機動戦士ガンダムーRavens descend on U.C.ー   作:シャア、あんたちょっとセコイよ!

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ジェネリックカタフラクト「燃え尽きたぜ、真っ白にな・・・・」
技術者A「ひゃっほい!欲しかった稼働データだぜ!!」
技術者B「急いでフィードバックしてブラッシュアップじゃあ!」
技術者C「ジオンの連中根絶やしにしてやるぜー!!」
技術者D「コスト?んなもん知らねぇ!!やろう!!」
技術者E「え!?新しい特殊兵器のデータが発見された!?作るっきゃねぇ!!」

COM内のトンデモ兵器たち「「「「「「やぁ」」」」」」

政府高官「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!(膨れ上がる開発費と軍事費による発狂)」


44.Anger and Hatred

 オデッサ作戦は連邦の勝利で終わった。残敵も殆どが這う這うの体で逃げ出すか降伏し、それでも尚抵抗を続けたものは無慈悲に刈り取られる。

 

「見事にぶっ壊したなぁ」

 

「殆どがアリアちゃんの戦闘機動による負荷ですよコレ?」

 

 砂漠に鎮座する大型の兵器、カタフラクトの惨状を見てテムは逆に感心したように呟いて隣で稼働ログを精査していた部下が言う。

 

 出撃前の鈍色の装甲には無数の弾痕や罅が入り、履帯の一部は千切れている。

 それ以外にも1番目立つのは主砲があった部分は根元から吹き飛び、メガ粒子によって内部が融解しているのが見えた。

 

「まぁ、どうせここ以外で出番も無いだろうしジャブローに送り返せばいいか。あの子からのレポートも添えてな」

 

「まさか真っ直ぐ走ることすら出来ないとは思いませんでしたね」

 

「それに気づかないほどマトモに動かせるのがジャブローにいなかったということだろうな。見てみろ、コイツ主砲を撃ったら一瞬だけパワーダウンするぞ?」

 

「マジですか……うっわ、おまけに火器管制システムもまともに作動してないし」

 

 加えて稼働ログには無数のエラーも記録されており、その度に修正された箇所もあることから戦闘中にシステムを弄るという離れ業をしているのを理解して改めてアリアは凄まじい逸材だと理解する。

 しかし、テムの表情は曇っており内心もそれに比して此度の戦いでの勝利への喜びなどない。

 

 アリアとアムロは活躍している。そう、活躍しすぎたのだ。

 

 どちらも20歳に満たない少年と少女とはもう普通に見られないほど、連邦とジオンにその存在は刻みつけられるだろう。

 

 加えて。

 

「……ブルー以外のEXAMシステムらしきものを搭載したモビルスーツか」

 

 アリアが逃亡中に遭遇したという、未確認の連邦のものらしき機体の存在が気がかりだ。

 アリアは通信を試みたが、相手側が返答すらせずに攻撃を仕掛けたことで止むを得ず戦闘を行い、最終的にアリアは撃退したという。

 一応その機体の右腕はアリアがついでに回収しており、テムが自ら見聞をしたところ確かに連邦の規格で作られていた。

 

 通信に答えず、明確な殺意を持ってアリアへ襲いかかった正体不明の機体。

 

「……いや、そもそもブルーが何処から来たのを思い出せ」

 

 テムは重々しく息を吐く。

 

「大尉、ゴップ閣下に今回のことを報告しておきましょうか?」

 

「頼む。なんだかんだ言ったが、明確なラインは超えないと思っていたのだがね。どうやら、レビル閣下は想像以上……いや、想像以下のゲスであったようだ」

 

 テムと共にカタフラクトを検分していた部下はサイド7で共に宇宙に投げ出された人物であり、ゴップ大将の派閥に所属する士官であった。

 そして、テムをゴップ大将へ繋げたのも彼のお陰でもあり、愛娘を明確に排除しようとしてきたことに静かに、けれど激しい怒りとともに吐き捨てる。

 

「……この報いは必ず受けさせてやるからな」

 

 陽の光を反射する鈍色の装甲に映るテムの顔は確かに1人の父としての顔であった。

 

 

 

 

 

「アリアちゃん、痒いところとかない?」

 

「ありませんよ。というより、別にひとりでも洗えるのですが?」

 

「私がしたいの!」

 

「私の髪を洗いたいなんて物好きですねぇ……」

 

 今現在、オデッサ作戦の事後処理で何人もの連邦軍人が出入りする中でホワイトベース内のシャワールームにてアリアはミアと共に汗を流している。

 

