陰キャだけどアイドルはじめてGBN〈惑星〉を救う話。   作:神宮寺Re ⑦

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お久しぶりです神宮寺Re⑦です〜!さてさて!エリカが乱戦ミッションへと参加することになる話です!


第十二章 -【乱戦ミッション】-

 

体感気温四〇°をゆうに超える熱波の酷暑が続いている八月中頃ちかく。

わたしは住んでいるマンション〈ARK ANGEL(アーク・エンジェル)〉で支援機として製作中のガンプラの作業をやっていた。

 

「……さて、大まかなシルエット形成は済んでサフもやったことだし塗装前に一度組み上げてみよっかな〜」

 

水星の魔女に登場したガンダムルブリスソーンを鳥型のサポートメカユニットへと大改修させたわたし。

頭部には大口径のハイメガ・キャノンを備え、腕部にはデスティニーの翼を羽の主翼として形づくり、腰部にはストフリのドラグーンを四基装備、尻尾としてギラーガテイルを流用してやっとアイデアがまとまったことで一安心していた。

 

「……なんか思った以上に大きくなっちゃったなぁ〜コレ……合体してこれでアスティカシアの性能を安定化させることができるだろうけど……」

 

本来ならもっとコンパクトに収まっていたはずなんだけど、これからのGBNでの戦闘のこと考えると汎用性を上げないと手数負けしちゃうしなぁ……

 

(ところでお姉さんこれからのご予定は?)

(え?今日バイト休みなんだよ?作業も大詰めだし寝かせて欲しいんだけど?)

(は?夏休みも終わっちゃうんだけど!?遊びたりなくない?)

(それより目の前の課題はどうすんだよ!?)

 

やめて!?脳内で戦争を起こすのはやめてよ!?ねぇ!?エリちゃんズ!?

 

すると、コンコンと部屋のドアを開ける音が入ってくる。

 

◇◇◇

 

「作業は進んでる〜?ほら?とりあえず暑いし水分補給の麦茶飲みな〜エリカ?」

「あ、ありがとうアカネ〜」

 

渡されたコップを口に運んでひと息つくわたし。

 

「ところでさ〜?」

「なに?アカネ?これから塗装するから要件は手短にね?」

「なんかGBNで夏休み限定で特別開催される乱戦ミッションがあるらしいんだけど参加する?」

「……それ久しぶりに聞いたけど、報酬ってなんだっけ?」

「えっとね〜……たしかミネバ・ラオ・ザビの軍服コスチュームだったような気がする」

「ガンダムUC OVA版EP6で着てたやつ?」

「そうそうそれ!エリカにめっちゃ似合いそうじゃない?てか着て?写真撮らせて?ってか記念碑にしていい?」

「話どこまで飛んでいけば気が済むのアカネ……」

「や〜ごめんごめん、あたし生徒会に呼び出されちゃって参加出来そうになくてさ〜?GBNでたまには息抜きしてきたら?」

「アカネがそう言うんなら、参加しても良いけど……」

 

いいけど、他のみんなはどうなってるわけ?まさかわたしだけ?いやいやいやいや……そんなのさすがに心細いんだけど!?

 

「ハルナとは連絡つかないし、ホノカさんもだし……」

「えぇ〜!?んじゃわたしひとりでやるってことぉ〜!?」

 

……ここにきてフォースメンバー誰ひとりいない中でやるの?わたしが?

 

「もしミッションクリアしたらあたしとデートしよ?」

「いつもしてるじゃん……」

「食材の買い出しくらいだしさ〜?二人だけで遊ぼうよ〜ね〜?」

 

なんだかいつにもましてアカネが甘えてきているような……なにかあったわけ?考えすぎかなぁ?

 

「わ、わかったから!手を離して!塗装進まないから!」

「じゃあよろしくね?」

「う、うん……?」

 

まぁそんなこんなでアカネとのデートが決まりましたとさ、二人で出掛けるだけならやっぱりいつもとたいして変わんなくない?と思わずにはいられなかったわたしだった。

 

***

 

GBN運営管理室、サブサーバーユニット〈カテドラル〉。

デュランダルの管理下のひとつではあるものの、手一杯のときはこうしてボクが出向いて重要な事案が起こっていないかのチェックもこなしている。

また、ここにおいてボクは純正AIダイバーNEMESIS(ネメシス)シリーズの稼働試験準備の手筈を整えるために管理下権限での認証作業を執り行っていた。

 

「リボンズさん、よろしいんですか?前回ゲリラレイドボスミッションでは性能不足でしたが、再びのテスト運用とはいえ不定期開催の乱戦ミッションに稼働総数一万の全投入なんてそんな無謀なことをしても?」

 

