機動戦士ガンダムーRavens descend on U.C.ー   作:シャア、あんたちょっとセコイよ!

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ブルーディスティニーくんはイメチェンした模様


45.Sibling rivalry

「アリアちゃん、ジャブローで待ってるからッ!!」

 

「はい、少しの間お別れですね」

 

「浮気とか絶対だめだからね!」

 

「? はい」

 

「私、ずっと待ってるから!」

 

「今生のお別れでは無いのですから大袈裟ですねミアさんは」

 

 名残惜しそうにしながらミデア輸送機へミアが搭乗するのをみおくるアリア。そしてその姿が空の彼方へ見えなくなるまでアリアは見送るのだった。

 

 それを見ていたホワイトベースのクルーは思った、『コイツらヤったな……?』と。

 

 

 

 

 ホワイトベースは現在ヨーロッパにあるベルファスト基地へ航行中。向かう理由はオデッサ作戦での損傷が現地では応急処置しか出来なかった為に本格的な修理のために近くの艦艇用ドックのあるベルファストへ白羽の矢が立ったのだ。

 

「姿が変わりましたね」

 

 格納庫にて外観が少し変わった乗機を見てアリアは呟く。

 

 視線の先にはブルーディスティニーがいるのだが、アリアが最後に見た姿とかなり見た目が変化していた。

 

 まず目につくのは脚部に取り付けられていたホバーユニットが高機動型ザクの曲面的なものではなく、直線的なものへ変更され肩部装甲の形状も変化している。

 加えて、最も印象が変わったのが頭部のデザインだ。頭頂部にバイザーが追加され、ゴーグルの奥にあったカメラアイもガンダムのようなデュアルアイとなり側頭部にはアンテナユニットが追加されていた。

 

 前までの無機質な印象を抱くようなものとうって変わり、現在のブルーは何処かヒロイックなイメチェンというか整形を果たしておりアリアは『なんか違うな……』と微妙な表情を浮かべる。

 

「EXAM使用時の排熱を効率化させるためにバックパックと肩部装甲を一部展開のものへ変更し、関節及び各種センサーをガンダムのものと変更、そしてメインカメラ及び頭部センサー保護のための可動式の装甲型バイザーと通信強化のためにアンテナを増設ですか」

 

 タブレットに表示されたブルーの改修内容へ目を通し、それによってどれだけの性能向上を示したか改修前のデータと見比べてみた。

 

 グラフは幾らか推移しており、若干の性能向上を果たしていた、まぁ、現地改修ならばこの程度が限度といえるもので流石に魔改造するほどの猶予も余裕も無かったのだろう。

 

「……まぁ、誤差の範囲ですが下がるよりは良いでしょう」

 

 といっても、改修したところで想定ならジャブローでアリアの役目は終わりのためにブルーに乗ることは無いだろうし、向かっている場所は海にほど近いベルファスト基地。

 陸戦機のブルーの出番はあるとは思えないのだが。

 

「一応、ホバーユニットやメインブースターなどは水中でも使用可能とありますが。まぁ、出番はないでしょうね」

 

 オデッサで敗走したばかりで態々襲撃をかけてくるような間抜けなど、流石にジオンにはいないだろう。

 

「アリア、少しいいかい?」

 

「はい、なんでしょう兄さん?」

 

 キャットウォークに座り、改修型ブルーのシステムの調整をしているとアムロがタラップで登り顔だけを出して声をかけてくる。

 作業の手を止め、アリアは顔を上げた。

 

「これから時間、あるかい?」

 

「そうですねぇ……もう少しでキリのいいところなので構いませんよ」

 

「そりゃ良かった。実はラルさん達とシミュレーションで模擬戦することになってね。アリアも良ければ付き合って欲しいんだ」

 

「……そういえばセイラさん……ではなくアルテイシアさんの為に連邦に亡命したんでしたね」

 

「うん、それで一応外人部隊っていう体でホワイトベースへ配属することになってね。

 これから僕らと共に戦う仲間だから連携のためと腕が鈍らない為って感じでブライトさんから言われたんだよ」

 

「…………れん、けい?」

 

 れんけい、連携……cooperation……初めて聞いた言葉だな。

 

 アリアのそんな内心を読んだのかアムロは曖昧な笑みを浮かべてしまい、それも仕方ないと肩をすくめる。

 

「僕らって寄せ集めだしろくな訓練もなしに好き勝手戦ってたからね。

 連携なんて余裕があったら援護する程度でやったことないし」

 

「基本、私と兄さんが荒らし回ってその後ろでカイさんやハヤトさん、リュウさんが適当に援護射撃をばら撒くだけでしたからね」

 