 未だにジオン軍が潜伏している可能性もあるために、こんなことをしている暇は無いのだが流石に戦いっぱなしでは身体が持たないために交代で休息を取るようにパイロットたちへ指示が出される。

 一応、友軍の別の部隊が哨戒をしてくれるため第二種戦闘配置で待機することとなった。

 

 アリアの長い髪をミアが丁寧に洗い、アリアはボディタオルで体を擦る仲で不意にミアが口を開く。

 

「ねぇ、アリアちゃん」

 

「はい、なんでしょう?」

 

「怖くなかった?」

 

 その問いかけにアリアは暫し思案した後、答えた。

 

「特には」

 

「アリアちゃんは凄いなぁ……だってひとりでジオンの基地から逃げてきたんでしょ?」

 

「愉快な遠足でしたね。色々とかっぱらってきましたし」

 

 今もホワイトベースの格納庫にはアリアの鹵獲したイフリート・ナハトがおり、絶賛データの吸い出しをされていることだろう。

 加えて、何となく回収していたノートPC内にもジオンに登録されているモビルスーツのデータも記録されており、それを見た瞬間に技術者たちは万歳三唱したのも記憶に新しい。

 

「……ハモンっていう女の人を逃がすために毒を飲んだってきいたけど、本当に平気だった?」

 

「毒素は弱めでしたが……まぁ、酷い気分でしたね。二度と体験したくないです」

 

 いくら必要だったとはいえ、久方ぶりに死を意識しましたよとアリアはケラケラと笑う姿を見てミアは無言で頬を膨らませて脇腹を抓る。

 

「痛い痛い……ミアさん、痛いです……」

 

「じゃあ、約束して。もうそんな無茶をしないって」

 

「いやぁ、流石に必要なら……いたたたたた……わかりました、約束、約束しますから……」

 

 その宣言にミアは漸く手を離し、ジンジンと痛む脇腹をさすって恨めしげにアリアはジト目で見るがミアはぷいと顔を逸らした。

 

「……心配、したんだからね」

 

「私が悪いわけでな…………はい、すみませんでした。もうこんなことはしないと誓います。ですので無言で頭にシャンプーを垂らすのはやめてください。目に入ってしま────

 

 

 その瞬間、ホワイトベース内に悲鳴が轟いたとか何とか……

 

 

「さっぱりしたかいアリア…………なんか目元赤くない?」

 

「えぇ、はい……ちょっと目にシャンプーが入ってしまいまして」

 

「ムス-」

 

「(またアリアがミアちゃんを怒らせるようなことしたんだなぁ)」

 

 シャワーを終えた二人を見て、アムロは先程の悲鳴の原因を即座に看過してなんとも言えない顔をする。自分もデリカシーはない方だが、アリアの方はそれ以上だな、と。

 

 そんな兄の内心を読み取ったのか、アリアはジト目で見てくるがアムロからすれば誘拐され親しい者たちを酷く心配させたのだからそれくらいの事は受け入れろ、と肩をすくめる。

 

 それから程なくして、艦内放送が響くとブリッジへ集合するように呼び出された。

 

「軍の偉い人が来る……ですか」

 

「そうだ」

 

 ブリッジに集まって告げられた内容は核ミサイルの発射を阻止したことへと労いのために今回の作戦の総指揮官がくるというもので、それを聞いた瞬間にアリアは眉根を寄せる。

 

 彼女には逃亡中に連邦のEXAMらしきシステム搭載機に襲われたのは未だ記憶に新しいアリアにとって、それはあまり嬉しいものではない。何故ならその機体の所属が今から来るであろう人物、レビルの派閥であるのは想像にかたくないからだ。

 

 アリアのその内心をアムロは感じ取ったのか、彼女の頭を撫でておどけたように言う。

 

「アリアは疲れてるだろうから休んでなよ」

 

「……宜しいのですか?」

 

「あまり乗り気じゃないんだろ? それに、今までジオンの基地にいて戦いっぱなしだったんだから、アリアが出なくてもブライトさんも文句言わないって。そうでしょう?」

 

 アムロはそう言い、ブライトを見やるとミサイル発射の阻止を行うまえに聞かされていた内容が内容であるため、アリアを出すのは危険だろうと判断し、手にしたタブレットを脇に挟んで肩をすくめた。

 

「確かにアリアはこれまで敵地の中にいたのに加えて、脱走からの戦い続けだったからな。休息を許可する、しっかりと休むといい」

 

「……申し訳ありません、皆さん、あとは頼みます」

 

 僅かに頭を下げ、アリアは休むためにブリッジを後にして自室へ向かうと扉の前に待っていたミアを見つける。

 

「ミアさん、待っていたのですか?」

 