ボクと話しているのは男性作業員の代表のひとりのヘンケンだ。

 

「慣らし運転するのは当たり前だろう?ましてこれは元々ボクが考案したものだってことを忘れないでくれよ?」

「しかし、これまでに行ったシュミレーションでは暴徒化する懸念材料が想定の八割を超えてるんですよ?もしそうなった場合には強制停止をしなければいけなくなりますし……運営側としてはあまりダイバーにヘイトを向けさせるのは良くないのでは?」

「では君は、侵略者が来たときに際してなにもせずに狼狽て死ぬことになっても構わないというのだな?」

「この世界は所詮ゲームでしょう?」

「だがそれを作り出したのは我々だろう、もし一つの宇宙が滅んでも自分には関係ないことだからと目を逸らすのか」

「みんなそこまで考えて生きてないんですよ、毎日精一杯なんですから」

 

まったく、聞いてあきれるな……これからどうなるかわからないというのにまるで他人事のようにヘラヘラと……危機感もないというのは呑気でいいものだよ?そうは思わないかい?

 

「ところでEXボスとして出現させる機体についてはどうするつもりなんです?」

「あぁ、それならとびっきり良いダイバーを見つけてね?彼女なら存分に見せ場を作ってくれるだろうさ──」

「誰かへの憂さ晴らし、じゃないですよね?」

「そんなわけないだろう?」

「ほんとですよね?」

「何度も言わせるなよ、煩わしいんだよキミは」

 

***

 

GBN運営対策室。

この場所においてワタシは、未だに行方不明になっているフォース〈SLEEVE ENGEGE(スリーブ・エンゲージ)〉の捜索を進めていた。

 

「デュランダル、かのフォースの現在位置が特定できておりません……」

「応答もなにもしないと言うのか?あれから一ヶ月以上も経過しているのだぞ?メイリン」

「こちらからの返答は一切ありません、またログアウトもしていないようなので、かなり時間を要しています」

 

こんなことになっているのなんてまるで頭になかったが、ダイバー達の安否がわからないのはあまりにも心苦しい。

 

「……と言うのならGBNに居ない?そんなわけがないだろう?ちゃんとログインデータは確認しているはずだぞ」

「しかし、原因不明のサーバー異常からのことを考えると……いやでもそんなことがあるわけが……」

「別の世界(惑星)に飛ばされた、とでも言いたげだなメイリン?」

 

そんなわけがない、そう思いたいが証拠として何ひとつ手掛かりがないのが余計に混乱させる。

 

「あくまで現時点での可能性の話です、こちらからの観測状況から察するにあり得る……のかもしれません」

「そんな非現実的なことがか?頭でもおかしくなったのか?」

「あなたにだけは言われたくないですけど、正気ですよ」

「探索させているベースガンダムからのデータはサーバーサイド3から消失していると、結果が出ているが……」

「再度検証していますが、概ね確証はあると思われます」

「了解した、カツラギさんと掛け合って救出作戦の手配を進めておく」

 

***

 

あれから数日後、GBNにて開催されることとなった乱戦ミッションへと参戦するためにログインしたわたし。

 

「……結局サポートメカの完成まで間に合わなかったなぁ」

 

本来ならここぞってときにお披露目して!これが!わたしの!ガンプラだ!って言いたいところだったのに……あぁなんて無情な……てかわたしフィギュア製作やって合間にガンプラ進めてバイトもやってるの、普通なら倒れてるよ!?

 

頭上にあるスクリーンに映る開始を知らせるアナウンス。

 

『さてさて!みなさん!お待ちかねの!乱戦ミッション!ボス撃破によるクリア報酬は!なんと!』

 

はいはい、ミネバが着てた軍服の正装ですよね?知ってますよ〜そんなのわたしが似合うわけないじゃん!むりむり!

 

『なんと!今回のミッションでは!あの逆襲のシャアでシャアが演説の際に着たものとペアでプレゼントとなっております!これはこれは〜!?お友達とのツーショット写真が捗るのも間違いなしなのでは〜!?ぜひともクリアして!ラブラブハリケーンしちゃお〜!』

 

いやおい、ほかの作品のネタを混ぜるな!異物混入!それ以上混ぜちゃだめだから!いろいろ!

ってか!ラブラブじゃないでしょその二人!親と子みたいな関係だったじゃん!おかしいよ!そのノリ!なに考えてんの!?遊んでんの!?遊ぶ場所だけどさ!ここ!

