陰キャだけどアイドルはじめてGBN〈惑星〉を救う話。   作:神宮寺Re ⑦

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エリカたち三人は模型部再興に向けて活動をはじめる話です。


第六章 -【模型部再興はじめます!】-

 

わたしとアカネ、そしてハルナとショッピングモール〈アウドムラ〉でプラネタリウムを見た数日後のこと。

ここはいつも通りの相変わらずに過ごしている学校の教室。

 

カグヤ生徒会長から提案を受け即決で了承したわたしたち三人は、模型部の再興に向けて話し合っていた。

 

「再興っていってもなにやればいいの?」

 

ハルナが開口一番にわたしたちに質問をなげかける。

……いや、ほんとなにからはじめればいいんですかね……?

とりあえずガンプラ組み立てる、とか?

それじゃいつもと変わんないか……家でもやってることだし。

というかカグヤ生徒会長はいまどこにいるの?寝てるの?

そんなわけないか……生徒会長なんだし……

 

「そうはいってもガンプラバトル部は綺麗にしないといけないし、模型部だって部員がほとんどいないんでしょ?どっち優先したほうがいいの?どう思うエリカ?」

 

……あ、あのとりあえずわたしのこと見るのやめません?ド陰キャにそんないきなり対処法を思いつくほど頭良くないんだけど?助けて!イマジナリーフレンド!エリちゃん!

 

(そんな急に言われたってわけわかんないよ!)

(部員が増えないと意味なくない……?心当たりいるの?)

(すでにわたしたち三人いるんだからあと二人が加入すればとりあえず一応、部としては成立するんじゃない!?)

(そうだ!そうだ!それからだよ!……あ〜でも、わたしそもそもそんな友達いないし……)

(それ以上はいけないって!わたしたちのライフはもうゼロよ!だれか救急車を呼んで!いますぐに!ヘルプミー!アンビュランス!)

 

……う、うるさいなぁもう!すこしは落ち着いて話してよ!

って、勝手に喋ってるのわたしか……なんかすいませんうるさくて。

 

「……とりま二人集めればいいんじゃない?」

 

打開策もクソもなく、部員を増やす方向性で決めたわたし。

……これしかなくない?ってかどうやって増やすの?アメーバ(無限増殖する)みたく勝手に増えてくわけじゃないし。

 

「やっぱりそうなるよね〜、でカグヤ生徒会長とかはどこ居るの?」

 

それはわたしが聞きたいんだけど……まじでどこ居るの?生徒会長?……だれか連絡先知ってる人いる?

 

「あ〜あたしそういや生徒会長と連絡先交換してたんだった、忘れてたわ」

 

それを早く言えコラァァァァァ!さっきまでのわたしの労力返せよぉぉぉぉ!おにぎり一個分くらい返せよぉぉぉ!つかもう帰りの飲み物代くらい奢れよぉぉぉ!……ごめんなさいさすがに調子こきました。

 

「いつのまに生徒会長と連絡先交換してたのアカネ?」

「……え?GP・デュエルで対戦したあとだけど?」

「こ、こ、行動力すごいね……さすが陽キャ……」

「ふつうじゃない?彼氏になるわけじゃないんだし」

 

その発言はフラグって言うんだよ!……なんか知らないけどさりげない伏線が思いがけないところで回収したりするんこともあるんだよ!少年漫画とかだと!……すいませんちょっと熱くなってしまいました。

そういやラーメン食べてないなここ最近、駅ナカにあるラーメン屋に今度ひとりで行こうかな?え?そこの二人と行けって?わたしにそんな勇気ないんですけど!?友達を誘うのなんて大イベントなんだけど!?

いまこの話するの関係なかったですね……

 

イベント行くならひとりでエンジョイし(楽しみ)たいんだけど?

……ちょっと、というか早く話進めろって?そりゃそうですよね、わかってます!わかってますから!