「うん、アリアちゃん休むんでしょ?」

 

「ええ、ミアさんも寝ます?」

 

 アリアからの誘いにミアは笑みを浮かべて頷くと、自室の扉を開けてベッドへ潜れば同じようにミアも共にベッドの中へ入ってきた。

 

「こうすると漸く帰ってきたのだと思いますね」

 

 互いに顔を見合せ、慣れたベッドのスプリングの硬さを確かめてアリアは実感が湧いたのか、表情を和らげる。

 

「私はアリアちゃんが居なくてすっごく不安だったんだよ?」

 

「それは、まぁ、申し訳ありません……代わりにマ・クベの壺いります? なんか昔の高い奴らしいですよ。欠片ですけど」

 

「いらないし、誰ぇ……?」

 

「オデッサの基地司令です。顔面に高そうな壺をぶん投げてドロップキックした後に鼻っ柱をへし折ってやりました。部下の太眉やほかの兵士のコムサイも潰してやりましたし」

 

「わー、見てないはずなのにすっごくどんな場面だったか想像しやすい……」

 

 相変わらずめちゃくちゃする親友にミアは吹き出してしまい、本当に自分の大切な人が帰ってきたのだと理解してアリアを抱きしめて胸元へ顔を埋め、震えた声で吐き出す。

 

「良かった……アリアちゃんが、帰ってきてくれて……」

 

「ミアさんは私の無事を祈ってくれると約束してくれたでしょう? なら、私は帰ってきますよ。絶対に」

 

「アリアちゃんは平気でそういうこと言う……」

 

「? ミアさんにしか言ってませんよ」

 

「そういうことじゃないもん……!」

 

「ミアさん、顔を上げてくれますか?」

 

 アリアが言えば、徐にミアは顔を上げるとその潤んだ蒼い瞳が次の瞬間に見開いた。

 

「─────こうすれば、少しは機嫌を良くしてくれますか?」

 

「……ひゃ、ひゃい」

 

 唇に触れた感触にミアは瞬時に顔を赤く染めあげ、それを悪戯が成功したようにアリアは薄く微笑めば声にならない返事をあげるのだった。

 

 

 

 

「マ・クベの凶行によって連邦軍が甚大な被害を受けるのを未然に防いでくれたこと感謝するよホワイトベースの諸君」

 

「ハッ……!」

 

 レビルは短くホワイトベースの実質的な艦長でもあるブライトへ労いの言葉を送り、固く握手を交わす。

 

「では、私は失礼するよ」

 

「ハッ! 総員敬礼!」

 

 労いも程々に切りあげ、レビルは部下を引き連れてその場を後にした。

 

「…………あの少女の排除に失敗したようだねグリーヴァくん」

 

「……申し訳ありません、まさかあの少女がモビルスーツを奪った挙句性能に劣る機体でペイルライダーを撃退するとは」

 

 レビルの乗艦バターンの通路を歩く中で険しい声色と共に伴ってい将校グリーヴァへ言えば、その悪人面を顰めながら謝罪する。

 

 戦場のどさくさに紛れ、アリア・レイを始末するという計画のために現在連邦で最高峰の性能を誇るブルーディスティニーの親戚とも言える機体『ペイルライダー』を差し向けた。

 しかし、それを容易く撃退されたことはグリーヴァの予想外であり逆にパーツの一部を回収された事態へ陥る。

 

「しかし、明確な証拠は無いので追求されたとしても問題は無いでしょう」

 

「……うむ、では細心の注意を払いたまえ。エルラン君がスパイだったという不祥事でこれ以上、私の派閥につつかれる隙を作る訳にはいかないからね」

 

「ハッ、では失礼します」

 

 グリーヴァは一際大きく頭を下げ、その場を後にするのを見送りレビルは自室へと入ると帽子を外すと椅子へ静かに腰掛けた。

 背もたれを軋ませ、徐にレビルは机の上に置いていた写真立てを手に取るとその表面を慈しむように撫でる。

 

「……」

 

 シドニー・オペラハウスを背景に立ち、眩い笑顔を浮かべてピースサインを向ける若い夫婦その子供らしき家族の写真。

 

 暫くの間レビルは写真を眺めていたが、やがて元の位置に戻すとレビルはその瞳に憎悪の炎を宿して呟く。

 

「……根絶やしにしてやる、クソッタレのジオンめ」

 




どうでもいい事ですがCOM内の隠しデータで最初に発掘されたのは腹筋爆発ダンゴムシです。その次がカタフラクト。
余りの温度差に技術者は風邪ひきそうになったとか

後継機

  • 既存機体を魔改造
  • オリジナル機体
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