トリガーアーカイブ   作:ヘラモリ

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難産だった………。下手に要素を増やしたせいで自分の首を締めることになりました。
かなりガバガバですが楽しんで頂けたら幸いです。


カイザーPMC

「先生は一体、誰と話しているのですか…?」

 

「え…………!?このシッテムの箱……タブレットに映ってるこの子(アロナ)と話しているんだけど……。」

 

「え〜?でもタブレットにはシャーレのロゴしか映ってないよ?」

 

「それに、私たちは声も聞こえなかったわよ。本当にいるの?」

 

 

アヤネ達の言葉を聞いて、非常に驚く来馬。

来馬の目には確かにシッテムの箱の画面にアロナの顔が大きく表示されている。

しかし、ホシノたち生徒の目にはシッテムの箱の画面にはシャーレのロゴマークが映ったままの状態であり、彼女たちからはアロナを視認することが出来ない。

どう説明しようかと来馬が考えていると、ホシノが全員に声をかける。

 

 

「まぁ、とにかくこの話は後でしようか。今はこっちが先だから。」

 

「そうですね。先生のタブレットの件は終わってから話しましょう。それでは、先生に道を教えて頂きながら進みましょう!」

 

「それもそうね。来馬先生、頼んだわよ!」

 

「うん、分かったよ。それじゃあ、安全なルートを教えていくね。」

 

 

来馬の指示に従い、ホシノを先頭にドローンやオートマタの監視を掻い潜って基地の外壁に向かっていく六人。

途中、巡回中のドローンやオートマタを隠れてやり過ごしたり、後ろから奇襲をかけてドローンを破壊しつつもでかでかとカイザーPMCの文字が書かれている基地の外壁に到着した。

すると、シロコが懐から録音機を取り出して、オートマタ達の会話を盗聴することを提案する。

 

 

「みんな、この録音機を持ってきた。これでオートマタ達の会話を盗聴してカイザーの基地である証拠を掴む。」

 

「と、盗聴って……。なんか悪いことしてるみたいね……。」

 

「そもそもここにいる時点で不法侵入だから今更だよセリカちゃ〜ん。」

 

「不法侵入…って元々この砂漠は私たちアビドスのものなのよ!?あいつらが生徒会を騙したからこんなことになってるだけなのに!」

 

「………!!セリカ静かに。誰か来る。」

 

「あちらにちょうど全員が隠れられそうな岩があります。隠れて様子を伺いましょう。」

 

 

来馬たちが岩に隠れて様子を伺っていると二体のオートマタが雑談を交わしながら近づいてくるのが見える。

シロコは録音機を起動し、彼らの会話を盗聴する。

 

 

「……しっかし、すげーよなこの基地。一体いくらかけたんだ?」

 

「確か数百億は下らないらしいぜ。宝探しなんかでよくそんなにかけられるよな。」

 

「上の考えることは俺たち雇われの傭兵にゃ分かんねーよ。そういや、宝探しって言うが何の宝を探してんだろーな。まさか埋蔵金じゃねーよな?」

 

「あ、それ前にPMCの理事がカイザーグループの本社の奴と話してんの聞いたんだけど、古代兵器を探してるみてーだぜ。何でもアビドス砂漠には古代人が遺した兵器や遺跡とかがたくさん埋まってるらしいんだとよ。」

 

「らしいって……あるって決まったわけでもねーのに探してんのかよ……。そんなんで追い出されそうになってるアビドス高校の連中も哀れになってきたな。」

 

「運が悪かったとしか言えなーな。もっとも、これがゲヘナやトリニティとかだったらまた話は違うんだろーな。…あ、アビドス砂漠と言えば、お前前にあのでっけー蛇のロボットと戦ったんだよな。あれどうだった?」

 

「あれはマジでやばかった。こっちも装備ガチガチに組んで最新鋭の戦車や戦闘ヘリを十数台使って、本社から送られてきたトリオン兵も大量に導入して撤退に追い込んだだけだったんだよ。あん時はマジで死ぬかと思ったぜ。」

 

 

二人のオートマタはそんな雑談を交わして来馬たちが隠れている岩を横切って外壁を沿うように歩いて去っていった。

来馬たちが岩の影から姿を現すと息を止めていたのかセリカがプハーッと息を吐く。

その様子にノノミはちょっと困ったように言う。

 

 

「もしかしてセリカちゃん、息を止めてたんですか?そこまでしなくても良かったと思いますよ。」

 

「い、いやーそうなんだけど、誰か来るってなって思わず止めちゃったのよ。」

 

 

セリカとノノミがそんな話をする横で来馬のホシノはオートマタ達の話していた内容について話していた。

 

