陰キャだけどアイドルはじめてGBN〈惑星〉を救う話。 作:神宮寺Re ⑦
〈
通称
そこでわたしとアカネ、ハルナは週末に特訓を行ったことでフォースを結成する運びとなった。
Sランクダイバーであるエリカ。
続いてAランクダイバーのアカネ。
フォースを結成するのに最低限のランクであるDランクダイバーとなったハルナ。
「……いままで二人だったからフォースって感じはあんまししてないけど三人だと途端にチーム感が出るねエリカ?」
「え?……あぁまぁ……その、そうだね?」
……二人でGBNやることに慣れきってたからちょっと心配ではあるけれど、まぁ大丈夫だよね?
(ところで
(そんなことよりフォースバトルだよ!)
(わたしのアイデンティティはどこ!?どこにあるの!?)
……アイドルって
「私まだGBNがどんなのかわからないんだけど……GP・デュエルとはなにが違うの?」
そうハルナが疑問に思ったのかわたしに話しかける。
違い……?えっとね、それはね……
「GP・デュエルだとアーケードゲームだから、大会規定までいくと破損前提でやるんだけどこれはオンラインだからガンプラは一切傷つかないって感じかな?」
「初心者に優しいゲームってこと?」
「それはちょっと違うようなぁ……チャンプのクジョウ・キョウヤさんとかそもそも別のゲームでもやってるんですか?って感じだし」
「ちゃんぷ……?」
「有名なダイバーの人なんだよ?噂だとGBNの開発に関わってたとか言われてるらしいけど……」
噂だよ……?本当のことは知らないよ?
「こらこら!始めたばかりのハルナを困らせてどうするのエリカ!ほら!フォースバトルやるよ!」
そうしてわたしたちは待ちに待ったフォースバトルへと向かった。
☆☆☆
首都〈ダカール〉。
機動戦士ガンダム
「ラプラスの箱」の動乱の最中、地球圏の砂漠に墜落した袖付きの
(そういえば市街地戦かぁ……あんましやってなかったなぁ……ミッション攻略と対人戦に夢中になりすぎて……)
「フォース〈
「ガンダムシュヴァルゼッテ・ハンティア!アカネ!やっちゃうよ!」
「……ガンダムポータント!ハルナ!とりあえず行きまーす!」
多くの建物が立ち並ぶ街中に降り立った三機のガンプラ。
そこでアカネはエリカとハルナに指示を出す。
「あたしは
「わたしはいいけど……ハルナは?って!やっぱりわたしが前線に出るんじゃん!」
(そりゃまぁそうなるんだろうけど、近接寄りに改造してるんだから尚更だけど……前にもあったねこんなこと)
「はじめてだし、いいよそれで」
各自の体制が整ったところに対戦するフォースが視界に入ってきていた。
「アカネ!敵機は見える?どんなやつ!?」
「……ちょっと待ってよエリカ!いま確認するから!えぇ〜と……」
「はやく!」
「そう急かさないでよ!」
覗き込むスコープの先にあるガンプラを視認したアカネ。
「……敵ガンプラはフォーンファルシア、ガンダムグシオンリベイク、あとひとつはウーンドウォート?かな」
フォース〈
フォーンファルシアを操るAランクダイバーのオリバ。
ガンダムグシオンリベイクフルシティを使うBランクダイバーのノノセ。
最後にウーンドウォートのBランクダイバーのクロミ。
女性三人で結成されたダイバーたちは全機とも機体色は紅く染め上げられていた。
「……じゃあとりあえずわたしが前に出るね!」
エリカは操縦桿を動かし、距離が近づく三人に向けて飛び立っていった。
対するアカネは崩れかけたビルの中に入り、狙撃態勢へと移行する。
ハルナはアカネを見通せるドームに伏せていた。
「……フォース!〈MARS RAY〉!
「「勝利をこの手に!」」
オリバの掛け声とともに三方向に散らばっていく。
中央にエリカを迎え撃つオリバ。
左から
右にアカネのガンプラを視認するクロミ。
「……近接がいち!狙撃がいち!汎用がいち!そっちはどう?」
オリバが二人に対して状況確認のため通信を繋ぐ。
「危なさそうなのはスナイパー……だとおもうんだけど!」
と、ノノセがなにかを感じたのか緊迫感を感じる震えた声で会話する。
「ずっと隠れてるなんか粒子撒いてるやつはどうするオリバ?」
クロミはあまり動こうとしないハルナのガンプラの対処に戸惑っていた。
「……フォースバトルを申請されたときにいた、始めたばかりらしいやつなんじゃないの?簡単に倒せるでしょ!ほっときなさい!」
「……は、はい!」
クロミが咄嗟に答えると、急速に近づく一機に視線を奪われる。
「……あいつは!なんかアイドル活動とかいう意味不明なことする奴のガンプラか!」
漆黒と桃色に彩られたエリカのガンプラを直視したクロミ。
(やばい!この距離だと……!囲まれる!)
クロミのガンプラを間近に見てしまったエリカは左に急旋回し、崩壊しているビルに潜んだ。
(……あっぶない危ない、あのままいってたら速攻負けてた)
バクバクと鳴り響く心臓の音を鎮めようと深呼吸するエリカ。
そんな中、アカネから唐突に通信が入る。
「いますぐにそこからは離れて!エリカ!ファルシアが近くにいる!」
(どういうこと?もう一人にも見られてたってこと……!?)
