《銀海総合掲示板》 作:にわか太郎
「ふーん、なるほどねぇ」
邪神は視界と空間のリンクを切り、気付けば火口の最下層へと到達していた。
目の前には一本道の通路があり、そこを通っていくと、深淵総軍の部隊が待ち構えていた。
潜入に<
使ったところで、この精鋭達の魔眼は相当なものだ。仮に存在を隠蔽したとしても、容易く見抜かれるだろう。彼らは迎撃態勢を整え、邪神に向かって魔法砲撃を浴びせようとした。だが──
「頼むよ、アムル君」
「ああ」
邪神の影からぬぅっと小さな人影が現れる。
それは第一魔王、壊滅の暴君アムルのものだ。
「<
魔法陣の砲塔に、黒き七重の粒子が螺旋を描く。
対する精鋭達は魔法障壁を展開した。
だが、撃ち放たれた終末の火は魔法障壁ごと部隊を焼き払い、通路という通路を黒き灰燼に帰す。
しかし、部隊の精鋭からはまだかろうじて息遣いが聞こえる。死んではいないのだろう。
アムルは後方を振り返り、声を掛ける。
「これで俺はお役御免か。次はお前だ、ノア」
「任せよ」
そして彼が邪神の影へ沈んでいくと同時に、入れ替わるように現れたのは二律僭主ノアだった。
「……さてさて、遂に大提督とご対面か」
邪神と二律僭主は軽い足取りで歩を進め、やがて見えてきたのは殺風景なドアだ。そうしてドアの前まで歩くと、それは自動で開き始めた。
「ここまで来たのは貴様らが初めてだ」
声が響く。
視線を前へ向ける。
すると、青いガラスの向こうには、豪奢な椅子に堂々と坐している軍人然とした男がいた。
男は孔雀緑の軍服を身に纏い、左肩からはペリースをかけ、炎の紋章の制帽をかぶっている。
その姿は間違いなく魔弾世界テルネスの世界元首、大提督ジジ・ジェーンズのものだった。邪神達はようやく、司令室に辿り着いたのである。
◇
114:グランドロクデナシ
いやあ、遂にここまで来たねぇ
115:名無しの不適合者
116:名無しの不適合者
117:名無しの不適合者
118:名無しの不適合者
いや、なに勝手に行動してやがるんですか???
119:名無しの不適合者
てか、先程の映像はどういうことだ???
獣殿と裸エプロン先輩どころか、二律僭主に第一魔王までおるやん。いや、ホントにどゆこと?
120:名無しの不適合者
そりゃ本部や支部、出身世界にさえ姿が無かったわけだ。なにせ、魔弾世界に突貫してんだから
121:練炭
道理で姿が見えないと思ったら……
122:管理人
胃が痛い(泣)
123:名無しの不適合者
お労しい方が何名か見えるんだが
124:名無しの不適合者
>>123 気にしてやるな
125:名無しの不適合者
それより動きがあったみたいだぞ
126:名無しの不適合者
ホンマやん
127:名無しの不適合者
見せろ見せろ
128:名無しの不適合者
お、大提督と交戦か?
129:名無しの不適合者
ただ、今回はノアとアムルもおるし、かなり余裕だと思うんやが。そこんとこ、どうなん?
130:名無しの不適合者
ノアは原作で一度、魔弾世界を相手に撤退したって語られていなかったっけ?
131:名無しの不適合者
……難しいの?
うーん。じゃあクマーの螺子をジジにぶっ刺して、《
132:名無しの不適合者
どうすりゃええべか
133:名無しの不適合者
>>131 格上相手には効くの?それ
134:名無しの不適合者
>>133 安心院さんにも効いたんだから、多少なりとも効果には期待できるだろうよ
135:名無しの不適合者
なるほ
136:碇シンジ(負完全)
『相手の存在が深すぎると、《
137:名無しの不適合者
それでもだろ。ある程度でしかないとはいえ、深さに左右されない力は貴重だからな
138:名無しの不適合者
流石は手ブラジーンズ先輩やで(ニッコリ)
139:名無しの不適合者
……それにしても
140:名無しの不適合者
お、本当だ。でも、ニャル野郎が戦ってないな。ノアに任せて、あとは一人で観戦気分ってか?
