両津「ここがネオドミノシティか…」   作:リョーツ

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両津、クラッシュタウンへ

「クラッシュタウン、ねぇ…。西部劇の撮影が出来そうな街だな、こりゃ。タイムスリップしちまったか?」

 

 

 両津はポンチョを着てこのクラッシュタウンへ降り立った。

 この街ではラモン・グループとマルコム・ファミリーの二つの勢力が争っているという。

 

 

「現在、ラモン・グループの用心棒、鬼柳ってやつが連勝しているのか。マルコムに手を貸せば雇われるだろうが、それだけ勝ちまくっているヤツと戦うのは危険だな。」

 

 両津はラモン・グループに話を持ち掛けることにした。

 持ち掛けると言っても、根回しはしない、ラモンのアジトへ突撃だ。

 

 

「警察だぁ!全員動くな!」

「こ、これはこれはセキュリティ様。ウチに何の用ですかい?」

「お前がラモンだな?ワシがここに来る理由は薄々感づいているだろう!」

 

 

 用心棒として雇われている鬼柳は両津の服装を見て、深くため息をつく。

 

 

「俺を、連行しに来たのか。」

「分かっているようだな。だが、この街の状況を調べさせてもらったが…。お前達をしょっぴいてマルコムがこの街を支配すると碌な事にならんと判断した。そこで、だ。ラモン。ワシを雇え。」

「せ、セキュリティを?!」

「そうしたら、お前達を逮捕せず、マルコムの方を壊滅させてやろう。さぁ、どうする?」

 

「せ、先生!」

「分かっている。セキュリティ相手ならやむを得ない。」

 

「話はまとまったみたいだな。よし、明日からはこのワシに任せろ!」

 

 

 

 

 

 夕陽が沈むデュエルタイム。

 マルコムはラモンの用心棒、鬼柳を倒すべく弟のロットンを呼び寄せていた。

 不動遊星を雇って戦わせ、その後ロットンを送り込む計画だったが…。思った以上に損害を被ったマルコムは計画を前倒しにした。

 

 

「あん?セキュリティだと?」

「不満か?」

「まぁいい。勝つのは俺だ。」

 

 

 ロットンは両津を前に不適に笑う。

 

 

 

 

「「デュエルッ!!」」

 

 

両津 ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

ロットン ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

 

 

 先にカードを引いて準備を整えたのはロットンの方だ。

 

「素早いな。」

「先攻は俺だ。ドロー!俺は、ガトリング・オーガを召喚!カードを5枚伏せる。ガトリング・オーガの効果発動、ファイヤー!」

「ぐうううっ!」ライフ4000から3200

「ガトリング・オーガは場の魔法・罠カードを墓地に送る事で800ポイントのダメージを与える。これでお前は終わりだ、セキュリティ!やれ、ガトリング・オーガ!」

「ぐううううううっ!」ライフ3200から2400 2400から400

 

 

 三発目が届く直前、白いクリボーが両津を守る!

 

 

「な、何?!」

「お前が3回目の効果を発動した時にチェーンして、クリフォトンの効果発動!ライフを2000ポイント払う事で、ダメージを0にする!」

「俺の必殺ワンターンキルを防いだだと…。だが、残り400なら削り切れるぜ。ターンエンド」

 

 

 

両津 ライフ400

手4 フィールド 

    魔法・罠 

ロットン ライフ4000

手0 フィールド ガトリング・オーガ

    魔法・罠 伏せ2

 

 

「ワシのターン、ドロー!魔法カード、フォトン・サンクチュアリを発動!フォトン・トークンを2体特殊召喚!このトークンをリリース!フォトン・ワイバーンをアドバンス召喚!効果発動、お前の伏せカードをすべて破壊する!」

「うぉおおおおっ?!バックアタック・アンブッシュとメタルコートが?!」

「これで残るはガトリング・オーガだけ!装備魔法、巨大化をフォトン・ワイバーンに装備!これで攻撃力は5000!バトルだ!」

 

 

「ロットン!負けたら承知しないよ!」

「何とかしろ!」

 

 バーバラや兄のマルコムが叫ぶが、ロットンにこの攻撃を防ぐ手立てはない。

 故にロットンはダイナマイトを取り出し、両津に向かって放り投げる!

