特級呪術師のデストピア   作:クモッ!

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 3分で分かる呪術廻戦で、偽夏油が頭カパッて開けたらシンプルなマルガリが出てくるのでゲラゲラ笑ってしまった。


共闘、スノーホワイト

 モダニアによって差し向けられたラプチャーを殲滅したスノーホワイトと夏油、しかし、既にモダニアはトーカティブと共に戦線を離脱した後だった...

 

 

スノーホワイト「くそ!逃がしたか! 人間!お前は帰れ!」

 

夏油「悪いがそれは出来ないよ、こちらも奴らに用があるんだ。」

 

スノーホワイト「例えラプチャーを相手取れると言っても限度が...!?」

 

夏油「強引だが、君の意見は聞かない。コイツで追跡する。」

 

 

 夏油を突き放そうと言い放つスノーホワイトだが、夏油もなりふり構っていられずモダニアを追跡する為に、スノーホワイトの前で二人より何倍か大きいペリカン呪霊を顕現する。

 

 その光景にスノーホワイトは絶句するが、夏油の言葉で我に返り、耳を傾け瞳を見つめる。

 

 

夏油「約束する、君の足手まといにはならない。...頼む。」

 

スノーホワイト「......分かった、奴らの痕跡を辿っていくぞ。」

 

夏油「分かった。」

 

 

 夏油の同行を承諾したスノーホワイトは、夏油と共にペリカン呪霊の口に入り飛翔する。地上を確認すると、雪に何かを引きずった跡があり、モダニアはトーカティブを引きずって移動したとスノーホワイトは理解する。

 

 

スノーホワイト「よし、痕跡が続いている。...しかし、吹雪がこんな調子では、急がないと痕跡が消えてしまう。」

 

夏油「なら追跡に向いている奴を何体か向かわせる、それなら地上の痕跡が消えてもどこに行ったか察知できる。」

 

スノーホワイト「......」

 

 

 横目で夏油を見つめるスノーホワイト、今目の当たりにしている事は信じられない出来事の連続で、信用してもいいのか分からないと考えていた。しかし、その考えは直ぐに消えた、夏油の瞳に確固たる決意を宿していると気づき、敵意が無いことも共闘した時に分かった。

 

 羽の生え単眼の小さな化け物を外に出して向かわせた後、蛍のような優しい光を放つ化け物を照明代わりにする夏油に、スノーホワイトは警戒しつつも整備を始めながら、夏油に呪霊に関して質問する。

 

 

スノーホワイト「おい、お前。それは何だ?」

 

夏油「説明できるが、このことを私の許可なく公にしないならいいよ。」

 

スノーホワイト「...約束する。」

 

夏油「此奴らは呪霊と言って、人間の負の感情によって生まれる存在だ。

 私は取り込むことで、呪霊を使役できる。」

 

スノーホワイト「...お前は人間なのか?」

 

夏油「人間さ、ただ訳ありでね。...君の装備かなり傷んでいるが、大丈夫なのかい?」

 

 

 夏油の異質な感覚について、おおよその納得を示したスノーホワイト。ペリカン呪霊の口は閉じられて、寒い空気が入ってこなくなる。質問に答える夏油だが、スノーホワイトが整備している中、装備の損傷が激しいことに気付く。

 

 

スノーホワイト「ちゃんとした整備を受けていないからな。」

 

夏油「最後に整備を受けたのは何時なんだい?」

 

スノーホワイト「覚えていない、第1次ラプチャー侵攻の時からだ。

 少なくとも、数十年は経っているだろう。」

 

夏油「そうか...」

 

 

 スノーホワイトの装備について質問する夏油だったが、スノーホワイトの表情が暗くなり俯いているところを見て、これ以上詮索はしなかった。

 

 夏油の質問からの質問が来ないことから、スノーホワイトは夏油にトーカティブに捕まった理由について聞く。

 

 

スノーホワイト「ところで、お前は何者だ? 何故トーカティブに捕まったんだ?」

 

夏油「アークの指揮官の夏油傑だ。捕まった理由は分からない、ただ何処かに連れて行こうとしたみたいだ。」

 

スノーホワイト「何かあるみたいだな。まあ、あの行動からしてただ者ではないだろう。」

 

夏油「...私の方からも質問していいかい?」

 

スノーホワイト「構わないぞ。」

 

夏油「ヘレティックについて何か知らないかい?」

 

スノーホワイト「すまないが、私も奴らの事はよく知らない。

 だが1つ確かなことは、奴らはクイーンの直属であり、奴らの後を追いかければ、クイーンに会えるということだ。」

 

夏油「クイーン...ラプチャーの親玉か...」

 

