放たれる!

 

 

「誰だ!」

「あ、アンタ、ジャック、ジャック・アトラスだよな!頼む、俺達をセキュリティにつき出してくれ!」

「何?一体全体どういう事だ?お前達は何者で、何故自首しようとしているんだ?」

「D・ホイールの窃盗団をやっているシドだ!両津とかいうセキュリティが内部調査で潜入したんだが、そいつのやり方についていけないんだ!も、もう逮捕してくれぇえええええ!」

 

 

 コワモテのスキンヘッドが号泣しており、ジャックは唖然とする。

 

「と、とりあえずセキュリティに引き渡そう。一体何があったら犯罪集団が逮捕してくれるよう懇願するんだ…?」

 

 

 

 

 

 

 狭霧課長はまたしても、記者会見に引きずり出されていた。

 

「一体どういうことですか!」

「す、全ては両津がやった事です!」

「ふざけないでください!一介のセキュリティが、犯罪組織の取引先を一挙に拡大し、海外にアジトを3つも作ったというのですか!」

 

「少なくとも、セキュリティ単独でできる事では無い。」

「となれば、裏で誰かが指示を出していた。そもそも両津を潜入捜査で送り込んだのは狭霧課長。」

「ってことは、事件が発覚したから蜥蜴のしっぽ切り…うわぁ。」

「セキュリティの闇、暴かれる?!これで社長賞は頂きだな。」

 

 

 

 

 狭霧は激怒した。必ずあの両津をへき地へ飛ばさねばならぬと決意した。

 

「狭霧課長、もう彼は元の職場に戻した方が。」

「このまま引き下がれないわ!こうなったら、クラッシュタウン!あそこに派出所を作って飛ばしてやるんだから!アーハッハッハhッハ!」

 

 完全にどこかがコワレテしまった声で、狭霧は高笑いを上げる。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。