陰キャだけどアイドルはじめてGBN〈惑星〉を救う話。 作:神宮寺Re ⑦
サブタイトルを回収する瞬間が一番脳汁でるってばあちゃんがいってたんだ……
『こんな!どうしようもない世界なんて!ワタクシがすべて滅ぼしてくれてあげるっ!』
容赦なく砂漠の大地を踏み荒らすその巨人によって、世界がGBNが戦火の炎へと巻き込まれていく。
エリカが見つけたそのExボスは自身のガンプラの一〇倍はあろう巨躯の機動兵器そのものだった。
「このExボス!?まさかサイコガンダム!?ってかなんかキラキラしてる!?ってか耐ビームコーティングまであんの!?」
(金ピカぁ!?って!?趣味悪すぎじゃない?)
(モニターでも破壊するのかな?フラグかな?)
(自爆ネタ扱いされたコーナー大使の悪口はよそう?)
(いやいやいやいや、GBNが設定したNPDなんじゃない?)
(だったらなんで喋ってるの!?ってかあの声ホノカさんだよね!?どうして!?)
「これをわたし一人でやるの!?無理ゲーすぎるんだけど!?こんな未完成のアスティカシアで戦えっこないよぉ!?」
(おまえSランクなんだから出来るだろ!?って言われても無理なもんは無理に決まってんじゃん!)
(……武装もまともに揃えてられてないのに!)
MRX-010 サイコガンダム(GQ)
機動戦士ガンダムGQuuuuuuXに登場。自ら望んで強化人間となったドゥー・ムラサメがジオン公国のキシリア暗殺のために同伴するゲーツ・キャバのハンブラビとともにクランバトルに参戦。
マチュのいるイズマコロニーに大きな被害を及ぼしたが、シャリア・ブルが操るキケロガによって撃破され、暗殺は阻止された。
エリカはすかさず右手に装備しているマシンガンを使用して連続で打ち出された弾頭を金色に輝くサイコガンダムへと向かわせる。
だが──、予想通りその攻撃はまったく効くことなく微動だにしない有様。
言わなくてもわかることではあるが、すでに万策が尽きている。
『その程度の攻撃でぇ!ワタクシを倒せるなどとはっ!握りつぶして差し上げますっ──よ!』
(……あの、ちょっと!?ヤバいってぇ!?)
急速に発進したホノカのサイコガンダムがエリカのガンプラを追いかけるように距離を詰めてくる。
それに対応する為にエリカは左手を横付けして装備していた薙刀で押さえんだ。
「お願いだから話を聞いてホノカさん!もうこれ以上!やる必要なんてないんだよっ!」
『……ワタクシのことなんて!誰も!わからない癖にっ!』
「気にかけてくれた人だって居たんじゃないんですかっ!?」
『そんなのっ!ワタクシには……!いないっ!』
◇◇◇
GBN運営モニター監視室。
ここでは多くのダイバーのプレイ状況のチェックが行われており、不正行為のほか妨害などが起こっていた場合に限り管理者が対処を行う重要な管制塔である。
そこでリボンズは自らが企画したこの乱戦ミッションにてスカウトしたホノカのことを観戦していた。
「いい道化だよキミは、少しは楽しませてもらうよ?ちょっとした悪あがきにね?」
リラックスしながら画面を見ていたリボンズ。
すると向かいの自動ドアが開き、とある人物がやってくる。
「このイベントを進行させたのはこれをするためだったのか?リボンズ?ワタシの許可も得ずに勝手にやっていたのは」
「おや?どうしたんだい?デュランダル、そんなに怒った顔をしなくてもいいんじゃないのか?せっかくの余興なのだから」
「……なんだと?」
「ただのお遊びの余興だと言ったのさ?それのなにが悪い?」
「忌々しい過去の記憶を逆撫でするようなことをする奴だったとはな……?ワタシも人を見る目が無かったようだ」
「なんの話をしているんだ?まぁいい、それとあの機体には権限付与されているチューンが施されているから簡単には倒せないよ?どうするつもりだい?」
「君に出来てワタシにできないことはない、あまり思い上がるなよリボンズ」
「……相変わらず怖い顔をするね?じゃあ見せてもらおうかな?GBN運営管理者権限をレベル7まで獲得しているキミの実力とやらをね?」
◇◇◇
メイリンと合流したデュランダルはつい先程までやっていた仕事を一時的に放棄して、自身のガンプラへと乗り移っていた。
『デュランダル!?なにをしているんですか!?イベントへの運営側の直接介入は原則禁止されているんですよ!?』
「なにを今更なことを言っているメイリン?ワタシに口出しするな!」
『しかしまだイベントの最中なんですよ!こんなことが起きたらまた我々の信用度が下がります!やめてください!』
「その言葉はリボンズに言うべきだろう?無駄に仕事を増やされているこっちの身にもなっていただきたい」
メイリンの必死の制止を振り切ったデュランダルは事案を解決するために人力しようと行動を起こしていた。
「……まったくこれだから人間は大嫌いなのだワタシは!GNフラッグ-極-!デュランダル!出撃するっ!」
◇◇◇
ワタクシは所詮、家柄が良いくらいしか取り柄もない。
得意だと思ったこと事柄ですらない。
こんなワタクシのことを誰が好きになってくれるの?