141:名無しの不適合者
うーん、この()
142:名無しの不適合者
普段のワイらも大概やけどな
143:名無しの不適合者
……素人目ではあるが見た感じ、二律僭主の方が優勢だな。今のところは
144:名無しの不適合者
大提督の放った魔弾や、魔砲の類を片っ端から踏み潰しまくってるしね
145:名無しの不適合者
<
146:名無しの不適合者
がんばえー!
147:名無しの不適合者
負けるなー!
148:管理人
胃が痛い(泣)
◇
「<
激しい魔力が銃口から迸り、滅びの凶弾が唸りを上げる。大提督は手が届くほどの至近距離にて、二律僭主に突きつけた銃から魔弾を発射した。
「<
しかし、二律僭主は即座に魔弾の影を踏みつけ、その刺滅の凶弾は呆気なく砕け散る。
流石は二律僭主といったところか。
しかし、それで終わりではなかったのだ。
「ほう」
砕け散った魔弾が更に弾け、幼いノアの身体に青い文様がびっしりと張り付いたのだ。だが、今のところ、これといって身体に違和感は感じない。どうやら即効性のあるものではないらしい。
「なるほど。呪いの類ではないな」
「手を止めてお喋りとは感心せんよ、二律僭主」
大提督は隙を見計らい、二律僭主の身体にありったけの魔弾を撃ち込む。だが──
「問題ない」
「……!?」
撃ち放たれた無数の<
その凶弾は幼子の皮膚を貫通することなく、完全にぴたりと止まり、その場で静止している。
ノアの肉体は今や混沌との融合を果たし、その一切を征服している。いかに大提督の深層大魔法とて、その混沌を貫くのは容易ではないのだろう。
だが、そんな事実に特に怯むでもなく、ジジは更なる深層大魔法を撃ち放ってきた。
「<
猛然と迫りくる波濤の魔弾に、対する二律僭主はその掌を夕闇に染め上げる。
「<
しかし、次の瞬間──二律僭主の身体に張り付いた文様が膨大な魔力を発し始めた。<
「<
だが、大提督は依然として鋭い眼差しをこちらへ向ける。それは──
「──誘爆の魔法か。しかし、私には効かないようだ」
爆炎に包まれたはずのノアが、その場にて泰然と立ち尽くしている。やはりというべきか、ノアの肉体を──混沌を貫くことはできていなかった。
「……なるほど。貴様の肉体には何かしらの仕掛けがあるらしい。だが、問題はない」
大提督は銃を懐に仕舞い、今度は別の銃を取り出す。それは──
「銀魔銃砲。我が世界の主神、オードゥスの権能だ。根源を弾丸に変換する機能を持つ。そして、それは──」
ジジは銃口に巨大な魔力を集めに集める。
「──世界をも弾丸に変えることが可能だ」
ノアは目を細め、その
集められた魔力の正体──それは圧縮された小世界そのものだった。それをジジは惜しげもなく、何の感慨すら見せずに放とうとしているのだ。
しかし、それを見逃す二律僭主ではない。
「<
突如、撃ち放たれようとした魔力が霧散した。
「<
まるで制御が利かない。
それは秩序に反するかのように、何度発動しようとしても魔力が霧散するのだ。幾度引鉄を引こうと射出されない。だが、そこでジジは気づいた。
「……貴様」
ノアが掌に浮かべているもの。それは先程、大提督が射出するはずだった圧縮銀泡だ。
大提督は声を低くし、二律僭主を睨めつける。
それに対し、二律僭主は泰然と言い返す。まるで、行動を見通してたとでも言わんばかりに。
「