スノーホワイト「そう、ラプチャーの女王だ。それを倒せば、再び人間の時代が来るだろう。」

 

 

 スノーホワイトから、ヘレティックというラプチャー陣営に加わったニケと、更に高位のラプチャーを総括しているクイーンが存在することを知った夏油。スノーホワイトは現在どこにいるかを夏油に訪ねる。

 

 夏油は端末を取り出して、北部の地図を開いてスノーホワイトに見せ、位置を指さしで教える。

 

 

スノーホワイト「今私たちはどこにいるんだ?」

 

夏油「今私たちはここにいる、モダニアとトーカティブは現在移動を続けている。」

 

スノーホワイト「どのぐらいで到着するんだ?」

 

夏油「20から30分ぐらいだと思う。」

 

漏瑚(夏油、お主...)

 

夏油「分かっている。...だが、」

 

花御(私としても、気掛かりになっています。)

 

夏油(希望的観測...だとしても、確かめてみたいんだ。)

 

スノーホワイト「......」

 

 

 ペリカン呪霊の口を少し開けて、吹雪を引き起こしている対流圏より、上空の成層圏を飛行していることを確認したスノーホワイト。再び口を閉じて夏油の顔を見つめ、率直な感想を夏油に伝える。

 

 

スノーホワイト「...そう多くの指揮官を見てきたわけではないが、こんなに無茶苦茶な奴は初めてだ。」

 

夏油「ピルグリムからそう言われるとは...そういえば、君はトーカティブとはどうやって出会ったんだい?」

 

スノーホワイト「最初はただ、クイーンに会うために手当たり次第ラプチャーを見つけては破壊した。

 進展があるわけがない、ラプチャーは言語はおろか、内部データもごく普通のものだった。

 そんな中、偶然出会ったんだ。トーカティブに...」

 

スノーホワイト「多分...私の記憶が正しければ、アークから大きな光の柱が上がった日だったと思う。」

 

夏油「アークから光の柱が?」

 

スノーホワイト「そう、あの日、アークの近くで出会った。

 喋るラプチャー、突然希望が見えた気がした。クイーンに関する情報を引き出せると思ったからだ。」

 

夏油(確かに、奴は他と比べてかなり異質だった...)

 

スノーホワイト「しかし、奴は狡猾だった。あの手この手で逃げてしまう。

 そのおかげで、今まで一度もまともに話したことはない。今回こそはと思ったが、予想もしない奴が出てきやがった。」

 

夏油「それが、ヘレティック。」

 

 

 夏油の反応に頷き、会話を続けるスノーホワイト。

 

 

スノーホワイト「そう...裏切り者だ。そして、敗北者でもある」

 

夏油「敗北者?」

 

スノーホワイト「......奴らに関しては、あまり長くは話したくない。」

 

夏油「すまない。」

 

スノーホワイト「ただ1つだけ確かなのは、あいつらは間違いなく人類の敵だ。

 そしてクイーンに辿り着く鍵でもある。」

 

 

 スノーホワイトの説明を聞いた夏油は、トーカティブとヘレティックの存在が、ラプチャーの元凶であるクイーンと深い繋がりがあると理解した。

 

 説明を終えたスノーホワイトは、次に夏油に呪霊について質問を始める。

 

 

スノーホワイト「こちらから質問してもいいか?」

 

夏油「構わないよ、答えられる質問であれば。」

 

スノーホワイト「この呪霊とやらは、人間に見えるのか?」

 

夏油「恐らくだが、変わらないなら命の危機に瀕した時に見えると思う。

 例外として、関係無しに見える人や感知できる人もいる。」

 

スノーホワイト「(変わらなければ...?)アークにも呪霊はいるのか?」

 

夏油「アークや地上に呪霊はいないよ。」

 

スノーホワイト「なら何処にいるんだ?」

 

夏油「基本、()()()()に呪霊は生まれない。」

 

スノーホワイト「()()()()()?まるでお前がこの世界の人間ではないように聞こえるが...?」

 

夏油「そう、私はこの世界とは別の世界から来た。」

 

 

 夏油の言葉に一瞬唖然とするが、直ぐにその発言に信憑性が無いことを指摘する。

 

 

スノーホワイト「...『異世界から来た。』とでも言いたいのか? 到底信じられないな。」

 

夏油「この世界に呪力が存在するなら、人間やニケたちのラプチャーに対する恨みや後悔から呪いが流れ続けて、呪霊が溢れかえっても可笑しくない。

 でも、アークはおろか地上にすら呪いを全く感知することはできなかった。」

 

スノーホワイト「......」

 

 

 夏油の説明から、異世界からやってきたということに信憑性が出てきた。しかし、スノーホワイトは気掛かりな点があった。夏油にその点を質問する。

 

 

スノーホワイト「なら何故お前は指揮官として戦う?