なにも持ってない人のことなんて誰が見てくれるの?
本当にワタクシは最初からなにも他人にあげられるものなんてないのに。
そう、いつだってワタクシは空っぽのなにもないワイングラスのままだ。
ただ食器棚に綺麗に飾られているだけの鑑賞品。
手に取ってくれる人は居るかもしれないけど、結局戻されてしまう、そんな程度のものなのは自分がよく知っている。
だから──!もうどうなったっていい!ワタクシは!ワタクシのことが一番!この世界で生まれてくることなんて必要のない!そんな存在なのにっ!自分自身がずっと大っっっっっっ嫌いなんです!
もう!ワタクシのことなんて!放っておいてっ!
◇◇◇
感情の制御を失ったホノカのサイコガンダム。
フレームの装甲として機能していた外装をパージし、機体の周囲に円を描くように高速でリフレクタービットを浮遊させていく。
『みんな……!みんな!ここから消えてなくなれぇぇええええええ!!』
集結していたフォースらが反抗作戦に移るも、一切の容赦のないその荒々しさがダイバー達を萎縮させていた。
「こんなの!勝てっこないよ!ソウビ!?」
「シノゴの言わずにやるんだよ!サクラ!」
「フォース〈
三人の懸命な攻撃にさえ、手をつけけられず消失するダイバー。
「懐に飛び込めば!あるいは!そうだよな!オリバ!」
「やるっきゃないぜ!ミリタ!」
「フォース〈
無数に広がる粒子の咆哮によって、防ぎきれずに散っていってしまう……
「フォース〈
「そうだとも!だから!これからがあるんだろ!」
「……なにも始まってないだろうがよ!」
「フォース!〈
「……できるかわかんないけど!価値はある!そうだよね!ブルク!」
「あぁ!ノヴァ!たとえ!なにがあったとしても!」
『ワタクシの──!……邪魔をするなァァァアアア!』
胸部中央、指先の砲口から多数の粒子を一気に街中を消し炭にするように吐き出していく。
参戦していたフォースらさえもこれといって歯が立たない中だった。
◇◇◇
「……あぁ、……あぁ、なんで……なんで……なんでこんなことをっ……!おまえがっ!お前がっ!お前なんかがっ!現れたせいでっ!私の大切にしたかった娘を!ユメを!返してよっ!」
◇◇◇
乱戦ミッション開始からおよそ一五分、大地は荒れ果て、鼻にツンと響く焦げ臭い匂いのする真っ黒い世界だけがGBNに顕在していた。
参加しているフォースのダイバーたちでさえ歯が立たないこの状況下では、イベントそのものの存在自体が危ういものになっている。
「……なんなの!?なんなのこの光景はっ……!?」
『狼狽えるな!ワタシと手を組め!そこのダイバー!』
「その声は!?デュランダルさん!?なぜこんなところに!?」
『なんだエリカくんか!?まぁいい!話はあとだ!あれをどうにかしない限りこのイベントはお蔵入りになってしまうだろう!』
「……で、ですけど!もうわたしたちしか居ないんですよ!?それに武器もないし!どうしろって!?」
「これを使えっ!」
ブーメランを投げるように回転する扇風機の如くエリカの前にやってくる実体剣をエリカは受け取る。
「これは〈
『ワタシの〈
「……出来るかわからないですけど!やります!」
『その意気はっ──!よし!』
◇◇◇
制御不能になっているホノカのサイコガンダム。
なおもつづく、フィールドそのものを破壊し拡散していく粒子の数々がエリカとデュランダルを襲う。
渡された刃でエリカは粒子を斬り払い、デュランダルとともに接近を試みる。
こんな状況であってもエリカはなにも諦めていない。
いま、目の前に、手を差し伸べるべき存在がいるのだから。
『……ワタクシなんて──!もう!なんにも……!ない!』
「そんなのわからないよ!ホノカ!本当にそう思うのなら!そこまで苦しい思いなんてしないよっ!」
エリカの言葉が彼女に届くかはわからない。
でも、それでも、自分を責め続けるのは違うってそう思っているから。
「ないのなら!自分で作り出せばいいっ!ゼロなんかじゃないっ!」
『……だったら!だったらぁ!証明してみせてくださいよっ!』
「エリカくんっ!ワタシが時間を稼ぐ!彼女を惹きつけておけっ!」
(あぁもう!どうなってもしらないですからねっ!)