 

「……さっきの話からするとトリオン兵の事件もカイザーの手引きだったってことになるよね。」

 

「うん、そうだね。それに話を聞く限りは製造工場がある可能性も高い。一体、どこからトリオン兵を開発する技術を……。」

 

「とりあえず、色々と知れたし細かい話は帰ってからにしようよ。」

 

「そうだね。みんな、戻ろう。シロコもさっきの話は録音できた?」

 

「ばっちり。これにしっかりと入ってる。」

 

「よし。それじゃあ、さっき通った道を戻っていくかたちで行こう。アロナ、また道案内よろしく。」

 

『お任せ下さい!それでは先程の安全なルートを表示しますね!』

 

 

アロナが示したルートを辿って戻ろうとした来馬たち。

だが、ここで彼らにとって大きな計算ミスが生じていた。

 

 

「ん、何だあれ?」

 

「………あれは人だ!侵入者発見!侵入者発見!直ちに警報を発令せよ!」

 

 

去っていった筈のオートマタが戻って来ていたのだ。

岩に隠れていなかった六人はそのオートマタ達に姿を見られる。

この危機的状況に対して、来馬の判断は早かった。

 

 

「みんな走って!ごめんアヤネ!このままぼくが運んでいくよ!」

 

「ひゃぁっ!?せ、先生!?」

 

「わあっ♡お姫様抱っこですね!」

 

「ヒュ〜っ、先生やるね〜。」

 

「みんな急いで!ノノミとシロコは前方を警戒!ぼくとホシノで後方を守ろう!セリカは状況に応じて支援をお願い!」

 

 

来馬はすぐさまアヤネをお姫様抱っこで抱え上げ、全員に指示を飛ばす。

アヤネをお姫様抱っこした来馬をからかうように言うノノミとホシノだったが、来馬の指示を聞いてすぐに真剣な顔つきになる。

そして、来馬の指示を聞いたホシノが自分が後方の防御を一任することを進言する。

 

 

「待って先生。先生はアヤネちゃんを抱えているから後方の防御はちょっと荷が重いと思うんだ。だから、後ろは私が引き受けるよ。これでも防御には自信あるから。」

 

「…分かった。それじゃあ後ろは任せたよ、ホシノ!」

 

「任せて。絶対に守り抜く!」

 

 

そうして、アヤネを抱えた来馬を中心にシロコとノノミが前に来馬の横にセリカが付き、ホシノが後方を担当することとなる。

後方からは警報を聞きつけたオートマタがぞろぞろと集まって追いかけてくるが、ホシノの射撃と堅い防御によって全く近づけないでいた。

 

 

「結構あのオートマタとの距離も離れたわね。このままいけば射程外まで逃げ切れるんじゃない?」

 

「あいつらもバカじゃ無いだろうし、何か手は打ってくるだろうけど今のところはこっちが有利って感じだよね。」

 

「アロナ、レーダーに反応は?」

 

『今のところ特には……あっ!先生、前方と左方からこちらに近付く反応があります!』

 

「前方と左方警戒!こっちに近付いてるよ!」

 

「見えた!そんなにいないわ!」

 

「ん、こっちも見えた。でも、こっちは数が多い。」

 

「(連携しての挟み撃ちか……!迎え撃つのは難しいな……)右側に避けて行こう。誘導の可能性もあるけど、強行突破も難しいから。」

 

「了解。でも、避けるついでにある程度倒して数を減らしておこうか。」

 

「アヤネは地雷や機雷の警戒をお願い。」

 

「了解です。」

 

 

来馬たちはオートマタたちや地雷を避けるように動きつつ、何体かのオートマタを倒していく。

しばらくの間、オートマタたちから逃走を続けていたが、オートマタたちに盾を持った大型のオートマタが合流しその距離を少しずつ詰められていく。

だが、突然来馬たちを追いかけていたオートマタたちが動きを大きく緩めていく。

 

 

「あれ?オートマタが追いかけてこなくなった?」

 

「いや、レーダーからだと散開して動いてる。たぶん、さっきみたいに回り込んで挟み撃ちにしてくるんだと思うよ。」

 

「何だっていいわ!囲まれる前に逃げ切れれば問題無いじゃない!」

 

「しかし、さっきの会話ではトリオン兵をたくさん持っていると言ってましたが、使って来なかったですね。」

 

「(トリオン兵……トリオン………まさか!)アロナ、レーダーをトリオンレーダーに切り替えてくれる?」

 

『了解です!』

 

 

来馬はアロナにレーダーをトリオンレーダーに変更してもらうように頼む。

その焦ったような様子にアヤネは疑問を覚え来馬に質問する。

 

 