 この世界はお前の知っている世界じゃないのだろう? 戦う必要なんて何処にもない筈だ。」

 

夏油「そうだね、私が戦う必要なんて何処にも無い。...でも、これは私自身が決めたことなんだ。

 ここに来て瀕死だった私を助けてくれた仲間が...その日のうちに死んでしまった。」

 

スノーホワイト「......」

 

夏油「脳が浸食されていて、私の手で殺さなければならなかった。彼女もきっと、生かされるなんて事は望んでいなかっただろうし、私も分かっていたんだ。

 ...でも私は引き金を引けなかった(彼女を救えなかった)。」

 

夏油「一日も満たないが、命を救われ、死線を共に乗り越えた。今でも引けなかった(救えなかった)ことを後悔している。

 だから誓ったんだ。同じような犠牲者を出さないように、この世界で戦うことを...」

 

 

 この世界で初めて出会い、戦友であるマリアンのことをスノーホワイトに話す。浸食によって失った時の悲しみを、両手を握りしめながら吐露する夏油。その表情からスノーホワイトは真剣な眼差しで見つめる。

 

 

夏油「それが、私がこの世界で戦う理由かな。」

 

スノーホワイト「...すまなかったな、辛いことを思い出させてしまって。」

 

夏油「大丈夫、私は気にしていないよ。」

 

 

 スノーホワイトの表情を見た夏油は、直ぐにいつもの表情に戻りスノーホワイトに問題ないと言い聞かせる。そして、再び端末に表示されている北部の地図を確認する夏油、そしてスノーホワイトに動きが無くなったことを伝える。

 

 

夏油「ヘレティックを追跡した呪霊の動きが止まった。」

 

スノーホワイト「1kmほど距離から歩くぞ。」

 

夏油「分かった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヘレティックとの距離が1km辺りでペリカン呪霊を着地、口からスノーホワイトと夏油が出る。吹雪は少し収まっており、呪霊を辿って追跡を再開する。

 

 そして、モダニアとトーカティブを肉眼で確認できるほど接近した。モダニアは、装甲としているラプチャーの一部を分離させ、トーカティブに与えていることで修理していると分かった。

 

 

スノーホワイト「...見つけた、ヘレティックとトーカティブだ。

 トーカティブを修復しているのだろうか、仲間思いな奴らだな。」

 

夏油「アーマーの一部を分け与えることで、他個体の修復を可能にしているのか。」

 

 

 夏油がモダニアの行動を分析している間、スノーホワイトは対艦ライフルをモダニアに標準を合わせ、奇襲の準備を済ませる。

 

 

スノーホワイト「狙撃してから一気に畳み掛ける、お前は隠れてろ。」

 

夏油「奇襲は不可能だ、奴らはこちらに気付いている。」

 

スノーホワイト「!?」

 

モダニア「何故、分かってくれないんですか?」

 

 

 夏油の報告から、スノーホワイトは動揺して再びスコープを覗くが、モダニアは居なかった。スノーホワイトの背後からモダニアの声が聞こえて振り返ると、モダニアが佇んでいた。

 

 

スノーホワイト「いつの間に...!」

 

モダニア「貴方を逃がしてあげたのは、私の慈悲だったのに。

 この世界を寂しく彷徨う、その悲しい限りの運命に送る同情だったのに。」

 

スノーホワイト「...黙れ。」

 

モダニア「...あ、そういうことですね。貴方は、その悲しい運命に嫌気がさしたのですね。

 だから私を捜した。その運命を終わらせたくて。」

 

スノーホワイト「戯言はよせ! 裏切り者め!」

 

モダニア「では、貴方のその運命。私が引き取りましょう。」

 

 

 『ドオオン!!』とスノーホワイトを中心に周囲に響き渡る。対艦ライフルから弾丸が放たれた、その弾丸はモダニアに届くことなく爆散した。スノーホワイトは、弾丸が爆散する前に一瞬ねじり曲がったように見えた。

 

 

スノーホワイト「磁場...!? 単身でこの密度は...!」

 

モダニア「...単身でこの程度の武器とは...少し驚きました。

 でも、きちんとメンテナンスされてないようですね、可哀想に。」

 

 

 モダニアの翼がスノーホワイトの肉体を捉えて急接近する。しかし、スノーホワイトは被弾せず転ぶ。モダニアは被弾しなかった原因を見て意外な表情を浮かべる。

 

 

モダニア「おや、まだいたんですね。」

 

??「......」

 

スノーホワイト(...こいつは?)