『……おまえも!ワタクシを!殺しに来たのかァァァァァァ!?』
左脇から取り出した紅い粒子の剣を上空へと向かって投擲させるデュランダル。
それをホノカは指先から放たれる黄色い粒子によって弾き返す。
小さく爆発し、ホノカの視界に刹那の一瞬の霧を作り上げた。
そしてデュランダルは伸ばされた右手を斬り落としていく。
『……いまだ!エリカくんっ!いくぞっ!』
『──待ってましたっ!』
デュランダルの呼びかけに呼応するエリカ。
息を合わせるように一呼吸をおく二人。
同時に双方向から刃を構えたデュランダルとエリカが……
『……これで終わりにする!』
「やりますよデュランダルさん!」
『二度も言わすなっ!』
『…………ワタクシハァァァァァァァァァアアアアッ!』
ホノカの悲痛の叫びがGBNの世界に響き渡る。
胴体部に目掛けてX字状にクロスしていく二対の刃が、彼女のサイコガンダムの心臓部を貫通した。
『──MISSION!COMPLETE!』
***
乱戦ミッションを終えたわたしはロビーにいた。
一応クリアはしたものの、ひとりなのですぐに帰る気持ちじゃ無かったから。
「ホノカさんはどこに……?運営の人に捕まってるとか?」
……そんなはずはないのかな?わたしなにもわからないや。
すると、足をふらつかせて一人の女性ダイバーが歩いてきていた。
「もう……ワタクシなんて……」
「あぁ!?やっときたホノカさん!こっちだy──」
と、手を振り声をかけようとしたわたし。
だけど、それは叶いそうもないみたいで……
「どうしたんだ?お嬢ちゃん?」
「誰ですか……?」
「おうおう、戦った相手を忘れてもらっちゃ困るぜ?フォース〈
「そうだよ!そのマブのドラクもいるぜっ!?アレをうごがしてたの姉ちゃんかぁ?」
「…………ワタクシですけど」
「あんなのひとりで出来るもんじゃねえぜっ!?いろいろあったみたいだろうが少しは自信もっていいんじゃねえのか?」
「そんなの誰にだって……」
「これまた強情なヤツだなぁ!?オレらとどっかGBNで遊びにでもいくかっ?ビルドコインのことは気にすんな!?幾らでもおごってやるぞっ!おら!いくぞルチス!」
「今日はまたご機嫌っすねドラク兄さん!いこうぜ嬢ちゃん!」
「……あぁあの!ちょっと!引っ張らないでくださいっ!」
***
□新規設定ガンプラ
サイコガンダム(GQ)
形式番号:MRX-010H
武装:リフレクタービット
メガ粒子砲
ビルドダイバーズ二次設定
ホノカが乱戦ミッション時においてリボンズからスカウトされ、Exボスとして使用されたガンプラ。製作には彼女のセフレである遠野めるるが関わっているほか全身に金メッキの処理が施されている。
そのため製作費用がバカにならない金額にまでに膨れ上がってしまった。
◇◇◇
□設定ガンプラ(追記)
ユニオンフラッグカスタムⅡ-極-(GNフラッグ-極-)
形式番号:SVMS-01X/MK-03
武装:GNビームサーベル×2
プラズマブレード×2
ディフェンスロッド×4
20mm機銃
追加兵装
「菊一文字」「虎徹」
動力炉
GNドライヴ[T]×2
ビルドダイバーズ二次設定
デュランダルがエリカたちとIRIS-9999をめぐる交渉した際に使用したガンプラ。機動戦士ガンダム00 1stシーズン終盤に登場したグラハム専用ユニオンフラッグカスタムⅡを白色に変更したものであり、GNドライヴ[T]を一基右肩に増設しているのみで射撃武装を一切持たない一騎当千のスタイルを主とする。
カラーリングは半艶のホワイトをメインとしている。
リボンズが企画し、ホノカのサイコガンダムがExボスとなった際の対処事案においてはアストレイレッドフレームの「菊一文字」と「虎徹」を追加装備させこれにあたった。
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