「……なにヒソヒソと隠れてんだよ!Sランクが!」
花の形状をもつ〈フォーンファルシアバトン〉から星形にビームを形作り、エリカに向かってビームを放ち出すオリバ。
xvb-fnc フォーンファルシア
機動戦士ガンダムAGE三世代編より登場。
ヴェイガンが開発したXラウンダー専用機である。
最終局面でのガンダム三機を撃破するため〈ディグマゼノン砲〉の射角に誘いこむ命令を受けたフラムは、ゼハートが望むエデンのために自身の彼を慕う気持ちとともに儚く宇宙に散った。
(ってやばっ!この距離はさすがに対処できないって!)
条件反射で左手の〈ビームシールド〉を展開して防御するエリカ。
それを予想していたのかオリバは左手から〈ビームサーベル〉を発振し、関節部を狙って振り下ろした。
(……ちょっと!こんなの聞いてないよ!)
左腕の関節から下が切断されたエリカのガンプラ。
開始早々片腕が損壊したため、即座に有利な距離にまで距離を離す決断をするエリカ。
「……逃げるなんて!見当違いも甚だしいねSランク!」
(この人しつこすぎるよ……!アカネ!ちょっとアカネ!)
追われるエリカのあいだに一瞬にして砲撃とも遜色ない狙撃がオリバを掠める。
「チッ……!先にあいつを叩けば勝てると思ってたのに!」
☆☆☆
ノノセはいまだに大きな穴が開いたドームの中にいるハルナを誘い出すため、実弾のロングライフル四つを出し惜しみなく撃っていた。
AGW-011 ガンダムグシオンリベイク・フルシティ
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第二期より登場。
昭弘・アルトランドがブルワーズより鹵獲したガンダムグシオンをバルバトスの予備パーツ等を使用し、再設計された機体である。
最終局面では三日月のバルバトスルプスレクスとともに火星圏での戦端で宇宙から放たれた〈ダインスレイヴ〉による大規模攻撃によって中破するも、敵討ちとなるイオクを倒すもギャラルホルンの同胞たちによってトドメを刺された。
「おらおら!どうしたどうした!」
(このひと、なにも考えずに撃ちすぎじゃない……?バカなの?脳みそ詰まってるの?)
ハルナはノノセの無計画さに少しばかり、というかもうすでに呆れた表情をしていた。
〈GNビームライフル〉の銃身のみを空へと向けて、射撃を行いはじめるハルナ。
打ち出された射撃によって手に持つロングライフル二門が直撃していく。
「……こいつ!本当に初心者か!?どうなってんだよその正確な射撃!」
「──その程度で私に勝てるなんて思わないでよね!」
「よく言う!たかだかDランク程度の実力で!」
腰部スカートから取り出した〈シザース〉を両手に掴んだノノセ。
ハルナは左手の〈GNピアスソード〉を使用し、火花を散らしながら鍔迫り合わせた。
「こいつ……!力押しでくるだと!?」
ノノセにたいしてハルナは操縦桿を強く握り、ビルに叩きつけようと前へと押し出していく。
「さっきまでの威勢はどうしたんですか!それくらいしか出せないんですか!馬鹿にされたもんですね!」
(なんなんだ!こいつ!なんなんだよ!)
ノノセは自身がランクが上なのにも関わらず追い詰められている状況に理解ができず、むしゃくしゃしていた。
「……アカネ!いまだよ!」
ハルナの掛け声とともにアカネは視認したノノセのガンプラに狙いを定める。
「──いっけぇぇぇぇぇぇぇえ!」
放たれた狙撃がノノセのガンプラを貫通し、消失していくグシオンリベイクフルシティ。
「こんなの!こんなのがありえるのかよぉぉぉぉぉ!?」
なにもできずにその場から消えるノノセ。
(私なんかやれそうじゃない!?まぁ……
☆☆☆
ノノセを失ったフォース〈MARS RAY〉。
残るクロミとオリバは対抗手段を考えていた。
「……明らかな初心者なはずのあいつがどうして!」
「落ち着いてオリバ!まずはSランクから倒すべきだよ!」
「そんなのはわかってるけど!」
不利になっていることに変わりないが、最初に左手を削ぎ落としたデスティニーガンダムを追い詰めれば勝てるの踏んでいたオリバ。
対するエリカはハルナと合流し、臨戦体制となっていた。
「GBNはじめてで連携できるとかやるじゃんハルナ!」
「そ、そうかな……?」
頬を赤く染め、照れながら受け応えるハルナ。
すると──そこにやってきたのは……
「よくもノノセをやってくれたナァ!初心者ごときが!」
バトンから撃ち込まれた射撃によってハルナのガンプラの胴体にビームが貫通していく。
「うそ、でしょ──!?」
「……ハルナぁぁぁぁぁぁ!」
(……あぁまただ──またこの感覚だ……上手くいくと思ってたのに、あのときのことなんてもう思い出したくないのに……ぁぁぁぁあああああああ!)
「ねぇ!ちょっと!エリカ!どうしたのよ!ねぇ!返事してよ!」
アカネからの問いかけにも反応を示さない。
明らかにおかしい。
崩れいく瓦礫と炎に包み込まれる記憶を呼び起こされてしまい、脳内に悪夢のフラッシュバックされた映像が再生され、挙動不審になってしまうエリカ。
(……もう!もう!もういやなんだよ!こんなのはもう!)
***