「ど、どうかしましたか先生?」

 

「ノノミの言葉を聞いて、嫌な予感がしたんだ。」

 

「私の言葉?えっと………トリオン兵をたくさん持っているのに使って来なかったですねって話ですか?」

 

「うん。思えばおかしかったんだ。トリオン兵があるなら警備もトリオン兵に任せればいいはずだ。でも、それをしなかった。」

 

「確かにおかしいわね。あれ?ってことはトリオン兵はそんなにいないってこと?」

 

「いや、トリオン兵がたくさんいるってのは嘘じゃない。もしかしたらカイザーはもっと効率的な運用をしている可能性があるんだ。」

 

「それってどういうこと………?」 

 

『来馬先生!結果が出ました!この周辺一帯に大量のトリオン反応が確認されています!』

 

「杞憂であって欲しかったけど、やっぱりか……。ごめん、セリカ。それについては後で説明するよ。取りあえず、今は脱出するための策を……。」

 

「先生、上!」

 

 

脱出のための策を考えていた来馬だったが、ホシノの警告に立ち止まって上空を見上げる。

上空からは多くのドローンが向かって来ており、それらは来馬たちを捉えていた。

次の瞬間、ドローンの側面についた射撃口が一斉に火を吹く。

来馬は両防御(フルガード)でその一斉射撃を防ぎ、ノノミがミニガンでドローンを一掃していく。

そして、そのまま再度逃走しようとするが……、

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

「なっ、何!?」

 

「これは………!みんな集まって!」

 

「一体何が……!?」

 

「砂埃で前が見えません!」

 

 

来馬は全員が集まったことを確認した後、全周シールドで全員を囲み砂埃が収まるのを待つ。

そして、震動が収まり砂埃が晴れようとした時、

 

 

ドォォォォォォン!!!

 

 

来馬たちを狙ったような大きな爆発が起きる。

砂埃が晴れていきクリアになっていく彼らの視界には大量のトリオン兵の姿があった。

 

 

「これは………、トリオン兵………!?」

 

「どうして、何も無かったのに……。」

 

「色々気になることもあるけど、取りあえず今はここを抜けよう!」

 

「それだったら………先生!この地帯を抜ける最短ルートって分かる?」

 

「ちょっと待ってて。アロナ、ここを抜ける最短ルートは分かる?」

 

『もちろんです!もうすでに脱出の最短ルートは割り出せました!ただ、トリオン兵と当たる回数が高いことが予測されるので気を付けてください!』

 

「ありがとう、アロナ!みんな急ごう!」

 

 

そうして、来馬たちはアロナの示したルートを辿って脱出を図る。

しかし、行く手を阻むトリオン兵によってその脱出は困難を極めていた。

 

 

「流石に数多すぎない!?」

 

「それだけカイザーがたくさん開発したってことなんだろうけど、セリカちゃんとおんなじこと思ってるよ。」

 

「!ノノミ、後ろから狙撃!」

 

「おっと。大丈夫、ノノミちゃん。」

 

「ありがとうございます、ホシノ先輩!助かりました!」

 

 

ノノミに向かって狙撃が飛んでくるがホシノが盾で防いだことによってダメージは無かった。

しかし、狙撃が飛んで来たことで射撃圧はより強くなり来馬たちの脱出作戦に少なからず影響を与えていた。

また、セリカからもオートマタの接近を伝えられ、より状況は激しさを増していくことが予想される。

来馬は一度足を止めてオートマタの迎撃に動くことを決めた。

 

 

「狙撃まで飛んで来たわね。それに、トリオン兵とは別の足音が聞こえる。たぶん、オートマタたちも近いわ。」

 

「(まだ脱出までの道のりは半分を切った。だけど流石にこの状況でオートマタの相手をするのはかなり難しい。ここは………)少しルートから外れるけど、トリオン兵が少ないところでオートマタたちを倒そう。トリオン兵はほとんどがバムスターやドグだからたくさん集まった状態でオートマタの相手は難しいけど、1・2体程度ならオートマタの相手も十分できる。ここはオートマタを倒してから脱出しようと思うんだけど、どうかな?」

 

「そうですね。一度に相手をするよりもオートマタを倒してからの方が脱出の成功率も上がるので良いと思います。」

 

「私はそれで良いわ。」

 

「おじさんも大丈夫だよ。」

 

「私も大丈夫です!」

 

「ん、私もOK。」

 

「良し、それじゃあオートマタから先に倒していこう!」

 

 