 アリアはC4-621(もう1人の自分)の記憶からして単独行動に慣れており、アムロもろくな訓練をしてないため、今までの戦いでは殆ど互いの動きがたまたま噛み合ってそれが連携のようなものになりはしたが、自ら支援や援護のために動いたことは割と少ない。というかほぼ無い。

 

 そもそも2人の動きに付いてこれる者がいなかったのと、人員補充もなかった為に敢えて合わせる必要もなかった。

 しかし、ランバ・ラル含むこの部下たちがホワイトベースの仲間になったことで一気に戦闘人員に余裕が出来た為、その仲を深める目的でテムからの提言でブライトが採用する。

 

 尚、それまでラル達が運用していたドムやアリアが鹵獲したイフリート・ナハトは技術検証のためにオデッサにて提出することになった。その代わりに彼らの乗機として連邦初のガンダムの生産タイプと呼ばれる量産機『ジム』がホワイトベースへ搬入されたのだが、その性能を見てテムが一言。

 

『こりゃダメだ』

 

 と即座に現地改修を指示。

 なぜそうなったかと言えば単純、ガンダムとブルーから得た戦闘データをフィードバックさせた教育型コンピューターのモーションデータが搬入されたジムの性能ではまったく活かせないからだ。

 

 ガンダムの生産タイプといえば聞こえはいいが、ガンダムというのはとんでもなく高額で量産などすれば幾ら連邦といえど容易く財布に穴があいてしまう。

 故に、とことんコストダウンを図った訳だがそのせいで、機体自体の剛性も準じてしまいアムロやアリアのような機動をさせれば動きに耐えきれず自壊するというシミュレーション結果が出てしまった。これでも前期型と呼ばれるA型よりも問題点は改善されてるのだから驚きだ。

 

 まさかアリアがクイックブーストを数回しただけでバラバラにぶっ壊れるとは思ってなかったのもあり、ラル達もその時ばかりは瞠目してしまう。

 

 そして、改修が先程終わったので慣らしも兼ねて模擬戦をするのだ。

 

「……一理ありますね。やりましょうか」

 

「そりゃ良かった。あぁ、僕とアリアは敵同士だから」

 

「……なんと」

 

 まさかの情報にアリアは目を見開きつつも、ブルーのコクピットへ入るとシステムを立ち上げると声を上げる。

 

「NEST起動」

 

『承諾:モードNESTを起動。艦内ネットワークへ接続』

 

「ルームを検索」

 

『検索:……検索完了、戦闘シミュレーションを起動。他パイロットの入室を確認』

 

『おぉ、アリア嬢か。よろしく頼むぞ』

 

「はい、こちらもよろしくお願いしますラルさん」

 

『おっと、俺も忘れないでくれよお嬢さん』

 

コムサイ野郎(コズン)さん」

 

『…………なんかニュアンスおかしくね?』

 

「気のせいでしょう」

 

 モニターに移る2人の顔を見て、アリアは僅かに頭を下げつつ答えて2人の機体情報を見た。

 ラルの機体は増加装甲を着込み、機動力を高める為にブルーと同型のホバーユニットを取り付け小回りの効く射撃武器を持ったジム・コマンド近接型と名付けたもので、コズンは中距離支援を目的として装備したガンキャノンのビームライフルと、肩部にキャノン代わりのハイパーバズーカを懸架したアームを増設したジム支援型。

 

「私とラルさんが前に出てコズンさんがその援護ですかね」

 

『うむ、そうなるだろうな』

 

『アムロの坊主の相手は頼むぜお嬢さん』

 

 コズンの言葉にアリアは頷く。

 

「相手側も恐らく私を抑えるために兄さんが来るでしょうね。私と兄さんが戦ってる間はお2人がほかの相手を頼みます」

 

『『了解』』

 

 

 

「向こう側も同じように僕を抑えるためにアリアが来るでしょう。その間はカイさんとハヤトが2人を相手することになるかな?」

 

『うへー、正規の軍人相手にやれるかねー?』

 

『まぁ、これまでもシミュレーションでやって来ましたから頑張りましょうよカイさん』

 

 アリアたちが作戦会議をしてるようにアムロ達も同様に似たような話をしており、どちらも互いの最大戦力をぶつけ合いどちらが先に残りを始末するという内容となっていた。

 

「さて、やるか」

 

 アリアは強い。機械的に淡々と戦ってくるそのスタイルは相手の殺気を読んで戦うアムロからすればやりにくく、そのお陰か普段の勝率もあまり高くない。

 

「だけど、僕だって強くなってるんだ。やってやるとも」

 

 流石に兄として妹に負けてばかりではプライドが許さんとばかりに力を込めて、けれど適度に抜きつつアムロはガンダムの操縦桿へ手を伸ばすのであった。




次回、アムロVSアリアのガチンコバトル。残りのメンバー?描写必要ですかね?

後継機

  • 既存機体を魔改造
  • オリジナル機体
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