 

「カグヤ生徒会長だっけ?なんであんな人になんで彼女いるんだろうね?頭おかしいとおもうんだけど」

 

おっとぉ……?ハルナ選手!ここで先手を切ったぞぉ!

さぁ〜て!どうなるハルナ!君は生き延びることができるのか!

 

「それ以上言ったら本人が来るのが定石(じょうせき)なんだよ……ハルナ……」

 

と、アカネが小声で返すと──。

ほら、そんなこと言ってるたらご本人登場だよ……

 

☆☆☆

 

「遅れてすまないね?待たせてしまったようで、いま話している最中かな?……どうかしたのかな?」

「い、いいえぇ……なんでもないですよぉ?お、おつかれさまです〜カグヤ生徒会長」

 

あ、急にハルナが静か(小声)になった。

 

「書類を片付けるのに時間がかかってしまってね?……了承するハンコを押すだけでも疲れてしまうんだよ困ったもんだね」

 

それまたご苦労様なことで……生徒会長もきたし、わたしもう寝ていいかな?……だめ?やっぱり?

 

「ところでいつも付いてきてる二人はどうしたんですか?」

 

アカネが生徒会長に付き添いでほぼ見かける、カオリとユイについて聞き出す。

 

「彼女たちかい?カオリくんは生徒会で書記をやってて、ユイくんは会計でね?事あるごとに呼びされてしまってなんかそういう風に見られてしまってて、すこしばかり大変でね……慕われているというのは喜ばしいことではあるんだけど」

 

彼女じゃなかったの……ついてっきりそういう関係かなんかだと思ってましたよ。

ってことはわたしと一緒か……よかった……ってなにが?

 

「……へ、へぇ〜」

「生徒会長も来たことだし、今後について話をしましょうか?」

「ここではなんだから模型部に来てみるかい?」

 

カグヤ生徒会長が模型部(前に訪れた場所)へとわたしたち三人を向かわせた。

 

☆☆☆

 

都立星羅高等学校、模型部。

かつてここに所属していた部員たちが行った文化祭での発表において、企業の目に留まりゆくゆくは表彰するまでのことになったらしいとの伝説が残っているみたい。

 

それはガンプラバトル部にも波及し、いつしかその三人を部員たちが"偶像"として信仰するまでになっていたらしい。

ってなにこの前置き……?ラノベの冒頭かなんかなの?わたし?……そんな主人公に見える風貌してます?わたしのことじゃない?……それはわたしもわかってる。

 

多くの作品とトロフィー、記念写真が飾れている一室。

そこでわたしはひとつの写真を見つめる。

そこにあったのは女子三人が笑顔で写っているものだった。

 

中央に黒髪ロングの人、左に金髪ツインテール、右に白髪ショートの女の子たちが。

 

「……これって?」

 

そうわたしがカグヤ生徒会長に聞き出すと……

 

「彼女たちがこの模型部もといガンプラバトル部での貢献によって表彰された人達だよ、中央に居るのがヤトガミ・マリア(夜刀神 鞠愛)、左がスメラギ・アミ(皇・アミ)、右がアサクラ・エリナ(浅倉恵理奈)、というらしい」

 

机に軽く腰をかけているカグヤ生徒会長。

 

「……そんな過去があったんですね、この模型部に」

 

輝かしく写る三人に思わず見惚れてしまうわたし。

そんな中アカネが、ひとつのガンプラを手に取る。

 

「なんかこのガンプラ、どこかで見たことあるんじゃない?エリカ」

 

アカネが手に取ったガンプラは……

 

「……この色のデスティニーガンダム!わたしたちがGP・デュエル(全日本大会決勝戦)で初めてみたガンプラだよ!まさかここにあるなんて!」

 

そう、それはかつてわたしとアカネがはじめてGP・デュエルに触れたあの日に出逢ったガンプラだった。

 

そのデスティニーガンダムをみてわたしは、ガンプラをはじめようと決めた運命のあの日のことを。

いまわたしが使ってるデスティニーガンダム・ルヴァンシュも元々はこの作品を見て作り上げたものだし。

 