全員の了承を得た来馬はオートマタ撃破に向けて指示をする。

アロナの案内でトリオン兵が少ないところまで到着した来馬たちは追いついて来たオートマタとの交戦を開始する。

アヤネを攻撃が当たりづらい岩の影へ降ろした来馬はアサルトライフルを生成し、ホシノたちに加勢する。

到着したオートマタたちは絶対に捕らえようと躍起になっていたが、広く展開したせいで到着に時間のかかるオートマタが多くなってしまい結果として戦闘になったオートマタの数が少なかったこと、トリオン兵の地力が低い上に手薄になっている場所での戦闘のためトリオン兵の支援が十分な効果を発揮しなかったことが災いし、カイザー側はその圧倒的な数的有利にも関わらず劣勢に追い込まれていた。

 

 

「意外と押せてるわ!このまま脱出しましょう!」

 

「油断はしないでセリカ!もしかしたらトリオン武器を持っている敵がいるかもしれない。」

 

「でも、結構オートマタも消耗しています。一気に倒していきましょう!」

 

 

来馬たちはオートマタを次々と倒していく。

そして、このまま全てのオートマタを倒していこうとする彼らに狙撃が飛んでくるが、来馬のシールドとホシノ盾による防御で大した効果は無い………ように思えた。

遠方からのフラッシュで狙撃を察知した来馬はシールドでその狙撃を防ごうとする。

通常の狙撃であればシールドで防ぐのは容易である。

キヴォトスに住む者たちの攻撃はトリオン体にダメージを与えることが出来るが、その威力はそこまで高くなく、シールドなどの防御用トリガーで簡単に防ぐことが出来る。

()()()()()()()()()()()()()()()………という前提が着くが。

 

 

 

―――結論から言うと、来馬のトリオン体は破壊された。 

狙撃銃から放たれた弾はシールドを簡単に貫き、その先のトリオン体をも貫いた。

トリオン供給器官を破壊された来馬はトリオン体の維持が出来ず、生身に戻される。

優勢に立っていた来馬たちは再び窮地に立たせられることとなる。

 

 

「先生!?ご無事ですか!?」

 

「ぼくは大丈夫!オートマタも減ってきている、増援が来る前に脱出しよう!」

 

「分かったよ。みんなー、脱出再開!逃げるよ!」

 

「了解。」

 

「分かりました〜。」

 

 

来馬はすぐさま脱出の再開を選択し、全員を集めて残るオートマタを振り切って再び逃走を開始する。

しかし、先程とは違い悪く言えば戦力が一人減り、護衛対象が一人増えることを意味する。

先程よりも明らかにペースは落ちており、増援に駆けつけるオートマタも増え、トリオン兵の数も増えて、来馬たちは再び窮地に立たされることとなる。

ホシノ、シロコ、ノノミ、セリカは来馬とアヤネを守り抜くために必死に戦い続け、来馬とアヤネも四人を全力で支援するが、敵の数は増え続け四人の被弾も増えていく。

最早これまでか、第三者からすればほとんどがそう思うような状況であった。

 

 

 

―――オートマタが謎の銃撃により次々と倒されるまでは。

 

ズガガガガ

タタタタタ

 

「うわっ!?な、何だ!?」

 

「新手か!?」

 

「あれは………一体………。」

 

 

予想もしない方向からの突然の銃撃によりオートマタたちは混乱し、統率が乱れる。

来馬たちがその光景を呆然と見ていると、

 

 

『カ…リーダー、対象を発見したっす。』

 

『このまま対象の援護だ。トリオン兵の注意をこちらに引きつけるぞ。コードA、B、C、私に続け。』

 

『コードA了解。』

 

『コードB了解。』

 

『コードC了解。』

 

 

リーダーと思われる人影に3人の人影が続き、来馬たちの前に躍り出る。

そして、混乱し続けるオートマタと迫りくるトリオン兵を次々と撃破していく。

その者たちは5分もしないうちにその場にいたトリオン兵とオートマタは沈黙した。

その場には謎の襲撃者と呆気にとられつつも突然現れた謎の襲撃者たちを警戒する来馬たちだけが残っていた。




《シャーレ日報》
某日、シャーレ公式アカウントの投稿。
『今日は生クリームと佃煮のチャーハンを作ったわ♪生徒のみんなはぜひ食べてきてね♪』
【チャーハンの画像】
♡18万 RT3万  1.4万
コメント
つつみん:俺も挑戦して良い? 

二宮匡貴 シャーレの先生(本物):公式アカウントに投稿するな 

美食研究会:美食を追及するものとして是非頂きに参ります。

hifumi@ペロロ様大好き:すみません、ペロロ様のゲリラライブがありましたので、シャーレの当番を休ませて頂きます。

ハスミ 正義実現委員会:本気ですか………?

Yuka:先生、私は絶対に食べませんからね?
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