 

 

「ヤバイ!ダイナマイトだ!全員、伏せろぉおおおお!」

 

 

 ラモンが叫び、観戦していた鬼柳は咄嗟にニコとウェストを庇って地に伏せる。

 

 大爆発が起きる中、ロットンは逃亡を開始する。だが。

 

「待ちやがれてめぇ!」

「うわぁああああ!なんで無傷なんだお前!」

「やりやがったなぁ!くらいやがれ!」

 

 

 両津はあっという間にロットンに追いつくと、殴る蹴るの暴行を加える。

 10秒後、ボコボコにされたロットンはうめき声を上げるしかできなくなっていた。

 

 そのクレイジーっぷりに、マルコム達もラモン達も唖然となる。

 

 

 

 

「さぁ、これからはこの街はラモン・グループが取り仕切る!文句は無いな!」

 

 

 そんな両津に逆らえる者は、一人もいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 二週間後。

 不動遊星は、鬼柳がクラッシュタウンに居るという噂を聞きつけ、出かけていた。

 

「ここが、クラッシュタウン…。ん?リョーツタウン、だと?」

 

 

 だが、どうにも様子がおかしい。

 何故か繋がった眉毛の模様が街の入り口に掲げられている。

 

 

 

 街に出てきた労働者風の男は、黒服にサングラスの男達に「外出時間切れだ、さぁ戻れ戻れ」と連行される。

 

 労働者風で腕に腕章をつけた男が、酒やコーヒー、つまみなどの食料品を買い込み、リアカーを引いて鉱山へ向かっていく。

 

 

「これは一体…。」

「貴方が、遊星さんですか?!」

「あ、ああ。俺の事を知っているのか?」

「はい。この街は、両津というセキュリティが来てから変わってしまいました…。ラモングループに肩入れし、マルコムファミリーを壊滅させた後、ラモングループを実質的に支配し、炭鉱で働く労働者には『リョーツエン』という紙幣で給料を支払うようになりました。それを使う事で、労働者は嗜好品やカードを購入できるのですが。」

「商売をしているように聞こえるが、何か問題があったんだな?」

「外出するだけで、50万リョーツエンを支払わねばなりません。鉱山内では班長が物販を行えるのですが、その時の利益は両津と折半。やりたい放題の搾取が続いていますが、誰も逆らえません…。」

「何という事だ。」

 

 

 遊星が戦慄していると、途端に騒がしくなる。

 

「っつ!な、なんだこのプレッシャーは!」

「あ、あれは…!ラモンさんが持つレアカード、降雷皇ハモン!」

「なんだって?!」

 

 

 遊星が現場に向かうと、そこではデュエルが繰り広げられていた。

 

 

「どうだ!これが俺の切り札だ!」

「…すげぇ。ラモン、こいつならあのセキュリティを倒せる!」

 

「ぐぬぬ、だがいくら攻撃力があろうと、ワシの銀河眼の光子竜は倒せん!」

「そうだろうな。だが、降雷皇ハモンが守備表示で存在する限り、お前は他のモンスターを攻撃出来ない!ターンエンド!」

「そして俺のターン、ドロー!死者蘇生!蘇れ、インフェルニティ・デス・ドラゴン!効果発動、攻撃宣言を放棄する代わりに、相手モンスターを破壊し、その攻撃力の半分のダメージを与える!」

「ぐああああああ!やりやがったなぁ!」ライフ2000から500

 

「これが俺達の戦術だ!俺がハモンで先生を守り!」

「俺がデス・ドラゴンでお前を焼く。」

「「俺達の絆で、両津、お前を倒してみせる!」」

 

 鬼柳とラモンがポーズを決め、両津は怒り狂う。

 

「舐めるなぁ!ワシのターンだ、ドロー!くっ、モンスターをセットしてターンエンド。」

 

 

 だが、両津とてもはや逆転の一手は残されていなかった。

 

 

「流石だな、鬼柳。どうやら、俺の出る幕はなさそうだ。」

 

「俺のターン、ドロー!降雷皇ハモンを攻撃表示に変更!バトルだ!セットモンスターを攻撃!ハモンが相手モンスターを破壊した場合、1000ポイントのダメージを与える!」

 

「ぬぁあああああああ!」ライフ0

 

 

 

 両津のライフが尽き、決着はついた。

 

「さぁ、俺達の勝ちだ!」

「この街から出て行けぇ!」

 

「で。デュエルモンスターズなんて、大っ嫌いだぁあああああああああああ!」

 

 

 両津の叫びが、クラッシュタウンに響き渡る。

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