 

夏油「私の呪霊の1体だ、大丈夫かい?

 

 

 夏油の問いかけにスノーホワイトは頷き、立ち上がりながら対艦ライフルを構えなおす。モダニアは呪霊に対して話始める中、夏油は念話を通して呪霊と意思疎通する。

 

 

夏油(花御、怪我は無いか?)

 

花御(ありません、そちらも大丈夫そうですね。)

 

夏油(あぁ、ありがとう。)

 

モダニア「貴方もそちらの方の可哀想な仲間ですか。」

 

花御「......」

 

モダニア「その左腕も、地上を取り戻す過程で負傷したんですか? 可哀想。」

 

花御「......」

 

モダニア「無視ですか? あっ、もしかして聴覚センサーも故障したんですか?」

 

花御「...貴方はさっきから誰と会話しているんですか?」

 

 

 スノーホワイトをすんでのところで助けた呪霊は、真人の術式によって人間の姿になった花御だった。呪霊での姿と同じように左腕全体を白い布で覆い、モダニアの前に立ち塞がっていた。

 

 花御の容姿からニケと誤認したモダニアは、左腕の布に対して負傷したと判断して慈しむ。しかし、花御は自分に対して言われていないと判断して無視していた。

 

 モダニアの独り言なのか、それとも他の誰かに言っているのか疑問に思った花御は、モダニアに誰と会話しているのかと質問する。花御の質問に、怒気をひそめた声でモダニアは答える。

 

 

モダニア「はい? 貴方にですよ?

 私は眼中に無いと言いたいんですか?」

 

花御「()()の会話に興味なのどないので。」

 

モダニア「っ...一々癪に障りますね、貴方。」

 

花御「そうですか、それなら謝ります。すみません...これで満足ですか?」

 

 

 ペコリと頭を下げて謝る花御...そして最後の言葉を聞いたモダニアは、翼で花御を跳ね飛ばそうとする。花御は向かってきた翼を半身を逸らして回避し、背負い投げの要領で翼を掴み、モダニアごと投げ飛ばす。

 

 花御の反撃手段を予測できなかったモダニアは、咄嗟に受け身を取れずアーマーごと地面に叩き付けられる。花御の反撃にモダニアは面食らい、受け身を取ることができずアーマー越しに衝撃が伝わる。

 

 大したダメージではないが、花御はモダニアを見つめ続け心配そうに声をかける。その余裕そうな態度に怒るモダニアはアーマーを浮遊させて姿勢を整える。

 

 

花御「受け身、間に合わなかったように見えますが...大丈夫ですか?」

 

モダニア「ッ!...このっ!!」

 

花御「ついでにもう一言...

 

 

 

後ろがお留守ですよ。

 

 

 

モダニア「...はい?」

 

 

 モダニアが花御の言葉に硬直している間に、背後から複数の銃声と対艦ライフルが周囲の音をかき消す。モダニアはその銃撃によって再び体制を崩して倒れそうになるも、直ぐに立ち直って攻撃された方向を振り返る。

 

 

モダニア「!!...何ですか、これは。」

 

ラピ「指揮官!」

 

ネオン「師匠!」

 

アニス「指揮官様!」

 

 

 モダニアが背後に気を取られている間に、ラピたちが夏油と合流する。

 

 

ラピ「遅くなり、申し訳ありません。カウンターズ、交戦中に集結しました。」

 

夏油「いいや、最高のタイミングだった。皆も無事かい?」

 

アニス「私たちは大丈夫!」

 

ネオン「はい! この方が師匠の所まで案内を...あれ?」

 

 

 ネオンが夏油がいるところまで案内した人物を紹介しようと、後ろを振り返るが誰もおらず頭を傾げていた。アニスはスノーホワイトとモダニアを指をさして、何なのか夏油に質問する。

 

 

アニス「それより指揮官様、この人とアイツ何なの? ピルグリムとヘレティック?」

 

夏油「そう、彼女はスノーホワイト。奴はモダニアだ。」

 

アニス「へぇ、伝説の存在が一堂に会するなんて、どういうこと?」

 

ラピ「...指揮官、ご命令を。」

 

 

 アニスがこの状況に疑問が止まらないが、ラピがこの状況をどう切り抜けるのか、夏油に命令を促し夏油はラピたちに答える。

 

 

夏油「スノーホワイトと協力し、ヘレティックモダニアを倒す。」

 

アニス「できたらね! ねぇ、スノーホワイトさん! できる?」

 

スノーホワイト「...勿論だ。」

 

ネオン「では、行きます!」

 

ラピ「エンカウンター!」

 

 

 ラピたちはリロードを済ませて戦闘準備を終える。モダニアも空中に浮遊を始めて、アーマーの駆動確認を済ませる。カウンターズとスノーホワイトがモダニアに標準を定め、戦闘が開始される...