浅葱色をメインとして、関節類は金色で彩られ、捕色として紫色と白色が加わったその作品の姿を。

 

「……デスティニーガンダム・エンプティ?」

 

(まさかあの時に憧れてたガンプラがここにあるなんて……)

 

アカネが作品名を口にする。

 

「エンプティってなんだっけ?」

「たしか英訳で空っぽ……じゃない?」

 

ハルナの問いにわたしはそう答えた。

 

「……どうして"空っぽ(エンプティ)"なんだろうね?」

「それは作った人(ヤトガミ・マリアさん)に聞かないとわからなくない?」

「そりゃそうだけどさ、なんか気になるじゃん」

「作品に見惚れているところすまないんだが、話を進めようじゃないか?三人とも」

 

あああぁぁぁ!ごめんなさい!つい!夢中になっちゃって!そうですよね!話進めなきゃですよね!……ね!アカネ!ハルナ!

 

「……一応話をしたはしたんですけど、部員増やさないとどうにもならなくないですか?生徒会長」

「それは十分わかってはいるんだが、その方法がなかなか忙しくて思いつかなくてね」

 

そうか……方法か……んんん〜……どうしたもんですかねぇ……ガンプラに触れてみないことには楽しさって伝わんないしなぁ……

このあいだガンプラ組んでたハルナはどんな感じだったんだろう?

 

「ガンプラはじめて組んだ感想はハルナ?」

「結構楽しかったよ〜?夢中で組んじゃったし、それがどうかしたの?」

 

そこでわたしはなにかをひらめいた。

そうだ……!これだ……!こうすればいいんだ……!

 

「……部活紹介というかたちでガンプラ組み立て体験会とかどうですか?たしかいまならバ○ダイとかに問い合わせをすれば簡易的なガンプラを提供してくれるんじゃなかったでしたっけ?」

 

そう、バ○ダイはプラモデルを手軽に触れてもらってはじめてもらうために、最近からこの手のイベントを模型店とか家電量販店で見かけたことがあった。

 

「それはいい提案だねエリカくん、先生たちに掛け合ってみることにするよ」

「……部室に集めてがんぷらを実際に触れて体験してもらおうってこと?」

 

と、ハルナがわたしに。

 

「……そうそう!まずは手に取ってもらわないと難しく感じるかそうじゃないかなんてわからないからね!気楽にやってみないとなにも始まらないからね!」

 

続くようにアカネも。

きっかけなんてなんでもいい。

興味をもってもらってそこからはじめてみれば楽しいことが広がっていくかもしれないし。

 

そこまで難しく考えることでもないし!

自分が楽しいって思う気持ちのほうを大事にしたほうが絶対いいからね!

 

「……とりあえずの方向性は決まったね、いやいや助かったよ、どうして思いつかなかったんだろうね?あはははは」

「生徒会の仕事でいっぱいいっぱいだったからじゃないですか?」

「かもしれないね」

 

アカネが心配そうな顔で話す。

 

「かといって辞めるわけにいかなくてね、なにかあったら報告するから楽しみにしているといいよ三人とも、たぶん上手くいくと思うからね」

「期待してますカグヤ生徒会長〜」

 

ハルナは安心してか笑みをこぼしながら返答していく。

 

「模型部再興がんばっていくぞ〜!」

 

アカネがわたしとハルナにむけて手を上げて宣誓する。

 

「「おぉ〜!」」

 

そうしてアカネとハルナが同調するように腕を伸ばす。

こうしてわたしたちは模型部再興に向けて活動するととなった。

 

***

 

 





都立星羅高等学校〈模型部〉:かつて夜刀神 鞠愛、皇・アミ、浅倉恵理奈の所属していたガンプラをメインとした部活で表彰されるなどの実績を持っていた。そんな部室の中にエリカとアカネがGP・デュエル全日本大会決勝戦で見た「デスティニーガンダム・エンプティ」が飾られていた。
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