《銀海総合掲示板》 作:にわか太郎
息抜きのつもりで書いたので、普段の魔王学院風の書き方とは違うことをご留意ください。
深層十二界。魔眼世界ゴーズヘッド。
ガンガンガンッと辺りに音が響く。
静寂に支配された魔眼世界ゴーズヘッド。その空と大地に、本来聞こえるはずのない音が轟いていた。そこには大勢の人
ある者は機材をより強固に、ある者は天才的な頭脳で足りないと感じた部分を補い、ある者はその強大な権能で魔眼世界の空と大地を整える。
そこかしこで動き、働いている彼らの正体は銀水聖海の外に起源をもつ存在──転生者だ。
ガガガガガガガガガガガガガガガッッ!!!!
「……はい、そこの方は<
◇
「……まさか転生してまで残業させられるとは。某企画よりは数段マシだが、流石に堪えるな」
「まあ、確かにそうですね。俺もカルデアでレポートを書いて提出している方がマシだと思ったのは、これが初めてですよ。何で現場の総指揮が俺なんですか……」
「カルデアでマスター業をこなしていたところが買われたんじゃないか?俺も某企画での働きぶりが評価されたのか、事務方に回された。まったく嬉しくないがな」
「そうなんですかねぇ……」
魔眼世界の一画に建てられた仮設住宅の一室にて、仕事の愚痴をこぼしている一人と一匹の動物がいた。藤丸立香とペンギンである。
「だが、全く意義の見出だせない仕事をするよりかは良いと思うぞ。スコップで土を掘り、それをひたすら埋め直させるような作業に比べたらな。まあ、人以前にペンギンを働かせるような労働環境はどうかと思うが……」
「あ、あはは……」
死んだ目を浮かべるペンギンに対し、藤丸は苦笑いをするしかなかった。
「だが、福利厚生はしっかりとしているからな。働きがいはあるし、同僚も勝手に仕事を投げ出さない。働いた分だけ見返りのある、未来のある仕事だ。某企画と比べたら天国だな」
「それで本当に天国に逝かれたら困るので、やめてください……」
「……それもそうだな」
割と洒落にならない話をしつつ、ペンギンは缶ビールを。藤丸は缶ジュースで乾杯をしていた。これが今の彼らに与えられた憩いの時間なのだ。
「ん、ペンギン。いる?」
そんな憩いの中、玄関奥から声が聞こえた。
「……?ああ、いるが……って」
玄関奥から出てきた謎の人物。
それは黒いドレスを身に纏い、ひび割れたヘイローを浮かべる狼耳の少女──
「さっきぶり」
「シロコか、こんな時間にどうしたんだ?」
ペンギンが驚いたように彼女へ視線を向ける。
「ん、私も仕事が終わったから泊まりに来た。これ、お酒とジュースとおつまみ」
「おお、ありがとう。……せっかくだし、この面子で細やかだがパーティーといこう。どうせ明日は休みだ、飲まなきゃやってられないからな」
「ですね。俺も明日は午前中だけですし、ご一緒させていただきますよ」
ペンギンの言葉に藤丸は首肯する。
「……じゃあ改めて乾杯」
「乾杯」
「ん、乾杯」