 次回遂に北部の大目玉、モダニアとの戦闘になります。あと2話ぐらいで4章を終わらせたい...



にけ さんぽ




 任務を終えた夏油たち、丁度お昼時で食糧庫からご飯を探す...


アニス「ネオン~? なんかいいのあった~?」

ネオン「いいえ、最近食べたばかりの物ばかりです~。」

アニス「うぅ...戦闘食って微妙なのよね~」

ネオン「ラピと師匠はむしゃむしゃ食べてますけど...」

アニス「あれは例外だから。」

ラピ「......」(モグモグ...)

夏油「? どうしたんだい??」

アニス「何でもないわ。」

ネオン「師匠、缶詰ばかりで少々飽きてきました...」

ラピ「でも無駄にして廃棄するにも費用が掛かるわ。」

アニス「うぅ...でもこれも今日中なのよ~...」

夏油「......」(ネオンが持っていた缶詰めは、魚の缶詰と牛、豚、鶏の合成肉の缶詰が2つずつあった。)

ネオン「近くのレストランで外食しませんか~?」

ラピ「ダメよ、この食料はどうするの?」

アニス「でも一週間連続は流石に飽きるわよ...」

夏油「...これなら作れるか。」

アニス「指揮官様?」

ネオン「師匠?」

ラピ「指揮官?」

夏油「アニスとネオンはハンバーグは好きかい?」

アニス「好きよ?」

ネオン「好きですけど...ハンバーグの缶詰なんてありませんよ?」

夏油「分かった。」


 夏油は2人に微笑み、その後簡易テーブルを広げて、まな板と包丁を取り出す。まな板に合成肉の缶詰を取り出し、ミンチにするように包丁で叩く。


夏油「固まっているから一応叩いておくか...アニスは私の部屋から水を、ネオンはこのメモに書かれている物を持ってきてくれないか?」

アニス「分かった...わ」

ネオン「了解しました、師匠。」


 アニスとネオンが来る前に、テキパキと合成肉を合挽き肉にし、鍋を取り出す。アニスが持ってきたペットボトルの水をコップ一杯と鍋に全て入れ、小さじ二杯の乾燥ワカメを水の入ったコップに入れる。

 そしてネオンが、玉ねぎ一玉、パン粉をカップ半分、卵2個、味噌大さじ2杯を持ってくる。ネオンから材料を貰った夏油は、玉ねぎを微塵切りにし、ビニール袋に合挽き肉、玉ねぎ、卵、パン粉を入れて捏ね始める。


アニス「まさかとは思うけど...本当にハンバーグ作ってんの?」

夏油「そうだよ?」

ネオン「本当ですか!? 師匠!!」

夏油「お店程旨くないかもしれないけどね。」

ラピ「何かお手伝いできることありますか?」

夏油「じゃあ、鍋に魚の缶詰を入れて強火で煮立ててくれ。」

アニス「私が缶詰開けるわね。」

ネオン「じゃあ! コンロは私にお任せを!」

ラピ「味噌は全て入れるのですか?」

夏油「うん、大丈夫だよ。」


 鍋に魚の缶詰を入れて強火で温めている間、夏油は捏ね続けて鍋が煮立ってきたとき、三等分になるよう分けて成形する。鍋が煮立ってきたことを確認したネオンは火を止めて、ラピが味噌を入れる。

 鍋からお椀三等分によそった後、夏油はフライパンに3個のハンバーグを強火で炒め、両面に焼き色を付けた後、火を弱め蓋を閉めて蒸し焼きにする。ハンバーグをお皿に盛りつけた後、残った肉汁にケチャップとウスターソースを入れ、軽く煮詰めたソースをハンバーグにかけて完成。

 ラピ、アニス、ネオンは一口食べて、その味に絶賛した。


アニス「旨っ!?」

ネオン「ハンバーグが美味しいですよ!師匠!!」

ラピ「味噌汁も美味しいです。」

夏油「もう少し手を加えたかったけど、良かった。」

アニス「物足りないけど、凄い家庭的な味~♪」

ネオン「これがお母さんの味ですね。」

ラピ「指揮官は今回のように自炊生活していたのですか?」

夏油「少し自給自足の生活を過ごしていた時があってね。」


 夏油たちは缶詰を調理して、お腹を満たして英気を養うことができた。食後、アニスとネオンは夏油の女子力の高さに危機感を覚えるのだった...
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