 

なんか久しぶりにひとりで来たからいろいろてんやわんやになっちゃったよぉ……寂しいよぉ……アカネぇ……

 

◇◇◇

 

「ガンダムジャスティス・アスティカシア!エリカ!いくよっ!」

 

艦船〈ディーヴァ〉から飛び出したガンプラとともにエリカは、一人で空を見上げながら地上を見渡していた。

 

コロニー〈セカンド・ムーン〉。

機動戦士ガンダムAGEキオ編に登場。イゼルカントのガンダムレギルスに敗れたキオはヴェイガンの人々を知っていく中で知り合ったルウ・アノンが病であるマーズレイに犯されていることを肌で感じ、思い出を兄であるディーンとともに作り上げていった。

 

エリカが見渡す光景には、街とはいえそこまで発展しているとは言えずとも人々が暮らしているのが理解できていた。

 

「こんな場所で戦うなんて……なんか、あまりに実感が湧かないっていうか……」

 

そういえばメアはこのミッションに参加はしてないんだね?

 

(運営傘下のAIダイバーを承認なんてできるわけないじゃん!?)

(んなことしたらエコ贔屓だって言われるのが!オチなのよ!)

(さすが天才!わかりきったことを言いますね!)

(喧嘩売ってんの?しばくぞコラ)

(はぁ!?先に仕掛けてきたのはそっちでしょ!?)

 

(もう少し静かにしててくれないかなぁエリちゃん?うるさいんだけど)

 

「ってなにあれ!?地平線上に大量の敵が出てきたんだけど!?」

 

一帯を覆いつくすまでに黒いガンプラの群衆がエリカを補足していた。

 

「あれはブラックナイトスコードルドラ……?」

 

(ビームの攻撃を無効化させるやつなんてこれまた厄介なやつを……!)

(や、でもわたしのジャスティスの装備は実弾のマシンガンだしやれるのでは?)

 

放たれた粒子が潜り抜ける隙間もないほど一直線に向かってエリカにやってきていた。

それをエリカは諸共せずに、出現するボスを倒すためにそれをなりふり構わず無視していく。

 

「フォース!〈DRY FLOWER(ドライ・フラワー)〉!加勢するぞ!」

「フォース!〈JUPYPER CRISIS(ジュピター・クライシス)〉!やるよ!」

「フォース!〈MARS RAY(マーズ・レイ)〉!いくよ!」

「フォース!〈VANCANCES MERCURY(バカンス・マーキュリー)〉!出撃!」

 

かつてエリカたちと戦った戦友の面々(仲間たち)がこぞって後方から援護に加入する。

 

するとエリカの見上げた先に一際目立つ大型の機体が手から溜め込んだ咆哮が狙い定めて──。

 

 

「……まさか!?こいつがEXボスだって言うの!?」

 

 

『こんな!どうしようもない世界なんて!ワタクシがすべて滅ぼしてくれてあげるっ!』

 

 

容赦なく砂漠の大地を踏み荒らすその巨人によって、世界がGBNが戦火の炎へと巻き込まれていった。

 

***

 

 





□新規設定ガンプラ

サポートメカユニット
《ルブリス・インフィニティア》

形式番号:EDM-GA-02/GN-8888X
武装:GNハイメガ・キャノン
   GNドラグーン×4

機体設定 ビルドダイバーズ設定
旭川エリカが製作したガンダムデスティニー・エクスティアのパックパックを軸とする鳥型のサポートメカユニット。
エリカのガンダムジャスティス・アスティカシアと合体する事で「ジャスティス・エクスプリーム」となる。

バックパックユニットは本体が破壊されても独立稼働できるようにサポートメカユニット《インフィニティア》として利用することができる。

また、エリカの参戦した乱戦ミッション時には完成が間に合っていない。

◇◇◇

GBN運営管理室サブサーバーユニット〈カテドラル〉。
デュランダルの統括管理指揮下にあるサーバーのひとつ。
ここでは主にモニタリングなどが行われており、幾多の作業員たちが見張っている。
また関係者としてリボンズも訪れるが、あまり気乗りしていない。

AIダイバー〈NEMESIS〉シリーズ:本来リボンズが開発に関わっていたが、管理者権限が上になったデュランダルによってプロジェクトIRISの原案に落ちた企画になってしまっている。またこちらは機械的に処理するのみで、IRISシリーズのような彷徨う死者の魂は入っていない。

◇◇◇

フォース〈SLEEVE ENGEGE〉:以前より消息不明となっているフォース。デュランダルらが捜索にあたっているが依然として発見できずにいる模様。なお、メイリンからどこかに飛ばされたのでは?と懸念されるがデュランダルはあまり信じていない。

◇◇◇

〈乱戦ミッション〉:エリカたちが参加したゲリラレイドボスミッションと同様に不定期開催されている。またこれにはEXボスの存在もあり、ダイバーたちからは挑戦する意欲のあるものも多い。
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